コミック

  • ばら色の研究と花喰らふきみ

ばら色の研究と花喰らふきみ

barairo no kenkyu to hanakurau kimi

  • 電子書籍【PR】
  • 紙書籍【PR】

表題作ばら色の研究と花喰らふきみ

葛ノ葉洸
33歳,光る薔薇の研究者
蜂須川蜜朗
薔薇屋敷に住まう資産家

同時収録作品先天性WILD!

瀬賀龍彦
高校生,バスケ部
小波
高校の先輩,バスケ部主将

同時収録作品so happy?(描き下ろし)

雨宮敦
バツイチのサラリーマン
メイジ
ホストクラブのNO.2

同時収録作品朝とミーチャ / 朝とミーチャ~6years ago~金色の糸でぎゅうぎゅう(描き下ろし)

斉藤ドミートリィ(ミーチャ)
ロシアンハーフ
三森朝彦(朝ちゃん)
同棲中の恋人

その他の収録作品

  • あとがき(描き下ろし)

あらすじ

「光る薔薇」を研究する葛ノ葉は、資金援助を申し出てくれた蜂須川という男の屋敷へ赴く。だが、そこは幼い頃、初恋の少女に失恋した苦い思い出の場所だった。しかも、彼女と同じように《薔薇を食す》蜂須川の姿に、彼が初恋の相手だったと知る。『花を喰らふ者』の蜂須川から、葛ノ葉の開発する「光る薔薇」を食べるのが夢だと告げられ、彼のもとで研究することに決める葛ノ葉。だが、蜂須川の背負う運命と、彼を知るごとに芽吹きそうになる気持ちに葛ノ葉は——…

作品情報

作品名
ばら色の研究と花喰らふきみ
著者
ビリー・バリバリー 
媒体
漫画(コミック)
出版社
フロンティアワークス
レーベル
ダリアコミックス
シリーズ
朝とミーチャ
発売日
ISBN
9784861347498
3.9

(149)

(56)

萌々

(50)

(32)

中立

(5)

趣味じゃない

(6)

レビュー数
18
得点
581
評価数
149
平均
3.9 / 5
神率
37.6%

レビュー投稿数18

表紙が最高!!!

お上品受けを探して辿り着きました。
お話がどうであれ、もう素敵表紙だけでお金払う甲斐があると思いました。

光る薔薇を生み出そうとする攻めとお花を主食とする受けのお話。
薔薇がコマを彩り華やかで、受けの容姿とも非常にマッチしていて眼福でした。
薔薇を食す姿もそうなのですが、やはり普通の感覚からすると異常なことであり、スパイス成分にも感じました。

一緒にお風呂入ったり添い寝求めたり大胆な誘い受け全開そうで、寂しさやいじらしさを感じる一面もあり魅力的だった。

攻めの誤解によって関係が駆け足で進展しますが、これゆっくり一冊まるごとで見たかったよ…。


他作品は正直ビジュアルの好み的にはお金出してまで読まない系だったのですが、なんだろう…。
この作者だからこそあらわせる関係性…独特な描きを感じて面白かったです。

BLでよく見る…な金太郎飴ではなく、攻め受けそれぞれに個性があって、この二人だからこそのワンシーンを短編でよく表現していたと思います。
刺さる人には刺さりそうな面々だったと思います。

0

どのお話もそれぞれいい

「朝とミーチャ」を先に買い、数ページ読んだらすっかり出来上がっていた2人で(そういうお話ももちろんありだし好きだけど)本作に「朝とミーチャ」の話があると知り、購入しました。

「朝とミーチャ」は巻末に収録されていて、なれそめは触り程度。でも短い中にも濃い2人の関係性を感じられて本編2作を読むのが楽しみです(朝ちゃんがもしかしたらじゃっかん苦手なタイプかもで少し不安だけどw)

さて、本作は先生の初単行本なんですね。私も先生作品初読みです。
短編4本。

表題作が美麗な少女漫画風ながらお耽美な雰囲気で心地よく進み、見せ場もぐっときておもしろかった。

「先天性WILD」「so happy?」はまたガラッと変わった世界観で、少々強引な展開かなと思わなくもないけど、それよりもツボを押さえた見せ方でぐいぐい読めて楽しめた。好き。

4本とも、全編通して絵が好みだし、絡みの場面は色っぽいし、デビュー作からクオリティ高くて、この先の作品を読むのが楽しみです。
「朝とミーチャ」「FANGS」を読む予定です。

