小説

  • 金の虎はオメガの王子を発情させる

金の虎はオメガの王子を発情させる

kin no tora wa omega no ouji wo hatsujosaseru

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作金の虎はオメガの王子を発情させる

オスカー.侯爵家の次男で金虎の獣人,α
シャルル,19歳,サフィリアの第一王子,Ω

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

獣人が治める国の第一王子のシャルルは、オメガであるがゆえに王位継承権を持たない。
獣人のアルファだけが、この国の王になれるのだ。
国がシャルルに求めているのは、次代の王となるアルファを産むこと。
そのために、王の父親としてふさわしい家柄と血統の婚約者候補が選出された。
婚約者候補のオスカーとは幼少期からの知り合いで、シャルルの初恋の人だ。
オスカーを相手に発情しないかぎり、婚約は正式なものにならず──。

作品情報

作品名
金の虎はオメガの王子を発情させる
著者
釘宮つかさ 
イラスト
小禄 
媒体
小説
出版社
オークラ出版
レーベル
プリズム文庫
発売日
ISBN
9784775529102
4

(38)

(9)

萌々

(22)

(5)

中立

(2)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
6
得点
150
評価数
38
平均
4 / 5
神率
23.7%

レビュー投稿数6

溺愛をもう少し…!

獣人オメガバースで、なかなか新しい設定があり読み応え十分!

…なのですが細かな点が気になってしまい、刺さりまくった、とは言えず萌2です。

以下、ネタバレあり、内容に触れながらの感想となります。






まず、うわ〜新しいな!と思ったのが、アルファとオメガの番へのなり方。

「オメガのうなじをアルファが噛む」行為で番になるのが一般的な設定だと思うのですが、この作品の世界では「オメガが最初の発情を迎えた後、誰か一人のアルファに精を注がれることによって番いとなる」とのこと。

だから攻めのオスカーはシャルルに発情期が来たらすぐに俺を呼べ!と躍起になるのですね。

で、この攻めのオスカーの愛情表現にもうちょっと甘さがあればなあ…!という。
プロポーズの時ぐらいしか、好きだの愛だのという言葉が出てこないのはちょっと寂しかった、、甘々は幼少期がマックスだったのでは…

そして、この世界観でのオメガの扱いと、幼少期の攻めから受けへの約束が厳密には果たされていない、っていうのが。。どーーしても引っかかってしまいました。

まあ大体オメガが虐げられてるのはどの作品もそうだと思うんですけれど、オメガは王の直系であっても王にはならず、子をなして摂政となるしかない、っていうのは正直「子を産む道具」扱いやん…と思い、スン…となってしまいました。

で、オスカーがシャルルに約束したとおり、シャルルに王座への道が開けるのか!?と思いきや、そうはならず。

で、また2人の間に生まれた子は物語的には都合よくアルファ獣人王子で…と。
物語だからね、とは分かりつつも、そこはオメガとかベータの子供が生まれて愛を注いだり、王位継承の掟を変えていこうとする…とかあってもいいのになぁなんて思ってしまいました。(勝手なこと言ってすみません;)

諦めずに立ち向かうストーリーが好きなので、肩透かしをくらったというか。
攻め、約束守れてないよね、と思ってしまいモヤモヤが残りました。

2人のセッッは、オスカーの獣人設定が生かされていてすごかった…!
尻尾にそんな使い方があるとは。読み応えたっぷりです。

あとはやっぱり、挿絵がないのは寂しいですね(電子版)。。
表紙で2人をイメージすることはできるのですが、いろんな場面での2人の姿がイラストでも見られたらなぁ、と思わずにはいられませんでした。

2

アンリ

電子版は、挿絵無し。
粗筋は、他の姐さんがたが仔細書いているので、感想だけ。

仕込まれた伏線は殆どが回収されたけど、
シャルルを大事に育ててきたアンリの処遇が気になる。
私はてっきり、慶事で恩赦が出るんじゃないかと期待して、
最後まで物凄く期待して読んだけれど、そうじゃなかった。
オスカーの焼きもちも、関係していそう。

ファンタジーだから、もうちょっとお人よしな結末でも良かったんじゃないかと思った。
視方によっては、アンリも被害者。アンリ、気の毒。
続編がもし出たら、アンリを助ける構想で是非やって欲しい。

2

コミュニケーション大事

家族仲に恵まれず孤独な王子シャルル。
そんなシャルルの初めての友達であり初恋の君オスカー。
でもある年からオスカーは会ってくれなくなり、手紙を書いても音沙汰なくて…。

シャルル視点のお話でシャルルが乳母や使用人のアンリしか頼れず、オメガである自分は次の王になるアルファの子を産む為の存在で。
けれどくさらずめげず努力して軍に入り、剣の腕も磨き仕事も頑張っていて。

そんなシャルルに婿候補としてオスカーをあてがわれ。
シャルルは彼以外は絶対に嫌だったので喜ぶも、オスカーは子供の頃と変わって傲慢で…。

と中盤まではシャルルが可哀想で切なくて。
オスカーは王の子胤を注ぎたいだけなのか?独占欲を見せるのも次の王の親になりたいだけ?
シャルルに色々ほどこし屈辱的なことをするのに、彼は絶対に欲情しない。片想いのオスカーにただ体を弄ばれる日々が3ヶ月も続き。
いつまでたっても訪れないシャルルの発情期。焦り苛立つオスカー。自分を責めるシャルル。

