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2巻では早々に蓉一が桜井に心を許し始めた様子が見られます。
イキナリ家に行きたいと言い出した時には「よっしゃー」って感じでした。
ドギマギしてしまう桜井も可愛かったです。
誰にも興味を持たなかった蓉一が、桜井に対して特別な気持ちを抱いている様子が分かり嬉しくなっちゃいました。
アッサリ帰ってしまいましたが…。
当て馬の藤本が登場し、蓉一の下宿に住む事になりまして、まさかの桜井まで。
藤本に桜井を見てる時の「目が違う」って言われて、桜井への気持ちを自覚し始めます。
こういう無自覚な恋愛感情を自覚させてしまうのって、当て馬なんだよなぁ〜。
下宿へ帰って来る予定の無かった桜井と、縁側で対峙した蓉一のシーン…ドキドキしましたぁ。
キスだけですが、めっちゃ萌えでした。
桜井(37歳 広告代理店ワーカーホリック気味)×蓉一(美大生)
1巻から、桜井は蓉一への恋を自覚していますが、正直なんでその気持ちになったのかはあまり分からないまま2巻です。とりあえずその辺はそういうもんなのだと受け入れる事にしました。謎な恋愛感情の芽生えなんてBL漫画ではよくありますが、日高先生の作品だからこそ理論的な解釈をしたくなっちゃうけどね。
7話の蓉一の服装可愛くて好きだなぁ。蓉一みたいな朴念仁が可愛いかっこしてると、どうした?!ってなっちゃう。靴も好きそうだったし、案外と服は好きなのかな。
で、そんな朴念仁な蓉一が言葉少ない中で放つ言葉って、必要だから発せられて言葉というか、一発一発が重い。「もう少し一緒にいたかった」なんて言われたらキますよそりゃ。
ただこの段階では必要だけど発しない言葉も、本心とは違う言葉もあるからね。愛しいね。
蓉一の纏う壁が一気に薄くなったような、少なくとも1巻よりは随分感情が分かりやすくなったように感じました。感情をあえて出さないようにしているとか、隠しているというわけではなく、彼自身は普通に過ごしているつもりでも他人には感情に乏しいように見えるというだけなんですよね。けっして感情がないわけではない。そんな蓉一の、桜井と会話することで自然と分かりやすいほど感情が溢れてしまうところが、年相応で可愛らしいなぁと思いました。
初めてのキスシーンは若干唐突にも感じましたが、この2人はきっと今、衝動に従って恋愛をしているんですね。自分の心を動かすものが何もなかった日常に、突如現れた気になる存在。相手からの好意もまだ確信はしていないかもしれないけど、既にお互い心のどこかで感じ取ってはいるでしょう。なら、年の差とか性別とか難しいことは考えずに、話したり触れたりするのが心地良いからという理由で、どんどん距離を縮めていけばいい。恋をすることを初心に戻って楽しめるような、そんな作品でもある気がします。
あらすじが、この巻のネタバレになっていて。二人の気持ちが近づくのはもっと、ずっと後で、とってもゆっくりだと思っていたので。読み返してみて、ビックリしてる。大人の筈の桜井さんが、衝動に任せてキスをする。蓉一を、蓉一のことばかりを考えていて。その顔を見たらたまらなくなって。多分、それは大人のキスで。後になって、桜井さんはそれを反芻する。困惑した蓉一の口唇の震え。蓉一の初めて(‼︎)を奪ってしまったこと。…この後もいっぱい、蓉一の初めては全て桜井さんのものに…。きゃー‼︎
1巻の終わりで、桜井さんは蓉一への特別な気持ち、恋を自覚してしまいます。ドギマギして、どうしたらいいかわからない。けど、目が離せない、触りたい。触ったらどんな顔をするのか知りたい。
この時はまだ、蓉一の方は無自覚で、でも周りには何となく気付かれている。まさか恋だとは思われては無いけど、あんなに周囲に無関心だった蓉一が、どういうわけか桜井さんには懐いていると。
蓉一に会いたくて、家を訪れた桜井さんは、同じ大学の藤本があからさまに蓉一に話しかけているのを見て、軽く嫉妬して帰りかけます。気を遣った竹さんが桜井さんを表まで送ると、息を切らせながら蓉一が追いつく。「俺が桜井さん送るから、竹さんは帰っていいよ。」うははー。蓉一の、無自覚な嫉妬。独占欲。必死に追いかけてきたりして。そーんなの、可愛くないわけがない。
そんな折、桜井さんが、会社で広告のオーディションを手伝っていると、現場に素人モデルとして藤本が現れて。桜井さんはやや一方的に、宣戦布告されることになる。でもまぁ、彼の強引さのお陰で、この恋は進むことになるんだけども。この家に下宿を申し込んだ藤本に対抗するわけじゃ無いけど、桜井さんも週末のセカンドハウスとして、引っ越してくる事になる。
この家の管理人として、食事の世話などに通ってくる吉富さんや、蓉一の父を知る柏木さんと話すうちに蓉一の過去や生い立ちを知る桜井さん。周りの大人が蓉一を「可哀想な子供」「素晴らしい芸術家の子供」として扱ううちに、蓉一はやりたくも無い父の後をトレースして、美大に入り、この家に住んでいるのでは無いか。という周りの大人たちの心配。桜井さんだけが気付いている。蓉一が好きで絵を描いていること。蓉一が花の絵を描いていること。だからやっぱり、桜井さんだけが特別な人なのだ、蓉一にとって。
…藤本はいつも蓉一を見ているから気づく。蓉一が瞳を大きくして、熱っぽい目で桜井さんを見ていることを。そう指摘されて、ようやく蓉一も自分の恋に気づく。桜井さんの事ばかり考えていること。桜井さんと一緒にいると楽しいこと。桜井さんに言われたことは全部、覚えていること。今までそんな人はいなかったこと。そして、触れられると体が…、と考えが及んだところで、真っ赤になる蓉一が可愛い。体が…きっと熱くなるんだ。と、思われ。
この後、同じように体の奥底から沸き上がるこの気持ちのまま、二人は抱き合って、それからキスをする。思い余って押し倒してしまう桜井さんがいい。
恋だけじゃない、蓉一の中に眠っていた感情が少しずつ外に表れていることが分かる巻でもあって。蓉一の両親についても、小出しに解ってくる。このことがミステリーの様相を見せるのは、もう少し後のこと。
大好きで何度も読み返している作品の一つです。
この巻では大好きな桜井さんが表紙な事が嬉しくて、購入当時何度も表紙を眺めていました。
お話も、ゆったりじっくり進むけれども、じれったさは全く感じられず、むしろごく自然な流れを見ているような気持になります。
思わず押し倒して蓉一にキスしちゃったり・・・と、まるで思春期の初恋のように、あたふたぐるぐるしている桜井さんの姿が本当にツボで・・・
脇を支えるキャラ達も、皆個性豊かで、大好きです。
同じ年代の人達だけでてくるよりも、様々な年齢層の人が出てきたほうが、お話に広がりや豊かさのようなものが感じられて良いなぁ・・・とあらためて感じました。