特典SS付き
シリーズ三作目。急に英語タイトルで何事?と思いつつ。毎回BL的な満足度はしっかりあるが、仕事面では次の展開への引きがあり、なかなか罪作りなシリーズ。
今作も同じ雰囲気で、気になる終わり方ながら、西村と柏木の関係がまた一歩進んだところに安心しながら読み終えられる。でも切実に続きが欲しい!とも思った。
プロローグは学生時代の西村。前作ラストに名前が出ていた久米田が登場し、事件の重要な部分にも絡んでくる。西村の初めての相手でもある久米田は、その犯行動機を語れば、世間の同情を集めるタイプの犯罪者なんじゃないかな。
今回の柏木は、事件のことは何も知らず、ただ巻き込まれた感じ。だがそのせいで部分的に記憶喪失になり、西村に出会う前まで巻き戻ってしまう。最高に幸せだと噛みしめていた直後の出来事で、西村を忘れた柏木を見るのも、柏木に忘れられた西村を見るのも、どちらも辛い。
そんな中でも、危機的状況に陥ったとき、西村にもらった時計を大事に持って逃げる柏木が切ない。忘れ方が曖昧な記憶喪失症状で、失った記憶の中に大事なものがあると分かっていたのが良かった。何かを本能的に察知していたのか。
柏木がピンチに陥り、西村の理性が吹っ飛んでいるような行動はすごかった。公安としては醜態を晒したことになるんだろうけど、人間としての西村がむき出しになっているようで、感動を覚えた。一生ついて行ける、信用できる相手だと思う。
再度爆発に巻き込まれた柏木は、不幸中の幸いというか、記憶が戻って西村とも元通り。凹みまくる西村を慰める強さと明るさを見せつけてくれ、良いカップルだなあと思わされた。兄への挨拶も済ませ、順調に進んでいく二人が微笑ましい。
エピローグでは、まだまだ事件は終わらない雰囲気で、公安のどす黒さが見える。できれば西村視点で、がっつり続きが読めたら良いな。
口絵が神!!!
エロス〜!!
エロい絵ってこういうのを言うんだと思う。
挿入してる穴と棒とか、断面図とか直接的なそういうのにはまっっっったくエロスを感じないのだけど、これはすごい!!
この表情たるや!!!
まさかの記憶喪失。
使い古されたネタだとは思えず楽しく読めましたが、記憶が飛んだり戻ったり……ある意味器用だなと思ってしまった。
そして電子はあとがきがないので(あとがき欲しい)、まだ続編があるのか?と思いきや、精神の泉編は終了ですと???
えーーーっっ………。
遠藤は胸糞だし、警察の闇は深そうだし、久米田はどうなるの???
久米田は、爆発事件で二人も一般人を犠牲にしちゃったからその罪を償う意味で、あのまま絶望の淵に落としたまま生きる屍扱いなんでしょうか……。
その発端は警察の闇から発生しているかと思うと、やるせないです。
攻め受けのあれこれよりも、久米田の末路が一番心に残ってやるせなくなりました……
三人でお酒を飲む(攻めは飲めないけど)という人生も描けたのかもしれないのに…….
一巻から三巻までぶっ通しで読みましたが、エロが結構多いですね。
ついついエロになると流し読みしてしまいましたが、最後のエロはリバりそうになったのでしっかり読んだ。
リバっても良かったのになぁと思ったけど、まぁいいか……。
そしてまさかのマダムタカコ。
ビープリ応援書店の書き下ろしSSが電子の特典SSとして収録されていたのですが、これが面白かった。
久米田が来なくなったことを嘆く「BROTHER」のママ・黒岩とマダムタカコを巡り合わせようとする様子が綴られてるんですが、二人がもし出会ったら…と想像すると笑えます。
まさかの記憶喪失! ラブラブに付き合ってますが前作から引き継いでる西村の過去。出てきましたね。私が思ってた展開にはなりませんでしたが、2人の過去から今回の再会と久米田の思いがなんかねぇ。 事件は解決だけど、私この上司(遠藤)のことやっぱり好きになれないです。 公安てそんなところだから、と言われてしまえばそれまでなんだけど、胸糞悪い。 でもそこにいる限り西村もそのうち…いやいやそばに柏木がいる限り心は無くさないで欲しい! まあ今回の事件中では自分の感情抑えられてなかったみたいだし。 それよりマダムタカコ密かに何者?! 防衛省諜報機関? いや~いつかマダムの裏(本当)の部分書いて欲しい!
前作が気になる箇所を残してたので、今作が出ると知って楽しみにしてました。
爆発事件のせいで直近1年の記憶を失った聡に対し、西村はやっぱり西村でした。
「馬鹿」をまた1から数えよう、と。
西村の深い深い愛情にじーん…。
爆発事件(テロ)の犯人の久米田は悲しい人ですね。
警察の闇は次作以降のお楽しみなのかな?
その時は久米田を違った形で出して欲しいです。
西村と聡と3人でお酒呑む、そんな未来があればいいな。
小山田先生による久米田のビジュアルも素敵ですし(←
あと忘れてはいけないマダムタカコ…そうだったのね!!とビックリ。
彼(彼女?)の活躍も今後楽しみです(笑)
「デンパ男」の3作目。
きちゃいました、私の萎え展開。
コレが来ると、どうしても作品に「逃げ」の空気を感じてしまう。あ、あくまで個人の感想です。この展開が萌えるという方も沢山いらっしゃると思うし、勿論いて良いのです。
聡が鑑識中にテロの爆発事件に巻き込まれて、頭を打って記○○失の流れ、あ〜これは展開見えてきた…と思ったらやはりその通り。それでも聡を想う西村の深〜い愛情が読者に印象付けられる。
その後、例の新興宗教の施設での爆破予告で鑑識に行った聡がまたまた大爆発に遭い、これまた予想通り記憶が戻る。
はあ〜。やっぱりそうなるのね…ま、いっか。
本作でのポイントは、マダム・タカコ。そうだったの!深く知りたいです。
あとがきにて一応精神の泉編は完結、とありますが、内容は完結してない〜!警察の闇も深いし、まだまだ続けてください。
最後に、井上ハルヲさんは本当にHシーン描写が上手いと思う。片方がノンケで、Hでとろとろ溶けちゃうみたいな悲恋モノ読んでみたいです。
小山田あみさんの口絵がまた……ここは神x2。(書店でのカバー依頼は要注意!)