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表題作僕らのミクロな終末 下

日下部 律 31歳 IT社長
仁科 真澄 31歳 派遣社員

あらすじ

「世界が終わるまで、あと10日ーー。」
稀代のストーリーテラー・丸木戸マキが紡ぐ、
異色の終末 ? 恋愛ヒューマンドラマ!


奇跡的に生き返った(?)高校生・遊馬を
浜松に送り届けるため、東京を発った一行。

道中、人生勝ち組に見えていた律が
自殺を考えていたと知った真澄は、
しだいに律を放っておけなくなってゆく。

そしてある夜、真澄が大怪我を負って死にかけると
律は激しく取り乱し、らしくない言葉を告げた。

「…ずっとお前に会いたかった…
謝りたかった。もしやり直せたら 次はーー」

明日がないから伝えられる、
律の臆病な本心を聞いた真澄は…

はたして、世界は本当に終わってしまうのか?
もどかしくも愛おしい、
不器用たちの終末ラブストーリー、完結。

作品情報

作品名
僕らのミクロな終末 下
著者
丸木戸マキ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE comics
発売日
電子発売日
ISBN
9784396785376
4.2

(184)

(109)

萌々

(40)

(17)

中立

(11)

趣味じゃない

(7)

レビュー数
25
得点
767
評価数
184
平均
4.2 / 5
神率
59.2%

レビュー投稿数25

終わりと始まり

描かれていろのは夕焼け?それとも朝焼けか?
最後の捉え方によって表紙のイメージがこんなに違って見えるなんて…

読んだ後にすぐまた読み返したくなりました。
「映画みたい」というフレーズだけじゃ物足りなくなる圧倒的な没入感!
まさに名作。

キャラ一人一人にしっかり物語があって、特に律の過去や現在に至るまでの経緯が明らかになって満足でした。

個人的に遊馬の事がすごく気になって―
アイツ結局なんだったのw
でもそこの謎もまたストーリーの魅力ってね。

あと、はじめて実写版も見たいって思いました。
最高に面白い作品をありがとうございました、先生!

0

私は律を許せない

なんでしょう。律を理解したくないし、許せない。それなのに「神」評価です。

終わり方は良かったなと思いました。結局地球は救われたのか、そこはぼかされていて良かったな。
地球滅亡が回避された、新しい夜明け、みたいな結末だと、もっと律を許せなかったと思います。

まあたそが、どんな風に関わるのかと思っていたら、まあたそにとっては親友だったんですね。
律から見たら、真澄を思い出せる存在だったのかな。
律が真澄にやった事を、まあたそも同性の恋人だったと思った人にやられて、それを律に相談する。
律は、それで自分の過去の行いについてどう思ったんでしょう?

私は真澄が再び律を受け入れたのを見て、心の優しい人だなと思いました。

もし、地球滅亡しなかったら。
律は真澄だけを恋人として愛せるのでしょうか?
真澄にはちゃんと幸せになって欲しい。

結局、あの薬は本当に死ねるのか?
遊馬は最初(律の薬を飲む前)から不思議な能力があったのか?
一度死んだ為に不思議な力が宿ったのか?
謎が多いままですが、あえて謎のままであって欲しい。
ちょっと怖くて面白い作品でした。

0

終わりが早い

このお話はもう少し引っ張っても良かったのかなって思いました。最後があっけなく、なんかわかんないけど(遊馬が本当に力使った?)隕石が落ちて来なかったってオチですよね。そこはハッピーエンドだろうから、折り込み済とはいえ、ちょっと物足りませんでした。

律と真澄は最後は体の関係に戻るんですが、はて、これは律が改心したのか?まぁ滅亡の日までは貞淑でいるよって言ってたとおりなんだけど、滅亡しなかった(実際してない)場合は、その後は好きにしちゃいますよってことでは?
律は真澄と別れたことを後悔していたと思うんだけど、その気持ちはさておき、エロシーンに行っちゃって朝を迎える…。うーん。