0

どこをとってもおいしい短編集

ビリー・バリバリー先生のデビューコミックス。
それぞれトーンの違う短編が詰まった短編集となっています。
タイトルとカバーイラストの美しさに惹かれて購入したのですが、作家様のこだわりが随所に見られるというか、さりげない装飾や小物、植物が本当に綺麗。
中でも、表題作「ばら色の研究と花喰らふきみ」のメイン2人の靴と手の描写がとても好きでした。
ウィングチップシューズを向け合う2人が好き。
どのお話も面白かった。

●ばら色の研究と花喰らふきみ
薔薇の芳香がふわりと薫って来そうな、まるで御伽噺のような不思議な作品。
なぜ彼は花を喰らうのか?花を喰らふ者とは?何故老いないのか?
全てが謎に包まれたままなのです。蜂須川の年齢すら分からない。
あえて謎のままにする事で、この不思議な雰囲気が作品全体に広がっているのかも。
うーん、好きですねえ。
花しか食さないという蜂須川。生活の全てが薔薇です。
ちょっと異様なのですが、この食事シーンがとても美しいのです。
愛が込めて薔薇を作る彼と、彼が咲かせた薔薇を喰らふ彼。
初恋の花を見事に咲かせた2人の、どことなく耽美で、穏やかな美しいお話でした。
しかし、本当に薔薇が美味しそうに見えて来るのがすごい。

●先天性WILD!
ガラッと雰囲気が変わって、これぞBL!といった感じ。
経験豊富で、来るもの拒まず無節操に本能で生きているような後輩・瀬賀に、文字通り尻を狙われる先輩・小波の高校生同士のお話。
興味本位から少しずつ変化する関係…と、よくある流れではあります。
よくあるよねなんて思いつつ、コミカルさとエロス、そして小波のいじめたくなってしまう可愛さゆえにするっと楽しく読めてしまう。
口に指を入れるシーンがすごくエロティックなのですが、その後の右フックをかますシーンで、1カメ・2カメ・3カメとカメラが切り替わる辺りで笑ってしまった(笑)

●so happy?
すごく面白かった!こんなにコミカルな作品も描かれるの…?!と驚き。
"メイジ"に幸せにして貰うから!と、妻から別れを告げられ、1ヶ月前に離婚。
身も心もぼろぼろになったバツイチのサラリーマンの雨宮は、ホストクラブに在籍する"メイジ"の存在と居場所を突き止め、天誅を下してやろうと2週間張り込み…というお話。
まさかの勘違いからの押せ押せ襲い受けなメイジくんが面白くて可愛い。
もしかしたら、ここまで勢い良くどっぷりと愛してくれそうな人との方が幸せになれるのかも?
もちろんこれはハッピーエンドでしょう。

●朝とミーチャ
コミックス未読です。
ですが、こちらだけでも十分楽しめました。
付き合い始めてから長いカップルの甘くてほのぼのとしたお話かと思いきや、なんだか過去のエピソードに複雑そうなものが垣間見える。
受け攻め両視点から語られる、互いに依存し合う2人だけの小さな世界。
ううん、これは気になってしまうな。
抱いているのに抱かれているような攻めがお好きな方にグサッと刺さりそう。
朝ちゃんに夢中なロシアンハーフのミーちゃんがすっごく可愛い!
先生の描かれる金髪キャラクターは本当に美しい。

ビリー・バリバリー先生は、短編漫画の導入がすごくお上手だなと思います。
どの作品も設定やトーンが異なるというのに、1ページ目から気になってしまう始まり方なのですよね。
終わり方も非常に綺麗。
少ないページ数ですっきりとまとまっていて読みやすいです。
好みの作品が1作は見つかりそうな、おせちのような作品集かも。
まだ読んだ事がないという方におすすめの1冊。

1

どのお話もとても良かったです

デビューコミックスとのこと。とてもキレイで完成度が高いですね!

