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富豪とお試し婚なのに恋寸前です

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表題作富豪とお試し婚なのに恋寸前です

加賀谷求馬,35歳,イケメンの資産家
沢渡孝,28歳,マリッジアドバイザー

その他の収録作品

  • 不動産王と本気の恋最中です
  • あとがき

あらすじ

結婚相談所に勤める沢渡は成婚率100%の凄腕相談員。その彼がミスター問題児と呼ばれる顧客・加賀谷を受け持ってはや1年。彼は50人とお見合いしてもまだ成婚に至らないのだった。多数の不動産を所有し会社経営もしているイケメンすぎる婚活男性・加賀谷がなぜ交際相手に断られ続けるのか。成婚率100%の名に懸けて! と沢渡は問題解決に意気込むが、ならばお試しデートをして自分の悪いところを指摘してと加賀谷にデートに誘われ、その後はお試し新婚生活でアドバイスをと、あれよあれよという間に甘い新婚生活(仮)が始まってしまう。真面目な沢渡はなぜこうなった…と悩みつつときめきがとまらなくてーー!?

作品情報

作品名
富豪とお試し婚なのに恋寸前です
著者
ナツ之えだまめ 
イラスト
亀井高秀 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784344849310
3.7

(40)

(7)

萌々

(19)

(12)

中立

(0)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
12
得点
147
評価数
40
平均
3.7 / 5
神率
17.5%

レビュー投稿数12

なぜか結婚出来ない攻め

BL小説界における、結婚相談所勤務・結婚アドバイザーの受け率の高さは一体なぜなのか。

結婚相談所の受け持ち客×相談員。
こう来ればやはり、よくある設定なだけにこれをどう展開させていくのかが難しいと思うのですけれど、ちょっぴりファンタジックで一風変わった設定が加えられていて面白いんです。
序盤からもう、これはなにかあるぞ…と思える要素がちらちらしているんですよね。
沢渡視点の合間に挟まれる、「しろさん」と加賀谷のやり取りから謎めいたものを感じ取りつつ、どう考えてもお互いに好きにならざるを得ないほど相性抜群な2人の、ほのぼのとした生活感が溢れるラブコメディお試し婚を楽しく追えました。

加賀谷がちらつかせる魅力的な誘惑全てにひょいっと簡単に飛びついてしまう沢渡の図がどえらいかわいらしかったです。
いかないぞと思っていても、ああぁだめだ〜!と猫じゃらしに飛びついてしまう猫のようで、読んでいて思わず笑いそうになってしまうテンポの良さ。
うーん、すごく雰囲気の良い2人だったなあ。

お試しデートの段階から好感度が高いんです。
ひだまり・ほのぼのなんて言葉がぴったりの柔らかい2人だと思います。かわいいです。
ただほのぼの一辺倒ではなく、仕事上どうしても譲れない部分がある沢渡がした選択が苦しかったりと、加賀谷の家での暮らしが多幸感に満ちたものだった分、やや切ない香りも漂います。
そして、この辺りの苦しくて焦れる展開の解決策がなんだかスカッと気持ちが良くて上手いんですよ…!気持ち良かった…!
百瀬、とっても良いキャラクターじゃないですか?

終始幸せに満ちた、和やかな空気が広がる1冊でした。
その後が描かれた後半も幸せいっぱいでものすごく良かったのだけれど、なぜか前半と比べて読みにくさを感じたのはなんでなんだろう。
独点が短い感覚で多かったのと、若干ポエムっぽさを感じるモノローグが気になってしまったのかも?

1

良かった〜!

良かった〜。長くて読むのに何日もかかりました。

沢渡と加賀谷が二人でおでかけしたり、お試し婚で暮らすのすごく楽しそうで読んでて幸せでした。
沢渡が仕事柄自分を必死で止めるのが切なかったです。

どうしてこんなに相性がいいの?選ばれし二人なの?

しろさんが二人がいい雰囲気になると、中庭からぶも〜って抗議して止めようとするのが面白かったです。生殺しの生地獄!

短編を読んだら本編の切なさが吹っ飛びました。初めましての作者さんなのですが、こんなエッチの描写はとても新鮮でした。
幸せそうで満たされて本当に良かったですね!

