SS付き電子限定版
高城先生作品は「四ツ谷恋談。」以来、久々です。四ツ谷〜はど変態がすぎてツボって笑ったことしか覚えていないんですがw
本作はタイトル通りマウントの取り合いをしたい一虎がやられっぱなしだけどそこにはちゃんと愛があったといういい話でした。
最初、龍ヶ崎が無理矢理して一虎がお尻を痛めるのが見ていて辛かったのですが、それにくじけずやり返そうとする一虎だったからまだ読めました。
結局はやられっぱなしなのがかわいげというかおもしろポイントなんでしょうね。
一虎がなんやかんや言いながら龍ヶ崎を好きになるのがわかるしリアクションがいちいちおもしろいのが好きで。
龍ヶ崎も態度は冷たいんだけどやさしさがあることが一虎を通してわかってくるところもよかったです。
終盤には龍ヶ崎がストレートに一虎への好意を言葉にするのは萌えました。こういう良い変化を描いて下さると満足度が上がります。
龍ヶ崎が自分を好きだとわかったら一虎は受けでもいいと変わるのも好きが溢れてて。
電子限定描き下ろしの「蒼志と呼べ」は激萌えでした。
攻め×攻めはやっぱりいいですね。大好きです。もっと増えてー
個人的に 得意なんだか?苦手なんだか?大好きなんだか?ダメなんだか よくわからない高城さんです 読み込んでるんだから 大好きなんですよ たぶん
で なんで 今さらこれを引っ張り出してきたか?
そうッ!【BODY-KILLER! 2】の発売予定が立ったのに浮かれて 関係なさそうで実は地味に関係してるこいつからとりあえずお復習いだ と
ほんとに出だしはいいんですッ! ←しつこいくらい言ってます
宣伝部長と言われようが 出だしのつかみは ほんとにいいんですッ!
修学旅行の引率当日 風邪でリタイアする教師1名
もうさ ほんっとに ほんッとーーーに 取っ掛かりだけは「神」なんだって!
風邪でリタイアした日 自宅マンションのエレベーターで出くわした生簀かない男と自分の部屋で互いの恋人(受け)の情事を知る
もう あたし的には[髪型ベートーベン]で御の字だったので その先がしりつぼみだろうが ケツカッチンだろうがどうでもいいわけです
高城さんですよ? 高城さん作品に欲をかいちゃダメなんです
諦めきれなくても 諦めるしかないんです
お気に入りの場面 お気に入りのセリフが1個でもありゃ御の字ッ!
そこが見つかったのなら 一事が万事塞翁が馬ッ!←絶対間違ってる
互いのパートナーがくっいた腹いせに あぶれた攻めを組み敷いた
攻め同士の傷の舐め合いが次第に絆され ぐるぐるしながら 抱くのはオレだの意地も虚しく抱かれちゃうのがね
自分の中の淋しさと 相手が抱える寂しさ もはや『攻め×攻め』じゃない訳で でも抱きたい気はあるらしい (半ば口だけ)
悪くない 失速感もないし
いけるか? コレは 最後までこの勢いで終われるのか?
おぉぉおおおおッッッッッッ!
