「生涯仕えると誓う代わりに、伯爵以上の陞爵を」──

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表題作憂鬱な朝 2

久世暁人(久世家当主・学生・子爵)
桂木智之 (久世家家令)

あらすじ

桂木(かつらぎ)からの条件に同意し、
強引に抱いてしまった暁人(あきひと)。
けれど、どんなに情事に溺れても、
桂木の態度は冷たいまま。
怜悧な美貌を崩さない家令に、若き子爵は
激情と苛立ちを募らせる。
そんな緊張を孕む主従は、ある晩、
森山(もりやま)侯爵家の夜会に招待されて…!? 
華族階級の光と影を鮮烈に描く、
クラシカル・ロマン第2巻!! 
(出版社より)

作品情報

作品名
憂鬱な朝 2
著者
日高ショーコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
シリーズ
憂鬱な朝
発売日
ISBN
9784199604430
4.5

(286)

(211)

萌々

(46)

(17)

中立

(4)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
16
得点
1294
評価数
286
平均
4.5 / 5
神率
73.8%

レビュー投稿数16

女性

◾️久世暁人(当主)×桂木智之(家令)
1巻では桂木が女性と寝ていました。主役が女性と寝るBL作品が大好物。そして今度は暁人が智之と共にいるために婚約しようとする。こちらも同じく大好物。男同士のドでか感情のために女をどんどん振り回す。

桂木になりたいと憧れている限り、暁人は桂木にはなれない。桂木を超える別の何かになろうとするときがこの後くるのだと思うとゾクゾクします。この後の展開は再読なので知っていながらですけれど。

桂木が旦那様と呼ばず暁人様と呼ぶ…あぁ、いい2巻の余韻。

0

桂木の脆さも露呈した2巻

 1巻では明らかに桂木の方が優位で何を考えているのか分からない印象でしたが、2巻では暁人も堂々とした態度を見せるようになり、彼も彼で何を考えているのか分からない時がありました。きっと2人はまだ本質的には子供とそう変わらないはず。でも、桂木が一貫して頑なな態度を崩さず先代との約束にこだわっているから、暁人も家督にこだわらないわけにはいかない。無意識の内に2人はお互いとても無理をしている状態にあるような、そんな印象を受けました。

 表舞台でももちろんいろいろ起こるわけですが、その一方で、暁人は2人きりになると桂木に触れることが増え、夜な夜な体の関係も迫っています。正直、これだけ冷たい態度を振舞われても尚、桂木に欲情する暁人のことはまだあまり理解できていません。認められたいという願望が、いつの間にか好意に変わっていたのは分かるけれども、この行為によって暁人は何を得ているのでしょうか。毎回桂木に対する想いが昇華されたようにも見えないし、私にはまだ行為の必要性が感じられませんでした。桂木が暁人を侮辱されて声を荒げるシーンもあったので、彼も何かしら暁人に特別な感情は持ち合わせているようではありますが。話の展開も気になりますが、萌えも感じられるようになりたいので、ひとまず読み進めていこうと思います。

0

桂木がそこに立っている、というだけで。匂い立つような色気を感じる程に。

少年の頃の記憶を夢に見る桂木。その朝、寝乱れたベッドには暁人さまが…。1巻の終わりから数日経ったものと思われ、暁人さまは桂木を抱くことに夢中になっている、といったところか。学院をさぼって休んでいるというので、心配した学友の石崎が久世邸に見舞いに訪れる。

桂木があまりにも美しいので、真っ昼間からベタベタと触ろうとする暁人さまが可愛いらしい。多分、桂木もだいぶほだされている筈なのだが、このツンデレめ。拒もうとして…結局は脱がされる。抗おうとして、脱がされる。すっかり桂木の背を追い越した暁人さまの、少し強引な攻めっぷりに萌える、萌え転がってしまう第2巻です。いや、たぶん、桂木も萌えてんじゃ無いかなーって思えてしまう。『暁人さまはこんなに重い体だったか?こんなに固い体だったか?』どこで間違えたのか、いつまで間違えるつもりなのか、と自問しながら、その全身で暁人さまを感じている桂木がいじらしくも、本当にいやらしいです。その舌を絡めながら、熱さを感じて。「お前が好きだ、本当に好きだよ。」と、はっきりと告げる暁人さまをどう思うのか。