不思議な存在のしろさんも家族ですね。

1

ラブコメ

セレブな攻に一途に想われる、鈍感な受とのスレチガイのラブコメ
よくある王道ものだけど、書きなれている作家の作品は、何かが違う。
凄く読みやすかった。

加賀谷求馬:35歳,
資産家・加賀屋に養子に入った人。 
金色の目の「しろ」と呼ぶペット?を庭の社に飼っている。
「若」と呼ばれて、不動産業を営んでいるが、裏稼業があるらしい、謎の人。

沢渡孝:28歳 
隠れゲイ。
成婚率が高いマリッジアドバイザー。しかし、何故か加賀屋のマッチングにずっと失敗。
社の「しろさん」を、大型の猫と思い込んでいる。
加賀屋と御試しデートの日、突然借家の排水管が破裂。修繕工事をする間、加賀屋の家に世話になる。
宿泊三日だけのはずが、一か月の連泊になり「疑似結婚体験」の相手をすることになって・・加賀屋にとって都合いい展開に、流されていく孝。

百瀬:
沢渡孝の同僚。縁結び役。

1

せつなキュン

結婚アドバイザーの沢渡さんと、沢渡さんの結婚相談所の顧客の加賀谷さんのお話です。

ほのぼのとしている中に切なさが織り交ぜられており
ずっとこんな日々が続けばいいのに。と思って読み進めていると
とてつもなく切ない展開を迎えることになります。
両思いなのに…と悲しくて涙が出ちゃう展開になるのですが
ここにきて百瀬くんが凄くいい働きをしてくれて
百瀬くんとガッツポーズをしたくなりました。
いい男だなぁ…百瀬くん。

無事結ばれた後の二人が可愛すぎてきゅんきゅんしました。
エッチ!エッチ!って思ってたらまさかのまさかで…!(*´▽`*)
でも、良かったね!って感じです♪

沢山きゅんきゅんして、幸せな気持ちにさせてくれた作品でした~♪

2

お試し婚から始まる恋+もふもふファンタジー


なかなか相手の決まらない富豪と結婚相談所の相談員


成婚率100%を誇っていた結婚相談所相談員の沢渡(受け)を悩ますのは、一年で50人のお見合い相手に断られ続ける超優良物件の加賀谷(攻め)。
条件的には全く問題がない上、絶対遊びなれていると思われる加賀谷がいつも女性側からお断りされることを不審に思った同僚の百瀬の意見もあり、お試しデートをして欠点がないかを確認することになり、不幸な事故(後で理由がわかる)によりお試し婚をしてさらに欠点を探すことになります。


お試し婚の話は結構ありますが、目新しいのはこういう話は大抵攻めの方が受けを好きでお試し婚に持っていくことが多いのに対し、この話では攻めは特に受けを好きなわけではなく一緒にいて楽しいという理由(無意識に好きになっていたと思われる)だというところです。
そして、神獣という存在、相性に良い相手がわかる特殊能力(沢渡)、男女に関することに関しては異様に勘の鋭い同僚(百瀬)というファンタジー要素。

ただ、沢渡の方はもともとゲイで加賀谷のことを好ましく思っており、加賀谷がヘテロで自分は対象外だからお試し婚に同意したという経緯があり、これ以上好きにならないようにと何度も自制しようとします。が、どんどん好きになってしまってしまいます。そして加賀谷からも想いを返してもらえてしまうのです。
昔、相談員が優良物件に粉をかけて成婚してしまったという不祥事があったことで、自分は絶対そういったことはしないと誓っていたのにと激しく後悔する沢渡。

結局、かなり裏技を使って成婚率100%を維持することに成功するわけですが、絶対に商品(登録者)に手を出さないという決意はどこいったんだと思ってしまってしまいました^^;
恋が実ったのは良かったんですが、そのやり方ってアリなの?と思ったので全面的におめでとーと思えなかったのがちょっと残念。


あと、結局自分に娘を加賀谷に嫁がせようと不法侵入した親戚はどうなったんでしょうね。
ちゃんと罰が与えられていると良いのですが。

1

敬語と手廻しにほれぼれ

タイトルには惹かれませんが作家買いです。富豪は富豪だけど、加賀谷はただのスパダリではなく、自分の手で仕事をして家事をし美味しいご飯をつくる。
婚活50連敗中の加賀谷と、アドバイザーの沢渡。ミスターサンシャインな加賀谷(名前がぴったりですよね)と、ちょっと好意がありつつ仕事熱心で誠実な沢渡の会話がとても丁寧で面白く、読みやすかったです。行きつけの料理店やプールなど、場所によって変わる相手の変化や距離の詰め方も自然でいくらでも読みたいくらいでした。

