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表題作ミスター・ロマンチストの恋

高校二年生:有坂和志
高校三年生:千野純直

その他の収録作品

  • ミスター・ロマンチストの手紙
  • ミスター・ロマンチストの恋人
  • ミスター・ロマンチストの春休み

あらすじ

男らしくて超モテる千野は外見に似合わず、後輩の有坂に片想い中。それは恋する乙女そのもので…。書き下ろし収録の待望の文庫化!!
出版社より

作品情報

作品名
ミスター・ロマンチストの恋
著者
砂原糖子 
イラスト
桜城やや 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
ISBN
9784344814707
3.5

(64)

(14)

萌々

(18)

(23)

中立

(6)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
18
得点
217
評価数
64
平均
3.5 / 5
神率
21.9%

レビュー投稿数18

もだきゅん

砂原先生の初期?の作品のようで、先月のスペースで話題にあがっていたので、気になり購入してみました。まだ新刊が購入できるのありがたいです!(なんと4刷!)

乙女系男子なのですが、”ミスター・ロマンチスト”という呼び名のほうがしっくりくるイケメンDKが主人公。眉目秀麗、成績優秀で生徒会長って四文字熟語をすべて背負ってる純直。実は周囲の期待とは裏腹…というか、繊細で優しくてロマンチックなものが大好き、ひとつ下の後輩を王子様のように恋い焦がれる、一言で言うと”クソ可愛い”キャラクターです。キリッとした見た目に期待される内面じゃないことや、可愛い三つ子の姉妹たちへのコンプレックスが、彼のうじうじが起因するところなのかな〜、あとなぜか親友(♂)が無駄に可愛いので、なおさら、自分のゴツさに引け目を感じちゃうっていう、自己評価がめちゃ低くて、なかなか”好き!”と踏み込めない。。相手の有坂がまた男前のいいヤツで、乙女の気持ちを察して誠実に向き合ってくれてるのに、それでもうだうだする純直の態度に、きりきりと焦れったさに身悶えしながら読んでしまいましたw

両思いになってからも、このモダもだが続くんですよね。んでもって、ふと気づいたんですけど、乙女系というより、たぶん奥ゆかしさがすぎるw”大和撫子”なんだなと。親友の可愛い系男子の雑なアシストが好印象で、正直こちらの彼のほうにBLの主人公としてのポテンシャルの高さを感じてしまったのでした。そして、ロマンチストは伝染するというロマンチックなオチまでついて、ほんわかきゅんするラブストーリーでした。

0

ギャップ萌え

久しぶりに読み返してみました。

男らしい容姿の生徒会長、純直くん。学校では硬派でモテモテな彼ですが、本性は占いやジンクスも信じるし少女漫画に憧れるし...という乙女男子です。

見た目と中身のギャップが可愛らしく、姉たち(可愛らしい姉2人を持つ3つ子ちゃんなんです)や毒舌の幼馴染みとの絡みも好きです。

攻めの有坂くんは純直くんにとって王子様のような存在。自分のことを可愛いと言ってくれて、1人の人としても尊敬できる筋の通ったお方。
付き合ってからは純直くんの好みなデートやシチュエーションを考えてくれる情熱的でロマンチストな一面や、幼馴染みに嫉妬する野獣な一面もあり魅力的です。

エロはそこまで多くないですが、最後の短編の中の兜合わせのシーンが個人的には好きですね。

0

恋するオトメン

千野はテニス部の王子様で元生徒会長という文武両道の長身イケメンなんだけど、実は夢見る乙女キャラで……というギャップ萌えが楽しい一冊です。

幼馴染から「男らしいのは見かけだけ」と言われてる千野の思考回路は本当に乙女で、何度読んでて乙女か!と突っ込んだことか。

有坂に一目惚れした日の夜に、ラブレター三枚を書き上げるも結局出せずに机の奥底にしまったままとか、星占いのチェックを欠かさずラッキーアイテムの入手にいそしむとか、夢でも会える事を願って有坂の写真を枕の下に忍ばせて寝るとか、あれこれが何ともいじらしくてかわいい。