極限状態で、焼け木杭に火がついた、とも言える訳で、律が最後に会いたかったのは真澄でも、やっぱり信用しちゃって良いのか?コイツはまた同じことやるんじゃ?ってのを物語の中で払拭してもらいきれなかった感じです。真澄も、あんなに恨んで、結果的にブラック企業で働く羽目になって、でも忘れられない、元サヤに戻る、ってことの勇気は認めるけど、滅亡しなかった以上、現実が待っている訳で。これからどーすんだろ。大きなお世話ですけど。
だから萌、とかキュンキュンとかは無かったかな。

エロは丸木戸さんの良いところなので、そこは良かったですが、ポルノグラファーでのストーリー展開を読んでいるとね。
実写化された時にどうなるのか、そこは楽しみです。
エロを取ったら残りは…。性の劇薬とまでは行かなくても、男女間の深夜帯レベルくらいじゃないとつまらんドラマになっちゃいそうな気がします。

1

【ラストネタバレ】「世界終末モノ」に何を求めるか

悲恋、メリバに目がないヲタク、帯の売り文句である「世界滅亡BL」「終末×恋愛ヒューマンドラマ」に強く惹かれ、上下巻まとめて即購入。

途中まではうわー最高!と思っていたんですが、終盤の展開が…!!!!!!!
ファンタジー!!!!
いや世界終わらんのかい!!!と大ツッコミ。
(遊馬くんのおかげで世界は終わらなかったと私は解釈しました)


皆様は「世界終末モノ」に何を求めますか?

私は「目を逸らしたい現実と向き合わないといけない極限状態」「人間の本能、汚い部分」「生まれた愛が残り○日で消えてしまう儚さ」が魅力だと思っています。
ファンタジーやないか!という先ほどの私のツッコミに、そもそも世界終末設定がファンタジーやん…と思った方もいるでしょうが、私は世界終末モノというファンタジーの世界に、誰も逆らえない悲しい現実を求めているのです。

私と同じように「世界終末モノ」を捉えている方は、終盤の展開やラストは正直物足りなく感じるかと思います。ラストの解釈は読者に任されている形ですので、断言はできませんが…!

2

ドクズヤリチンせめ

しゅみじゃなかった。
この作家せんせの漫画..クズせめ多かったのちょっとわすれてた....

4

好き嫌い、良い悪いでもなく面白い。

丸木戸作品は凄く琴線に触れてきます。良い意味でも、悪い意味でも。攻め受け共に家庭環境は恵まれてません。攻めは歪んでいます、受けをトラウマになるくらいにどん底に突き落とす程の糞です。赦せないけども、世界が終るとしたらもう一度会いたいという攻めの小さな願いが受けに再会するとこから少年と男の娘と4人で小さな旅をしていく中で、奇跡を見つけて自分を振り返り、絶望の中で僅かな光を見出して行く過程が無理なく描かれていてギュッと胸が苦しくなりました。無理なくらいに滅茶苦茶に嫌いな攻めだし、受けもそんなチャラ男のクズな奴と知っていながら本気でのめり込んで修羅場、、、他の方の作品ならクズ男も受けと出会ってから真面目に一途に変貌するとか、クズに惚れこんで別れずにいる内に健気な受けに徐々にハマっていくのがblの様式美を根底から覆す最低なんです。けども、どうしようもなく丸木戸マキさんの作品はどうしようもなく惹かれます、面白いです、真理なんですよね。クズの攻めは嫌いだけども、そういう奴はいるし浮気するなと執拗に追い回されて修羅場はまぁ、普通にあるでしょうね。けども、クズだから嵌め動画で脅すとか闇だ、、自分のしたことを反故にしても、やっぱり好きってあると思います。その愚かな様が、途轍もなく大嫌いな感情だけども愛おしい。受けも人生が上手くいかないのは攻めや毒母のせいだと思っている、確かにそうだけども、そうじゃない。そういう受けのダメな所が身につまされてしまう。丸木戸マキさんの作品は真理をつくから読ませてしまう貪欲さがあります。受けも攻めも嫌いなのに面白いです。

