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月はみちかけケモノの恋

tsuki ha michikake kemono no koi

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表題作月はみちかけケモノの恋

孤独な狛犬の妖怪
伊月
20代、都会から引っ越してきた青年

あらすじ

都会に馴染めず田舎に引っ越してきた孤独な青年伊月。だがその土地は妖怪が出ると噂されていた。
大量の虫や電波の届かない環境など慣れない山の生活にあくせくしていると突如妖怪が姿を現し襲われてしまう。
絶体絶命の危機を救ってくれたのは犬耳が生えた美青年だった。
彼は神社を守る狛犬の妖怪だと名乗り、主になってほしいと伊月に迫ってきて――! ?
妖怪と人間のセンシティブラブストーリー!

作品情報

作品名
月はみちかけケモノの恋
著者
野白ぐり 
媒体
漫画(コミック)
出版社
東京漫画社
レーベル
MARBLE COMICS
発売日
電子発売日
ISBN
9784864424400
4.4

(289)

(189)

萌々

(61)

(24)

中立

(10)

趣味じゃない

(5)

レビュー数
47
得点
1271
評価数
289
平均
4.4 / 5
神率
65.4%

レビュー投稿数47

一瞬が永遠に

 田舎暮らし、寂れた神社を舞台に描かれる切なく一心な愛情がとても素敵だったので、もう少し長く楽しみたかったなぁと思い、この評価に落ち着きました。主である神様にも、対となる存在の吽形にも去られ、1人孤独に妖となりかけていた狛の痛々しい独白には胸を打たれました。人間ではありませんから、気が遠くなるほど長い時間を共に過ごせる存在は、私たちの考えが及ばないくらい大切なものでしょう。そういう意味では普通の人間の伊月では、神様や吽形のように狛と同じ長さを生きて満たしてあげることはできません。けれど、お互い相手に対して悔いなく生きられた時、どちらかが遺されても相手の思い出と心穏やかに過ごすこともできるのでしょう。短いページ数で清々しいほど綺麗にまとめられていた物語でした。

0

最後が!!

初読み野白ぐり先生。
大好きな人外もの、
ふわっとしつつ透明感のある絵に惹かれて。
よくある神様がお相手ではなく、狛犬です。
打ち捨てられた神社でひっそりと暮らす狛(ハク)と、都会暮らしがうまくいかず、狛の暮らす山に引っ越してきた伊月と。
お互いの隙間を埋めるように距離を縮めていく様が
とても良かったです。
ココアが好きなとこもかわいい。
このままおだやかにハピエンかと思いきや!
最後、年老いた伊月を看取った後のエピソードが
出てきて不意打ちにびっくりしました涙!
そうだよね、人間だもの…

0

なんとも言えない切なさが残ります

久しぶりに再読したらこんなに胸にしっとりと切なさが残る素敵なお話だったんだ…と再確認できました。

人に合わせる事に疲れてしまった伊月はおじさんの紹介で山奥の家を守る事を頼まれます。電波の悪いその家からさらに山に登ると朽ち果てた社と狛犬が1匹。自分と同じくひとりぼっちの狛犬を撫でる伊月。やがて道に迷ってしまった伊月を助けたのは他でもなあ先程の狛犬が人型になったものでした。狛犬はいきなり伊月を襲い、主人になれ……と言ってきて!?

あれよあれよという間に事に及んでしまって何が起きた?!状態でストーリーが進んで行きますが、読み進めていくと次第に伊月のコマへの想いが変化していき、一緒に住もうという決心を見れます。
最初読んだ時はどうしてコマがこんなに必死になっているのか理解出来ませんでしたが、彼の過去を知るとそうなってしまうのも仕方ないのかな…とようやく理解できました。

二人が一緒に暮らしていく、と決めてからのシーン描写がとてもエモくて切ないです。最後はネタバレになるので言及しませんが、ジーンと胸に残るラストでした。
電子白塗り

1

順番が逆になりましたが

先にHUMAN LOSTを読んで、これは本編を読まねば!と手に取りました
伊月が狛と一緒にいると決めてから、伊月が狛と添い遂げて生涯を終え、狛も妖となることなく消えるまで最高の終わり方だったのですが、伊月と狛がくっついてからのラブラブな部分は少なめだったので、ぜひHUMAN LOSTを手に入れていただいてセットで読んでいただきたいです
儚げなストーリーにぐり先生の描く世界観はぴったりですが、HUMAN LOSTは18禁ということもあり、本編とは違うぐり先生を楽しめます

1

約束通り永遠に添い遂げた最期に涙

お話の冒頭はスピード感がありつつ、中盤から終盤にかけて2人の間に芽生えた絆と愛情をたっぷりと切なく愛しく描ききった美しい作品。

先日庭にて番外編を手に入れました。お忙しい中での先生のご出展に感謝するとともに、また2人に会いたくなって読み直した次第です。
何度読んでも読了後の寂しさと愛しさの混じりあった切ない気持ちが心地よくあとを引きます。


『ずっと一緒に』『死ぬまでそばにいて』と言った言葉が印象的ですが、生き方ましてや存在自体が異なる2人にも別れが来るもの。
人間の寿命を全うして狛に看取ってもらった伊月(受)は本当の意味で『死ぬまでそばに、未来永劫守り抜く、ずっと一緒にいたい』そんな狛(攻)の想いを叶えたのではないかなとしっくり来ました。

時間軸(寿命)や生の道理が異なる2人の穏やかであたかかい日々と最期の姿を、自然の摂理に逆らわず、変に曲げずナチュラルに仕上げてくださったことで、本を閉じた頃には涙があふれ心に温もりが宿ることでしょう。

いつも素敵な作品をありがとうございます。

2

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