閉ざされた箱庭ではぐくまれる密やかな恋

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Odds and Ends オッズ・アンド・エンズ 薬袋×奈良崎 下

odds and ends

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表題作Odds and Ends オッズ・アンド・エンズ 薬袋×奈良崎 下

薬袋尊
(高校1年生,奈良崎のリトル)→高校2年生,第参寮「白秋」のフロア長
奈良崎由一
(高校2年生,薬袋のブラザー,第参寮「白秋」のフロア長)→高校3年生

その他の収録作品

  • 描き下ろし(7P)
  • カバー下:七星学園設定資料集

あらすじ

「ここにお前の居場所を作ってあげる」同室のブラザー・奈良崎の「溺愛」の甲斐もあり学園生活に馴染み始めた矢先、奈良崎とその友人・乃蒼の秘密の行為を目撃し激しく動揺した薬袋は、顔色一つ変えず「ただの暇つぶし」と嘯く奈良崎の唇を感情に任せて奪ってしまう。奈良崎への特別な想いを自覚した薬袋だったが、奈良崎は距離を取り始めて――?閉ざされた箱庭ではぐくまれる密やかな恋を描く、七星学園シリーズ・薬袋×奈良崎編、上下巻で登場。下巻にはコミックス限定、薬袋と奈良崎の同室最後の一夜を知ることができる描き下ろしを収録!

作品情報

作品名
Odds and Ends オッズ・アンド・エンズ 薬袋×奈良崎 下
著者
暮田マキネ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
白泉社
レーベル
花丸コミックス・プレミアム
発売日
電子発売日
ISBN
9784592721451
4.3

(184)

(112)

萌々

(39)

(21)

中立

(8)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
19
得点
787
評価数
184
平均
4.3 / 5
神率
60.9%

レビュー投稿数19

落差えぐい…

下巻の感想。

とりあえずストーリーには関係ないけど…司馬先生、いいなぁ好きだなぁと思ってたけど、朝の髪の毛セットしてない姿めっちゃ好みだわ。ありがてぇ。


以下本題。
薬袋サイドと奈良崎サイド、物語の温度感が全然違う。落差えぐい…

薬袋サイドは、歳相応の恋の悩みって感じ。一生懸命で、ほほえましい。応援したくなる。


一方の奈良崎サイドは…重い。し、胸くそ悪い。(ページめくってアレは…心の準備をさせておくれよ…)

カウンセリングを受けていることとか、父親が(自分に責任があることも含めて)事態を認識していること、親族の態度などから過去起こったことを想像すると……いやもう考えたくなくて思考停止するレベルで胸くそ悪すぎる。
(彼女の末路は…奈良崎がどんな状態だったのか…どの範囲にどうやって露見したのか…等)



薬袋の一途な想いを奈良崎が受け止めるかたちで、身体を伴う特別な関係になる二人だけど、でもやっぱり「対等」ではないんだよね…
奈良崎の抱えるものを何も知らされずに、望むものをただ与えられて…人間になりたいのにペットから脱却させてもらえない薬袋。ちょっと哀れに思ってしまうな。
奈良崎と離れたくないから、ペットである現状を薬袋自身が受け入れたっていう面もあるんだけど。

奈良崎の側からしたら、薬袋に秘密を告げて終わりに出来なかった時点で、手放したくない大きな存在になっているのだろうし、
今の状態でも精一杯「愛して」いるのだろうなと思う。(過去のせいで彼自身は「愛」という言葉を使わないし使えないけど、読者視点で形容するなら「愛してる」だと思う)


現状に満足せずに「確かな未来」が欲しい薬袋と、
現状で十分だし現状すら思いがけない変化の末である奈良崎。
現状は出発点なのか終着点なのか…
このズレは今後どうなっていくのだろう。
いずれ破綻するのではないかとハラハラしてしまう。

今後破綻しそうになったとき、打開するのは薬袋の成長なのか奈良崎の変化なのか…この先の二人をもっと見せて欲しい。
彼らの物語は、始まったばかりだと思う。


あとやっぱり、一ノ瀬くんは可哀想なひとだったな…作中の扱い的にも…(もっと掘り下げたげて…)
その他、今回脇キャラだった人たちも気になる人がたくさん居るので、是非長く続くシリーズになって群像劇を完成させてほしい。

1

その純愛に救われる…

上巻から引き続き。

上巻では嫉妬心から奈良崎にキスをしてしまった薬袋。
けれど、奈良崎から突き放されてしまい…。

下巻で明らかになる奈良崎の過去。
元々どこか陰りがある雰囲気ではありましたが、
予想以上に闇が深かった…。
この奈良崎が抱えるトラウマは読み手によっては地雷かもしれません。