1

そう簡単に人生は終わってくれない

上巻から引き続き、多様な人間が“人生の終わり”に向き合う様を見ることが出来ます。

丸木戸先生は既存の搾取構造を描くのがとても上手な作家さんだと思うので、アイドル(まどか)が追い詰められていく光景がリアルで苦しくなりました。弟との対比がまた辛くて...。

主人公二人だけでなく、周囲の人間のキャラクターもきちんと肉付けされていて、だからこそ読み進めながら痛みを感じました。

下巻では表紙の通り、律の視点で語られる場面が多く、上巻の真澄視点の物語だけでは分からなかった律の本心に触れることが出来ます。

二巻構成は最近の流行でもありますが、このお話は上下巻で読めて良かったと思います。ふたりのお話に深みが増しました。

とことんリアルな心理描写でありながらファンタジー(SF?)要素も含まれている今作、ラストがどうなるかは是非お手に取って確かめてみて下さい。

0

BL×セカイ系

丸木戸先生だから期待したけれど…
あとがき曰く、BLとセカイ系ボーイミーツガール(もといボーイ)のあいのことのことですが、どうも纏まりが良いとは思えなかった。まず終末作品としては驚く展開がなく。短編こそまま見るものの、長編BLでの終末モノはあまりない気がするので新鮮ですけれど、 そういったテーマのストーリーとしてはかなり平凡。BL的にも登場人物の魅力が自分にはいまひとつ…あくまでも自分には。真澄の恋愛にハマりすぎて身を持ち崩した割には、責任転嫁と再度律に落ちちゃうあたりの緩さがなんだかなぁ。律のクズっぷりは正直嫌いではないけれど、話の終わり方が爽やかなのでむしろ今後が不安。神評価も多いですし、何度か読んだら魅力が見つかるかもしれない。

中立〜萌

1

終わり方が微妙

終末BL?なんて面白そうなので思わず手に取りました。上下同じに購入!なかなかない設定です。お話は1本の映画を見ているようで面白かったです
しかしいかんせん攻が地雷だった別にクズはいいんですが、バイがどうしてもダメで男女ともヤりまくってて、病気大丈夫なん?とか思ったりしてなんか不潔な印象をあたえるのです。辛口ごめんなさい

受の子はねいい子なんです。倫理観もちゃんとしてるし健気で可愛い子
攻は最初から好きなんだったらなんでもっと大切にしてあげなかったんだろ
ポリアモリー?主義者なのか…最低ですよ泣

話はBLというよりは、人間ドラマみたいな感じでしたそれぞれが闇を抱えてる
それが隕石落下前の10日間で徐々に明かされていく
その辺の見せ方はほんとにお上手で人間ドラマとしてはとても面白かったです。でももし隕石が地球にぶつかるなんてことが現実に起こったらどうなるんだろうと、可能性は0ではありませんからねぇ~考えさせられました。慌てまくりそう…
最後はう~んとなりましたがあれからまた最初に戻って同じ時間をループしてるってこと?それはそれで面白いな!それとも遊馬くんが、超能力で本当に隕石を弾き飛ばしたのかな?それはそれでシュール
でもあえてどうなったかぼやかしてるところがよかったです。2人の後ろ姿がとても綺麗でした

1

設定は、綺麗。

特に、感動するという話ではありませんでした。攻めが思ったよりも、クズ。なぜそんな攻めが好きなのか、いまいち分かりません。受けも、散々言われて、ボロボロだったのに、結局絆されていることに、???状態でした。

物語の設定はとても、良いなと思いました。それぞれの時間が少ない中、1人1人が誰と過ごし、何を考えて最後を迎えるのか、ハラハラしました。ただ、登場人物の言動や行動が理解出来ず、苦手でした。

結局、攻めは受けのことを好きだったんだろうけど、都合が良すぎるんじゃないかなと思います。攻めは、自分のグズさを自覚してるようだけど、受けの為に治そうと思わないのか、自分を受け入れてくれ、合わせてくれって、相手だけに求めるの…?

