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なんだかかわいい2人だったなー。同い年の気さくな友達…のはずが。土屋の変化も面白かったね。頼人が和歌で思いの丈を書き殴るのすごく良かった。いつも片想いばかりで辛かったろうに明るく振る舞うの切なかった。2人の初めてで嫌じゃない証拠を見せて土屋がどもと言うところ萌えた。付き合い始めて、土屋がどっしり構えてるの今後の2人のことも安心できる。
作家様が周年記念インタビューで好きなカップルとしてあげていたので読んでみました。
読み始めて、”本当にこの二人でLOVEはじまるの?”と不安を覚えましたがw、”いいお友達”からはじまってお互いを深く知ることで特別な感情が芽生える、ある意味とても王道でした。ガサツすぎる攻と乙女すぎる受、まったく異なる二人だからこそ絶妙な塩梅で歩み寄れる、というか、初めてできた親友に対してもっと濃い感情が追加されたから恋もはじまった、親友で恋人の二人の楽しそうな雰囲気が印象的でした。
攻視点(単純でストレートな感情)→受視点(複雑で繊細な感情)、という順序がよかったです。特に受視点パートの”俺の彼氏は結構モテる”からはじまる受のモヤモヤ、彼氏の優位性にニヤけつつ不安になるという複雑な乙女心は好物の定番アイテムです。そして、二人の間に闖入してくる第三のゲイに対して、攻が嫉妬するというパターンも好きなので割と萌えどころはありました。
色気のない普段からのギャップが楽しいエロパートがよかったです。名言”おせっせなんて恥ずかしくてナンボ”、身も蓋もないけど遠慮なくグイグイ攻める攻の健やかなオープンスケベが期待以上にいい仕事をしてました!
安西リカさんの作品だと思えば、もうそうなんですが、今回のは後書きにも書かれていますが、全く山場が無い(苦笑)
最後に当て馬くんらしきゲイの出現で、土屋が嫉妬したり付き合ってることをバラしたりするんですが、そのくらいで…
何より、社長が嫌な奴に思えて仕方なかったです〜。最初はもっと良い人かと思ったのに。挙げ句の果ては子供できちゃったから結婚するだと?!
まぁ、その頃には、頼人も土屋の方に気が向いてたから、ダメージ無かったかもだけど。車でキスするような(許すような)、そして女性とも適当に付き合うような、って思うとね。
社長と秘書の土屋とのやりとり読んでたら憎めないのがまたムカつく(笑)
主人公の二人以外のとこに思考が行っちゃいました。
最後は両家の親にも交際を認めてもらうお話もついていて、幸せに暮らしていってね〜という感じ。残念ながら萌えポイント見つからず。
攻め目線だから、受けの可愛さが掻き立てられて萌える。まじでめっっっっちゃくちゃかわいい。
頼人の巣(家)に突撃。部屋の中で「土屋明信」と書かれた料紙を見つけたシーン。一枚二枚じゃない。山盛りになった料紙ぜんぶが「土屋明信」で埋め尽くされている。見られた頼人の反応が可愛すぎて心臓ドッカン。
土屋にとっては予想外の展開。まさか頼人と両思いだと思っていなかったから、がんばって口説くぞ、と意気込んでいた。
頼人のへったくそな誘惑に気づけない、ほぼ童貞の土屋。
ストレートに好意を伝える頼人が可愛い。
この受けの可愛さは、攻め視点だからこそ発揮されると思う。
本編後の「恋という字をかみしめて」は受け目線。
初っ端から土屋とのやり取りにデレデレしてるし、ずっと惚気けてる。
土屋にヤキモチ妬いてほしくて、男と二人きりで食事したよアピールするが効果はなし。
実際に目の前で、例の男が頼人にベタベタ触ってひそひそ話をしてるのを見た土屋。ヤキモチ妬いてることに気づいた頼人が(俺が他の人と仲良くしてたらヤキモチ妬くんだ!)って喜んでるの可愛すぎる。
その後の誤解からの痴話喧嘩もかわいい。ぜんぶかわいい。
読んでる最中ずっと口角上がってました。
ただ最後の話の、交際をお許しいただけますでしょうか〜の流れは、えってなった。二人の人生、自分の人生なのに、交際や結婚に家族の許可は関係ないじゃん……。
攻め視点の素晴らしさがわかる上に、もっと攻め視点の作品が増えて欲しいと切実に思う一冊。
珍しいお仕事だと思うんですよ、書道家って。
でもBL小説の主人公として、いくつか読んでいるんですよ……本当のところ、あまり派手なお仕事でもない様な気がするんですけれども、この人気ぶりは何でなのかな?
このお話の頼人くんは、ご自分がミックスであることを逆手にとってタレント活動をすることで、書の世界の素晴らしさを啓蒙している書道家です。
私は、この手の戦術的な普及啓蒙作戦を嫌いじゃない、むしろ好ましいものだと思っています。
でも、なんでかな?
頼人くんにはしっくりこなかったんですよ。
頼人くんはいわゆる『書道パフォーマンス』をする書家なんですけれど、これって普及啓蒙のためにだけやるものではないんじゃなかろうか、と思うんです。書家っていうのは作家ですから、大きな書を書くことには内なる理由があるはずだと。でも、なんか言動から「?」と感じてしまって。
「万葉がなで書けば読めないだろう」って思っちゃっている所も「書家ってそんな風に考えるものなのかな」とちょっとばかり違和感。
『気になる細部に囚われてしまって本筋を見失う』というのは私の悪い癖なんですが、その所為で爆発的な萌えは訪れず。
朴念仁と言っても差し支えない土屋『つっちー』と、初めての恋に浮かれる頼人くんとが「キャッキャウフフ」している幸福感はすっごく感じたんで、なんかもったいない気持ちです。残念。