薬袋の純粋な想いに対する奈良崎の非情な態度に切なくなるけれど、
彼のトラウマが重すぎて何も言えません…。

最後は薬袋の想いを受け容れてくれた奈良崎ではありますが、
その心の傷はまだ癒えていないように見えました。

薬袋と過ごすことで少しずつでも奈良崎が救われてくれればいいけれど…。
とりあえず、薬袋×奈良崎編は完結なのでしょうか?
奈良崎の中ではとっくに誰にも代えがたい存在になっている薬袋ですが、
一方の薬袋視点だと未だ「人間(対等)になりたい」と思い込んでいて、
2人の想いが通じ合っているとは言い難く未練を残します。
振り返ってみると結局奈良崎は最後まで薬袋の「好き」に対して
言葉で「好き」を返してくれていないんですよね…。
うん、デレ不足。

もう少しこの二人のお話も読んでみたい気はしますが、
他の生徒たちのお話で二人のその後も見られるのかな?

3

プラザートリトルの関係性を越えて

今回は全寮制男子高校の後輩と先輩のお話です。

攻様が自分の気持ちと受様の気持ちのオンと背差に悩みつつ
受様との関係を変えていくまでの本編に
幕間的な短編を収録。

攻様は望まない全寮制男子校に入校した現況を
受け入れられず、なかなかなじめませんでしたが

相部屋となった2年生の受様がブラザーとして
リトルの攻様の気持ちに寄り添ってくれ
少しづつ学園生活に馴染んでいきます。

ただ受様は非常に優秀で人望もある人気者で
リトルとはいえ攻様が受様に可愛がられる事を
良しとしない生徒もいて

攻様はそんな生徒の策略により
受様と良好な関係に水を差されてしまいます。

それは受様が母親から受けた虐待の過去に関わっていて
自分を許せない受様は自分の存在が攻様を傷つけると
攻様から離れる事を決意します。

受様はそれが攻様の為でもあると信じていましたが・・・

WEB配信作をまとめての書籍化で
家庭事情で全寮制高校に入れられた攻様と
学園CEOを父に持つ受様の学園アオハルです♪

下巻では受様事情が見えてきる事で
攻との関係が変化していく様が描かれています。

攻様にとっての受様は
受様が考えるほどに軽くもなく
攻様にしてみれば自分の存在の方が攻様の中で軽いのです。

それがとうやったら変わっていくのか
ハラハラ、ワクワク、ドキドキ♡

攻様の気持ちを大切にしたいと差し伸べる受様の手を
攻様が掴むのはちょっと急展開な感じもしましたが
受様の中で過去を乗り越えていくステップになるなら
これもまたアリな展開かと思いました。

"薬袋×奈良崎"編ならまだまだ続きますよね。
脇キャラも面白そうな組合せなので
ぜひいろいろ読ませて頂きたいです (^-^)/

下巻のカバー下は寮の設定資料です。
カバー下も見てみてください。

2

人間(対等)になりたい

「おちびちゃん」でも「ペット」でも「リトルとして」でもなく「人間として」先輩と一緒にいたい…
そんな薬袋の一途で健気で必死な想いが奈良崎にも届いていく、、、
下巻はとっても切ないBL街道の真ん中をひた走るような展開でお話しに吸い込まれるように読みました

薬袋の成長と奈良崎の救済
暮田先生の手にかかると切なさの描写が琴線に触れてしまって仕方ない
キュッと唇を噛み締める仕草や、ギュッと手を握る仕草、、、言葉に出来ない想いを行動心理学で表現しているのが流石、、、としか言えなかったです

あぁ、、、もっと読みたいし知りたい2人の事
そして、、、もっと知りたい七星学園高等部の4寮、、、
どうかシリーズで続いていきますように、、、!!

先生、10周年おめでとうございます!そしてありがとうございます!!

3

消化不良気味なのでもっとこの先の2人を読みたい

 奈良崎の過去と今の彼が何にでも投げやりな態度な理由が分かり、それを踏まえて薬袋とのやりとりに戻ると、上巻よりは幾分萌えや尊さを感じることができました。が、なんだか不思議だなぁという想いが根本にあって、それは薬袋から恋愛的好意を打ち明けられるよりも前から奈良崎は彼に対して擬似兄弟以上の情があったように思えるところが一因かなと。リトルに優しくありたいというだけであそこまで過保護になれるものなのか。奈良崎自身がこれほど危うかったなら、薬袋より先に出会った年上のブラザーに惹かれる方が自然なような気もして。薬袋の危うさの要因にはあまり焦点を当てられなかったので、少々バランスが悪いようにも感じました。散々問題児扱いされていたけれど、そこもあまり描かれませんでしたし、不思議な組み合わせの2人でした。

3

この作品が収納されている本棚

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