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表題作溺愛スウィートホーム

鷹遠征臣,5歳の甥を育てる刑事,29歳
櫻本遥,キャリア官僚で警察署長,29歳

その他の収録作品

  • 蜜愛スウィートホーム
  • 夏とプールと水鉄砲
  • あとがき

あらすじ

警察署長の遥は、ある事情で同居することになった署内の刑事・鷹遠の甥へのイクメンぶりに惹かれるが……?
ハートフル・エロティック・ロマン♥

作品情報

作品名
溺愛スウィートホーム
著者
鳥谷しず 
イラスト
橋本あおい 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403524059
3.6

(88)

(22)

萌々

(29)

(24)

中立

(6)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
13
得点
304
評価数
88
平均
3.6 / 5
神率
25%

レビュー投稿数13

薔薇の蕾ですか(^_^;)

鳥谷先生の、変態と溺愛の攻め様、好きです(≧∀≦)
攻め様の事を変態だ、と言いつつ、その愛情が嬉しかったりする受け様も、かわいいですしね。

受け様の遥は警察署長として赴任したばかり。
攻め様は、その署員である鷹遠。
お見合い前に同性同士の経験をしてみたかった遥は、親切に声をかけてきた鷹遠に頼んでホテルへ。
そこで遥の後孔を見た鷹遠は"薔薇の蕾だ"と称賛(≧∀≦)
いざって時に呼び出された遥が帰る事になっても、紳士的に別れてくれるのかと思いきや、「薔薇の蕾を舐めさせてくれ」と。

警察署で再会して、甥の聖大を育てている鷹遠と暫く同居することになり。
幼稚園児の聖大がまた可愛いんですよ。
一緒に過ごして、お互いに惹かれあい恋人になって。
仕事の呼び出しを受けた鷹遠が、別れ際に薔薇の蕾を舐めさせてくれって…。
遥も後からつっこんでたけど、いやそこはキスするとこじゃね!?
そんな変態的なとこも好きだなんて、いいカップルなんだねぇ(*^^*)

スレ違いもあるけれど、遥はちゃんと言葉にして確認してたから、すぐに誤解だと知れて。
やっぱり会話って大事だよね。

『薔薇の蕾』を称賛して愛でる鷹遠が、堂々と自分のフェチに正直で愉快。
遥と聖大を大事にしているのも大いに伝わりって、溺愛と変態が両立している素敵な攻め様でした。


イラストは橋本あおい先生。
素晴らしくエロくて素敵な2人が眼福です♡
巻末に漫画まで載っていて儲けた気分たなりました。

0

紳士だけどナチュラルに変態な攻め

仕事もできてスパダリなイイ男なのに、受けの尻の孔を「薔薇の蕾」と名付け、やたら「薔薇の蕾」を連呼して愛でるナチュラル変態な攻め。
孔から溢れた精液を「朝露」と表現したり、受けの孔に関する語彙力だけやたら高いところがツボ。
そして「蕾に一目惚れ」らしいんだけど、平たく言えば「肛門に一目惚れ」なわけで笑えました。

BLはファンタジーだってわかってるんだけど、受けの孔フェチということで、蕾の内側まで舌を突っ込んでぐりぐり舐める描写が多かったので、うわぁ……と思ってしまう自分が……。
その口でキスは勘弁だなぁ…って。

受けの親族がごちゃごちゃしてる&癖の強いのが多いので(特に受け兄に関してはどのツラ下げて?と突っ込みたい点が多々あった)、そこらがノイズに感じてしまいました。
だけど、主役の攻め&受け+ちびっこに関しては表紙とタイトルのイメージそのままの終始ほわほわとしたムードが漂っていて良かったです。

2

園芸比喩

レビューでは聖大くんの可愛らしさに、みなさんメロメロですね。
これといって『子育てもの』が好きな訳ではない私ですら「この子は可愛い」と思いましたもの。
「ほーらほらほら、可愛いでしょ?」とでも言う様なあざとさがないので「鳥谷さんは子どもや小動物(今回は仔猫が出て来ます)が本当にお好きなのだろうなぁ」と思います。楽しんで書かれている。