2

1.1%の可能性

過去に色々あってパッとしない生活をしてたけど、陰キャながらも優しくて絆されやすい派遣事務の真澄(31歳・受け)と、過去に色々やらかして複雑な思いを抱えつつも、終末まで真澄と共にあろうとする実は根暗でヘタレなIT社長兼文化人枠タレントの律(31歳・攻め)の、穏やかに死にたいと思っていた男ともう死んでしまいたかった男が二人で一緒に生きていたくなる、奇跡の救済ラブストーリーですね。こちらは下巻となりますので、まずは上巻を読了ください。

下巻読みました…もう、時系列やら伏線やら色々深読みしていたら、本の世界から帰ってこれなくなりました。ネタバレ込みで感想を書いているのでご注意ください。

まず、エンディング含め、数々の謎に於いて、明確な正解は提示されていません。が、あくまで憶測の域を出ないのですが、「こうかもしれないな?」というヒントが読み取れて、とても面白かったです。

旅の仲間に、遊馬激推しの亡くなったアイドル・嘉神まどかにそっくりの、嘉神めぐるちゃん(まどかの弟)が加わったわけですが。このボーイミーツガール(?)で遊馬の主人公レベルが急上昇ですよ。もう遊馬がめぐるのために一生懸命でアツいんです。ヒーロー覚醒ですよ。それを見守ったりこっそり茶々入れたりする31歳の二人という構図が何ともいい感じでした。
真澄、律、遊馬、めぐるの現在に至るまでの背景がしっかりあり、それらが交差してぶつかり合ったりして、成長したり認めたり許したりする心情の変化が丁寧でした。

まどかの死や律とまどかの過去などの話で律の弱い部分がさらけ出されたり、真澄が死にたがる律に喝を入れたり、律が真澄に謝ったり、真澄が許したり。そんな想いのやり取りを不器用に重ねていって、やっとお互いと向き合えるようになったのが良かったなぁと思いました。

たぶん、これからが大変だと思うんです。
たとえ本体の隕石が落ちなかったとしても、(陰謀論が正しくなければ)アメリカとメキシコの境界にはもうすでに隕石は落ちてしまっているし、何より人々は10日間の自暴自棄のツケを払わなくてはならなくなる。真澄は多額の携帯代の請求にげんなりするかもしれないし、律は借金と真剣に向き合わなければならないかもしれない。そんな中で、終末という地獄を越えた二人が不器用ながらも今度こそ末永く続いていければいいなと思いました。

とても色々考えることができて楽しかったです。

3

終わって また始まる物語。

上巻に続き。

真澄と律の再会から過去エピソードの挿入が多かった上巻に比べ、
下巻では一度は別れてしまった二人が旅の中で離れていた間の
空白を埋め、再び惹かれ合ってゆきます。

遊馬に引き続き、旅の途中で出会った・めぐるの存在によって
ストーリーはさらに深みを増し、時折暗い目を見せていた
律の内側に巣くう闇にも触れられてゆきます。

はじめは律が本当に救いようのないクズでちっとも好きになれなくて、
そのせいで彼が何をしても言っても響かず、どうしようかと思いました。

だけど、真澄が死の危険にさらされた時、
それまでの律のイメージが大きく覆されました。

まるで白状するかのように律の口から溢れだした本音。
実は真澄を傷つけたことを後悔していたこと。
伝手を辿って連絡を取ろうとしていたこと。
そして、ずっと会いたかったこと。

「もし、やり直せたら次は間違えない。」
それは一見浮気男の常套句のようにも聞こえるけれど、
今まで誰にも執着したことのなかった律の言葉だからこそ、
まぎれもない本音なのだとわかります。
真澄に見せたあの涙とみっともなく縋る姿だけは本物であってほしい。