私が好きだなと思ったところは、有坂と話をするようになり千野が有坂の夢を知ることができたシーンを「同じ片思いでも、声をかけるだけの勇気で得られるものがあるのだ」と書いた一文。
それまでは図書館の貸し出しカードのチェックをして同じ本を盗み読んで満足したり、ひたすら影で見ているだけで満足していた彼にとって、この気づきはとても大きなものだったと感じられるところが好きです。

有坂との妄想の着地点はロマンチックなシチュでの軽いキスが精一杯の千野。
セックスなんて無理!というか何をするか知らないし朝チュンが限度なので、お付き合い始まってからもあれこれグルグルしまくってます。

攻めの有坂は真っ直ぐないい子で、千野がロマンティック好きなのを知ってるし、超絶奥手なのも知ってるので、あれこれ待ってくれているんです。

なのに千野ときたら、俺はガタイのいい男だし……、かわいくないし……、小さくないし……、女じゃないし……とかどんどんどんどん悪い方向へとひた走ってウジウジする姿はオトメンを通り越してもはや女々しいとしか言えなくて、ちょびっとばかりイラッとするけど、巨チンであることも悩みの一つというのはなかなか美味しい悩みでした。

私がすっごくいいなと思ったのは、机の引き出しに眠っていたはずの三枚にもなるくどいラブレターが回り回って日の目を浴びるハメとなってしまい……という最後。

これからもし不安になっても、回りくどい手紙を書いたりせずに、ストレートに伝えようと決意した千野が、心の中でしたためた「前略、僕は君が〜」という最後の一文が本当に良かった。
この最後の一文で評価が萌から萌萌(神寄り)にあがりました。

大好きなくせに「でも」「だって」と余計な言葉をくっつけてグルグルウジウジしていた千野。
それだけにただただシンプルなこの結びの一文が、ストンと心に響いてとても良かったです。

ちょい残念だったのは、文章が微妙に窮屈というか読んでて乗り切れないところが気になったのだけど、初めてお仕事で雑誌に掲載された古い作品と知って納得というか、そこは仕方ないかなぁって思います。

シーモア:挿絵なし あとがきあり

2

よくある可愛い受けを、あえて真逆に描いた、乙女過ぎるロマンチストな恋!

砂原先生の商業誌初仕事の作品!
新装版になります!

三十路過ぎてから、自然と学園ものを読む機会がなくなっていたんですけど、やや先生の挿絵に惹かれて購入です。
この、やや先生の表紙大好きです!
もう読む前から、この2人のカップリングを色々想像して、妄想膨らませながら読ませて頂きました(笑)
内容を知ってからは、更に2人の雰囲気にやや先生のイラストがピタリとハマっていて、ニヤニヤものでした。

王道だけど、すっごく乙女過ぎな展開に、読み始めはダメかな〜…と思ったんですけど⁉︎
男前な見た目と違って、一緒懸命努力する主人公の乙女さに、最終的にはじ〜んと感動していました。
実際だったら引きそうな行動でも、この乙女な主人公だと、キュンさせられて、じれったい、ラブコメものになっていく所が、不思議かつ楽しく読めた作品です。
普通の乙女&可愛い&健気な受ものが苦手だったり、読み飽きている方にはオススメしたいです!

高校2年生の有坂君 × 高校3年生の千野さんの年下攻&乙女受もの。

生徒会長やテニス部の主将をはるほど、なんでも出来る、見た目はクールな男前なのに、それを裏切る程夢見る乙女な千野さん。
そんな千野さんの乙女心を掴んだのは、茶髪でかっこいいんだけど、ちょっと、とっつきにくそうな雰囲気の有坂君。
1年前の文化祭で、彼の勇姿を見てから、初恋に落ちてしまいます。
しかも勢いで、有坂君への想いを綴ったラブレターを書いてしまい(笑)
結局は渡されることはないまま、大切にしまわれます。
男同士!
しかも、自分の内面と外見のギャップは、痛いほど自覚している千野さん。
そんな千野さんは、有坂君との夢のような幸せを想い描くだけの片恋で十分満足。
千野さんの目には、王子様のように映る有坂君を、ただ見続けるだけで、夢心地な至福の時なのでした。
それがある日、友人の後押しもあり、接点を持てるチャンスが到来⁉︎
男前なのに、いじらしく、可愛い千野さんと、王子様(千野さん的に)な年下有坂君の恋の行方は……。