ただ、遙が仕事を辞めようと思ったのは、聖大くんの可愛らしさだけが理由ではないんじゃないかと思います。今まで父母を喜ばせる(波風を立てない)為に選んできた人生を、リセットしようとしているんだと思うのですよね。聖大くんの「ママになって」発言は、そのきっかけを作ってくれただけなんじゃないかと。
まぁ、お話の冒頭では家人の『操り人形』的な生き方を容認してきた遙がそんな風に変わったのも、自分が自分で得た『家族』があったからだ、とも言えますので、聖大くんの力も大きい訳ですが。

さて、変態の話を。
読み終わってから確認したのですが、2016年出版のこちら『薔薇の蕾』の方が先なのですね。
2017年出版の『乙女百合』を先に読んでしまった……
しかし、これ、最高ですね。
だって鳥谷さんって、表情が手に取る様に解る表現をするんですもの。
眉目秀麗な男性が、そこを見つめながらウットリとしてその科白を吐いている絵面を想像するだけでかなり笑えます。
これ『咲き乱れる美しいお花シリーズ』または『園芸比喩シリーズ』として続けていただけないかしら?

1

すごく読みやすい子育てBL

鳥谷先生いつもの変態性を残しつつ、ほっこり幸せな子育てBLです。
なんといっても甥っ子である聖大が可愛い。
「遥ちゃんの××は~」と工事の事情を気にするのも笑えました。
三人でお出掛けしてお弁当を食べたり、とっても和むエピソードが続きます。

家族関係はちょっとごちゃっとしているので理解するまで時間が掛かりましたが、設定上仕方がなかったのかなと。

変態性は「薔薇の蕾」
なかなか笑えます。
エロもいつも通りエロくて幸せでよかったです。

CD化もされたのかな?
そちらも試してみたいです。

2

子育てBL

鳥谷先生は作者買いしている作者様の一人です。
この作品は、ちょうど個人的に子育てBLがブームになっていたところだったので、更に嬉しく楽しく読むことができました。
鳥谷先生の作品は(例外もありましたが)、基本的には一棒一穴主義であるのと、攻め様がハイスペック、そして時には受け様の育ちが良かったり・・・と読んでいてまさに夢のような世界で、それでいて攻め様が変態とであるという、非常に楽しいお話になっていて大好きです。
今回はまさに、攻め様変態ハイスペック、受け様名家育ちで初心、という組み合わせでとても萌えました。
更には2人が初めましての関係かと思いきや、実際には縁のある関係だったというのも良かったです。

子育てBLならではの(良い具合に邪魔が入ったりするのが萌えます)簡単にいちゃいちゃできないところも、またそれだけでなく受け様が官舎住まいという制約があってのいちゃいちゃ制限が萌えを増幅させてくれていました。

わくわく楽しい作品でした。

7

聖大は可愛かった

敢えて厳しめに評価は「中立」です。発売時点でCD化が決定しているという売り方はセンセーショナルではありますが、原作の面白さを保証するものではないんだなぁとしみじみ感じて終わりました。子育ては結構BL好きで、悪い作品ではないと思いますが…突出して面白い点は見い出せませんでした。残念。あ、聖大はとっても可愛かったです。

鳥谷しずさんの作品にはちょっと(かなり)変わったフェティシズムを持つイイ男が登場する傾向があり、今作では鷹遠がアナルフェチという堂々たる変態さんで素敵でした。

そんな変態ちっくな描写があるのに妙に物足りない印象なのは、おそらく、遥が抱える苦悩がどれもこれも数ページであっさり解決するからだと思います。悩んでは解決、悩んでは解決、拗れていたはずの家族関係もすんなり解決。仕事に関する大きな悩みや障害があるわけでもないのに「仕事辞めて子供のママになりたいな♪」的な考え方をしてみたり、なんというか…遥は結構お花畑の住人っぽいところがあるなぁと感じました。こんなに深刻さの足りない署長で大丈夫なんだろうか。

また「男性二人のどちらにも似ている子供」(それゆえにパッと見、親子に見える三人) を登場させたかったのだと思いますが、二人の周囲の登場人物がとにかく多く、家族関係は非常にごちゃごちゃしています。すべてのキャラクターが鷹遠と遥と聖大のために動いているようで、一人ひとりの言動にフォーカスすると不自然に感じる点もありモヤモヤしました。