みんななんだか不思議でラブラブで良かったです。一瞬で恋に落ちたり、ジワジワ恋に落ちたり、全身全霊で求めて与えたり。

朝とミーチャも入ってましたね。すごい絆です。

どれもとっても良かったです。バスケット部の後輩先輩の話とか、ホストの話とか。

そう!ホストに新妻を取られ、ホストのストーカーをしてたらなんと!
可愛い勘違いした美形のホストが!
いいお嫁さんになりそうですね。

0

どのコマも美しい

恐ろしく美麗な作画と、時々挟まれる愛らしいデフォルメで見ていて飽きません。

お話としては、ホスト受けと怒れるヤケクソリーマン(バツイチ)攻めが好きです。全体的にコミカルで、攻めのいちいち疲れ気味なツッコミにクスリとさせられます。受けも楽しそうでとても良い。
ホストとリーマンだけで一冊読みたいくらい好きです。

表題作の薔薇を食う受けと、そんな受けに一目惚れした攻めもまた可愛らしかったです。特に子供時代が死ぬほど愛らしいし美しい。
変人で、少し古めかしい言葉遣いの美貌受けが、不思議ちゃんだったりウブだったりで攻めを振り回すのも可愛らしかったです。攻めも攻めで、真っ直ぐで真面目な感じが好感が持てて、幸せにおなりよ…とついつい応援したくなります。

他にも「朝とミーチャ」の番外編で受け視点と攻め視点があり、どちらもほのぼの系で和みます。
高校生同士のお話もありますが、個人的にはモブの女の子が清々しくて良いです。

1

攻め受けの関係性が面白い

◆ばら色の研究と花喰らふきみ(表題作)
 この短編集の中でどの作品がビリー先生の絵のタッチと合っていたかと聞かれれば、間違いなく一番はこれでしょう。噎せ返るような薔薇の香りがこちらまで伝わってくるような画面の美しさでした。光る薔薇を作りたいという葛ノ葉と、その薔薇を食したいという蜂須川。幼少期の可愛らしい出会いを経てすっかり大人になってから再会し、薔薇を通して互いに魅せられていく2人。距離を縮めていく過程としては、若干BLファンタジーが否めない部分も感じましたが、雰囲気先行で楽しめる話もたまにはいいかなと思いました。

◆先天性WILD!
 2つ目に収録されているこの作品以降は、表題作とは打って変わって現実味のある作品になります。こちらは部活の後輩×先輩。先輩である小波はバスケ部エースなんですが、小柄で童貞で見栄っ張りという素晴らしい属性です。そんな小波を後輩の瀬賀がドSに責めていくのが、王道だけど萌えました。小波が本当に可愛かったので、続きが読みたいなぁと思った作品です。

◆so happy?
 嫁に出て行かれたリーマン×その嫁の心を奪ったらしいホスト。でもホストのメイジはその嫁のことなど記憶になく、逆にリーマンである敦にすっかり心を奪われて自ら奉仕するのが、とてもエロかったです。こちらもくたびれた敦が戸惑いながらもメイジにハマっていく様をもうちょっと楽しみたいと思いました。

◆朝とミーチャ
 外見は圧倒的攻めなミーチャが受けの朝彦に挿入しながらも、精神的にはほぼ朝彦に抱かれている感じがたまりませんでした。ミーチャの息子を中で可愛がれるように、腹筋を鍛える朝彦がエロ過ぎます。朝彦に骨抜きにされているミーチャと、彼を虜にする朝彦の関係性が絶妙でした。

0

ファンタジー?

『朝とミーチャ』を最近読んだので、その後のお話がこちらに入っていると言うことで購入してみました。
個人的には表題作とその次に収録されていた「先天性ワイルド」の方が好みだったのですが朝ちゃんファン、ミーチャファンが続きを熱望したんだろうなぁと思うような二人のキャラクターが強烈と言うか不思議な感じはすでに出来上がっていました。

さて、表題作ですが、ファンタジー?ですかね?薔薇を食べて生きている美しい一族と言うのがやはり人間ではないような気もしますが、その辺はあまり深く説明はありません。お互いの名前も苗字で呼ぶか、お前とか君とか呼ぶだけで、最後までラブラブ全開と言うわけではなく、それでもお互いに20年以上も想いあっていたと言うのが素敵でした。屋敷から出たことのない蜂須川がどうやってあんな迫り方を学んだのか、細かいところで疑問もありますが最終的に二人の世界で上手くやっているようなので良かった良かった。




1

美麗な絵でシリアスにみせかけてコメディ。

『朝とミーチャ』本編は高校生ですが、こちらに社会人編が同時収録されています。(描かれたのは社会人編の方が先です)

「ばら色の研究と花喰らふきみ」
花しか食べない綺麗な蜂須川、
幼い頃、彼を女の子と思いこみ、光る薔薇を作ってプレゼントした葛ノ葉。
いきなり花を食べられビックリして気絶した葛ノ葉は、大人になっても光る薔薇の研究を続けていたが研究資金が底をついてしまった。
そこに蜂須川から資金提供の打診があり、屋敷で研究を続けることになって、二人は再会し…
人物はもちろん、花弁の膨らみ、木々が落とす影、屋敷の装飾など背景が驚くほど美麗です!それに蜂須川の不思議な存在感が作品全体の雰囲気を作っていて、アートのような作品です。それでいてクスッとさせられるひとこまもあって、相反するトーンを両立させるビリー先生の力量ほんとにすごい!

