てんてん
本品は『月神の愛でる花〜空を憧る雛鳥〜』のコミコミ特典小冊子です。
本編幕間、学校に通っている間の仔獣たちのお話です。
佐保が学校に行き始めてからグラスとリンデンはいつもお家に居残りで
一緒につけて行ってもらえません。
今朝も高茶色の髪の毛に隠れようとしますが、ミオに見つかってしまい
置いて行かれてしまいます。2匹は落ち込んでふて寝をしてしまいますが、
目覚めても佐保はいないばかりかミオまでもいませんでした。
きょろきょろと辺りを見回した2匹はゆっくりと体を起こすと、庭に続く
窓の方へと歩き出します。たとえその姿が「這っている」ようにしか見
えなくても2匹にとっては「歩く」「走る」なのです。
2匹の夢は佐保を背中に乗せて飛ぶ事です。遊び相手の副団長には「日々
の鍛錬が大事」「遊びと思われていても鍛錬の一環」と日々の積み重ね
が大事だと強調されています。
仔獣用に7少し開かれた窓の隙間から露台に出て、中庭まで辿りついた
2匹の前に散歩から帰ってきた青鳥が舞い降りてきて、2匹は早速纏わり
つきます。
青鳥が少し迷惑そうな顔をしていても2匹は全くきづかず、佐保の様子が
見えたかどうかを訊ねてきました。いくらシェリーも空の上から馬車の
中や校舎の中までは見えないので、馬車から降りて校舎に辿り着くまで
の様子を話せただけですが、それでも2匹にとっては嬉しいようです。
それでも一緒に行く事を諦めきれない2匹は青鳥の足元で知恵を絞って
相談し始めたのですが、青鳥がある黄ばめると無意識のまま歩きだして
しまい、気が付いた時には見知らぬ建物の前にいました。
見覚えのない建物ですが「おかあさん」の匂いがして2匹は家の周りを
観察するように歩き始めますが、佐保ばかりか誰も発見できません。
そのうち疲れた2匹はちょっと一休みと眠ってしまい・・・
A5判カラー表紙(文庫カバー同イラスト)12頁のボリュームで、佐保に
置いて行かれたグラスとリンデンのお話になります♪
恰好から戻った佐保は2匹がいない事に気付いて探し回り、シェリーと
出会って2匹を見つけてくれます。お家から離れる時は「絶対に誰かと
一諸にいてね」と言われた2匹は「誰か」じゃなくて「おかあさん」が
いいのにいないから・・・という朝の怒りを思い出して佐保の指をガジガ
シ甘噛みします。
佐保は突然起こりだした2匹に慌てだしますが、ガジガジして多少は気
の収まった2匹は改めて佐保の膝の上で寝る体制になる
・・・というほのぼのした小話でした♪
幼いながらに一生懸命な2匹と2匹に振り回されつつも可愛くて仕方のな
い佐保の日常が現れたほっこりする出来事でした (^-^)