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表題作CANIS-THE SPEAKER- 3

ハロルド,元警官でマフィアのボス
岩城和昌(タダノブ),APの顧問弁護士の顔を持つヤクザ,33歳

その他の収録作品

  • CANIS THE SPEAKER Chapter17.5(描き下ろし)

あらすじ

"顔のない"マフィアのボス・アルドに成り代わったハルは、
孤児院が人身売買に関わっていた証拠を
マフィア側から探っていく。
さらに、ノブのもとに"FBI"の河西と名乗る男が接触してきたため、
警察組織側の情報とハッカーが欲しかった三人も、
ダブルスパイとして彼を引き込むことに。
三人組の唯一の"生き残り"であり、
経済界側からコミュニティ支援プログラムに関わった人物を
洗い出しているサムのもとに、
ハロルドの元恋人でFBIのキャシーが
頻繁に訪れるようになり…。


【収録作品】
chapter.12~17
chapter.17.5(描き下ろし)

作品情報

作品名
CANIS-THE SPEAKER- 3
著者
ZAKK 
媒体
漫画(コミック)
出版社
竹書房
レーベル
バンブーコミックス 麗人セレクション
シリーズ
CANIS Dear Mr.rain
発売日
電子発売日
ISBN
9784801976696
4.6

(45)

(36)

萌々

(2)

(6)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
8
得点
207
評価数
45
平均
4.6 / 5
神率
80%

レビュー投稿数8

まさに転

そう、ストーリーが素晴らしすぎるこの漫画の第3巻。4巻で完結するわけですが、起承転結に当てはめると転に当たるように思います。

明るく無邪気だったハルは、汚職刑事になりすまして悪の組織の上層部と接触することに。
人身売買を組織的に行っていたのは誰なのか、誰の指示で?

一方、ヤクザとして活動しながら、人身売買に関わったかもしれない経緯を探るノブ。そこへ、FBIのスパイである日系人が接触してきた。危ない橋を渡りながらもお互いの利益のために組へ彼を引き込む。。

サスペンスが最も盛り上がり、なんとなくからくりの真相が見えてくる3巻です。

0

どんなに複雑化しても、基盤に変わらぬ情がある

 3人がそれぞれ地道に築いてきた地位や人脈を用いて、時間をかけて同じ目的を達成しようとする執念に心を打たれます。正直、組織や企業、個人名の相関図、関係性の変化は相当込み入っており、すんなりと理解して読み進めるというわけにはいかず。その時々の大体の「どこが味方でどこが敵か」を頭に入れて、読みました。ここまで骨太なストーリーを描くには、かなりの知識があるか、勉強・取材をされたかだと思います。ZAKK先生のこのシリーズへの意気込みを感じ、嬉しいですね。

 スピンオフ元作品のキャラも登場し3人の立場が何度か危うくなりますが、3人寄れば文殊の知恵で、しかもその3人が皆頭の切れる人物ですから、強固な絆を駆使しどんな危機もさらりと躱していく様は読んでいて気持ちがいいです。一度強引に引き裂かれた恨み、長年の理不尽に耐え忍んだ不屈の精神、再会してから燃え上がり盤石となった情は、巨悪の世界に対抗するのにも十分なものでしょう。ここまで来たら、絶対に成し遂げて欲しい。まだまだ困難が待ち受けているでしょうけれど、行き着く所まで見届けたいです。

1

面白いけど難しい

ノブ、ハルに続いてサムの表紙を冠する3巻目。
この表紙のサムの表情…
何だか死人のようでもあり、全てを覚悟し尽くした微かすぎるアルカイックスマイルのようでもあり。

さて、今巻は力をつけた3人がそれぞれの搦め手で孤児院の秘密、つまり「コミュニティ支援プログラム」の闇を。追って、追って、追いついていく、という巻。
…はスリリングだけど、まあ〜難しい!
登場人物も多くなってきて。
サムは経済方面からのアプローチだから用語なども難しい。
ハル方面は面々の顔がよくわからん。
ノブ方面は、阿左美がずっと隠れてるし。
ここでリョウの過去も絡んできてるけど、余りにも背景がダークなのでもはや彼を無理に絡めなくてもいいよくらいな感覚になってるし。

アルド/マッケンジーの線からここに引き寄せられたキャシーさん。真相に近づける?
近づいたら、一体どうする?