ここ数年、小説原作のCDは少なくて貴重なので、もっと面白い作品にその大事な一枠を使ってほしかったな~と正直思いました。

9

薔薇の蕾ちゃん

はじめて鳥谷先生の作品を読みました。

「薔薇の蕾」が頭から離れません。
鷹遠が「薔薇の蕾」をどれほど愛しているか十分すぎるほど伝わってきました。
花びらの枚数まで数えちゃうあたりが、もう変態ですね!(笑)

話はひょんなことから一緒に同居するようになった刑事と新任警察署長、
そして二人の甥っ子との三人の関係を描いたお話し。
イラストも素敵で、とにかく甥っ子の聖大くんが可愛すぎます。
いいところをすべて聖大くんに持っていかれた感じです。
自分の家族は鷹遠と遥と弟(猫)と言い切る純粋さにうるっときてしまいました。
あっさりとした軽いお話しでしたが、微笑ましい作品でした。

4

刑事×署長+ちびっこ

政略結婚の前に初体験だけでもと行きずりの男とホテルに行って(未遂)、その男と職場で再会し、色々あってその子(甥)持ちの男と同居して好きあうようになりくっつくという王道かつシンプルなお話です。
細かいあらすじは他の方が詳しく書いてくださっているので思った事だけ。

が、この話を複雑たらしめているのは二人ではなく、周りの人間なんですよね。この甥っ子の聖大が、実は遙(受け)の甥っ子でもあり、鷹遠(攻め)の姉と遙の兄が元夫婦であり、兄は再婚しており、離婚してからの生まれた聖大の年の計算も合わないし、兄夫婦は不妊治療中で奥さんは心身ともにまいっているところという、複雑なところでしょう。

遙はとても真面目な人だし、鷹遠も優しく、甥っ子をシッターさんに手伝ってもらいながら育てているいい人でした。アヌスを舐めるのが好きな変態ではありますが‥
聖大はとても素直でかわいいし。
周りから男同士のカップルなのに、聖大が2人をミックスした顔で家族にしか見えないところが、3人を見た人たちの動揺を思い浮かべると楽しかったです。

二人がくっつくのはわりと簡単なんですが、聖大をこのまま二人が育てて良いものかという事をメインにお話は広がっていきます。物語の根幹が聖大と暮らしていけるかなので、少し物足りなかったかなぁ。
絡みは結構濃いいのですが、私としては2人ないし3人のイチャイチャエピソードがもっと読みたかったです。

トラ耳カチューシャを男二人がつける事に、公然不気味罪という罪状を作ってしまうところは笑ってしまいました。でも、美人の遙はきっと似合ってるんだろうなぁ。

それにしても、警察を辞めるしか3人一緒に暮らせる選択肢は無いのだろうか?今までのお話では2人ともキチンと仕事を持ってるカップルばかりだったのでちょっと残念かなぁ。
もともとやりたかった仕事ではないから未練がないという事なのかなぁ。

3

働く女性には地雷

いつもCD出てから原作ペーパー集めに苦労しているので、今回は先に原作を手にいれて読んでみました。
始まり方はかなり面白いし、とても読みやすく好みの文書だったのでワクワクしながら読み進めていたのですが、どうしてもダメな設定があってかなり残念でした。
そこまでの地位と責任ある人間が、ママになるために仕事を辞めようとするところがどうしても私は受付られませんでした。乳幼児ならともかく。
もう少し辞めようとするに価するエピソードがあれば受け入れられたかなと、凄く凄く残念でした。
結局、作中では辞めてないのだけがCD予約した身としては救いです。

10

いわわん

ようこさんと同じような事は想像しました。
もちろん、色んな考え方や生き方があるので、一緒にいるために退職を選ぶのもひとつの選択肢で否定はしません。ただ、私はその職場で一番の責任者である方が辞める選択肢がダメだったのです…
全部予約したし、とても好きな文章を書かれるので、本当に本当に残念ながらなのです~(>_<")

ようこ

警察のキャリアは異動が全国転勤になるので、ママになるためというか一緒に暮らそうと思ったら辞めざるをえない、ということなんじゃないでしょうか?
冒頭で東京は3年ぶりとありますし、次の異動が九州とかになる可能性もあるわけで…

5歳の天使がドロ沼劇の救世主

もー、登場する5歳の子供が可愛いんです。
犯罪級の天使です!
CD化が決定している今作ですが、この子のキャストがまた
村瀬歩さんなんです。
うおお、めっちゃ楽しみすぎる。

《あらすじ》
意に沿わない結婚を周囲に決められたゲイの遥(受け・29歳)。
独身のうちに、せめて一度でも男性とセックスをしてみたいと思い、
出会いの場に向かいますが、そこで鷹遠(攻め・29歳)と出会います。
遥は慣れているふりをして、鷹遠をホテルに誘いますが用事で中断。
後日、警察官で下北沢署の新任署長の遥は、同じ警察官として
鷹遠を紹介されます。
驚く遥。
しかも、しばらく鷹遠と同居するハメになって…?