ゲイだと言い出せない沢渡が可愛い。加賀谷のご飯攻撃にチョロいのも面白い。一人暮らしにいくらや鯛の炊き込みご飯はそりゃ飛びつきますわ。
同居中どれだけ切なかったかを暴露する沢渡が必死でとても可愛かった。
しろさんを乾かすからとはいえ洗濯ネットに入れるのはどうかと思うけど、神だから何ともないとはいえ大雨の中助けようとしてくれた彼の気持ちは嬉しかったでしょうね。

仕事場での会話からデート、そして同居と、加賀谷の周到な手回しと手慣れた素敵な言葉遣いには惚れ惚れしました。ナツ之さんの敬語台詞好きなんです。

1

面白い!

作者買いです。今作はコミカルな要素がありつつ、ナツ之えだまめ先生らしさを感じるお話に深みを感じて、ページを巡る手が止まりませんでした。

結婚相談所に勤める受けという設定はありがちな設定でしたが、攻めの抱える秘密に一捻りあってとても面白かったんです。

そして攻めの加賀谷に惹かれていく、沢渡の無駄とも思える抵抗と美味しい物に簡単に靡くチョロさにクスッとしてしまいました。

あれだけ加賀谷に尽くされたら、沢渡が陥落するのは当たり前なのに、それでも仕事に対する矜持から離れようとした時はちょっと焦ったかったです。

でもそんな時に後輩の百瀬が見事なアシストを見せて拍手喝采でした。彼の柔軟な考えは、そのうち彼をプレミアム・アドバイザーに押し上げると思います。

加賀谷を本当の笑顔に出来るのは沢渡しか居ないのだから、そりゃあ「しろさん」は応援しますよね。
二人の初エッチ後の「しろさん」の変化に思わずニマニマしてしまいました。

ファンタジーも入った運命的な出会いを果たしたカップルのお話でした。
とても読後感の良い作品でお勧めです。

1

楽しい!可愛い!最高!

面白かった!結婚相談所のアドバイザー沢渡孝と会員でザ・パーフェクトな加賀谷求馬のお話。お試しデートにお試し結婚、しかも相手はザ・パーフェクトな上に優しくて頼れてって沢渡が好きになるのは必然。しろさんが認めた事も大きいけど、加賀谷も早くから意識してたしね。想いに気づき、アドバイザーとしてのプライドから離れた2人は切なかった。でも百瀬が良い仕事したな〜。しろさんも含めて家族な2人が素敵でした。SSはコミカルで楽しかった。しろさん頑張ってた(笑)沢渡が可愛くて甘やかす加賀谷も良かった。楽しくて可愛くて最高✧*。

4

見えない縁を繋ぐのは

今回はイケメン社長ながら1年も成婚できない会員と
成婚率の高いプレミアムアドバイザーのお話です。 

受様が攻様の担当として彼を成婚させるまでと
2人の結婚式までの続編を収録。

受様は個人経営の結婚相談所に勤務する
マリッジ・アドバイザーです。

受様は引き合わせるのが得意で
とあるバーで社長にスカウトされて転職、
受様のその能力は顧客同士のマッチングにも活かされ
受様はほぼ100%の成婚率を上げています。

受様の成婚率が"ほぼ"100%なのは
ある男性会員が50人と見合いをしながら
1年も成婚に至っていないからなのでした。
その男性会員こそが今回の攻様になります♪

35才の攻様は出身大学も良く、高身長、
身だしなみよく、華やかで愛想がよい見目好い男で
多数の不動産を所有するリフォーム会社の経営者です。

攻様の相手の条件がなんと「なし」備考欄に
「飼い猫と仲良くしてくれること」とあるのみなのに
受様の特殊技能をもってしても
攻様にぴったりな相手が見つからないのです。

受様は担当替えを含めた仕切り直しを奨めますが
攻様はガンとして受け入れません。

それどころか受様の元で
100人でも200人でもがんばると言うので
受様が51人目を選ぼうと持ち掛けると

攻様は自分が断られ続けているのは
自分のエスコートに重大な欠点があるからでは!?
とお試しデートを提案されるのですよ Σ( ̄。 ̄ノ)ノ

社長にも攻様の成婚の近道になるのならと
勤務時間内の同行を供すると背中を押されとしまい
受様は攻様とお試しデートをする事になります。

果たして攻様の欠点は見つかるのか!?
そして攻様にぴったりな相手は見つかるのか!?

