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貴方と別れたくないと、宮坂の涙でゆがむ、今生の月。
予告コピーが何やら不穏だったので、今回のラストは宮坂の泣き顔なんだろうと思い、慰めと励ましの言葉を用意していました。…必要なかったですね!!
矢野さんの口から最大級の愛の告白が飛び出し、宮坂がいつも以上に急成長を遂げた『東京心中』5冊目。
タイプの異なる2人が互いに擦り合い磨き合って人としての魅力を増していく姿には、恋愛要素を抜きにしても萌えさせられます。愛して守る事を誓うのではなく、切磋琢磨し合える男×男ならではの関係。そんな男と男の熱いドラマが今回も、ゆるい日常の水面下で繰り広げられておりました。
頑固で気難しい矢野さんが日を追うごとに可愛くなっていくのがたまりません! 宮坂相手にクイズをしたがる矢野さんは、なぞなぞを覚えたての子どものよう(笑)。宮坂に心を許し甘えているような雰囲気に笑いが止まりませんでした。
そして矢野さんが宮坂をかけがえのない存在だと思う気持ち。
「俺の影響力はそれだけなのか」
その自信がどこから来るかというと、矢野さん自身が宮坂にめちゃくちゃ影響されているという事実からだと思うのです。加えて宮坂に対する信頼。
男には全てを捨ててでもやらねばならない時があって。矢野さんは男であり、宮坂もまた男であるので、道が分かれることもあるのでしょう。それでもまた必ず戻ってくる。
矢野さんの『どうしてもやりたいことが叶ったときの顔』。
その顔を宮坂と一緒に見れる日を心待ちにしてます!!
さらに欲張って、定年後の2人までも見届けたい! 『友達 in TOKYO』で宮坂が語った将来像にワクワクさせられました。
前巻から少し時間を置いての発売になっていましたので、続きが本当に待ち遠しかったです。帯が金色なのとカバーの色合がマッチしてなんだか和風っぽい感じもしました。東京心中の装丁はいつも手に取りたくなるデザインでいいですね。
前巻は映画好きな矢野・橘に対する宮坂という映画に続く伏線のようなものがメインになっており、恋愛要素・ストーリー展開ともに足踏み状態に思えていましたので、ここからどう続けていくのかなと期待半分危惧半分で読み始めました。しかし今巻からまたお仕事話中心になったので、楽しくワイワイとした雰囲気が戻ってきました。東京心中のおもしろさはやはりこの説明くさくないお仕事シーンですね。
今回は、宮坂にとっての恋愛と仕事の関係が変わっていく転換回のようになっています。宮坂は今まで恋愛の“おかげ”で仕事をしていましたが、これからは仕事の中での恋愛の位置付けが問題になってくるのですかね。こういう問題と問題にぶち当たった本人の成長とが丁寧に描れているのはお仕事描写がメイン故ですね。今回も丁寧に描かれていて楽しく読めました。番外編は宮坂と矢野さんの日常話になっているので、恋愛要素がここで補われている感じです。
宮坂は毎度の如くうざったくグルグルしていますが、矢野さんやユカさんのおかげでその度に立ち直ります。鬱々とした話がほんの1ページくらいで解消される見せ方はまさに爽快です。スピード感が一気に早まる感じも見事。このスッキリ感が東京心中らしさだなと思います。大胆なコマ使いも魅力の一つでしたがそれは今回も健在で、一ページの見開きコマもしっかりとしたインパクトを持たせています。特に夕日のシーンは圧巻。こうやってストーリーに挟み込んでくるあたり、作者さんの力量が伺えます。こういったコマ表現によるストーリー展開は前巻まで読まれていた方も満足な完成度なのではないでしょうか。
BLと言うよりはお仕事恋愛漫画の構成にBLが加わっている感じです。巻が進むに連れてよりそうなってきましたが、BL作品の文法にありがちなドタバタ感に疲れている方にも読みやすいと思います。エロはもうなんだか生活の一部のように日常化しているので、ボリューム多くなく話の見せ場にはなっていませんが、だからこそ安定した話として読めるようになっています。話が気になるところで終わっているので、続きにヤキモキする方はご注意を。次巻を楽しみにして待ちたいと思います。