----------

遥(受け)と鷹遠(攻め)のカップルの話は、可愛い甥である
聖大(5歳)の存在で、微笑ましく進行していくのですが、
その周囲の大人たちが昼ドラ並のドロ沼劇になっちゃってます……。

離婚だの、不倫だの、不義の子だの、駆け落ちだの、婚約破棄だの…。
次から次に登場人物の名前が出てきて、正直覚えていられません。
相関図が欲しくなります。
それにちょっとしか登場しない人物の名前をいちいち出さないで
欲しいです><
「姉」だの「母」だのそんなんでいいじゃないですか。
ほんとうに頭がこんがらがるーー!!
速読には向いてないですね。

著者の鳥谷しずさんはCDのシナリオにも参加されるとのこと…。
ちょっと不安になっちゃいます。
周囲の大人たちのドロ沼劇はどうでもいいから、遥と鷹遠のラブを
中心に書いて欲しいなぁ。

重要な遥と鷹遠と言えば、結構簡単にくっついちゃうのですが、
鷹遠が後半に進むにつれて、どんどん変態になっていって……!!
いや、多分最初から変態設定だったのでしょうが、
ページを重ねるごとに変態度が増している気がします。

普通、「いってらっしゃいのキス」とかなら理解できるのですが、
「出かける前に、薔薇の蕾をひと舐めさせてくれ」とか言うんです。
薔薇の蕾とは、遥(受け)の後孔のこと。
「いってらっしゃいのひと舐め」とはなんぞ……!?
ううう、変態め。

エッチシーンは濃厚です。
そこはじっくり堪能して欲しいところですね。

そして最後に特筆したいのが、イラストの橋本あおいさん!
美麗なイラストにうっとりしますし、エロいシーンは言わずもがな、です。

ラストページにちょこっと漫画も掲載されているので、
是非そこも読んで下さい。

萌×2寄りです。

5

ア○ルフェチ×薔薇の蕾の持ち主

アナルフェチの刑事攻めと、美人警察キャリア受け+5歳のちみっこ男子のほのぼの微笑ましいラブコメディです。

親の望むままに良家の子女と結婚することになってしまった受け。実はゲイだったので、結婚するなら一度でいいから男に抱いてもらって処女を散らしたいと考えハッテン場の公園に。
そこに行き合わせたのが攻め。受けは「俺を抱いてくれ」と頼んでホテルに連れ込みますが、受けのパンツを脱がせた攻めはアナルを見た途端に絶句。いわく、「こんな美しい薔薇の蕾は見たことがない!」。
褒め称えられているうちに受けに急用が入り、穴を視姦して舐め回しただけでその場はお開きになったのですが、実は攻めは受けが赴任した警察署に所属している刑事だった、という流れ。

アナルフェチの攻めの変態っぷりがナイスでした。でも攻めが変態ゲイなのですぐにズコバコかと思ったのに、すごくゆったり展開の微笑ましいお話でした。
それは攻めが亡き姉の遺児を育てているためでした。官舎の火事で、受けはしばらく攻めとちみっこと同居することになるのですが、このちみっこが可愛くて賢くて受けに懐いていて、受けも攻めも嬉々として子育てしてるので、全然恋愛系の描写に行かない。
でも不満はまったくありませんでした、ちみっこが可愛いので。

かなり偶然の要素が高い作品だったのと、事件が起こったり誤解が生じても直後に解決するのはちょっとマイナス点だったかな。特に攻めの想い人が受けの兄なのでは、という疑惑は、疑惑を持つに至った理由も乱暴だし、誤解が解けるのも一瞬だし。この設定必要だった…?
あと子供の出自と処遇に関して、かなりややこしい説明がされていたのに解決するときはあっさりすぎて、えっこれでいいの? と思いました。実の父親に別の子供ができたらもう引き取らなくていい、というオチはあまりに雑。実の父親の家と、攻め受けの家を交互に行き来する、くらいのほうが納得はいったかもしれません。