「先天性WILD!」
先輩にいきなり「童貞ですか?」と聞いちゃう無神経なヤリチン後輩…
そこで慌てて「超絶技巧のスペシャリストだ」と、大げさな嘘をついちゃう先輩がかわいい。
「じゃぁ、その超絶技巧を教えて」とからかうつもりだったのに…
小犬波先輩(なまえは小波)と呼んじゃってるけど、先輩は小型犬のように愛くるしくて、ヤリチンが初めて恋をしたって感じがコミカルで楽しいです。
両想いになった後でも後輩はS気質なままで、先輩はジタバタさせられちゃうんだろうな。

「so happy?」
ヨレて死んだ魚の目をしてるリーマンは、ホストにハマった嫁に逃げられ、ホストに復讐しようと様子を伺っていたら、ホストにはストーカーと勘違いされていて、オトシマエをつけるからと家に連れ込まれ…
ハイレベルな暮らしをしてる人気ホストと、くたびれたリーマンの格差がおもしろい!でも気持ち的には逆転していて、ホストが一生懸命で、それにリーマンが振り回されてるのがさらに楽しい。良い嫁もらえたね!って、この本のなかで一番コミカルです。

「朝とミーチャ」(社会人編)
初めて読んだ時は『朝とミーチャ』未読だったので、バカップルの甘々ぶりがかわいいな程度にしか思いませんでしたが、『朝とミーチャ』を読んでから読み返すと、それぞれに傷を抱えて生きてきた二人がおたがいを通じて強くやさしく変わっていった、そして数年経ってもこんなに甘々なままなんだなと嬉しくなります!
社会人編をキッカケに過去編の連載が決まったようです。

ビリー先生は、BL作家のウラガワのインタビューで「なるべくハッピーなコメディーを描こうとしている」と仰っていて、美麗な絵でシリアスと見せかけて実はコメディって最高だなって思いました。

3

ミュシャのような線の美しさ

とても綺麗な絵を描かれる作者さんですね。
扉絵などは、アール・ヌーヴォーの画家、ミュシャの絵を思い出しました。

朝とミーチャのその後・将来が収録されているというので購入しました。
短編集ってちょっと物足りなさを感じることが多いので、あまり好きではないのですが、こちらに入っている短編集はそれぞれの世界が確立されていて、不足なくどれも良かったです。

一番良かったのは、「so happy?」でした。
というより、もっともっと続きが読みたい!!!

ホストにはまった奥さんに離婚を告げられて、ボロボロになった雨宮さん(攻め)。
元凶の舞伎町のイケメンホスト、メイジくん(受け)へ復讐するチャンスを伺うために、二週間、連日店の前で張り込みをします。

ようやく機会を得て、天誅くだす!!と声をかけたはずが、
なぜかあれよあれよ・・・・としゃぶられ、乗っかられてしまう。

復讐のために血走った三白眼で二週間張り込んでる雨宮さんでしたが、
メイジくんは、俺のこと、そんなに好きなのね、と捉えてしまったらしい。

コトが済んで
「死んだように眠りたい・・そしてすべてを忘れたいなって・・・」
とドンヨリムードの雨宮さんでしたが、
まさかのお嫁さん宣言をされてしまいます。

「お嫁さん」

良かったね。
バツイチになったばかりだけど、すぐに新しい嫁がゲットできて(笑)

どこまでも食い違う二人が面白い。

ここでお話は終わりです。
このままでも充分お話の世界は成り立ってますが、出来ればこの続きを読みたい!

このままメイジくんが大好き!大好き!でワンコのごとく突っ走って尽くして
雨宮さんをどんどんほだして相思相愛になるまでの様子が見たいです。


朝とミーチャ 6年後の様子が見られて良かったです。
朝の耳にピアスはもう無いんですね。
もう武装しなくても良くなったんですね。

単行本の最初の頃の二人は二人で会話をしていても
周りの音が一切遮断されているような無音性
二人だけ空気がしゅっと薄くなったような別世界にいる、といった感じでしたが、
ここで描かれている二人は、ざわざわとした普通の世界の中にちゃんと立っているといった雰囲気が感じられて良かったです。
ハッピーエンドが約束されているので、単行本のほうも安心して読めます♪





2

好き!