成婚率100%を誇る凄腕アドバイザーの受様と
数々の見合いを経ても成婚に至らない攻様の
ラブコメディになります♪

受様は会員のプロフィールを見ると
ベストなカップルの資料が浮き上がって見えるという
特殊な能力を持っていてそんなところが
ファンタジーぽかったのですが

読み進めていくうちに攻様側の家庭事情の方が
もっとファンタジックな事情を抱えていて
そのために攻様のお相手が1年も決まらなかったって
いう事に笑ってしまいました。

そして受様は攻様をミスター・サンシャイン、
ザ・パーフェクトと評すくらい好ましく思っているし
攻様もまたお見合いに敗れるたびに
受様に報告する=会いに行ける事を喜んでいる節があり

どう見ても明らかに両想いなのに
どちらも無自覚なのが萌えツボでとっても美味しい♡

攻様の結婚の鍵を握っていた飼い猫と
受様の同僚で元ホストの後輩アドバイザーが
実にいい味を出していて

2人が恋を自覚して実らすまでハラハラも満載で
とっても楽しく読ませて頂きました ヾ(≧▽≦)ノ

亀井先生のイラストも物語世界に雰囲気ぴったりで
とっても良かったです♪

1

楽しく読めます!

亀井先生のイラストだったので購入。楽しくて笑える、ハッピーラブコメでした!

結婚相談所もの。

成婚率No.1を誇る沢渡は、「マリッジ・イナダ」のプレミアム・アドバイザー。抜群の成績を誇る彼の成婚率が100%に届かないのは、最高の好条件が揃っているのにもかかわらず、なぜか成婚に至らない加賀谷というお客様のせいだった。

加賀谷はイケメンだし清潔感もある。ファッションもこなれ、女性慣れしているように見えるのに、沢渡が担当してかれこれ50回もお断りされている。本気で結婚する気あんのか…?何が原因なのか、加賀谷の方から沢渡にデートチェックをお願いされるところからストーリーは展開していきます。

ところが、なにもかもパーフェクトな加賀谷が結婚の決め手として設けた高めのハードルを、沢渡はやすやすと飛び越えてしまうという…笑

沢渡には沢渡の、加賀谷には加賀谷の、それぞれが抱える事情があります。片方はもう一方に惹かれていることを自覚していながら、相手に誠実であろうとすればするほど、本心とは正反対の選択をしなければならない…切ないです。しかも、仕事として親身になってもらっている方も、デートチェック→お試し結婚生活を全力で楽しんでいるみたい。

そんなもどかしい二人の関係性にテコ入れをしてくれるのが、沢渡の職場の後輩・百瀬(元ホスト)と加賀谷の飼い猫?しろさん。キャスティングがさすがですね〜笑。なにげに「マリッジ・イナダ」の社長も気になります。とんだ慧眼の持ち主ですね笑

加賀谷の用意するお酒やご飯に沢渡が釣られてしまうんですけど、美味しいものに目がない沢渡の気持ち、すっごくわかる。エアーでもいいからご相伴に預かりたくなりました。ほんと美味しそうなの…。それに、加賀谷の家事炊事DIY動物得意っていう理想的な旦那要素満載も羨ましい〜ってゴロゴロしながら読み進め…。

クライマックスシーンは、不覚にも自分の中でブワーッと盛り上がっちゃって、ウルウルしてしまいました。主人公が自分の正直な気持ちを認めて腹を括る本当に短いシーンなんですけど、直感や閃きに従おうと決める瞬間をああいうエピソードで表現してもらうと、なんかわかるな〜っていう。そういうこと、あるよな〜って。百瀬はとりあえずぐっじょぶでした。

タイトルだけだと食指が動かなかったかもしれませんが、読み始めてみると「わかる〜!」って共感することばかり。地雷がほとんどなければネタバレなしでサクッと読むのがオススメです。(ほぼネタバレしちゃってますが…)