ってところで出る お約束の「まだ続きますよ」感
やっぱり諸手を挙げて あぁぁあっぁよかった とはならない仕組み
いや お互いが意識しあってはじまったばかりの2人だから 2人のこれからはまだまだ続くんだけど お話自体にこの続きがあって然るべきって感じの含みがね「そんなに読みたきゃ 自分で空想描いてね」になるのか ならぬのか
そうなんですよ 毎度続きを期待させつつ終わらせられるんだから上手いんですよ話の作り方は ただ ハマれるかハマれないか ってだけで
で こんな終わり方だったから 向こうのあおりでこっちも動くのか?って期待がね……
てか これのどこがと絡んでる?って
向こうの悪魔と こっちのベートーベンが同僚の設定
で 地味に向こうにベートーベンが出てるってだけ
…っていいのか? こんなところで盛大に向こうの宣伝しちゃってwwwww
お互いに可愛らしいタイプの恋人を甘やかして付き合っていた懐の深い攻な二人が互いに焦がれて付き合うようになる話
頼りにされて求められる側なのが当然だったのに、気を遣わなくても良い存在に安心して男らしさにときめいて好きになっちゃう
いつか本当にひっくり返る日があれば良いのに
なんか男として強い方が上とか、勝ち負けみたいに見ちゃうのはちょっと残念なので
龍ケ崎に大事に優しくされる良さも知ってほしい
二人とも優しいから絶対幸せに付き合っていけると思うんだ
早目に気持ちが見えるので、安心しておもしろく読めた
メイン2人は良いのに脇が…という作品がたまにありますが、わたしにとってこちらがまさにそれ。
脇の人間が嫌いすぎてつらい。
高校の音楽教師・一虎には同棲中の可愛い恋人がいる。
修学旅行の引率に出かける前夜、浮気症の歩武が気掛かりすぎて求められるままに無理をして風邪を引いた一虎が、駅からトンボ帰りで帰宅すると…。
恋人が浮気の真っ最中。
しかもエレベーターで一緒になった態度に悪い男の恋人と…、という始まり。
メインはタチ vs タチの攻防。
上から目線で飄々として常に余裕の龍ヶ崎と、自分の策に自分でハマる常時テンパリ系の一虎では、読者の目には最初から「勝負あったな…」という感じですが、それでも果敢に龍ヶ崎の尻を狙いに行く一虎が不憫で笑えてきます。
龍ヶ崎の方も、細っこい元恋人を気遣ってするえろすよりも、体の大きい一虎のことは思うように抱けてぐっすり熟睡できたことから、「あれ?」「おや?」って思い始めるのがいい。
イケメン外科医にやられた結果、惚れちゃいました!っていう一虎サイドだけの心理描写だと「ぐぬぬ…」ってなるところが、しっかり龍ヶ崎の方の変化も見せてくれるのでギリギリせずに読めます。
無表情で分かりにくい龍ヶ崎が、何だかんだと一虎との生活を楽しんでいるのも伝わってくるし、独占欲まで見せてくれるので、この2人に関しては満足!
問題は脇ですよ…。歩武と朔。
そもそもが一虎と幼馴染で、一虎が家族にゲイバレして悩んでたときも家に住ませてくれた良いやつなんです。シモが関係しなければ。
一虎と付き合うようになってからも浮気三昧。実際出て来たのは女性相手のシーンだけでしたが、一虎が許すからつけ上がって、反省しないタイプ。
この子がバイト先で知り合った朔の相談に乗っているうちに…というアレなのですが、浮気現場(本人たちからしたら本気)を龍ヶ崎と一虎に目撃されたときも、自分を庇う一虎(風邪でフラフラ)が龍ヶ崎に連れて行かれるってなっても見てるだけ。
まあ、ここで「責任はオレが!」ってなったら、別の話になっちゃうので仕方ないけど、まあ、嫌な子ですよ。
マンションももともと歩武の親戚関係から借りてたものだけど、家賃折半してたのに、相談なしに朔を住ませるからって…。せめてちゃんと謝ってよ…と。追い出すにしても引っ越し費用はお前が用意しろよ、と。
しかもちゃんと話もしないで、自分の女(男だけど)に「また家族に戻りたい」って伝言させる辺りも頭が沸いてて無理でした。
朔は相談女です。
こういう「自分、弱いので…」って顔をしてる人間ほど強か。
でも龍ヶ崎と暮らしてた最上階から、3階にランクダウンで溜飲が下がりました。
性格悪いなあ、わたし。
脇が嫌い。
でも脇がいないと、あの2人が出会えない。
このジレンマがつらい。
攻めだった一虎が龍ヶ崎に抱かれて色っぽくなって行くのが眼福でした。
傲慢俺様に見えた龍ヶ崎が本当は不器用なだけで、優しいし独占欲が強いのも読んでて萌えました。
絵が綺麗なので所々のギャグっぽい絵が効いていて、高城先生の良さが出ている作品だと思いました。
一虎と龍ヶ崎の恋人同士が浮気をした事がきっかけで始まった身体からの関係でしたが、良い男同士のカップルは素敵ですね。
2人でいると逆ナン女子が現れて、それを振り切る様子も読んでて楽しかったです。
龍ヶ崎は元彼よりも一虎がお似合いだと思いました。