ハイスペックで豪快な山神×素直になれない海神の、拗らせた初恋の行方は?

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表題作山神×海神

山王弥緑、山王家の継承者で山神、9→25歳
海寳水凪、海寳家の継承者で海神、7→23歳

その他の収録作品

  • 海の宝=山の宝
  • あとがき

あらすじ

その背に海神の証が煌めく海寳水凪は、山神の証を持つ2歳年上の山王弥緑と離れられない運命にある。それぞれの証にくちづけて必要な成分を摂る密事がお互いに必要だからだ。だが、水凪を甘やかし快楽を刻みつけて、勝手に外国へ行ってしまった弥緑。その彼が財力を手に5年振りに戻ってきた。水凪のために海寳家へ無償で融資をしようとする弥緑を水凪は拒む。そんな時、水凪は砂漠の国の王子に気に入られ、ある覚悟を持って王子の待つホテルに向かう。一方、弥緑も──!?

作品情報

作品名
山神×海神
著者
真崎ひかる 
イラスト
みずかねりょう 
媒体
小説
出版社
KADOKAWA
レーベル
角川ルビー文庫
シリーズ
風神×雷神
発売日
ISBN
9784041074541
3.4

(9)

(2)

萌々

(1)

(5)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
30
評価数
9
平均
3.4 / 5
神率
22.2%

レビュー投稿数4

「神x神」6作目

「神x神」シリーズの6作目。
本シリーズは、先祖が神様に連なる家系の子孫同士が…というパターンで展開しますが、シリーズ作品全てそれぞれ独立しているので、他作品を読まなくても大丈夫です。
そして、このシリーズは総じて「年下のネガティブ受けが、強い年上攻めに溺愛される」的なパターンが見受けられるのですが、本作もそれに倣った展開となっております。

ストーリーは既に書いて下さっているので、感想だけ。
視点は受けの海神家系の継承者・水凪(みなぎ)ですが、攻めの山神継承者の弥緑(みろく)に必要以上に劣等感を抱いていて、逆に女々しくなってしまっているというか…
描き方も、弥緑は人の上に立つ資質を描いているのに対して、水凪は容姿の美しさや貧血体質を主眼としています。
水凪は同じ男として弥緑に負けたくない、しかし全てにおいて負けている、それを受け入れることができない…という感じでひたすら意地を張っているので、ここからどんな風に和解し、恋仲になっていくのかなと思いつつ読んでいたのですが、弥緑の強引な求愛に水凪が陥落したと読めるような展開で、私は少しがっかりかな…
私はもっと、一見強い攻めが受けだけには弱さをさらけ出し、全霊をもって受けに愛を乞うようなのが好みなので…
強くてかっこいい攻めがぐいぐいリードしてくれるパターンが好みの方には、キュンとくる書き方だと思います。
最後は安定のアツいエロもあり。

このシリーズはもう様式美の範疇に入ってきているのかな…たいてい強い攻めx可憐受けだけれど、違う属性のカップリングも見てみたいし、本作のように能力の対等な交換性を描くのであればリバもいいと思うな、うん。(いや、リバは私が好きなだけ!)

0

コンプレックスを刺激されるのは

本作は神様カップルシリーズの6作目で
山神の継承者で一族の後継者候補筆頭と
海神の継承者で海洋センターの研究者のお話です。

関りの深い神の継承者である2人が出会って
紆余曲折を経てお互いの手を取るまで。

受様は
海神の血を引く一族の本家の長男で
背中に特殊な証をもつ海神の継承者です。

受様が7歳の時、
父親に連れられて行ったパーティで
山神の血を引く一族の後継者として
2つ上の攻様を紹介されます。

攻様は山神の力で
地中の鉱物や輝石の存在が見え
足の爪に金剛石や鉄鉱石など
山神の恵みを備えていました。

受様は海水を真水にしたり
イルカや海生生物の声が聞こえますが
証である背中のウロコが好きではありません。

しかし攻様は受様の証に興味津々で
受様は仕方なくウロコを見せるのですが

攻様は受様それをとても綺麗だと褒めた上に
「気に入ったから俺の嫁にしてやる」
と驚きの宣言をぶちかまして
受様をびっくりさせます(笑)