ラブラブな「不動産王と本気の恋最中です」まで、キッチリお楽しみくださいね♪

4

しろさん

ナツ之先生だし亀井先生の挿絵大好きなので購入。亀井先生の挿絵がぴったりな大人な攻め+ふわふわファンタジーでした。攻め受けともめちゃくちゃ好きってほど盛り上がらなかったので萌にしました。本編270Pほど+その続き70Pほど+あとがき。タイトルは表紙真ん中の猫ちゃんのお名前。しろさん気になる方はコミコミさん特典付きをご検討いただいてもよいかも。

結婚相談所で成婚率ほぼ100%を誇るマリッジアドバイザーの沢渡。ほぼ100%な理由は、すっごくカッコよくてお金持ちなのになぜか結婚に至らない会員、加賀谷がいるからです。何か問題があるのかも、と彼とデートしてチェックすることになったのですが・・と続きます。

攻め受け以外の登場人物は
しろさん(表紙のまんなかの猫ちゃん)、百瀬(受けの勤務先後輩)、攻めの親戚等。しろさん、ナイス。

++攻め受けについて

攻めはイケメンお金持ち、いつもにっこり穏やかで大人な感じで、おまけにお料理上手だし完璧じゃんと思う方。なんですが、しろさん(一族の守り神、神獣さま)が大丈夫だという方でないと難しかったからなんでしょうね、なかなかご結婚にいたれなかったのです。

受けさんはマリッジアドバイザーとしてかなり素晴らしい能力持ち。なぜかぴったしのパートナーだと感じられるとその方のプロフィールカードが浮かび上がって見えるらしいのです。なんかあるんでしょうね、これだ!という直感。素晴らしい。真面目な方で、なんとか攻めさんに成婚にいたってもらおうとするのに、自分がどんどん惹かれてしまって、ややセツナイ場面もあります。

攻め受けとも感じの良い方で攻めの大人な部分は好きだったのですが、二人の恋話になにかあと一押し欲しいなあと思ったお話でした。しろさんは大好きだったんですけど。

3

ほんのりファンタジー、そして甘々。

作家買い。
ナツ之さんらしい、と言って良いんじゃないでしょうか、ほんのりファンタジー+甘々ほのぼのな可愛らしいお話でした。





結婚相談所「マリッジ・イナダ」に勤務する沢渡は、成婚の成功率100%を誇るマリッジアドバイザー。彼の能力を頼りセレブ達からの依頼が後を絶たない彼だが、沢渡がマリッジアドバイザーとして働くのは金銭だけが目的では決してない。

今は亡き彼の両親のように、仲睦まじく温かな結婚生活が幸せなものだと知っているから。そのお手伝いをしたいと、そう思っているのだ。

そんな凄腕アドバイザーの沢渡だが、彼がなかなか成婚に繋げられない顧客がいる。加賀谷だ。イケメンで資産家、自身も有能な経営者という何の問題もない加賀谷が、なぜ結婚相談所を利用しているのか、そしてなぜ成婚に至らないのかー。

何とかして加賀谷のお相手を見つけたいと奮闘する沢渡だったが、とある出来事をきっかけにお試しデート、からの同居をすることになって…。

というお話。

加賀谷×沢渡、という恋愛軸は早々に成就してしまう、っていうのかな。両想いなんですよ、このお二人。

が、それが沢渡は無自覚の上に、加賀谷の方にはとある秘密があるんですね。そしてさらに彼らの恋を阻む要素が、ある。

これねえ、さすがナツ之さんっていう感じ。
さらりと彼らの抱える「もの」を魅せる。特に沢渡くん。

彼は彼の両親を事故で亡くしていますが、その出来事が彼の根っこなんです。彼を形成づけた、と言ってもいいかも。だからこそ彼は自身の加賀谷への想いを許すことができない。

この描き方が、重すぎず、コミカル過ぎず、程よい感じなので読みやすいっていうのかな。すんなり彼の思いが理解できるのです。

で、一方の加賀谷。
彼の抱えるものがほんのりファンタジーですが、もうね、可愛いの。
モフモフです。
可愛いのにカッコいいです。
序盤から伏線が張られていて、ああ、なるほど!というストーリー展開なのが素晴らしい。

セレブに求愛される健気受け、という王道の展開に、ナツ之さんらしい可愛らしいスパイスが効いた、そんな1冊でした。

6

この作品が収納されている本棚

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