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事件現場はロマンスに満ちている

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表題作事件現場はロマンスに満ちている

ワイアット・ケンプ 刑事 雨音の親友の義兄
藤村雨音 ロマンス小説家

あらすじ

デビュー作以外は全く売れず、次がロマンス作家としての正念場――担当編集にはダメ出しされ、立ち寄った店では強盗に遭遇!! 重なる災難に落ち込む雨音。そんな窮地を救ったのは、偶然居合わせた非番の刑事ワイアットだ。荒事が日常で、事情聴取はやけに親し気、会えば気軽に食事に誘う――こんな男は少しも俺の好みじゃない!! けれど新境地開拓のため、密かにヒーローのモデルにすることに!?

作品情報

作品名
事件現場はロマンスに満ちている
著者
神香うらら 
イラスト
柳ゆと 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784199010996
3.8

(39)

(11)

萌々

(17)

(8)

中立

(1)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
6
得点
148
評価数
39
平均
3.8 / 5
神率
28.2%

レビュー投稿数6

No Title

神香先生のお話の舞台はアメリカなので海外ドラマを見ているよう。接触恐怖症の雨音の心を開いていくワイアットすてきだったー。サスペンス調で事件も起きつつロマンスもあり❤️楽しかった

0

とってもスマートなアメリカン

神香先生の海外+事件ものは大好物なはずなのですが、なぜか前半はあまりささらず星2.5かな…と思っていたら、その後の後半部分が面白くって!
事件とBLのおいしいどこ取りな後半が良かったのでこちらの評価になりました。

攻めのワイアットが完璧すぎない良い攻めもとい、かなり良い男なんですよねえ。
いざという時以外でも頼りになり、包容力もほどほどにあり、鈍感すぎず敏感すぎないですし、余計なことをすぐに口走らずに一度胸に留めておくことも出来る。
他人との接触が苦手な上、少々潔癖の気もある雨音の歩く速度に合わせて自分の歩幅を変え、待つ時はいつでも雨音が飛び込めるように手を広げた状態で待っていてくれるような人です。
アプローチの仕方もスマートでたまらなく良い。
はーー、ワイアット。あなたはなんて良い男なんだ。

だからこそ、属性盛り盛りなツン受けのどこが良くて決め手になったのかが分からず、攻め→→受けの矢印が大きいほどちょっと首を傾げてしまう部分も正直ありました。
ワイアットは雨音のことをすごくかわいいと思っているようなので、これは攻め視点がもっと読みたかったなあ…

わざとらしくないくらいの良いバランスで海外を感じる雰囲気と、読み応えのある事件部分はとっても面白いんです。
中途半端ではなく、説得力のある事件描写が上手い作家さんだなあと思います。
ただ、自己評価がやや低めの雨音視点がほとんどなものですから、彼の一人称で進むお話だと彼自身のかわいらしさみたいなものがあまり伝わって来ないんですよ。
攻め視点があればこの辺りも全て解決したんじゃないかな。
その後の姿が見たい2人でした。もう少しラブが見たい。

1

受けがかわいくない……

作家さん買い。

うーん、受けがめんどくさすぎた。
自分でも「生意気でとっつきにくい」とも言ってるんだけど、ほんとそれ。
言動に可愛さを見出せず……

なのであんないい男でモテモテであろう攻めが、あえて受けを好きになったのかがよくわからない。
攻め視点で、「まったく、どうしてあんなに可愛いのだろう」と言ってるけど、えぇ‥‥?そうかぁ?と同意できなかった……。

攻めの人柄の良さと、事件の展開が気になって読めたけど、受けが好きではないので再読はないかも……。

1

現実は理想通りにはいかない


刑事とロマンス小説家

デビュー作以来売れず、後がないロマンス作家の雨音(受け)。次作の原稿を出版社に持っていくと、男性の職業を刑事か消防士にするようアドバイスされます。
自分の好みでないということもあって全く考えていなかった職業なのですが、ここが正念場と考えます。
そんな時、たまたま入ったスーパーで強盗に遭遇します。それを捕らえたのは同じくたまたま非番だった刑事のワイアット(攻め)。
二度と会わないだろうから丁度良いと次作のモデルにすることにしたのですが、なんと唯一の友人の兄だったこと、事件に巻き込まれたことなどから付き合いが続いてしまうのです。

「ロマンスは事件現場に落ちている」
「事件現場はロマンスにら満ちている」
の2篇。
基本は雨音視点で、前編の一部にワイアット視点があります。

雨音はゲイなのに男性への接触恐怖症で、潔癖症な女装癖というなんとも面倒な人物です。
作家だけでは食べていけないのでIT関係のアルバイトをしていて、ホワイトハッカーもしています。親友の伝手で警察の手伝いをすることになり、ワイアットとの接点が増えていくのです。

ワイアットはアメフト選手から海軍を経て警察に来た体育会系で、鷹揚で大雑把なところもありますがコミュニケーション能力が高く気遣いもできる人物です。面倒な雨音のことも辛抱強く待つことができます。

最初の強盗事件に二つの殺人事件の調査をハッキングで手伝いながら、ワイアットの強引ではない押せ押せ攻撃に最終的に落ちてしまう雨音の話はなかなか楽しったです。

2人の絡みは、甘い雰囲気には全然ならず、ストーカーにやられた媚薬の勢いでやっちゃったり、恥ずかしがって途中で何度もストップしてしまったりと、ロマンスとは程遠いのですが、これはこれで楽しかったです。
この後もうちょっと読みたいなと思ったのですが、ここで終わるのが余韻があっていいのかな。
でも、個人的には恋人になってからの2人のミステリーも読みたいなと思える素敵なカップルでした。

4

事件もの

雑誌掲載時に面白かったなと思ったので購入。やはり面白かったですが、覚えている自信はないので萌にしました。うらら先生、アメリカ舞台の刑事ものが得意・・・?受けがツンだと思うので、ツン好きな方でしたらご検討いただいてもよいのではと思うお話、本編180P弱+その続き130Pほど+あとがき。

ロマンス小説を書いて生計立てていきたいと考えているものの、なかなか売れず苦戦中の天音。打ち合わせから帰宅する途中に立ち寄ったスーパーで強盗事件に出くわし・・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
フィオナ(攻め義妹、受け友人)、チャズ(フィオナの恋人)、事件関係者少々。

++攻め受けについて

攻めがなんで恋人いないのか全く不思議なほど、ええ人。刑事なんで、クソ忙しかったとか、小汚いとか、性格悪いとかなんかわかりやすい理由があるならまだしも、なぜかフリーなしかもストレートと思われていたイケメン。なんで受けに惚れたんかわからーん。ちゃんと自分の衝動を自制して受けの気持ちを待つんだもん、めっちゃええ人。

受けはゲイなのに男性に悪戯されたトラウマから接触恐怖症という、もうどうしようもない状態の方。攻めにそっと守ってもらえるようになり、かつ捜査協力することで自己肯定感も上がり、人生バラ色じゃん!という状態になります。

ツンでめんどくさい受けが、良い方に転がっていくところが嬉しかったお話でした!

4

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