そして、これ以降急速に闇化が深まってゆく律。
そもそも再会時から怪しい安楽死用の薬を所持していたり、
旅の途中にこっそり薬を服用しようとしていたり、病みっぷりがヤバい。

滅亡に向かう世界で成功者の皮は削ぎ落とされ、愛する人を失いかけた律は
弱くて根暗で、ヘタレたどうしようもなく不器用なただの男でした。
だけど、不思議とこちらの情けない律の方が好ましかったです。
勿論この一件でこれまでの諸々がチャラになるわけでもありませんが(#^ω^)

そんな律の過去の愚かさも現在の弱さもひっくるめて、
受け止める真澄がもはや聖母かよ、と。
上巻では過去のトラウマのせいで卑屈な印象でしたが、
本当の真澄はこんなに情が深くて可愛い子だったんですね。

読み始めは最高の攻めザマァを心から願い、
真澄にはこんなクズに二度も落ちてくれるなよ…と祈ったものですが、
今の真澄なしでは生きていけないレベルにまで弱った律なら
今度こそ幸せにしてくれるのかも、と信じたい気持ちになりました。

再会した時に律が図書館を訪れたのも偶然ではなく、
真澄に会うためだったというのも個人的にはかなりぐっとくる
真相だったので、この感動を裏切らないで欲しいなぁ。

一方、新ヒロイン(?)めぐるの登場によって、主人公たちの横で
若者たちのもう一つの物語が始まっておりました。

ボーイミーツガールならぬ、ボーイミーツボーイ。
当初は真澄たちの恋を見守るフォロー役かと思われた遊馬ですが、
正義感があってポジティブでヒロイン一筋、とやたら主人公色が強く、
どこぞの根暗ヘタレヤリチンよりも余程攻めらしかったです(笑)
少年漫画だったら、絶対ヒーローに抜擢されていると思う。

そして、最後の結末をもっていったのもこの遊馬でした。
確かに今までも伏線は十分にチラつかされていたわけですが、
全てはこのためだったのか、と納得できちゃうような、できないような。

ご都合主義と言ってしまえばそうかもしれないけれど、
朝焼けを二人で迎えた真澄と律のラストに泣きそうになっちゃったので、
遊馬がいてくれてよかったなって。

予想外のラストで結末も読み手の解釈による部分があるかもしれませんが、
この物語はこの形で終えるのが一番美しく、彼らの最高潮なのでしょう。

正直、地球滅亡という特殊な環境下での吊り橋効果感は拭えないし、
普通の日常が戻ってきたとして、律のヤリチンが再発しないかは
疑わしいですが、今度こそ間違わないで欲しい。それだけです。

真澄が言っていたように生き残ったとしてもろくでもないことが
待ち受けているのかもしれないけれど、それでも二人でいればきっと楽しいよ。

個人的には彼らの“その後”があると信じていて、律と真澄の蜜月や
4人が再会して賑やかにしている日々も覗いてみたい気もします♪

5

次は絶対間違わない

ほう…こういう結末ですかぁ。
行方を読者に委ねる系は苦手なものが多いのですが、本作は明るい未来がなんとなく透けて見えるといいますか、そんな予感をさせてくれる作品でした。

まさかそういう理由で隕石の衝突を阻止できる結末(私個人が考えたエンディングですが)になるとは最初は考えもしなかったけど…。
結ばれはしたけど、ハイみなさんさようなら〜じゃ悲しすぎるので私の中ではハッピーエンドです。

BLの枠を超えて色々考えさせられる作品でした。
自分に未来が無いと分からないと見えない真実、本当に大切なもの、最後だから出来た再会。
やり直せる人生なんてそうそう無いから、普段から心のままに生きたいですね。

あとがきに作者さんも書いてらっしゃいましたが、備蓄の確認とか買い足しとかしとかなきゃ…って気分になりましたw
BL的にはどうなんかな?だけど大切な事だからちゃんとしないとね。

