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狂い鳴くのは僕の番;β 3

kurui naku no ha boku no ban

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表題作狂い鳴くのは僕の番;β 3

鵜藤慎吾
β,上司
雀部澄斗
Ω,部下,番もち

同時収録作品残痕の藍

飛永
α,上司
烏丸 雅
Ω,部下

同時収録作品残り香

高羽 慧介
α,・部下
烏丸 雅
Ω,・上司

その他の収録作品

  • 番外編
  • あとがき

あらすじ

鵜藤の真意を違え、白取の元へ走った雀部。彼の懇願を受け入れた白取は「うなじ」へと口を寄せる。
雀部は“好きな人の傍にいるために”鵜藤は“好きな人は幸せであって欲しい”という想いの果て――決定的に断絶してしまった二人。

心では愛を求め、肉体は番を求める。共に生きたいと願いながらもαの番となった身体では抱き合うことも叶わない。
互いを想いながらも上司と部下に戻った鵜藤と雀部だったが、そんな二人を見つめる先に白取はある記憶を巡らせていた…。

世界の理に抗ってでも、身体は拒絶したとしても。何を引き換えにしても選びたい、恋に逢えたから。
俊傑・楔ケリが描く凄艶のオメガバース〈愛は罪と遠ざけるβ×恋を屠ったΩ〉最上級の愛の帰結――ここに堂々完結!

作品情報

作品名
狂い鳴くのは僕の番;β 3
著者
楔ケリ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス アメイロ
シリーズ
狂い鳴くのは僕の番
発売日
電子発売日
ISBN
9784801971356
4.5

(185)

(130)

萌々

(34)

(11)

中立

(6)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
20
得点
825
評価数
185
平均
4.5 / 5
神率
70.3%

レビュー投稿数20

これぞ、本能に流されない恋!

波瀾万丈のβ編も、ついに完結です!
オメガバースの素敵な所と最悪な所がMAX詰まってます。
α・β・Ωの3つの性が織りなす複雑な関係を、繊細な心理描写を交えて見事な完結に導いていて涙涙でした。

お互いを大切に想い合う鵜藤と雀部。
〝βではΩを幸せにできない〟というオメガバ社会の共通認識が二人の恋路を阻んでいるんだろうなあ。
しかも雀部は番を作ってしまって、それがさらなる障壁に。

そして、善良に見えた白取の心の中には、鵜藤へのドス黒い感情が渦巻いていました。

「君もわかった?とられる気分」

白取のこのセリフと闇深い瞳ににゾクっときた。
鵜藤と白取に何があったのか?
白取の過去とは?
……と、ここが今作の見どころの一つです。

結局、白取と雀部はお互いを利用し合っていただけなのですね。

好きな相手の幸せを願うが故に陰に徹してきた鵜藤が、初めてみせた独占欲にはグッときた。
拒絶反応で吐きながら触れ合う二人が辛いんだけど幸せそうで、胸をぎゅうぎゅう締め付けられました。

そんな二人を見て、過去に思いを馳せる白取も切ない。
ただ、鵜藤への気持ちは逆恨みだと思う!

この世界では、外科的処置で番を解消することができます。
重い後遺症覚悟で手術を望む雀部と、反対する鵜藤。
どちらの気持ちも分かるからこそ切ないんですよね。

格差社会や辛い過去が雀部に番を求めさせる背景となりましたが、そういった性差や本能を乗り越え、その先にある〝本当の幸せ〟を見つけた二人に胸アツでした。
二人の絆の深さが心に響きまくった。

「運命より運命らしい恋」

烏丸のこの言葉が言い得て妙。
この上なく幸せなラストシーンに胸がいっぱいになりました。
そして、そのシーンを補完するかのような番外編も最高だった!

平凡なβとの関係をここまでドラマチックに仕上げるって、本当に凄いこと。
とにかく、βの恋を描いた作品としては最高峰だと思います。

β編は完結ですが、また高羽×烏丸編が始まるみたいですね。
鵜雀CPの蜜月新婚生活も見られるそうなので、そちらも楽しみに待ちたいと思います!

