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表題作ROMEO 3

ジェイド・バルドー,33歳,人類強化獣種で受の番犬
光陽・LS・バルトロメオ,人類強化獣種で狩猟部隊隊

その他の収録作品

  • あとがき
  • アンケート発表会

あらすじ

眠り姫だね、キスで目が覚めるんだ。

ようやく結ばれるジェイドと光陽。傷を負った光陽は、深い眠りに入る。
光陽の真意を知り、ジェイドは光陽への想いを認める。
眠る光陽は妊娠している。長い長い夢を見ながら。
大きな環の中で惑う、性的強種・ライカン同士の愛の行方は?
起きて光陽、多層化する第3巻!

作品情報

作品名
ROMEO 3
著者
わたなべあじあ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
ジュネット
レーベル
ジュネットコミックス ピアスシリーズ
シリーズ
ROMEO
発売日
電子発売日
ISBN
9784909460349
4.1

(173)

(107)

萌々

(27)

(9)

中立

(23)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
18
得点
693
評価数
173
平均
4.1 / 5
神率
61.8%

レビュー投稿数18

少し悲しいけれど「アイシテル」が詰まった優しい時間

同人誌版だと#7#8になります。
#8は現段階で未発売・今後発売予定です。


(※同人誌版#7のレビューと少し被ります)

深い眠りから覚めない光陽をジェイドが起こしに行くところから始まります。
モールスカの中で意識の混線が始まり、
光陽の記憶とジェイドの過去生が重なってストーリーが展開します。
意識の中でジェイドはアウロラ(ジェイドの過去生)とリンクしていました。

3巻はまるっと過去回です。
光陽が生まれた頃まで遡り、日照やアウロラと過ごした時間が描かれています。

これがもう、とにかく壮大の一言…!!
愛って何?
生きるって何?
出会いって何?
死ぬって何?
ーーといったことをROMEOの世界観に当てて突き詰めてく。

あじあさんが創造した世界は広大でゆりかごの中のように優しくてちょっぴり淋しくて。
この世界観はもう+゚。*神*。゚+としか言い様がなかったです…!


さてさて。
光陽は日照の特別な遺伝子を引き継ぐ者として日照から生まれました。
日照とアウロラは元々友人関係に有り、
日照が役目を終える際に幼年期に入った光陽をアウロラに託します。

小さな光陽は悲しい別れを経験し、アウロラと共に城都の外での生活が始まり。
不思議な力を持っている光陽には直感的なものがあったのか
自分にとっての"オンリーワン"はアウロラだと慕います。
けれどアウロラはその言葉を素直に聞き入れることは出来ません。

幼年期の光陽はいろんな経験を積みながら少しづつ成長します。
大人になりつつあり、光陽にはアウロラが番だと"わかっている"。
けれどアウロラから受け入れてもらえない理由が分からず、不安定になっています。
アウロラは光陽と距離を置くようになりーーーと展開します。


#7にあたる前半はちょっと苦労して読んだのですが、
#8にあたる後半はどんどん染み渡ってく感じ…?
身体に吸い込まれる感覚があって上手く説明できないけどなんかすごかったです。
「アイシテル」がいっぱい詰まってました(;///;)

特に何も考えず生きてる自分にとっては正直頭がショートしそうなとこもあったのですが;
少しでもあじあさんの創造したROMEOの世界に近づけるよう読むのも楽しかったです。
(ROMEO COLORに収録されている設定資料が役立った…!)

光陽とアウロラの出会いと別れ。
アウロラがジェイドとして転生したのは光陽に出会う為だったんだなと実感しました。
アウロラのままでは進化の一歩にはなりえないと直感的に判断したのかな?と思ってみたり。

アウロラ(ジェイド)と光陽のキスは涙・涙でした。

また過去回ということで脇ではキリル(リカの過去生)も大活躍♪
キリルはカッコよくて頼もしい感じがすごく好き…!
ディアガやイーラ先生の若かりし頃も新鮮でしたヾ(*´∀`*)ノ

あとがきは文字がビッチリと3P Σ(゚Д゚)
物語の補完や難しいところの説明がされています。
(いよいよ本気でROMEO辞典が欲しい…;)

他、1,2巻発売時の応募者全プレ特典ペーパーや
ROMEOアンケートの結果発表も収録されています♪
本編以外にもお楽しみ盛りだくさんでした(∩´///`∩)

36

出逢うために別れる2人に涙・涙・涙……!

あじあさんの壮大なロマンティックに飲み込まれまくりながら読了。
でもこの巻、レビュー難しい!!!
壮大なファンタジー世界が好きな人向き、ただBLが読みたい人にはちょっと向かない感じになってきてるなって思う。
全然伝わらない感想しか書けなかったけど、いいや上げちゃお。

3巻はまるっと1冊、アウロラ(=ジェイドの過去生)と光陽のお話でした。
日照も出てきます。

そうか、アウロラ=オーロラ(=眠れる森の美女)か!って気付けた瞬間からもうねー、ロマンティックが止まらなかったです!
あとがきで【鏡合わせ】ってキーワードが出てきてなるほどって思ったんだけど、「眠り姫」=光陽じゃないんですよ。
光陽は自分のことをアウロラを守る王子様だと思っていて、「眠り姫」はアウロラでもあるし、はたまた光陽でもあるんです。
ここで『ROMEO COLORS』に書かれていた「光陽は太陽でジェイドは月」「陽中陰、陰中陽を体現している」っていう私の頭にハテナの飛びまくった説明がようやく理解できました。深い…。
そして、光陽がキスが好きという設定がまさかこう繋がってくるなんて…!