女性の立場から見ても、千野さんの乙女心スイッチは驚きの連続(笑)
これだけでも、ギャップ大なのに、天然&鈍臭すぎるエピの数々に大笑いさせられ、情けなさたっぷりな可愛らしい姿に癒されました。
有坂君を想う一途さが、せつなくもあり、愛らしくて、キュンと萌えさせて頂きました。

有坂君も、見た目と反して優しくて、包容力のある年下のいい男だったのも好感でした。
千野さんの本性を知らない時は、キツ目にあたったり、意地悪い態度をとったりするんですけど、本来の千野さんを知ってからは…
逆に、知りはじめたことで、有坂君自身も、この人可愛い人だと、どんどん意識し始める所が、自然で良かったです。
この頃から、今度は千野さんが追われる立場になって行くんですけど、そこがお話の美味しい所でした。
そして、いつまでも千野さんの心を理解しようと、どこまでも王子様で有り続ける有坂君は、本当にかっこいい男でした。
初キスも、初デートも、 初Hの道のりも、じれったさ&ドキドキ感満載!
でも、私的には最後の方で発揮し出す、エロ犬有坂君の方が好み♡
王子様もいいんですけど、性欲有り余っている年下男子!
ガッツリ気味な有坂君も素敵です。
出来れば、この展開をもう少し楽しみたかった(笑)

印象的だったのは、千野さんの片想い時代のラブレターエピでした。
卒業式と一緒に、千野さんの淡く、せつなく、甘い初恋の思い出を巡らせる演出に思わず涙でした。
まさかこの展開で、ラブレターが登場するとは思いませんでした!

残念だったのは、千野さんの幼馴染朋也。
外見は可愛らしいのに、実はこの作品一、男前な彼の立ち位置が微妙だったかな〜と。
千野さんの理解者でもある彼だから、千野さんの幸せを思っての、当て馬的行動なのはわかるんです。
でもそれにしては、言ってることと、行動が噛み合えていない矛盾さを感じました。
あと、千野さんは三つ子だったんですけど、その姉2人がパワフルで面白かったです。
ただ、もっと2人の姉と、有坂君と千野さんの絡みを読みたかったです(笑)

千野さんの乙女な恋が実って本当によかったな〜と、心から嬉しくなるお話でした。
可愛らしい変化球ラブを読みたい方にはオススメです!

3

大好物な設定&作家さん…なのに微妙。

砂原さんの作品大好きなのですが、これは、文章が…古い…。
読み終えてから、2001年(デビュー直後)の作品の新装版と知って納得しました。
そうと知らずに読み始めたので、これほんとに砂原さんの本…?と驚いてしまいました。

端々で妙に大げさな言い回しが目に付くというか、悪い意味でラノベ感が強いというか。
後の方は新装版書き下ろしなのでいつもの文体なんですが…その差が一目瞭然。
現在の砂原さんの文体は読みやすく感情移入しやすくて大好きなだけに、
どうしても違和感を感じてしまいました。

内容的にも、最初は千野の乙女思考と不器用さがかわいい!と思ったものの、
読み進めるうちに、
その思い込みはちょっと無理がないか?とか、
朋巳の存在は結局なんなの?とか、色々とすっきりしなかった…。
(旧版は朋巳含めた3人が表紙だったところを見ると、三角関係ぽくしたかったのかな…?)

本来は「デカイ男が乙女思考&不器用」なんて、大好物な設定なんです。
でもこれは端々で「ん?」と引っかかってしまって、残念ながらあまり楽しめず…。
他の砂原作品が好きなだけに、見方が辛くなってしまったかもしれません。
今の砂原さんが書いたらきっともっと面白い話になっただろうなあ…
などと、益体もないことを思ってしまいました。

4

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