amazonの電子書籍版です
心抉られました。
初め講談社の方を購入し、その後の展開が気になり悶々としながら読了。こちらでは続きが出ていることをちるちるさんで知り、速攻で購入。
…寛末!この野郎!!バラした後からずっと寛末に対して無茶苦茶腹が立ちましたが、寛末のリアクションはとてもリアルに感じました。性転換済み、または予定なら考える余地がありますが、心も体も同性ならば、寛末と同じ態度をとる人がほとんどだと思う。女性として好きだったから…手のひら返しの様に感じてしまいますが、これがリアルな反応ですよね。
それにしてもフラフラグズグズしている寛末は往復ビンタしたいほどでした。惚れていた時とのギャップが酷い。前半部分は腹が立ち過ぎて2回目以降は流し読みしちゃいますが、後半はもう噛み締めながら読んでしまいます。
松岡が本当にいじらしい…あんな風に愛情を注がれたことがないからなのか、あそこまで酷いことをされたのに嫌いになれないなんて…寛末よりいい女性も男性でも松岡なら付き合えるだろうに…
寛末ものすごくムカついて普段なら寛末が捨てられてしまえ!と思うのですが、最後には「松岡幸せにしたれよ!」と思えてしまうのは木原先生の手腕ですね。
続きの『愛おしいこと』も最高です。
松岡名前から安直に私の中でSO◯HIAの充さんか窪◯洋介で再生されてますw私的にはどっちもドンピシャですw
やっと読みました...
木原音瀬先生の作品はこれで7作品目。
こちらのホリーノベルス版だけでなく、Ripika Novel版もお迎えし「愛すること」も拝読。
今まで読んだ中では最も穏やかな読後感でした。
読み終わって、「美しい」って何なんだろう、と考えました。
女装していた松岡の見た目?
松岡という人間の内面?
何だろうなぁ...と。
同じように、考える。
「愛しい」とは何か。
「愛する」とは何か。
この作品を通して、その一つを提示されたように感じます。
そして相変わらず、木原先生の表現力がこの上なく素晴らしかったです。
松岡の危うさを孕んだ熱情。
寛末の優しさや残酷な無神経さ。
人間の感情をとことん突き詰めて表現なさるので、普通なら何でもないようなシーンですら胸がチクチクしました。
日高先生のイラストも流石としか言いようがなく...
先生は特に、松岡のような属性の人物を描くのがお上手だなと思いました。
『初恋のあとさき』の美山と通じるものを感じます。
本当に絶妙に絶妙を重ねて絶妙な表情を描かれるんですよね...(語彙力)
何を書いても野暮な気がしてくるのでここまでにしようと思います。
終始思っていたのが「松岡...可愛い!」です。
とにかく可愛かった。
今のところ木原先生作品で一番可愛いと思っている『月に笑う』の山田とトントンです。
名作中の名作美しいこと。
文庫版(講談社)で読んで寛末(攻)に腹立ち過ぎて途中挫折していたけど、現在日高ショーコ先生ブームが到来しているのでリベンジしました。美しいことは講談社の出版と、蒼竜社(日高ショーコ先生が挿絵担当)のがあるけど講談社の方は愛しいことが収録されてない分辛いところで終わっちゃうんですよね、、。なので読まれるなら後者をおすすめします!(最初は講談社を読み挫折、リベンジ後は蒼竜社を読みました)
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この作品はなんかもうもどかしい〜!!と思うことが多かったです。そんでもって、寛末(攻)がなかなかにクソったれな男なんですよ。松岡(受)が寛末に好意を出しているときは冷たくて、別れてから気になりだしたとかいって松岡を振り回すんですよね。しかも一回どころの話じゃないのが寛末の悪いところでなにこれデジャヴ?みたいなループがあります...。期待して落とすとか、1番最悪なパターンじゃないですか。笑
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しかも、松岡がセックスを迫るシーンで知識も全く知らないまま松岡をひどく抱いた、男の松岡に対して愛もクソもないあの夜も本当に松岡さん可哀想..その後も松岡の苦悩は続くんですよね。いや、本当に寛末てめぇって胸ぐらつかんでやりたいくらいあの男憎かったです。でも、ずっと一途に寛末に恋してる松岡さんが凄く健気でわたしは好きで、めちゃくちゃ感情移入させられて落涙しました( ; ; )攻めは嫌いだけど受けは凄く応援したくなる人物なんですよね。(嫌いって言っちゃった)
木原音瀬先生はじめてで、痛いのイメージが強い人なので最後はどうなるのかヒヤヒヤしてたけどハッピーエンドで安心しました。これからどんどん読んでいこうと思います(⑉• •⑉)‥♡
Kindleで最後まで読めるようになったのをきっかけに読んでいます。
本の内容は大好きなんですが。
なのに、寛末許すまじですよ。
寛末のせいで、くそー、と思いながら読んでいたのでストレスが溜まって。
松岡君に感情移入し過ぎて、寛末に殺意が。
何度やめておけと忠告したくなったことか。
普通はモノローグというか心の中がわかった人に寄り添いながら読んで行くのだけれど、寛末の心の中を知りながら読んでさらに、やめとけと思いました。
最後までなぜ心変わりしたのか、寛末の気持ちをきちんと掴めなくて。
松岡の為に早く続きを読まなければ。
最後になりましたが、日高ショーコ先生の表紙と挿絵やっぱり良かったです。
「美しいこと」を読み終わった時点では寛末に、そんなに悪印象を持って無かったんです。
でも寛末視点の「愛しいこと」を読むと、彼の愚鈍さとか無神経さに翻弄される松岡の気持ちを考えてしまってもう悲しくて切なくて、なんて酷い男だろうと思ってしまいました。
寛末がどんなことを考えていたのかが分かるからこそ、初めて読んだ時も今回再読した時も寛末に腹が立ってたんです。すっかり忘れてました。
この「美しいこと」「愛すること」を別視点で書く事で、両者の気持ちの温度差を残酷なほど書き切っていました。流石でした。
BLの枠にはまり切らない人間ドラマがそこにありました。
そして、松岡が全てを諦めた時にやっと恋が動き出すんです。これが凄く良かったんだと思います。寛末の心の中には既に有ったのに本人だけが見えない、本当に駄目な男なんです。そんな駄目な男に恋をしてしまった松岡というちょっと人より繊細で優しい男の恋のお話だと思いました。
松岡を愛しい者として覚醒してからの寛末の行動からページを捲る手が止まらなくなりました。
やっと思いが叶って結ばれた後なのに、優しくされるのが嬉しいのに怖い、松岡の気持ちの吐露に胸が苦しくなります。信じて裏切られる辛さは、寛末の比ではなかったと思いました。好きな人の時計や吸殻まで身近に置きたいいじらしさのある人です。
読みながら寛末に今度こそ松岡を大事にしてと、もう泣かせないでと願っていました。
私はBL版を読んでいたのですが、BLCDのSSが収録されている電子版も読みたくなってしまいました。
「愛すること」を読み終わったらKindleで購入したいと思います。
追記、電子を購入してSSを読みました。こちらは恋人同士になってからの寛末視点でした。まだ実家から週末に松岡宅に通って来てて、これでもかと言うくらい寛末が優しいです。あの時計は晴れて松岡の物となっていました。
この後に「愛すること」が続くと思うと、SSの松岡の謝罪する涙に納得でした。
やはり一気読みをお勧めします。