13

運命がないとされるβ×Ωの運命の恋。

体感的に5年ぐらい待ってた気分です。
ようやく!ようやくの完結で感無量(;///;)

無印ドラマCD発売時に限定公開されていた
飛永視点のお話「-残痕の藍-」も収録されています!
(紙ベースで手元に欲しかったのでめちゃくちゃうれしい)
描き下ろしの「残り香」と合わせて無印続編の布石になるやも…?楽しみです。


さて。内容は書いて下さっているので感想を。

『β×Ω』オメガバース界では救いのないCPです。
どこに転がっても苦しい道が待っている。
彼等も最初は可能性を模索する前に向き合うことを手放しました。

"βの俺には何もしてやれない"
烏丸の時に散々無力さを味わった鵜藤。
スミの幸せを願って出来ることは身を引くことだけ。

鵜藤の迷いはスミにも影響し情緒不安定に揺れ、
発情からも鵜藤からも逃げるように好きでもないαと番ってーーー。

それじゃダメなんだと気付いた時は既に遅し。
皆が皆 身を切り裂くような展開でまさに凄艶オメガバース。
オメガバ界では運命がないとされるβ×Ωですが、
充分すぎるほどドラマチックな運命の恋だったと思います。

個人的に1番心臓に刺さったのは両想いってわかっていながらも、離れるしかない辛さ。

鵜藤:
「今のは聞かなかったことにするから」
「俺とお前の秘密」「な」

このシーンで涙腺崩壊して一旦本を閉じました。
お互い好きってわかっているのに!!!!!!!
選びたいのに選べないβ×Ωの恋がとにかく切ないの一言です。

でも1巻を読み返していて思ったんですが、
鵜藤がスミの発情に気付いて即座に近寄って介抱出来るのは「βだから」なんですよね。
マイナス的な意味じゃなく前向きに考えて「βだから出来ること」って絶対にある…!

3巻でαの白取が鵜藤へ募らせた憎悪の引き金もそこで、
α至上主義な狂僕の世界でそれに気付く人がいてちょっと嬉しかったです。

といっても白取は「βだから出来ること」を認めた上で
「βの君は無理でしょ?」を散々見せつけるっていうね…;
鵜藤の性格をしっかり分析し1番キツイの用意して心をバッキバキに折っていくので、
鵜藤の心情を慮るとシンドイの極みで泣ける(;ω;)

そんなこんなで救いのない展開を次から次へと叩き付けてくる狂僕;β。

けれどそんな中で彼等は自分たちの道を見つける。
今度こそ離れないように、間違えないように。

「理」よりも「本能」よりも1番大事なのは「心」

そんな当たり前のことすら当たり前じゃない世界で
いっぱいいっぱい傷ついて苦しみながら答えを見つけて。
鵜藤とスミの恋を見守るのは辛かったですが、ラストの充足感も特大です。
2人が抱き合って笑う姿がようやく見られました!

スミが鵜藤と一緒に築きたかったもの。
スミが鵜藤に残してあげたかったもの。
幸せの先まで描かれて多幸感ハンパない(;///;)

うう…書きたい感想いっぱいあったのに言葉に出来ない感情が多い…。
まとまりのないレビューですみません。

ほんとはもっとこう!
種を越える深さが刺さることが伝えたい!
すっごい良かったんですよ!!(伝わって)

1度は番をもったΩの悲しい事実もありますが、
それでもその道を選択して生きる喜びも描かれてて。
愛する人と生きることが尊いと感じる作品でした。

◆残痕の藍 (再録)
飛永視点の番外編で烏丸との過去が語られます。
烏丸や鵜藤が知らない部分が描かれていて印象が少し変わりました。
飛永もα至上主義の社会ではこうやってしか生きられなかったのかな…。
不器用さや未練が切なくなりました。

◆残り香(描き下ろし)
とあるパーティー会場での高羽視点のお話。
一見イチャラブですが高羽は烏丸の変化に気付いていて。
続編への布石になりそうな内容でドキドキします;;

8

鵜藤さんを幸せにしてくれてありがとうございました。

鵜藤さんの本気の恋。
"βだから"運命には選ばれない。
それでも、好きになった人の為に真剣になる鵜藤さんの姿に、胸が熱くなりました。

オメガバースの物語で、βという性をここまで魅力的に描いた作品があるでしょうか。
ここまで魅力的なβが、いるでしょうか。

すみくんとの幸せな時間は、短いかもしれない。
それでも……
幸せになってくれて、本当に良かった……
すみくんの隣で、可愛い子供たちと共に、幸せな時間を過ごしてほしいです。

ケリ先生、鵜藤さんを幸せにしてくれてありがとうございました!!!