2

終末で変わるもの変わらないもの

上巻末の下巻予告が不穏な雰囲気だったので(ネタバレ回避でチラ見)覚悟しつつ読んでみたら、とんだ茶番だった!!!(感動してます)
終末へのカウントダウン、残りの時間で何をするか混沌としている中で、遊馬の底抜けの明るさ真っすぐさに救われ、瞬く星に想いを馳せる真澄にぎゅっとなりながらも、遊馬が破壊した星のかけら…と思うとほっこり。終末を迎えるとなったから、その人の本質が見え、次々に起こる躁鬱のバランスが絶妙!!人間って逞しいものですね。

律が真澄を特別に思っていたのに、恋が下手で、世界の終末にでもならないと会いに行けず、こんな状況じゃないと約束できないところはずるくて弱くて、それが辛いけど、そこも含めて真澄と律。真澄がケンケンうんうんしながらも、生きる喜び・律達との時間を楽しんでいくようになるのが良かったです。森林浴しながら川中でのキスの美しさ!充足感!!真澄が律の本質を変えられることはない気もするけど、濃密な10日間で2人が得たもので、求め許し合えるようになってくのかなと思えました。

最後の夕焼けのような朝焼けには、終末と始まりを感じさせられ、2人はまた新たな関係を築いていくんだなと、作品としては美しい終わり方でした。はぁ~良いもの読んだ~~~という気持ち!ですが、余韻があるようでスパンと終わってしまったので、その後2人が仲良くやっているのか、後日談もっとという寂しい気持ちもちょっとある。そしたら情緒が薄れそうだけど、めぐるのSNSが未来でその後の日常は続いていると思ったので。

壮大な展望を楽しみながら、見えてるもの大事にしたいものはミクロな世界、と考えさせられたり、漫画としてはとっても面白かったです!私も防災グッズちゃんと整備しとこ。

2

考えさせられる物語

世界があと10日で終わると知ったら、あなたはどうしますか?

後悔したこととは何か、したかったこととは何か。
ふたりと+αのロードムービーは、人間性が浮かび上がっていきます。

上下巻、とても丁寧にふたりの気持ちと状況が描かれています。
上巻の攻めのクズっぷりで、なかなかふたりを応援できない方もいたかもしれません。でも、大丈夫です。下巻ではちゃんとその理由もわかりますし、理解できます。受けのように絆されちゃいます。

あまり詳しくレビューを書けません。
ネタバレなく読んでほしい物語だからです。

エロはそれほどないです。でも、なくても構わないと思わせるほどです。
人生最後のセックス。そして…。
まるで一本の映画を見終わったように感じる終わり方でした。じわじわと考えさせられます。

ラストは読者に委ねられます。
世界は終わるのか、新しい夜明けなのか、ふたりはどうなるのか。
それは読んでいる時の自分の気分次第なのかもしれません。



おまけのページで「if」があります。
だからもし、バッドエンドもしくはメリーバッドエンドみたいで嫌だなぁという人への救済もあります。

6

SF…

上巻は、東京~静岡への自転車旅でしたが、下巻は静岡~長野までの自転車旅です。
上下のほとんどが旅路のお話なので、映画を観ているようで面白かったです!

私は不思議な話も好きなので、遊馬くんみたいなキャラもありですね。
めぐるちゃんは男の子で良かったなと思います。スピンオフも面白そうだし。遊馬くんとのが読んでみたいです。

主役の二人は、攻めがクズいのがこの先心配ですが幸せになっていてくれたらなと思いました。

























紙本購入
修正はトーンです。

1

終わりから始まりへ

東京を離れて浜松へ向かう彼らにまた新たな出会いがあり、それによって律が胸に抱えていた思いも明らかになり…
数日で様変わりした世の中で、ギュッと濃縮された人生そのものを見ているような下巻でした。

