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パンデモニウムより愛をこめて

pandemonium yori ai wo komete

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表題作パンデモニウムより愛をこめて

マルコ,悪魔,元天使
ルイ,天使

同時収録作品パンデモニウムより愛をこめて(1話)

子門道雄,カメラマン
子門の義理の甥,大学生

同時収録作品パンデモニウムより愛をこめて(2話)

銀,人狼
中嶋蒼,遭難したところを銀に助けられた登山家

同時収録作品パンデモニウムより愛をこめて(3話)

とある社に神として祀られている鬼
鬼を守っている神社の跡取り

その他の収録作品

  • after story この世界より愛をこめて(描き下ろし)
  • あとがき

あらすじ

「この行為―セックス―はそんなにも醜いか?」 穢れを知らない天使は、悪魔の声に惑う――。 人と人狼、神社の跡継ぎと鬼…。天使のルイは彼らの歪んだ関係を"正し"、"幸せ"へ と導こうとするが、黒い瞳と翼をもった悪魔マルコに阻まれる。 「愛しあう彼らの姿は、本当に醜いか?」 立場や外見という隔たりを越え、互いを求める姿から目が離せないルイ。同じ天使の ユーゴから深入り無用と諭されながらも、ルイの心にはマルコの言葉が渦巻いていて …。 『バラ色の時代』『シュガーダーク』の恋煩シビトが問う、愛欲と純潔の狭間。

作品情報

作品名
パンデモニウムより愛をこめて
著者
恋煩シビト 
媒体
漫画(コミック)
出版社
双葉社
レーベル
マージナルコミックス
発売日
ISBN
9784575380248
3.6

(65)

(14)

萌々

(25)

(20)

中立

(4)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
15
得点
234
評価数
65
平均
3.6 / 5
神率
21.5%

レビュー投稿数15

絵も話もキャラも設定も全部大好き!

今まで数多くのBL作品を読んできましたが、本作は一番好きな作品(つまり神作のかなり上位、一軍戦士)の一つです。
「一番」なのに複数あるんかいw って思った方、それワタシもオモタよ!
(突如あらわる謎のインド人)
ゴメンナサイ、1作品になんて絞れないw
本作を読んだのは数年前ですが、本作のレビューを書くためだけにちるちる登録しようかと当時思ってました。
それぐらい衝撃的で、結局当時はせずに今年登録して今コレ書いてます。
本作は、

1話:カメラマンx義理の甥(血はつながってないけど、ド不倫なので地雷の方は注意)
2話:人狼x登山家
3話:神社に祭られている鬼x神社の跡取り
4話以降:おかっぱイケメン天使xゆるふわ天使(メインCP)

です。
1話目でかなり損してると思うんですよね。子門さんも甥くんも目つき怖いよw
でもその後は3人の天使がお互いの・・・あー!書けません!とにもかくにもさいっっっこうなので、ご一読ください。
良い意味で、高河ゆんさんのアーシアンに影響受けたのかな?という感じですが(シビトせんせ、違ってたらゴメンナサイ)、設定が似ているというだけで、その他要素はシビト先生独自の世界観で、シビト先生風味で、カッコよく、可愛く、コミカルで、なにより美しく仕上がっています。

3話の鬼がブサ可愛いうえに、人に変身した姿がやんちゃっぽいイケメン!この姿での絡みが見たかった・・・!
そしてマルコはおかっぱイケメンランキング1位(2位はハク。異論は認める)。
てゆーかこの双子の髪型が好きすぐる!(そうでなくても二人とも顔面偏差値クッソ高くてびびる)
ユーゴやショートヘアピアス君でスピンオフ描いてほしいです先生・・・切に願います。
特にユーゴ!こんな伸びしろのありそうな素晴らしいキャラ、1作だけだなんてもったいない!
本編であんなせつない終わり方をしたので、彼にぜひ新たな恋をさせてあげてほしいです。
読んだ当時、あまりにも本作が好きになりすぎて、毎日いろんなマルコ・ユーゴ・ルイ・ピアス君の話を考えたりしてました。
(ものっそいオタクです、すんません)
3人の幼稚園時代とか見てみたい・・・ルイだけ飛ぶのヘタで、双子が練習に付き合ってあげるほのぼの編とか見たい。
(でも四方八方に飛び交う園児たちをまとめなきゃいけない保育士さんたちが大変そう)
メインCPがくっついた後に、電車の中でマルルイがピアス君とばったり出会ったりとか・・・
(でも全員黒髪になっちゃうので画面が黒っぽくなってしまってセンセが大変、という要らぬ心配をするあたくし)
そもそもピアス君は本編で深い森で誰に出会ったのか?
ピアス君は受けだとセンセがインタビューで断言されてたので、お相手はいけおじ吸血鬼なんてどうでしょう?
(妄想がとまらん)
もしルイが料理に目覚めて動画配信者になったりしたら、
「ルイのおにいさん、料理ですー!」とか言っちゃうんだろうか。
(あっこれ権利的にアウトか)

ていうか電子限定描き下ろしがwww めちゃくちゃほのぼのおもろいwww
本編がシリアスなんで描き下ろし読むまでわからんかったけど、くっつく直前にも日本で意外と仲良くしてたのねw

シビト先生の人外系に興味持たれた方はぜひ、「恋煩シビト 鬼はそと福はうち」で画像検索してみてください。
めっっっちゃくちゃイケメンな鬼が見られますよ。
「俺とセックスしてください」に収録されてます。