特典ペーパーの漫画は夏の小ネタ4コマ、カバー裏の漫画も日常小ネタになっています。どちらもBL要素はなく、本編の前に読んでも問題ない内容です。
いや~、初めてこのサイトでレビューさせていただきます。
もう、この作品について語りたくて仕方ない!そう思わせる何かがこの東京心中シリーズにはあります。惚れ込んでます。なので冷静にレビューできるかどうか怪しいのですが、どうかご勘弁。
まず、この東京心中シリーズ全体のレビューをします。
この漫画、BL物のジャンルとしては一応ワーキングもの、年下ワンコ攻めとカテコライズ出来ますが、なんだかその枠に収まりきらない。というかカテコライズが難しい。
岩手から上京してきてテレビ番組制作会社に就職した22歳の男の子、宮坂くん。彼がハードな仕事で挫折しかかりながらも、上司の矢野さんのふとした笑顔に魅せられて恋に落ち、恋や仕事に悶々と悩みながらも少しずつ成長する…と書くとわりとありがちなストーリーって感じだし、実際、東京心中ってあらすじそのものは別段目新しいものはないんですよ。
それなのに既視感などは全く感じない。「BLとか関係なく、こんな漫画初めて読むなぁ」と素直に思える。何故か。
「作り物感」を読み手に与えないのだ。(少なくとも私にとってはそうです)
やっぱり読み手としては漫画を読むからには、その世界にのめりこませて欲しい。これが作り物である、フィクションである、ということを思い出させないで欲しいのだ。でも、ふとした拍子に「なんだこのわざとらしい展開は」とか「こんなことありえないよ!」とか、そうゆう事を感じてしまうと、なんだかシラケてしまう。作者側の意図や、作者の都合を漫画の裏側に感じてしまう。「ああこの作者はこの後こういうストーリーに持ってきたいんだな」と推測がついてしまうと、読む気が失せてしまう。
その点、東京心中はキャラクターの個性がはっきりしていて、勝手に「自分がこうしたいから」「自分はこう思うから」と自分の意思をもって動いてるような感じ。
作者の意図とは関係なく、キャラクター自らが動いて、ストーリーを動かしてる。いや実際にはちゃんと作者が意図してキャラを動かしてるのかもしれないが、それを感じさせない。
だから脱線もする。BL物の王道なんて知ったこっちゃないというような展開にもなる。キャラクターが勝手に動くと、ともすれば散漫な印象のストーリー展開になりかねないと思うのだが、そこのところは何とかバランスを保ってる。そこがこの作者の力量だと思うんですよね。面白くみせるすべを持っているというか…本当に個性的な才能のある作家さんだと思う。同人出身だからよかったのかもしれませんね。下手に編集の人の意見が加わって、あーだこーだ言われてたら、この作品はこんな個性キョーレツな作品にならなかったかも。今は商業誌OPERAで連載中ですが、これからもこのままで!変に商業風に妥協しないで!と切に望みます。
今回第五巻(東京心中4とはなってるが、実際には五巻目だ!)が出ましたが、個人的には「ああ、やっぱり宮坂くんは矢野さんがいないとダメだし、矢野さんにとっても宮坂くんはかけがえのない存在なのね…」と深く感じ入りました。
同棲生活をはじめそれなりに時間も経ち、エッチも普通に日常的に?してたりする二人だが、仕事の面で状況が変わります。会社の合併に伴い、大阪に転勤することに決めた矢野さん…そのことを矢野さん本人の口から聞き、ショックを受ける宮坂くん…
両想い(?)になった二人に立ちはだかる遠距離という障害ってやつですね。