1

おいてきぼりは勘弁願いたい

ぶっちゃけ【CANIS-dear Mr.Rain】を読んだときは まさか雨の日に男を拾った帽子屋の話がマフィア絡みの話と交差してるとは思ってなくて【CANIS-Dear Hatter】の2巻でちょっと混乱して涙目になりながら 躊躇する暇なく突入した【CANIS-THE SPEAKER】に振り落とされないよう必死に辿ったのを思い出します


新装版の買い直しはせず この3巻から新装で購入したので前2巻で何かの詳細が語られていたらアウトだな なんて

人身売買から引き裂かれた3人の男の 運命呪いながら欠片を探すお話がデカす…壮大すぎてお復習するのも一苦労なんだけど 読みはじめて元の2巻と新装の3巻で辻褄があわないことも ひっかかるところもなくひと安心


ヤクザお抱え弁護士と 警察官に エコノミスト

彼らの職業と目指す目的だけでプチパニック起こしそうだけど ごちゃごちゃした人間関係を抜きにして 3人が選んだ道ってのを読まされた前巻の最後ででてきた「kashiba Group」の文字が気になりつつも 共に生きるため名を変え職を変え さぁッ!ってところで終わった2巻



正直 かっこいいより めんどくさッ!ってのが先にきた 申し訳ないッ
だって いろんな情念が混じっちゃってるんだもん

いや だから面白いんですよ? 縺れた糸を1本づつ解いていく話なので後だし的にはいろんなものがわかってくる醍醐味もあるし 書き出した相関図はすでにぐちゃぐちゃだけどw


行方不明のFBI管理官のスパイ容疑でサム・ハル・ノブが育った孤児院(MACH)の創設者の名前がCIA(中央情報局)の調べで浮上 
またその一方で行方不明の管理官の捜索で動くFBI(連邦捜査局)の情報が書き換えられていることがわかる そこでFBIを管轄下に置きCIA諜報員・河西の行脚がはじまるんだけど

わかります?このややっこしさ このややっこしさが全てです
もう誰が誰を欺いてるのか 何が真実なのか だんだんわからなくなってくる
たったひとつの罪を暴くために仕組まれる 嘘と真実 金と権力 それに加える情報捜査だ闇の組織だ

あぁぁぁぁあッ!複雑だけど腹立つくくらい面白いッ!
頭かきむしりながらついていくの必死だってのに 読むのが止まらん


この巻で重要だったのは 野望のための準備に費やした3年で河西がノブが仕立てるホワイトハックになり ハルが用意するはずのブラックハックの変わりに飛び込んできたネズミ(チェイス)と了が結びついたところ

やっと Dear Hatter と繋がった Orz

彼らが味わった引き裂かれる哀しみと 地獄をさまようような苦しみ
過去を遡ってやっと繋がった世界 長かった 長かったよぉぉん


激動に激動を重ねる情勢に顔の区別がつかないというか 登場人物多すぎて顔と名前が一致しない混乱が生じサクサク読むのが難しかったこの巻 最終巻にむけてちゃんと落とし込んでおかなきゃおいてきぼり喰らっちゃう


うううん 若干の読みづらさとここまで青年誌の任侠ものなみに把握しなきゃいけない人が増えちゃうと 読み手を選んでしまうのかな?と

いやいや そんな事よりあたしのお手製ぐちゃぐちゃ相関図 あれ絶対顔貼った方がいいわ まぢで この大混乱なんとかせねば

2

「三人で1セット」

発売を心待ちにしていました。
2巻発売が2017年8月。今回の3巻が2022年6月。
5年の月日が流れましたが、待っていて本当に良かった!!

物語のなかでは2003年10月から2012年5月までの出来事が時系列順に描かれています。
複雑な人間関係、企業のM&A、裏組織の暗躍や裏切り。
登場人物が多く、年単位で話も進んでいくので流れを把握し理解するのは初読時は多少戸惑うかもしれません。
私は正直、初読でしっかり理解できなかったので簡単なメモ書き(登場人物の名前や立場)を作成してから2回、3回と読み込みました(笑)
感想としては掛け値なしに本当に面白い。
BLだからどう、ではなく純粋にストーリーが興味深く心掴まれています。
BLであることを前面に出した物語ではなく、物語の構成要素の一つにBL的な要素が含まれている、といった感じでしょうか。
直接的なベットシーンはノブとサムの二人の場面でしたが、こちらも肉体と精神の慰撫といった雰囲気。
肉欲からは距離を置いた人間愛、家族愛、魂の共有といった関係性。
そこにサスペンス要素がふんだんに盛り込まれています。
読み応えが素晴らしい!


ハル、サム、ノブは互いの深い信頼のもとに着実に物事を進めています。
陰謀を暴くための暗躍/駆け引き場面を描写しているページが多いので、読み方によっては説明過多に感じられるかもせれません。
でも、その説明(言葉)を発している人物の表情を見ているとなんとも豊かに心情を読み手に伝えていることが分かります。
ZAKK氏の描く表情(特に目の表現)描写はとてもリアルで、まるで三次元の映画を観ているような気分になります。

3巻で主要な登場人物として物語に関わり始めたCIA所属のカサイ、ハッカーのチェイス、リョウは各々魅力的で物語に深みを与えてくれています。
また本筋からは外れますが、ノブが辛酸を嘗めていた時代に交流のあったカホが良い状況で生きていることがわかってホッとしました。ナホは分かりませんが、少なくともナホの娘さんが幸せそうなのも読んでいて嬉しくなりました。
辛い状況の登場人物が多いなか、救いもあったのだと。


帯によると最終巻である4巻は今秋発売予定とのこと。
シスターメアリーとの直接対決はあるのでしょうか。ただただ4巻発売が楽しみです。

8

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