男の自分が嫁にはなれないからと
受様はとにかく「無理」と
逃げ出してしまいます。

2人は幼馴染として
同じ進学先を進みますが

カリスマ性に富む攻様は
受様にとっていつも先を進む存在で
幼馴染でありながらも
攻様と同等な力を示せない受様は
いつもコンプレックスを抱えいてました。

攻様は受様に一目惚れだったので
女の子ではないと知っても
根気強く受様をガードし続けるのですが
攻様はある目的をかなえる為に
20歳で海外へ武者修行に出てしまいます。

そして5年後、
攻様はダイヤモンド鉱山発見を手土産に
帰国を果たしますが

学位時代以上に差を付けられた受様は
正直、攻様に近づきたくもありません。

こんな2人の間に恋は実るのか!?

本シリーズは対極の性質を持った神様の
末裔たちが出会って恋をするシリーズです。

真崎先生の既刊シリーズは
脇キャラからのスピンオフでシリーズ化
というお話が多いですが

本シリーズは
それぞれ独立した単巻読み切りなので

シリーズ常連さんには
今度はどんな組み合わせ!?と思わせ

初めさんにはシリーズだからと
前巻未読を気にすることなく読める
大変お得なシリーズだと思います。

今回で6作目の6組目ですがこれだけでも
問題なく読めます♪

本シリーズはだいたいが
スパダリ系な攻様と劣等感を抱える受様
という組み合わせなので

受様が攻様と関わる中で
己のコンプレックスを払拭し
攻様を意識しだして恋を自覚する
って感じなのですが

本作の受様も強引な攻様に振り回されて
はた迷惑というそぶりながらも実は…
という展開はかなりMYツボなので
毎回ワクワクで手にしています♡

もちろん、
攻様が受様に一途という鉄板要素は
お約束ですので何があっても
ハピエン目指してまっしぐら~ (^_-)v

受様一族の財政難を背景に
受様の姉や攻様の友人の某国王子が絡みつつ
受様が攻様への恋心を認めるまで
たいへん楽しく読めました♪

今回の受様は天然さんというか
ニブチンなので攻様が苦労してるのも
攻様にはお気の毒ですが
第三者的にはワクワクでしかありません(笑)

また、毎回みずかね先生の描くキャラが
雰囲気ぴったりで本シリーズの
楽しみのひとつでもあります。

今回の受様も護ってあげたい美人系♡
挿絵頁はどれも眼福でした。

まだ続くのかな!?
次なるカプも楽しみです。

今回は人外モノで幼馴染繋がりな、
高月まつりさん『神様たちの言うとおり』は
いかがでしよう。
シリーズモノですが単巻でも読めます。

1

神神6組目

みずかね先生ホイホイ。今度は山の神の継承者さんと海の神の継承者さんというお二方。シリーズ6冊目ですが、こちら単独で全く問題ありません。お互いを必要とする二人のぐるぐる話、「本編210P+攻め視点のSS5P+先生のあとがき」です。攻め受けとも少しずつ萌ポイントから外れていたかなと思ったので中立です。

お話は攻め9歳、受け7歳の出会いのシーンから始まります。二人とも山王家、海寶家という旧家の継承者で、政財界の権力者たちが集うパーティに参加したのですが、しょせん子供、退屈した攻めに誘われ二人で控室にて休憩。お互いに持っている継承者の証を見せ合ったところ、攻めさんは「キレイ!」「気に入った!俺の嫁にしてやってもいいぞ!」と宣い・・と続きます。小さいころから俺様なんだからw
ここにみずかね先生の今回の私的№1挿絵。幼い頃の二人なのですが、受けさんが「水の中に入ったら溶け込んで分かりません」というような妖精ちゃん。斜め後ろからの構図だったのが惜しい・・違うアングルで見たかったこの妖精。