朝とミーチャのもともとのお話しがここにあると聞いて
どうしても読みたかった1冊だたんですが
なにがどうして、他作品もすごく魅力的で面白かった。
なんか見る目が一変いたしました(´艸`*)

◇バラ色の~
光るバラをただひたすらに研究している攻。
幼いころであったあの美しい子を驚かせたい、喜ばせたい。
その根底に、バラを食べたあの子が焼き付いて離れない。
そこから20年後。運命の再会を果たすのだが・・・
薔薇しか食べない、美しい麗人
世界観は独特ではあるものの、出会い~それぞれ
薔薇を求める理由。なるべくして結ばれた二人の関係がすごく好きでした。

◇so happy?
インパクト的にはこれが一番好き。
嫁には「好きな男がいる」と別れを告げられ、
よれよれボロボロ。どんな男が!
と、ストーキングを始めついに突撃。
ところがなんと相手は「俺の事好きだと思ってた」
あれよあれよな展開が面白い。
くたびれた三白眼wwリアルではときめかないですが
私も好きです。こういうガツガツくる美人な変態の方が
あってる気がするなー。お幸せにv

◇朝とミーチャ
相変わらずイチャコララブラブですが
ふたりの関係とか、出会いとか。
どういう相互関係なのかがわかりやすい。
なるほどなと思った一作。
単行本を早速再読せねばっ

5

繊細で美しい、だけじゃない

繊細で美しい絵柄が際立つビリー・バリバリーさんの初コミックスは
4つのお話が収録されている短編集です。

○ばら色の研究と花喰らふきみ
光る薔薇の研究者葛ノ葉さん(攻め)とその出資者蜂須川さん(受け)の
初恋を経た再会からはじまるお話。
非常に繊細な絵柄が目を引きます。薔薇も食べ物も、人(特に唇とか)も
とにかく艶やかで、おいしそう(!)。
『花を喰らふ』孤独な蜂須川さんのために、20年前も、そして今も
葛ノ葉さんは研究を続けているというところに深い愛を感じました。

○先天性WILD!
バスケ部の後輩・瀬賀くん(攻め)と、小波先輩(受け)のお話。
先輩風を吹かしている小波先輩が、瀬賀くんに意地悪をされて
キョドキョドしているところがとっても可愛い!
これは瀬賀くんの体内からわんこの泣き声が聞こえるのも納得。
瀬賀くんにキスをされ、萌え袖をしながら赤面したかと思えば
そのまま瀬賀くんに右フックをお見舞いして
泣きながら立ち去るところまで、小波先輩の全てが可愛かった...

○so happy?
バツイチ雨宮さん(攻め)と、ホスト・メイジくん(受け)のお話。
勘違いからのメイジくんの一方的ラブに、
あれよあれよと取り込まれてしまうヨレヨレ雨宮さん。
そう、これがあなたのハッピーエンド!

○朝とミーチャ
高校時代に屋上で運命的出会いを果たした
ロシア人ハーフのミーちゃんと真正ゲイの朝ちゃんのお話。
ラブラブベストカップルっぷりが微笑ましい二人ですが
それだけではない、シリアスな過去も見え隠れします。
こちらはダリアさんにて続編がはじまっているようで、
とても楽しみです。

私的萌えポイントは、ギャグ化したときのハグするCPたちの絵柄。
シリアス時の絵柄は大層美しいけれど、
ギャグ化した絵柄はとっても可愛い。そのギャップにきゅん!

今後は『朝とミーチャ』を全力で追いかけていこうと
戦闘態勢に入っているほどお気に入りの作家さんです。
単行本化が待ち遠しい!

2

ガッチガチ…

手練れ感、と言っても老獪さでは無いですね。
より良い選択を練り上げたらこうなりましたと
言う読んでいて気持ちの良い作風です。
表題作からして小気味よい裏切りがテンポ良く
織り込まれていますからね。
この作風、くすぐりJUNEと称しても良いかも。

かと思えばね…。
短編集の中で起承転結がきちんと決まっていると
言うのはお見事としか言い様がありません。
多分どの作風に転んでもこの作者さんなら
その都度良いバランスを構築して行くのでしょう。
作風カタログとも言える鮮烈なデビュー単行本
でしたね。