とあらすじばかり書いてしまいましたが。

こういうすれ違いものを読むたびに思うのです。
コミュニケーション大事!なぜ本音を言わないの?
仮にも夫婦になろうとしてるのに。
オスカーはシャルルを大事にしてるんですよ。でも気持ちが伝わらない。

とうとうシャルルに発情期が訪れ…。

叔父の策略が明らかになり。

無事に結婚式を挙げて。

シャルルは発情期が来ないように強い薬を飲まされ続けていたんですね。
それをオスカーが突き止め。
オスカーはシャルルの宮の警護やら、シャルルを守るために、シャルルの番になるために子供の頃から自分はどうするべきかずっと考えてきたんですね。
シャルルに会わなくなったのもシャルルの為を思ってのことで。

シャルルは初めての発情期が来てからは毎日のように発情し、オスカーはできる限り応えて。
なぜオスカーはあんなに傲慢だったのか、愛してる、自分だけにして、自分のものになってと素直に言っていれば。いやいや、シャルル発情期後のオスカーの変わりようを際立たせるためだったのかな?

オスカーの執着と深い愛情に萌えました。
素直になったオスカーにこの評価で。

初夜の子供がルイなのかな?
あの時のオスカーのしっぽの使い方!エロいですね。

兄弟がいたらいいねと言うシャルルに、シャルルそっくりの可愛いオメガや、ベータの娘が生まれたら心配で仕事が手につかないと言うオスカー。子煩悩でシャルルを慈しんで、やっとシャルルにあたたかい家庭が持てましたね。

オスカーと読むたびに、オスカルと連想してしまいました。

0

惜しい

攻めのオスカーがどう見ても溺愛してるのに、シャルルに自信が無い為か最初の頃は疑ってばかりの心情ばかりで読んでいてイラつく事もありました。
オスカーが心配させまいと余計な事を言わなかったのも原因だと思いますが、シャルルに隙があり過ぎるのも問題だったと思いました。境遇的に仕方ないにしても、発情の知識があまりにまも無くて危なかしいったら。

初めての発情が来てからも強情を張って仕事に行っては結局は行けなくなって、初めから宮殿に持ち込めば良かったのにと何度思った事か。

結局は発情が遅かったのも抑制剤が効かなかったのも理由があったのですが、シャルルがカラ回りしてる印象が免れませんでした。

大した大事件が無い割に結構ページ数が多いので、もたついた印象でした。

3

設定の勝利かな

表紙の印象で、ケモ耳のイケメンが黒髪の美人を甘やかして溺愛する話なのでは?と想像して読みましたが、
なんかちょっと違った(^◇^;)

獣人が統治する国家っていうだけでワクワクしますよね。
王家を継げるのは、獣人のαだけなんです。
しかし、現第一王子はΩの人間・シャルルです。
王位を継承する人間がいなくなり、
シャルルの子(王の孫)を後継にしようという事になります。
そのシャルルの婚約者候補になったのが、
金虎の獣人でシャルルの幼馴染みのオスカーです。

幼少期のシャルルとオスカーのプロローグから始まります。
この時のオスカーは、優しくて穏やかな少年という印象でした。
しかし、数年の空白期間を経て再会したオスカーの印象は全然違いました……

傲慢で自分勝手……そういう印象を受けました。
このギャップに違和感感じまくりです。
オレ様なオスカーとクールビューティーなシャルルは、
初恋の相手同士なのですが、
どうにも素直になれない感じです。

発情期が来ないシャルルを発情させるべく、
オスカーが好き勝手にシャルルの体をいじくり回すのですが、
あまり愛が感じられなかったなぁ……
事後はとても献身的だし、
執着と束縛だけはすごいのですが^^;

発情期を迎えたシャルルは発情の抑制剤が効かず、
番いのオスカーに縋るしかなく、
そのシャルルを自室に放置して会議に行ったり、
なんだか自分勝手で意地悪な印象が拭えなかったです。

昼夜問わず発情して仕事も手につかなくなり、
オスカーに縋るしかなく、
仕事も辞めざるを得なかったシャルルが可哀想で……
Ωって、結局は子を産むために存在するの?
とか思っちゃいました。

ちょっとイライラしながら読み進めたのですが、
後半は前半に比べて格段に面白くなりました。
王位継承を巡る策略や裏切りがあったり、
とても切ない展開も待ち受けていました……
抑制剤の効かないシャルルの身体にも、
ちゃんと理由がありましたしね。

結婚前後のオスカーはシャルルに対する愛を感じ、
プロポーズはオスカーの一途さが現れていてとても良かったです。
育児に対しても積極的で、
子を溺愛する姿にはほっこりさせられました。

恵まれない幼少期を送ってきたシャルルに、
味わったことのない幸福と愛を与えてくれたオスカーを、
最後の最後にやっといい男だと思えました^^;

Hでは、挿入しながら尻尾で扱くという新しいプレイを知り、
おぅ‼︎と、なりました。
獣人ならではですね!

脇役たちもとても魅力的でした。
ただ、個人的にはオスカーから、
〝愛してる〟の一言くらいあっても良かったのでは?
……と思います。
まぁ、代わりになる言葉はありましたけどね……

もし続きがあるのなら、
ぜひセヴランの恋が読みたいです!
オスカーより好きでした♡

8

この作品が収納されている本棚

マンスリーレビューランキング(小説)一覧を見る>>

PAGE TOP