2巻で突然「過去生」の話が出てきた時、ジェイドの過去生がアウロラならアウロラと光陽が出逢った時点でオンリーワンに出逢えたことになるんじゃないの?って不思議に思いながら読み終えていたんですけど、光陽が生まれた時、すでにアウロラは制限処置を受けてしまっていたから、もう一度転生(=ジェイド)を待たなきゃいけなかったってことなのかな?

最後のシーンに涙が止まらないよー!。゚(゚´Д`゚)゚。
長い夢と記憶の旅を経てやっと目覚めた、オンリーワンが待つ世界。
光に溢れていて…なんて幸せな目覚めなんだろう!
うぅ思い出してまた泣ける。

まだまだ理解しきれない部分がいっぱいあるけど、理解しきれないからワクワクできます!
こういう未知数の世界観大好き!!!
光陽とジェイドの双子ちゃん達には次巻で逢えるのかなー?
今回はあんまりジェイドの出番がなかったのがちょっとさみしい。
2人のラブラブな姿を早く見たいです!

21

ピアス史上最高のきよらかさ

 麗しすぎる表紙に誑かされてふらふらと1巻を手に取ったときには、ただあっけらかんと明るいエロに突き抜けた作品だとしか思いませんでした。(ゆえにそこまで自分に刺さる要素はないな、とある意味見くびっていたのかも)それが今、ようやくこの3巻を読み終えて、なんて遠いところまで連れさられてしまったのだろう…としばしボーゼンです。どうやらこれは、生き代わり死に代わり、果てしなく続く命の営みの中で、自分の魂の半身を探し求め続ける、一人の勇敢な王子様の壮大な愛の物語で、しかもこれまで見てきたのはそのほんの一部分にすぎなかったようです。

 1巻はまるっと光陽の巻、2巻はジェイド色が濃い巻だとしたら、この3巻は全編アウロラのまとう空気に支配されています。「ピルグリム(巡礼者)」の名にたがわずライカンにあるまじき生真面目さとかたくななまでのストイックさと。そして共に過ごす光陽がまだ発情期前の幼生体とあっては、エロい雰囲気など生まれようがありません。そう、全編を通じて性的な行為とはほぼ無縁の巻です。1、2巻のハードさからは考えられないほどの落差。そもそもこのレーベル(ピアスシリーズ)で、エロ皆無の一冊なんて存在自体が奇跡のようで、評価もさまざま分かれるところかと思いますが、個人的には全然オッケーだと思ってます。何しろ、この巻を読んでもう一度1、2巻を読み返すと、光陽とジェイドの二人がそれぞれ、お互い以外の相手と身体を重ねる行為にも別の重みが裏打ちされて、せつなさ倍増なのです。さらにこの巻のラスト近く、肉体の枷を解き放たれたアウロラが光陽のもとを訪れるシーン。初めて抱きあい、思いを告げあう二人ですが、すでにこの時片方は生身の肉体を持たなくなっていて、厳密には恋の成就とは呼べない。でもこんなにただ哀しく美しいラブシーンはかつて見たこともない。そして最後の、眠り姫を呼び覚ます魔法のキス。くちびるが重なって、閉じたまつげが開いたらそこには…

 ああ、次の巻が今から楽しみ。でもこの作品のクオリティと、作家さんの心身の健康の両方を維持してもらうにはかなりの時間が必要だってことくらい欲深な私にもわかる。いい子で待ってるから。どこまでもついていくから。目のくらむような光景を見せて。

21

悲しい別れは、再び出会い、未来に向かうためのもの。

『ROMEO』は、あじあ先生が個人的に描かれている同人誌を、ジュネットがコミックス化するという特殊な販売方法を取っています。

 コミックス1巻:同人誌 vol.1-3
 コミックス2巻:同人誌 vol.4-6
 コミックス3巻:同人誌 vol.7-8

画集『ROMEO COLORS』を含め既刊はすべて読んでいたので、春庭で購入した『同人誌 vol.7』も話はつながるはずと思ったのに、壮大なメッセージが込められていることはわかるものの、うまく消化できず…

3巻発売を待って、すべてを読み返せば掴めるものがあるはずと読み返しても、3巻を読んで気付いたこともあり、壮大さに磨きがかかって、『ROMEO』という物語を自分なりに理解するのにとても時間がかかりました。

でも、こういうことかなってわかると、散らばっていたエピソードが繋がって、感動が押し寄せてきます!