エロは、鳥谷しずさんにしては回数も濃さも少なめでした。でもアナルに執着する攻めはおかしいし、受けが処女で大コーフン超ハッスルする攻めや、初めてなのに後ろがやたらに感じる受けには萌えるし、つゆだくだしで楽しめました。特に臨戦状態の攻めが、何度も透明な液体飛ばしてるのには萌えました。(←)

8

変態プレイとアットホームなほのぼのラブの融合

鳥谷しず先生はエッチ描写にちょっと変態入ってると思うのですが、今回も健在です。
攻め様鷹遠は、受け様遥のアノ部分を「薔薇のつぼみ」と呼んでなめたがります。
両思いになる前、初キスより前になめまくりです。
アレが飛び散ったり、アソコが揺れる描写もダイナミックで、相変わらずの鳥谷節だと思いました(笑)

今回の作品で素敵だな〜と思ったのは、子育て要素があるので、変態的な部分と、アットホームでほんわかするラブ部分が融合しているところです。

ストーリー的には都合が良すぎるのでは?と思う部分もありますが、BLに夢をみたい気分のときにはぴったりだと思います。

5

周囲がドロドロな子育てモノ

9/14にドラマCDの発売が決まっている本作。
表題作のみの音声化とのことなので、本番は一回のみ?
鳥谷さんがシナリオ参加されているそうなので、そのへんは上手いことアレンジして下さるのかもしれません(数ある鳥谷さんの作品の中からなぜ本作をCDに?という疑問はありますが)。

あらすじ:
恋愛経験のないゲイ・遥(受け・29歳)は、親が決めた相手と結婚する前の思い出作りに、新宿二丁目へ。
そこで一夜を共にしかけた男と後日職場で再会。
その男・鷹遠(攻め・29歳)は、遥が警察署長を務める下北沢署の刑事。
彼は5歳の甥を育てるイクメンで……

遥と鷹遠の関係は少々複雑。
遥の兄は、婚約者がいながら別の女性と結婚(後に離婚)した人物で、その女性は離婚後、交通事故で死亡。
鷹遠は彼女の弟で、彼女の遺した幼い息子を育てています。

遥は、官舎が火事で焼けてしまい、しばらく鷹遠の家に厄介になることに。
鷹遠と彼の可愛い甥っ子と暮らすうち、彼にどんどん惹かれていきます。
夜の街で出会った相手が実は元親戚で、職場も同じで…と、偶然が重なり過ぎていてやや不自然さを感じる展開です。

鷹遠は、甥っ子を可愛がるイクメンで、包容力もあり、仕事面でも優秀…と非の打ち所のないイケメン。
そんな彼の唯一変なところは、遥のアヌスに異様に執着している点。
遥のアヌスを「美人アヌス」「薔薇の蕾ちゃん」等と絶賛したり、
襞を「花びら」と称して数を数えたり、
1分以内に仕事に行かなければならないというときに、遥にキスするのではなくアヌスを舐めさせてもらったり…と、かなりのアヌスフェチ。
そこを除けば本当に普通の男前攻めですが、平常時とのギャップという意味では面白いキャラでした。

遥は、親を悲しませまいと親の言いつけに従って生きてきた優等生。
美人で純粋ですが、犯人逮捕のため危険な行動をとった鷹遠を叱る等、仕事では毅然とした態度もとれる人物です。

こんな二人なので、基本仲が良くほのぼのした雰囲気ですが、
鷹遠の姉が生前、鷹遠の元婚約者の両親の嫌がらせに遭っていたり、
遥の兄が、鷹遠の姉が離婚を切り出した理由や、黙って彼の子を産んだことを知らないまま、その元婚約者と再婚していたり…と、設定は重め。
メイン二人のことより、兄夫婦関連のドロドロの方が印象に残ってしまう向きはあります。

そうした脇役のエピソードが生々しい割に、メインカプ関連の展開(出会いや、両親へのカミングアウト)はやけにご都合主義的でモヤっと。
くっついてそれで終わりではなく、周囲への対応や、子どもを育てることまで丁寧に描かれている点には好感が持てましたが、現実味はあるようでない話でした。
エロさや甘い雰囲気は好みですが、ストーリー的には中立寄りです。

13

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