攻め受け以外の登場人物は
受けの姉(たくましい)、攻めのアラブ友人(1枚この方の挿絵が入っているのですが、スーツ姿!みずかね先生のアラブ衣装が見たかった・・・)ぐらい。学生時代の同級生や両親などはちょい出です。

**攻め受けについて

攻めさんが土中の貴重な資源を発見する能力持ちらしく、山王家を盛り立てているのに比べて、受けさんは海水を飲めるようにできることや、海の生き物と会話できる等、やや地味目で海寶家もじり貧。めっちゃ美人さんと思うのに自己評価低く、コミュ障気味で、攻めさんの事なんか知らないと避け気味。もっと「海の女王のように、ゆったりするする何があっても動じません」という様子か、「冬の北極海のようにびしびしクール美人」だと嬉しかったかもです。
攻めさんは一目見た時から受けさん一筋だったというのに。まあ5年もほったらかして海外行っちゃうし、ガキっぽく受けの攻め方間違えてたのが悪いんだけど。
攻め方間違えると長期間こじれます という良いお手本話と感じました。

1

スパダリ×ツンデレ。

みずかねさんの美麗表紙につられ購入。
「神×神」シリーズの6作目とのことですが、前作未読。未読ですがこの作品単体で問題なく読めます。

タイトル通り、山神×海神のお話。

以下ネタバレ含んでいますのでご注意ください。









主人公は7歳の水凪。
旧家・海寳家の長男であり、そして「海神」の証を持っている。水凪は人見知りの性格のため人と関わるのが苦手だけれど、とある日、父親に連れていかれ、2歳年上の弥緑と引き合わされる。弥緑もまた、「山神」である証を身体に持つ少年。
「神」の証を持つ彼らは、お互いに身体に必要な成分を補給しあわなくてはならない存在で―。

という、ファンタジー要素満載のお話。

彼らの出会いは7歳と9歳の時。
それから中学生、高校生、そして社会に出た23歳と25歳、という時系列で言うと長期にわたるお話でした。

視点は水凪なのですが、彼の目を通して見えてくるのは弥緑の水凪への恋心。
子どものころからぶれることなく水凪を一途に思い続ける弥緑の想いに、萌えが滾ります。

が、反転、水凪の気持ちが若干わかりづらい。

自分の身体に刻まれた海神の証。
家族にしか見せたことがなく、しかも姉たちに「気持ち悪い」と言われたことから彼のコンプレックスになっていた「証」。それを始めてみたときに綺麗だと言ってくれた弥緑に対して好感情を持ったことはわかる。

そして同じ年頃の青年であること、彼は自分の力で様々な事業を成しえたこと、などから、ライバル心が芽生えていることもわかる。

なのですが、それにしてもツンデレちゃんです。
そっけないです。
恋心が本当にあるのかわかりづらいです。

なので、最後に急にデレる水凪に若干の違和感を感じた、というか…。途中で、もう少し弥緑への恋心、を描いてくれていたら、あるいはもう少し萌えたかなと思います。

途中当て馬さんも登場しますが、基本的に弥緑が水凪にべた惚れなのが読者には手に取るように見えているので、シリアスな展開になることもないです。

とにかく弥緑のハイスペック男子度合いが半端ないので、スパダリさんがお好きな方にはお勧めの作品かなと思います。

そして、彼らがお互いに「成分」を補給しあうシーン。
これが、クッソエロいです。

水凪は弥緑の爪をなめることで。
弥緑は、水凪の背中にある鱗をなめることで。

身体に必要な成分を補給しあうんです。

背中はともかく、爪をなめるって…。
甘美というか背徳感があるというか。
「爪をなめる」という行為が、もしかしたら好みが分かれるところかもしれませんが、個人的には非常にエロティックでよかったです。

それとみずかねさんの挿絵。

めっちゃ綺麗でした…。
子どもの頃の弥緑と水凪。
キスシーンやセックスシーン。
そしてカラーの口絵。

美しすぎて悶えました。

4

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