3

いろいろ深読みしたくなる

薔薇好きとしてはとても気になるタイトルだったので、思いきって購入してみました。
いや~面白かった。
4つのお話があるんですが、どれも楽しかったです♪
新人作家さんとは思えない画力ですし、読みやすくて世界に入りやすい。
今後がとても楽しみなビリー・バリバリー先生。

ここからは、各お話の感想を書きますが。
変な視点の感想が多いかも?
先に謝っときます、スイマセン☆


『ばら色の研究と薔薇喰らふきみ』
表題作ですね。
とある孤独なお金持ちの住む洋館。
薔薇の絡まる柵と、薔薇だらけの庭。
口をあけると犬歯の覗く、見目麗しき美少女?美少年?
そこまで読んで、こりゃヴァンパイアものかな?とはじめは勘違いしました☆
血ではなく薔薇が主食なんで、まるで棘みたいですね。

そうですか、薔薇喰っちまうんですか…。
美味しそうに食べるなぁ。
そういや、薔薇は食物繊維が豊富なはず。
ただ…夢の無い私は、つい栄養バランスとか考えちゃって☆
たんぱく質は?とかつい色々リアルに考えたアホです。
そんなくだらない感想はさておき。
内容はとにかく薔薇だらけの世界が美しく楽しいです♪
執事さんがシブくていい味出してます!


『先天性WILD!』
わがままでワイルドな後輩の瀬賀。
八重歯が可愛いアイドル的先輩の小波。
二人の名前が出てきた時点で脱線…。
あっ、セガにコナミか!となりました。
他にもそんなワード出てくるのか気になったりして。
…どうでもいい感想ばかりでスイマセン☆

小波先輩のささやかな見栄発言が、瀬賀くんのドSハートに火をつけちゃいます。
小波先輩、め~っちゃ可愛いいですし。
瀬賀くんは背中の筋肉も顔のホクロもセクシーです!
でもやる事はすごく子供っぽい感じで。
そのアンバランスさが高校生ものの醍醐味♪


『so Happy?』
嫁との離婚原因になった歌舞伎町のイケメンホスト、メイジ。
メイジへ復讐しに行きストーカーと勘違いされる普通すぎるリーマン、敦。
そんな二人のハッピー?なお話です。
襲い受け好きにオススメです。
話は短く単純ですが、面白かった!
あっくんの疲れ具合がたまりません♪


『朝とミーチャ』
これ、一番好きです!
ゲイでだらしがない?優しいけどドSな朝ちゃんと。
ガタイよく美しすぎるパツキンハーフで孤独なミーチャ。
高校で出会って6年、棲して3年。
この二人が10年、20年と年月を重ねる姿も見てみたい。
相変わらずな朝ちゃんにミーちゃんがヤキモキする姿が目に浮かぶなぁ~。
そんなベストカップルでした♪


ビリー先生のお話は軽いようでいて。
どっかズシンと重さも感じるお話が多い気がします。
深読みできるような。
読み返したくなるようなお話でした。
絵も繊細だし可愛いしエロいし笑えるし。
文句無し!
今後に更なる期待しちゃいますね。

最近買った初読み作家さんの本はアタリばかり。
嬉しいなぁ~♪
今後の楽しみが増えました。
ありがたやありがたやv

5

すごくよかった!今後にかなり期待!

ちるちるさんのインタビュー見て絶対コレ買うと決めてた作品。とても良かったです。本当に最近の新しい作家さんのデビュー作ってクオリティが高いものが多いです。

『ばら色の研究と花喰らふきみ』
光る薔薇の研究者×薔薇を食べて生きる美青年
↑これだけ見るとすごくファンタジーなお話かと思うけど、前後編だけで描かれているので、そこまで掘り下げた内容ではなかったです。
幼い頃、少女だと思っていた子が薔薇を食べる者で、しかも立派な美男に成長していた。彼の援助を受けながら光る薔薇の研究を続けるという流れです。
この美麗な絵でエロがけっこうしっかり描かれています!キスシーンとか二人の身体が絡み合ってる感じが綺麗に細かく描かれていて鼻息荒くなりました!

『先天性WILD!』
恋愛相手は男女問わずの脊髄反射で生きる後輩が興味を持ったのは同じバスケ部のかわいい子犬系な主将。
後輩は先輩が童貞と見破り、先輩は経験豊富だと見栄を張りますが、逆にそのテクを教えて下さいと逆手にとり、キスやらしてるうちに惚れてたというお話。
ちょっとSっ気のある後輩が先輩の口に指をつっこんで舌をつまんだりぐちゅぐちゅさせてるのがエロかった!

