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封印された聖獣×虐げられた王子
タイトル通り、不遇な王子が聖獣に愛されるファンタジー。
途中、国の成り立ちが明かされたあたりでここから面白くなっていくかも?と期待したが、ただのありがちな溺愛BLで終わってしまった。
主人公のフィンリィは同情を誘う生い立ちだとは思う。第一王子でありながら嫌われ者、それでも性格は歪むことなく成長し、外では強く内では弱音を吐きつつ頑張っている。
聖獣のカイは溺愛の仕方が女性向け感満載で、ドキドキする乙女フィンリィの描写と合わせて小学生向けみたい。夢のような甘々とキラキラ。
ストーリーはフィンリィが主体的に動かしてくれるわけじゃない。世界の創造から今に至るまでの歴史を知っていく過程は面白かった。解決は聖獣たちが動いただけなのがなんとも……。
良い子にしてるだけで愛され幸せになる主人公は追い甲斐がない。ただ耐えていれば誰かが動いてくれて、全て都合よく世界の方が変わっていく。自力でなく他力。
頑張る主人公が報われる話は好きだけど、フィンリィの頑張り方は自己満足の範囲内で結果に見合っていない。邪魔者全員一掃はやりすぎ。
と、ただそこにいるだけの主人公を中心に見ると冷めるが、世界観の構築方法や書き込み度合は好き。内容的には平成の既存作で十分。普遍的な人気を保つパターンかもしれないが、少しは前向きに進化したものが読みたい。
楽園と称される大陸の英雄の末裔、第8代国王の第一王子フィンリィ(受け)。
何故か生まれた時から王妃に疎まれてたフィンリィは12歳の頃より打ち捨てられた離宮にひとり住んでいます。離宮のそばの廃墟で見つけた銀色の大きな猫のような
獣カイ(攻め)と共に。
次期王の証クレイドのミドルネームを持つフィンリィはそんな環境でも次代の王となるべく勉強その他を頑張ってきましたが、ある日そのクレイドという名も弟王子に譲るようにと言われてしましまいます。
世の中に絶望するフィンリィでしたが、そんな中、カイに導かれ廃墟の中から初代国王の手記を見つけます。それを読んでびっくり。
実は自分達は英雄ではなく侵略者であったのです。そして、元々のこの大陸の王は聖獣であるカイのことだったのです。
驚くやら申し訳ないやらでパニックのフィンリィに対してカイは人に変化してみせるのでした。
自分達の先祖の行った所業を知り、この大陸の統治権を再びカイに戻すために画策するカイはじめ眷属たち。それに協力するフィンリィ。Xデーは弟王子の誕生日。
計画はうまく行くのか。
裏切り者の眷属は誰か。
何故か全ての人から遠巻きにされる不遇な王子フィンリィ。両親から名付けすらしてもらえず、病床にいる王弟クインツィから名前をもらう始末。
1/4ほど話が進むと理由が明かされるのですが、意味のわからない不遇な状況が不快で不快で‥読むのやめようかと思いました。
思いあまって他の方のレビューを見ると、勧善懲悪だとあったので、気を取り直して読むことができました。
両親含め誰もフィンリィの名前を覚えていない中、唯一フィンリィの名前を覚えてくれていた名付け親の叔父(実は伯父)との邂逅は涙なしでは読めません。
クインツィとフィンリィは一族の被害者で、身体の弱いクインツィもまた悲惨な生涯でした。
数代前、王位継承で揉めて無理やり王座を奪わなければきっとこの日は来なかったし、フィンリィにカイを救えなかったと思うと、本当に自業自得でした。
これから2人で長い年月を慈しみあって行って欲しいものです。
ハマりきれなかった。。ズドンと刺さらなかったです。
貫井先生の『狼殿下と身代わりの黒猫恋妻』が大好きで、同じ先生の作品ということで読むに至った、こちら。
聖獣 × 不憫第一王子のストーリーです。
あらすじは他の方が書いてくださっているので、感想とハマりきれなかった理由を…
3、40ページぐらい読み進めたところで「あ、これハマれないやつかな」という予感があり、そのまま最後まで印象変わらず…という感じでした。
自分の中で引っかかってしまった点はこんな感じ…↓(ネタバレ含みます)
・受けが気が強いんだか弱いんだかちょっとはっきりしない
・受けが「王位継承権を捨てる」ことと引き換えにするほど、名付け親である叔父に会いたいと強く思う心情に共感できず、腑に落ちなかった
・攻めは受けの一族のせいで力を封じられ200年も塔に閉じ込められていたのに、直接被害を加えた人物ではないとはいえ、受けにそこまで惹かれるだろうか…と疑問。