さきほども言ったようにこういう展開は恋愛ものにはわりとありがちなんですが、そこは東京心中、見せ方が違います!ネタバレはできるだけ避けたいので上手く説明するのが難しいのですが、矢野さんがいないことで寂しさの為か様子が変わってくる宮坂くん。矢野さんと一緒にいるときはカッコ悪いんだけど素の自分をさらけ出して幸せだったのが、矢野さんがいないと何もかも空しく思えるんでしょうかね。そんな様子をユカさんに指摘され、いかに自分が矢野さんに依存してるか気づかされます。と、書くとなんだか深刻そうなのだが、そこはやっぱりコミカルに表現されてて、「アンニュイ」宮坂くんの様子には思わず笑わされます。
かたや矢野さんは?ちょっといいところで終わってて、離れ離れになってからの矢野さんの気持ちはよくわからないのだが、矢野さんの宮坂くんに対する気持ちは大阪へ出発する前の時点で表れてます。
今まで矢野さんにとっての宮坂くんっていうのは使える部下であり、自分に惚れてくれてる相手であり、そして映像作りにおいて秘められた才能を持っているヤツという感じで、恋愛対象というと…第一矢野さん自身があまり恋愛感情とかが分からない人だから、自分でも宮坂くんに対する感情がどういうものかあまり分かってないし、別に自分の感情に定義付けすることにも興味がないという感じなんですよね。「たぶん好き、だと思う」といった程度だったのではないでしょうか。
でも今回いろいろあって、矢野さんにとって宮坂くんは「自分が帰るべきところ」であることを、矢野さん自身が再確認したということが矢野さんの発言からも感じ取れます。
「帰るべきところ」イコール、パートナーとして宮坂くんを認めている、そんな印象を受けましたね。
この後も東京心中は続いていて(OPERAで現在も連載中!)これから二人の仲がどうなるのか、より深まるのか、それとも…?といろいろ悶々とさせてくれるだろう!と期待しながら続きを待つことに致します。
それにしても長々と読みにくいレビューになってしまった…どうもスミマセンm(__)m
今回も、宮坂君の矢野さんを通じて世界が鮮やかに色づいている感じはますます強くなっているなかで矢野さんの宮坂くんを大切に思い、受け入れている部分が育ってきているのがすごくよくわかる4巻でした。
これまではキス1つでも受け入れられたり、拒まれたり。セックスしようとすればまずは拒まれるところからスタートするのがいつものことのような2人だったのに今回はスムーズに受け入れてもらってるところに、私が喜んでしまいました。
番外編として収録されていた宮坂くんの友達が地元からやってくる話の中でも、矢野さんが宮坂くんのことをもっと知りたいと言っていたり!そんな矢野さんの変化に感動を覚えました!!
本編では、矢野さんの大阪行きと宮坂くんの腑抜けた日々が切なかったですが離れ離れになることで気づいたこともたくさんあったんじゃないかな、とこれからの展開に期待しています。映画への思いや面白い映像を撮りたいという思いにストイックだった矢野さんが宮坂くんとの日々の中で生まれていたゆとりや、見逃していた景色に目が留まったりと、宮坂くんの存在が大きくなっていることがわかるエピソードがちりばめられていて、宮坂くんと矢野さんの間に愛や恋を含む新しい関係が始まってきたように思いました。
本編は気になるところで終わっていますが、これからの展開に進むためのとても大切なエピソードが詰まっている4巻でした。とても面白かったです!
この二人も普通のカップルっぽくなってきたなーなんて思っていたんですが
なんですか、なんですか、ハメ撮りですか(●´ω`●)ハァハァ
や、うん。ナニが写っていなくてもいいの!
宮坂じゃないけどそこだけリピートして読んでしまったのはナイショですw
さて、今回のお話は「宮坂と屋のさんまさかのお別れ?!」がテーマですな。
帯見てまさか!?と思っていたのですが
煽りも含めて楽しく読ませていただきました。
やんごとない日常。それが幸せ。
矢野さんやっぱり可愛いなーが詰まった一冊。
「おかえりw」の笑顔で全てチャラ。カワイイかわいい可愛い!!