『so Happy?』
幸せに結婚生活を送っていた敦だが、妻がイケメンホストに走り離婚。そのホスト•メイジに天誅を下すべくストーカーしてたが実はそのホストは…?
これすごく好き!笑った!
メイジは実はホモで、敦が自分を好きでストーカーしていると思っていた。敦がドストライクで、血走った三白眼で毎日見られてたら抉られちゃったらしいw
しかも見た目はカッコ良くワイルドなのに、実は目ウルウルのエロエロな表情でフェラしたり乗っかったりしちゃうビッチ受でしたww
ウットリ顏で「ハァ…あっくん♥︎」てwww
フェラで人質にとられたあっくんのtnkに顏が描いてあったのがワロタw しかも舐められて焦ってたり、握られて泣いてたり、ローションぶっかけられて溺れてたり、tnkがこんな様々な表情してるの見たのはこの作品が初めてです^ ^

『朝とミーチャ』
ロシアンハーフのミーチャ(攻)と朝彦(受)は付き合って6年のカップル。現在と6年前の高校時代のお話を一話ずつそれぞれ攻め視点と受け視点で描かれています。
これもすごーく好き!地味だけど実はビッチな黒髪受け万歳!しかも口元にホクロとかエロ最強すぎる。
ワンコ攻めとビッチ受けのラブラブ話かと思ったら、実は後半の高校時代の話が割とせつないシリアス目な雰囲気になってった。
高校時代のある日、朝ちゃんがなぜケガだらけでなぜ屋上から飛び降りようとした(たぶん)のかは謎だけど、その屋上でふたりが出会い、お互いにしかわからない『たった一人の相手』を見つけることができたということをエロ有りで綺麗に描かれています。
この方、ホントにエロを描くのがお上手で、この話けっこうそのシーンが多いんですが、ドロドログチョクチョになりすぎず、ホント『キレイなエロス』って感じですごく読みやすいです。

4ホモカプのお話が収録されていますが、見る人によってかなり好きなカプが分かれると思います。それくらいそれぞれキャラが魅力的で、お話の設定もバラエティに富んでて、とてもおいしい一冊かと。

ギャグからシリアス系までかなり引き出し持ってらっしゃる作家さんだというのがひしひしと感じるデビュー作でした。ビッチ受率高いのも個人的好感度アップ!
長編でエロいシリアスとか読んでみたいなぁ、次回作が大変楽しみな作家さんです。

4

絵が好き

もうそれだけで、「神」決定レベル。
ストーリーの流れも過不足なく分かりやすく、全体にハイレベル。
特に表題作の絵、これだけ繊細で耽美なアイテムをビッシリちりばめながらもこのサイズのコミックスになった時に読みやすいのって素晴らしい。
他の収録作品も、表題作とは全く違ったタイプのお話なのに、それぞれストーリーと絵の雰囲気がピッタリ。
「先天性WILD」の脊髄反射で生きる好きになったらいじめっこのワイルド後輩クンと、子犬系先輩。
「so happy」のくたびれリーマンと襲い受けホスト。
「朝とミーチャ」の美しすぎるロシアンハーフのドMな攻めと、Sな受け。

それにしても、こんな風に、見たい物が見たいように見られる、自分の呼吸と相性のいい作品ってなかなかない。
当たりでした。

5

美しく、バランスがいい。

インタビューで表紙と内容を見て購入したのですが、中を開いたらやっぱり絵が美しくて、あ~買ってよかった~…!と。

『ばら色の研究と花喰らふきみ』
繊細でよく描き込まれていますが、ごちゃごちゃしていなくて目に煩くない。隅々まで見たくなるような画面。
耽美なだけの作品って見てるだけで少し疲れちゃったり目に煩く感じたり、感情移入出来ずに「あ、きれいですね」という印象で終わっちゃったりするものもあるよな~と私は思うのですが、この作品は美麗な世界の中に和やかな遣り取りがあったり、受けが見た目は綺麗だけど少し天然が入ってて挙動に可愛げがあり、少しコミカルなおかげで世界観の中に入り込めました。
美麗系の絵の笑いで寒くないのも珍しいな~とも。とてもバランスがよかったです。

変った設定だけど置いてけぼりになることなく、丁寧でとても読みやすかったです。薔薇を食べる描写も官能的でよかったけど、ふたりで並んで食事しているところにも和みます。眼鏡な見た目にそぐわず一途な攻めもロマンチックでとても良かった。
そして読了後にQRコードの漫画を見たのですが、受けの100年前の祖先の話で、色んな意味で驚いた…!公開期間中にゲット出来て良かったです。