7

堂々の大団円。

作家買い。
楔さんの人気シリーズの一つである『狂い鳴くのは僕の番』のスピンオフ。βの鵜藤を主人公にした『狂い鳴くのは僕の番;β』の3巻目にして完結編。

続きものなので前作未読だと理解できません。未読の方はそちらから読まれることをお勧めします。

オメガバースものではスポットライトが当たることがないと言えるβを主人公にした今作品はオメガバものでは異色といえる作品ではなかろうか。が、さすが楔先生。素晴らしく萌え禿げる作品です。

前巻までのネタバレも含んでのレビューになります。ご注意ください。






βである、というただその一点において、鵜藤は今まで愛したΩを愛することはできなかった。「愛さなかった」のではなく、「愛する資格がない」と思っていた、といった方が正解か。

愛するαを見つけて、番になること。
それが、Ωの幸せだと思うから。

そう思い、烏丸の手を放し、そして雀部の手もまた、取ることをしなかった鵜藤だが。

前巻で雀部は白取さんにうなじを噛まれ、そして番になってしまった。番になったΩは自分から番を解消することもできないし、仮にαから番を解消されても新たに番を作ることはできず一生苦しむことになるわけで。

いやー、どうなっちゃうの?

とハラハラしつつ3巻を手に取りました。

鵜藤と雀部の思いは通じ合うのか。
そして、雀部が白取と結んだ番の関係はどうなるのか。

その2点を軸に進むストーリーだったと思います。

このシリーズは3巻目ということで、今までに彼らが築いてきた歴史とか、苦しみとか、葛藤とか。そして、子ども時代(家庭環境)とか。そういったものがきちんと描かれてきているために、彼らの苦しみが上滑りせずきちんと読者に迫ってくる。

そして彼らの恋、という点だけではなく、仕事面の部分が描かれているのも良き。すべてをひっくるめて、Ωという苦しみとか、哀しみがきちんと描かれている。だからこそ読んでいて、すごく胸が痛かった。

雀部が白取と番になった。

という、普通のオメガバではありえない展開。受けちゃんが当て馬と番になるなんて。それがまあ、こうなるか!という。

今シリーズはΩが搾取される存在として描かれているためにずっとドシリアス一辺倒で展開しています。そこにきての、今巻のこの表紙ですよ。絶対ハピエンでしょ?と思いつつ、でもハラハラが止められない。

けれど彼らは彼ら自身の手で、自分の番う相手を手に入れた。たくさんの苦しみと、葛藤と、哀しみと、そして努力の上での彼らの幸せを心から願ってやみません。

巻末に『狂い鳴くのは僕の番』シリーズ続編決定、の文句が書かれていて、それはとても嬉しいのですが、個人的には白取さんと飛永さんのお話が読みたかった…。楔先生、ぜひご検討を!

今シリーズは受けちゃんが望まない行為を強いられることも多く描かれていますが、今巻は幸せそのもの。愛すること、そして愛されることを知った彼らの、優しくも温かいセックスシーンがとても綺麗でした。

文句なく、神評価です。

6

最高でした...!!!

完結に至るまで甘くキュン♡するところもあったのですが、すごく切なくツラいシーンが続いて2人の幸せを望まずにいられなかった。
やっと幸せになれた二人なのに番解消の代償の大きさを知った時は読みながら涙が止まらなかった…。
辛すぎでした…(T-T)
でも、その先に2人の天使が舞い降りてきて感動(ノω`)♡
二人のその先までを知ることができて嬉しかったです…!!!
うとすみ末永く(本当にずっと)お幸せに…♡

無印の続編が決定してうとすみの蜜月もみられるそうなので楽しみです♡

4

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