0

弱いからこそ美しく、間違っているから愛おしい

シビトさんの作品には、ときどき息を呑むほど美しくて、悪意に満ちている表情があると常々思っていました。
そんな美しい作画を十分に堪能できるこちら。

悪とは、善とは何なのか。
それぞれのしあわせは、決まった基準で測ることができるのか。
大きくて深いテーマを扱った作品でした。

叔母の夫と甥。
人狼と人間。
神物と祀れてきた鬼と神社の長男。
禁忌とされる関係を目の当たりにしながら、その絆を断つことを迷う天使のルイ。
ルイの幼馴染みで、双子のマルコとユーゴとの関係も絡んで、「誰かを愛することは罪なのか?」という大きな問題を紐解いていきます。

成績優秀で、すぐにでも上級天使になれると目されていたマルコが堕ちた闇が、何とも切ないです。
世界の平和のために公平でいなければならない自分が、多数の安寧のために「悪」とされる者たちを討伐すること。特定の誰かに欲を感じることが罪であるという考え。
それらに対する疑問が生じて、欲からくる妄想飲み込まれたマルコが、ルイ前に現れて、彼に見せたものを考えると、「正しいことは、本当にいつも正しいのか?」という疑問が読んでいるわたしたちにも湧いて来ます。

妻を裏切る行為も、異種間の交わりも、「悪」とされるものを敬い愛することも、道徳や倫理で見ればすべて悪です。
悪と分かっていながら、愛してしまう気持ちまで「悪」と決めつけていいものか。
相手を想い、相手のために盾になれるほどの気持ちを「正しくないから」という理由だけで、断罪していいものか。
深いです。
とにかくいろいろと考えさせられます。

マルコと双子のユーゴの存在も、悪と善の表裏一体の象徴のようでした。
ただ上から決められた「善」の基準のもとに、機械的に愛し合う2人を引き裂こうとするユーゴよりも、マルコに見せられたものを自分で考え、悩んで、答えが出せないルイの方が愛おしく思えるのは、読んでいるわたしたちも日々、何が善で悪か、正解のない問題に直面しているせいかもしれません。

白いものは綺麗だけれど、真っ白かったものが何かに染められた状態にも美しさはあって、常に正しいひとが魅力に溢れているわけではなく、間違うからこそ愛おしい。
そんなことを改めて考えさせられる作品でした。

下界で暮らし始めて、髪を切ったルイをマルコが抱きしめる小さなコマがあるのですが、このシーンのマルコの横顔が何とも言えず綺麗です。

2

絵が美しい。。

異形愛(かなり体型差のある)がテーマ。
恋煩シビトさんの黒髪黒目キャラは毎度痺れます。自分の本当の気持ちに気づき黒く染まっていくマルコの美しさが壮絶です。
1話目の義甥とカメラマンの話は、少年が本当に求めていたものなのか、心寂しい少年の一瞬の隙間を埋めるだけのためにマルコが唆したように思えてなりません。ただ一線を超えた描写は激しく、カッコ良いとさえ思いました。
作者さんの漫画を何冊か読み、時に線の太さからかHシーンがギャグっぼく見える時があるのですが、今回はそれが封印されて狼男や鬼とのシーンめちゃめちゃ美しくてギラギラメラメラでした…!最後のルイとのシーンも。
結局天使の管理する世界は映画「カラーオブハート」的な温和な世界なのかな。

4

天使と悪魔

序盤の1話完結モノっぽさは、少年or少女漫画のようでした。実際ルイ(天使)が主人公で、悪役がマルコ(悪魔)で展開しようと思えばいける気がする。花とゆめ辺りで…

大団円ハッピーエンド第一主義の天使様方と、メリーバッドエンドも肯定してくれるマルコ様のお話です笑
なんだかんだ、最後に愛は勝つ。勝ち負けじゃないけど。

キラキラ美しいルイの金髪碧眼が黒く染まっていく…もったいないという思いと背徳感やら高揚感やらが混ざり合う素敵なシーンでした。ルイの目の描き方がシビト先生では珍しい感じで、きゅるきゅるしてて可愛い。

パンデモニウム: 悪魔達が住むところ

萌〜萌2

1

怖い。とっても怖かった‼︎‼︎天使というのは畏怖の象徴であるかと。

ロボ耳太郎くんのオススメだったので、買ったのだけれど。怖い、怖い、怖い‼︎ とっても怖くて。読みたく無かったよー‼︎‼︎ えーん。(T ^ T)
絵は美しいとは思うけれど、瞳孔が開きっぱなしにも見えなくも無い、虚ろな目線のキャラたちがとっても怖かった。そ、それが耽美と言ってしまえばそれまでだけど。
成績の悪い、天真爛漫な天使、ルイが見た人間の世界。それぞれの堕ちていく様をオムニバス形式で見せていくストーリーです。どういう形であっても天使的には、肉欲がNGなのか…?
愛し合っていれば、これもありだよと。マルコは悪魔の様にルイに囁きかけます。マルコは悪魔かと思いきや、元天使、つまり堕天使。
人外と愛し合う、二人だけの世界にある2組はさておき。冒頭の、血は繋がらないが、甥を抱く男、子門の話だけは、天使的目線だろうと人間だろうとダメだろうと思うのだが。愛していた筈の嫁に誠実では無いという。その愛情は何処へ行ったのか。肉欲のみに取り憑かれている様に抱き合う二人。
そして、ルイがただ、マルコを愛しただけで堕ちてしまうというのなら、ここでの天使というのはなんのことは無い、戒律の厳しい変な宗教家というだけのこと。
愛と獣慾を混同しているかの様で、幾分混乱しました。天使とは。何がしたかったのか。フェチ的な人を取り締まりたいのか。欲を認めないのか。愛情を認めないのか。ならば、天使の幸せとは何か。
とっても後味の悪い、気味の悪い物語でした。

0

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