他作品はインタビューの通り毛色の違うものがずらり、バラエティに富んでいる。ふり幅が広いけど全部楽しめた…逆にそれが凄いと思いました。

『先天性WILD!』『so happy? 』は笑いどころがたくさんあってwwwこの作者さんはやっぱりコミカルもいけるんだ!と確信。「人質」と言われている部位の顔の描き込みで思わず爆笑www

『朝とミ-チャ』『朝とミーチャ 6years ago 金色の糸でぎゅうぎゅう』は短編ながらも超濃密なお話。すごくキャラが光ってる。細かい作画に満足。
ロシアンハーフ×地味エロ眼鏡(帯でこの表記を見た時驚きましたがマジでした)で見た目も美味しいカップリングでしたが、精神的なラブが濃厚で萌えた…溺愛ワンコ攻めのラブラブかと思いきや、それだけじゃない。
同棲編を攻め目線でラブラブを語り、過去編を受け目線で愛情の中にある依存や孤独が語られ、この二人はそれを共有していくんだな…と切なくも愛しい…という気持ちに。
見た目は地味でエスな受けの方が愛情を吐露するエロシーン(ちなみにこのエロシーン、ドエロじゃないのにドエロかった)のモノローグが素晴らしかった…唯一無二の愛情を感じられました。

14

この雰囲気は!

初のコミックスとの事ですが、とにかく絵が美しかったです。
表題作をこってこての耽美かしら!と大期待で読んだのですが、想像していたよりもあっさりめでした。
もっと受けが可笑しい人かと思ってた!(酷い)体質以外は、案外普通です。
なので、凝った設定の割にはあっさりめなお話で、面白かったのですが、あともう少し何か欲しかった気分です。
他二編もあっさり読みやすいお話でした。
キラキラしたでかい子が地味眼鏡に懐きまくっているのはいいですね!!

今後に期待です!

2

キリヱ

ranranさん
ありますよねー。お気になさらずに!
コメント、有難うございます!

新人ばなれした作品

表題作は『ばら色の研究と花喰らふきみ』、
昔ふうに言うと「耽美」な設定です。
光る薔薇の開発をめざす研究者(攻め)と、開発の資金援助を申し出た、薔薇だけを食べて生きているという受け。
執事のいるお屋敷で、ロマンティックなのです。
でも受けは天然っぽいっていうか?
気がつくと攻めの風呂に一緒に入ってたり。
個人的に天然受けは大好きです。
でも、素敵な設定だけど設定だけに終わった感もして、もの足りなさを感じました。
絵は繊細で、よく書き込まれています。
顔のかき方はイマイチわたしの好みではないのですが、指先など美しい!と思いました。エロ場面も生々しさもあり美しくもあり。ステキ。

同時収録作品は『先天性WILD!』、『so happy? 』、『朝とミ-チャ』、『朝とミーチャ 6years ago』。それぞれ趣がことなっています

『先天性WILD!』は王道かな。子犬っぽいかわいい部活の先輩に、ヤリチンな後輩(攻め)が本気になっちゃう話。攻め視点です。
口にさくらんぼを押し込むシーンにドキっとしました。

『so happy? 』はホストに入れあげた妻に逃げられた男が、ホストを咎めようとつけまわしたところ、乗っかれる(受けのホストが乗っかるのです)話です。コミカル。

『朝とミ-チャ』、わたしはこのお話が一番好きです!
ロシアとのハーフのミーチャ(攻め)と、地味顔眼鏡の受け(三森朝彦)。
受けは黒縁地味眼鏡なのに、ビッチで(昔)、はなやかな外見のミーチャのほうがメロメロに恋してるっていう関係性がツボりました。
「ちんこ揉んだげる」コレが挿入されてる受けのセリフっていうー!揉むってくわえ込んでいる腹で、ですね…ゴニョ。
でも後編の受け視点のお話し『朝とミーチャ 6years ago』を読むとーー
「僕はミーちゃんの入れ物」「ミーちゃんは僕の中身」など、
受けも孤独だったのかな、と感じられます。
「ずっと一緒にいたいよ」という普通なセリフにもなんか、こう、
…せつないような気持ちになりました。

8

この作品が収納されている本棚

ちるちる評価ランキング(コミック)一覧を見る>>

PAGE TOP