光陽はジェイドに一目惚れして、今まで色んな人と寝てきたけれど、もうジェイド以外には抱かれたくない。

ジェイドは疑似家族の母的存在の光陽に恋するのは、家族を壊すこと、父的存在のディアガを裏切ることでもあり、ジェイドは光陽に対して気持ちと反対の態度を取ってしまう。

お互いに魂レベルで求め合っているのに…


1巻の疑似セックスと、2巻のセックス。
それは医療行為だとしても、体が反応してるからセックスにまちがいないのに、光陽のジェイドを求める悲痛さ、ジェイドが自分自身に科している禁忌…
カラダは繋がっていても心が繋がらないのが悲しかった。

その医療行為によって光陽は妊娠し、深い眠りに陥っている光陽を助けるため、ジェイドは光陽と意識を混線させて…
ここまでが2巻。


3巻はその続きではなく、ジェイドと光陽がなぜ出会ったのかが語られています。
ジェイドの前世・アウロラと、まだ幼い光陽の物語。

アウロラは漠然とこの世界に出会うべき人がいないことを感じ、次の【生】に望みを託して、制御措置を受けた。
その後、アウロラは、日照が育てている光陽に出会い、光陽こそが求めていた半身だと感じたんじゃないかな?
制御措置を受けていなかったら、強くてたくましいアウロラと、チャーミングな光陽は、幸せなペアになれたと思う。

でもそうならなかった答えは、アウロラの言葉の中にありました。
「(光陽がアウロラの元に来たのは)肉体と感情の経験を積むため」
そしてアウロラは、いま光陽とペアになったら、それが台無しになってしまうのもわかっている。

親に守られるようにアウロラに包まれているだけだったら、光陽は成長しない。
光陽はたくさんの人に出会って、楽しいことも綺麗なこともいっぱい経験して、別れの苦しみも自分の中で昇華して、未来に向かっていく強さを身につけ、心を成長させなければいけない。
カラダもライカンの発情を経験して、相手ならいくらでもいるのに、その人としかしたくないと思う強烈なオンリーワンを見つける。

そして光陽は心もカラダも成長したから、オンリーワンとこの先の未来をただ一緒にいるだけではなく、対等に強く生きていくことができるんだと思う。
アウロラとの悲しい別れも意味があるもの…


あじあ先生がイラスト集やTwitterでいろいろアップしてくれているから
ジェイドと光陽の未来が暖かくて幸せなのはわかっています。

だから悲しいセックスも、光陽の悲痛さも、今だけだからね、
この先、その冷たい男はうっとうしい執着野郎になるからね、
って安心して見てられるのですが、、、


幸せな未来を知っていても、アウロラと光陽の別れには号泣しました。
アウロラは光陽と離れたところで、ゆっくりと死を迎えるしかない。
そして意識だけを光陽の元に飛ばして、大好きだから愛しているから自分を待つなと、光陽が未来に歩き出せるようにする。
約束だった雪を降らせながら、これから光陽が出会う人たちの【暖かさ】を感じて欲しいと願う…

アウロラも光陽との別れは辛くないはずはないのに…
本心では成長なんかしなくたって、ずっとずっと光陽を守って大切に愛していきたかっただろうに…
それでも光陽のために光陽を手放す。
その深くて悲しい愛情が苦しいです。

そんなアウロラに精一杯大好きだよって伝える光陽も悲しくてかわいくて…
この想い合う悲しい二人に幸せな未来をくださいと願わずにはいられない。


この悲しいアウロラと光陽の過去と、ジェイドと光陽の現在がリンクするシーンの演出が素晴らしい!!!
ジェイドも光陽もこの瞬間に、離れ離れにならなきゃいけなかった意味と、再び出会えたことを理解したように感じました。

『ROMEO』のクライマックス!


1巻と2巻はオンリーワン同士のすれ違い、3巻は別れと出会いの意味が語られました。
同人誌 vol.9(コミックス4巻)は、ジェイドと光陽の幸せな未来がはじまりそうな予感がします。

あじあ先生には無理して欲しくないけれど、続きが待ち遠しくて仕方がありません!


同人誌も電子化されている分は購入していますが、vol.7で初めて紙本を購入しました。
B5サイズで見るあじあ先生のカラー表紙は見とれる美しさなのに、コミックスでモノクロ化&トリミングされるのがもったいなくて、これは紙の同人誌を揃えるしかないって思いました。

イラスト集の第二弾も希望します!

17

3巻まで拝読して

ようやくこの世界観が腑に落ちました。
1巻2巻、スピーディな展開、圧倒的な美しさとエロティシズムに酔いしれましたが、3巻を拝読してようやくこのファンタジーが描く世界が理解できてきた気がします。
登場人物多いし、時系列もあって難解な作品ですが、それはさておいてもエンターテイメントとして非常に秀逸だと思います。

作品としての評価は1〜3巻までを通して、神作品です。これだけ濃厚な作品ですから、次巻まで相当待たさせれるとは思いますが、気長に待ちたいと思います。

13

この作品が収納されている本棚

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