でも、眷属の黒犬シリウスが、受けに撫でられるとお腹を見せてゴロゴロしちゃうのとか、攻めの溺愛、勧善懲悪な終わり方など、萌えポイントは所々にありました。
細かいところが気になっちゃう自分がなあ〜…
「狼殿下〜」は本当に大好きでドンピシャだっただけに、くう…という感じです。
めげずに先生の他の作品も色々読んでみたいと思います。
この主人公の不憫さは、なかなか無いぞ、結構読み進めるの、ツラいな、と心が悲鳴を上げるレベルでした。
味方がね、たった一匹なんですよ。
一匹の獣だけ。
主人公フィンリィは、れっきとした王位継承権を持つ、第一王子であるにもかかわらず、周囲の人間はみんな冷たい態度、心無い言葉をぶつけてくるんです。
本当にヒドい。
このヒドい仕打ちは、ずっと続くのですが、味方であり、家族である獣、カイの存在が、フィンリィにも、我々読者にもなんとも心穏やかな時間を与えてくれました。
モフモフは癒やしですね~。
カイは、ずっと溺愛状態なんですよ。
ケモノ姿のときも、人間の姿のときも。
常にフィンリィを甘やかし、過保護なほど守ります。
バックハグが常態。
フィンリィの冷遇っぷりを嘆いているこちらとしては、もっとその愛情を注いでやってくれ、私の分も注いでやってくれーとお願いしたくなりました。
物語は、ファンタジーにこの表現はどうかと思いますが、『水◯黄門』や『大◯越前』のような往年の時代劇を彷彿とさせる勧善懲悪モノでして。
ずっとツラいフィンリィを見てきたので、こうなってほしい、と思っていた通りの展開に大満足。
キレイでスッキリとしたラストシーンでした。
今回は白銀の聖獣と第一王子のお話です。
冷遇される受様が攻様との出会いで始祖の過ちを知り
神に選ばれた統治者を実権をとり戻すまで。
200年前に第7大陸に辿り着いた一族の長は
大陸を支配する魔獣を倒して王となります。
魔獣に従っていた先住民のカリヨン族は
罪の一族として人前に姿をさらす事を禁じられ
人間達労働を一手に担う事となります。
人間達は飢えの心配が無く、労働の必要も無いため
人々の興味はもっぱら娯楽の探求に向けられ
富と繁栄を享受しています。
受様は現王の第一王子として生を受けますが
王族特有の赤褐色の瞳を持たずに生まれたため
王も王妃にも疎まれて育ちます。
2年後に赤褐色の瞳を持った第二王子が生まれると
王妃を筆頭に第二王子を持て囃した為、
受様の待遇はさらに悪化し、12の時には寂れた離宮で
1人で暮らすようになります。
受様は13才の誕生日に探検していて見つけた
崩れかけた石塔にいた白銀の毛並みの獣を連れ帰り
共に暮らし始めます。この獣こそ今回の攻様です♪
この大陸では四つ足の獣は恐怖の対象とされますが
受様にとって攻様だけが唯一無二、大切な家族でした。
初代王の方により第一王子は「クレイド」の名と賜り
王位継承者としての教育を受けると決まっていますが
第二王子が成人の誕生日を控えたある日
受様は王からクレイドの名の返上と
王位継承権の譲渡を命じられ
受様は衝撃のあまりすぐには言葉を発せませんでした。
前王から使える宰相は王の言葉をあくまで提案で
命ではないと続けますが
宰相は王の願いを承諾するなら受様が熱望する
王弟との面会を手配すると言い出すのです。
受様は叔父で名付け親でる王弟の面会を望んでいましたが
病を理由に面会が許された事はありません。
果たして受様が継承権を放棄する事は正しい事なのか!?
大陸の正しく統治者である攻様と
次期王位継承者ながら冷遇される受様の
もふもふファンタジーになります♪
実は王族の歴史は都合よく書き換えられたもので
正しい歴史でありません。
魔獣とは大陸の統治権を与えられた聖獣であり
聖獣が初代王の策略によって囚われた事で、
聖獣の眷属である四つ足の獣姿と人姿のカリヨン族は
人間達への奉仕を余儀なくされたのです。
そして攻様こそがその聖獣なのですよ。
攻様はどうして捕らわれることになったのか
なぜ受様は攻様を塔から出すことができたのか
攻様は本来の力を取り戻す事ができるのか
見えてくる過去の真相によって
攻様と共にある事すら許されないのではと思う受様が
どういう選択をするのかハラハラさせられますが
攻様が寵愛する受様を手放す選択肢を選ぶはずもなく
宰相の狙いを阻んで受様が攻様の最愛の伴侶となるまで
たいへん楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