石崎は暁人さまの桂木への執着から、そのあたりの事は気付いていて、桂木に忠告をする。分かりきった事を指摘され、いつも冷静な桂木もつい激昂してしまう。「子供の気持ちなど、関係ありませんよ‼︎」後に石崎は回想する。そう言う桂木の方が余程子供っぽいと。
桂木も、自由になれない。暁人さまも自由になれない。お互いの想いが交錯するにままならない、とても苦しい展開です。最も愛しい者に縁談をまとめてやると言われるその辛さ。そして、暁人さまも「それがお前の望みなら。」と受け入れようとする。涙。

もっと後になっていたかと思っていたのだけど、2巻から雨宮も登場します。昔、久世家で書生をし、桂木を教育したという雨宮がアメリカ留学から帰国します。彼は久世家の家令を務める為に戻って来たと言い、穏便な物言いの中にも、久世家の当主には桂木こそが相応しいと桂木に告げる。彼はこの後、何やら画策に奔走するのですが、そこは次巻持ち越しで。雨宮の活躍で物事が大きく進んで行きます。桂木の出自について、桂木の兄、高之や桂木の遠い記憶など、思わせぶりな台詞もこのあたりからちらほらと。桂木の生まれが何であろうと、暁人さまには関係ないことなんだけど、この事は大いに二人を揺さぶって行くこととなるのです。

1巻の冒頭と違い、前髪を垂らしている桂木が色っぽくて、もう若々しくて。2巻は寝乱れた髪の事が多いので致し方ないですが、その滴る色気がたまりません。後半の礼服で森山家の晩餐会に出席する桂木と暁人さまも美しいですし。物語は不穏ですが、ロマンティックと言えなくも無い、この2巻も大好きです。

0

行き違う想い。憂鬱な朝2

2巻です。
冒頭は、養子として迎えられ勉学に励む少年時代の桂木。
しかし、先代久世子爵には実子のお世継ぎが誕生なされた…存在の不安定さに直面する桂木。
なら彼は後から来た暁人を憎んでいるのか?そんな憎い相手から主従をかさにきて強姦されたのか?
暁人サイドから見れば、心は桂木を恋い慕っている。そばにいたい、そばにいてほしい、それだけだったのに…
だが実際現象だけ見れば、暁人は自分が主人であることを利用して桂木と取引をし、桂木の指示に従う代わりにずっとそばにいたい、それを条件として命令して強引に性交渉をしている…
非常に痛々しいです。
桂木が進めようとしている婚約話も、何でもすると決めたのだから…と受け入れる暁人。
読者的には、暁人は非常に不憫。
しかし、この2巻の段階では桂木は全く暁人に心を許していない。それがわかっているから暁人もかなり投げやりな様子。
さて、本作では桂木の過去や、久世家と桂木家の確執などを知る元書生・雨宮も登場します。

巻末に、激しく一途に自分を求めてくる暁人に心が乱れ始める桂木に萌えの萌芽が…!

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おすすめの巻

「憂鬱な朝」は一番好きな作品ですが、なかでもこの巻はお気に入りです。              一巻では、まだ桂木は暁人様のことを世間知らずの子供みたいに扱っている印象が強かったですが、2巻では、暁人様のことを少し見直す感情が桂木に芽生えている印象を受けました。桂木が、暁人様の真剣な思いを感じるにつれて、理性と感情の狭間で悶えている姿は、たまらないです。桂木の眉をひそめて悩む顔は、最高に色っぽいです!!桂木は、普段とベッドシーンでがらっと変わってしまうのですが、ベッドシーンでの桂木の姿を暁人様だけが知っていると想像するだけで、萌えます...。

3

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