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表題作他人同士 2

大学生諒一、カメラマン暁
ホテルマン帯、編集者諒一

あらすじ

好みの男を抱くはずが、酔って逆に抱かれた屈辱の夜──。次こそ自分が抱きたいと機会を窺いながら、年下のカメラマン・暁(あきら)と同居を続けていた編集者の諒一(りょういち)。けれど暁は豹変した記憶などなかったように、かいがいしく諒一の世話を焼いてくる。この甘やかし上手な男を、もう手放したくない…。体だけと割り切りたいのに暁の存在を無視できなくなっていた矢先、昔別れた恋人と再会して!? 
出版社より

作品情報

作品名
他人同士 2
著者
秀香穂里 
イラスト
新藤まゆり 
媒体
小説
出版社
徳間書店
レーベル
キャラ文庫
シリーズ
他人同士
発売日
ISBN
9784199004957
3.3

(30)

(5)

萌々

(7)

(11)

中立

(6)

趣味じゃない

(1)

レビュー数
15
得点
92
評価数
30
平均
3.3 / 5
神率
16.7%

レビュー投稿数15

過去がトラウマ

諒一が暁に対して素直になれない理由、それが過去の恋のトラウマってことが語られます。
帯、、、なんて嫌な奴なんだ!
でも、確かに振り返れば諒一は帯に寄りかかるばかりで、分からなくもないけど、それにしても最後の最後にやられましたね。しっかり(多分、帯の思惑通り)諒一は恋愛へのトラウマとなり、帯のことはずっと頭に残ってしまう結果に。

で、それがために実は諒一の心に入り込んでいた暁を遠ざける結果になるわけです。あんなに自然に、そしてノンケの彼から想われてるのに。

モヤモヤしますが、3巻があることを知っているので、きっと次で幸せになってくれるはずーと期待しながら読みました。暁はいいやつだ!真っ直ぐで、顔も性格も良くて、家事もできて、言うことない。

でも信じるって難しいよね。ゲイだから、ノーマルだから、ってのは実は関係ないんだろうなって思うけど。男女間でも信じるとか紙切れ一枚とか。
暁の気持ちの力で乗り越えて欲しい。そして諒一も。。。

1

若さとは愚かさ

冒頭は諒一と暁のほのぼのとした休日の朝ですが
こんなにがっつり過去の帯との恋愛話が出てくるなんて!!
帯……まだ私の記憶に新しい美貌のホテルマン……。
諒一が初めて夢中になったというのも分かるし
元々年上の落ち着いた男性がタイプにしても
これだけのいい男はそうそういないですもんね。

諒一自身、恵まれた環境ながらやりたい事も見つけられずにいたから
7歳も年が離れてたら執心してしまうのも当然ですね。
なんと言っても大人の余裕!!
でも自分には見せてくれる素の顔もあるなんて
こりゃもうメロメロ。お手上げ。
年上の帯に追いつきたくて必死な諒一がめちゃくちゃ可愛いです。

誰かに恋い焦がれるって素晴らしいなぁと思う反面、
やっぱり好きな人からこんなに手厳しい別れを突きつけられたら
相当しんどいよね……。
ものすごく諒一に同情してしまいました。
帯の言葉は事実かもしれないけど、
諒一の想いまで軽んじて欲しくなかったな。
「きみがほんとうのバカだからだよ」
バカなりに諒一は一生懸命だったよ…。

回想後、一緒に出掛けた暁との時間が素敵!
キブラでいい感じに酔って恋心を自覚しそうになってるって時に
まさかの帯との再会!!
も──!!アンタは!!も────!!!
オカマさんのようにジタバタしてしまいました…。
しかもそれがきっかけで
暁があんなにツラくなってしまうなんて胸が痛い…!!
どこの業界でも嫌なヤツっていますけど
暁が潰されそうになるなんて許せん…。
だからせめて諒一が心を支えて欲しかったのに
いくら関係性をしっかり言葉で確かめあっていなくても
暁に対する裏切り行為じゃないの……。

早く謝ってラブラブなところ読みたいですが
このすれ違いもまたラブストーリーの醍醐味ではありますね。

1

イタかった・・・

最近、オビさんの本を読んで、本編に遡り。きたきた、オビさん登場の2巻でした。とてつもない鬼畜なのかと思ってましたがそうでもなく(痛いっちゃイタイですが)、最新作の方で「オビさん可愛い」と思ったからか、ちょっと偏った感想かも です。本編のみ260P弱+先生のあとがき で、1巻目は同人誌ベースだったけど、2巻目からは書き下ろしとのことです。当巻だけだど精神的にイタイので中立。

4月下旬の昼。キレイに片付いた部屋で、スターウォーズを見ている暁の横に座り、うとうととしてしまう諒一。オビに出会った大学生の頃のイタイ恋を夢にみて・・・とお話は始まります。前半がそのイタイ恋、後半が今のオビとの再会話でした。

***以下は イタかった部分

大学生の諒一がオビさんとの関係にずぶずぶのめり込んでいくところ、そして大人なオビさんの都合で関係を終わりにされるところ、最後はそんなどうしようもないオビさんとの関係に暁を巻き込んでしまうところ・・・等々、痛いところ山盛り でした。
皆一度はこういうイタイ目にあうものなのか。イタイ目にあわせる方の気持ちもイタイ目にあう方の気持ちも、歳くった今となっては身に沁みて、なかなか一言では言えない巻でした。
ガンバれ暁。君だけが救いだ と思って3巻へ。

1

過去と現在が。

久々読み返しの2巻め。
この巻の前半は、主人公・諒一が見た夢の体裁で、彼にトラウマを残すことになった過去の恋が描写されます。
ここで作者様が上手いな、と思うのはしっかりとしたキャラ造形。ちゃんと年数の分だけ若いけど同一人物である……ということがきちんと描写されているんですよね。だから、彼がこの経験を経てその後どんな人生を歩んで今の姿があるのかがストンと胸に落ちる。無理なく納得出来るんです。

語られる内容は、過去のことも現在のことも辛い局面です。あまりにつらくて最後のページなど「あああ!」と声が出そうになるくらい。そのまま3巻に行かないと気になって仕事が手につかないよ!という感じです。

2

エミリー・ディキンスンを読みたくなった

冒頭、諒一の見る「夢」の形で、1巻から暗示されていた諒一の過去、忘れられない痛手を刻み込んだ一人の男とのエピソードが語られます。
この諒一の初恋の男、7才年上の「帯」(たい、通称オビ)は、まだ大学生で心の恋を知らずヤリチン放題だった諒一を一目で魅了し、その優しい物腰や社会人としての振舞、物知りな所、ベッドでの感度の良さで諒一を骨抜きにする。帯以外何も考えられなくなった諒一との2〜3ヶ月の関係の後、帯は突然こっぴどく諒一を突き放す。
この帯の行動や性格、人間性は驚きです。諒一ならずとも、こんな人物に一度取り込まれたらこちらは血の涙を流すしかない。諒一がその後人間不信になり「もう恋はしない」と決めつけてしまうのも必然。
帯の夢なんかを見た事を苦笑しつつ、暁と美術館に行き食事をして行きつけのゲイバーに連れて行き、2人の空気が濃くなった頃、なんと、あの帯が現れる…!
…という展開で、帯の登場で動揺する諒一、仕事に疲弊する暁、そして帯に誘惑される諒一!
波乱。暁と諒一はどうなる?という所で3巻へ。
「帯」という男の磁力、今も昔も抗えない諒一。読み応え抜群の巻です。

2

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