そもそも雄馬がこんなに内容に関わってくるとは思っていなかったので、めぐるの登場は予想外だなと最初は思っていました。
でも彼のおかげで律の本心が知れたし、結果的に真澄も気持ちを吐き出すことが出来て。
全部の偶然が運命みたいな出会いだったけれど、パズルのピースをひとつひとつはめていくようにキレイに着地したのは読んでいて気持ち良かったです。

世界が終わろうとしているという切羽詰まった状況で最後の足掻きをしているように見えるところもありましたが、でもそんな時のほうが本心をさらけ出せるのでしょうね。
これまでの恋愛に関しても"ヘタクソ"という言葉で片付けてしまった律が
真澄の気持ちも考えずに、ひとりで死のうとしてしまうその身勝手さは最後までやっぱり許せなかったけれど。
でも、そんな彼の心の扉を開けるのが真澄の言葉で良かったなとも感じました。

隕石は雄馬の力によってきっとこなかったのではないかな、と。
それでもふたりは終わりを迎えるかもしれなかったその時に本当に大切なものに気付くことができて、また新たな人生が始まるような結末になっていたのがすごく良かったです。

雄馬とめぐるのその後も是非読んでみたいなと思いました。

3

初めから読み返したくなる

下巻を読んだらみんな上巻から読み返してるんじゃないかな

そもそもが律は図書館に現れたとき、家に遊馬の遺体置きっぱなしだったってこと、子供の自殺幇助して放置してうろついてるってとんでもない印象で、上下巻まとめて買ってしまってなかったら続き買うのちょっと迷うくらい引くんだけど、ただの人でなしってのともちょっと違うんだなって思った

本当に死んでしまったのを見て、死んでしまうことをリアルに意識して、それでやっとロックが外れた的な…なんでも持っているように見えて自分が本当に欲しいものやしたいことを諦めることになれきってる律にはそこまで行かないと1つに絞って手を伸ばすことは出来ないのね
頑張って勉強して東大受かっても諦めさせられるんだもんね1番を強く望むことしなくなるのも解る、1つしか持ってなかったら諦めたとき0だもんね

律、借金があっても真澄がいればやっていけるのかな、失ってから再び得るには最も難しい物と思う恋人からの愛を獲得したんだからやってけるだろうな
実際再びの愛は本当難関よね
真澄にとってセックスが信頼で裏切ることでとてもとても苦しめてしまうこと忘れずに付き合っていけますように
誘われたら拒まないとかじゃないんだもんね
行けそうだと思ったら自分から口説いてくんだもん、それで本命は本当に好きって困った人柄よ

ところで律がまどかに見せた写真てどうも隠してあるカメラで撮ったのみたいじゃない?ハメ撮りもスマホで撮ったとかじゃないのかも…トラブル防止に撮って可愛いから持っとくってしてんのかな
専用フォルダ本人に見せても大丈夫なやつなんかな

律がわがまま装って真澄が親のところに行くのを止めてくれたのは良かった、本当に真澄の言ったことみんな覚えているんだ
真澄の母親はクズで、優しいから助けてくれるでしょう?なんて言っちゃう
自分の為に動いてほしいから謝る、本当最低
でも、縁を切っていたとこ偉かった。借金肩代わりしてそこで切ったのかな、電話通じる程度の縁切りだけど

遊馬、UMAなんかね?人ではなくなってしまった?
実は今後死ねないとかじゃないと良いけどなぁ
めぐるは女装じゃなくても良かったんじゃないかとは思うけど、男の子だったら遊馬が好きになったときクドくなっちゃうのかなアッチもこっちもゲイってのはちょっと覚めるとこあるし…女の子だとまた違っちゃうのかな

一気に2回読んだ雑感といった感じになってしまった、面白かった

4

世界が終わるまで

下巻。

世界の終末というのに、やけに明るい少年と、何もいい事なかったリーマンとその元カレとの、自転車で浜松まで走るロードムービーのような一連。

下巻で起きる事件は、少年の推しアイドルの弟が突如出てくる話。
その弟は女装子で、しかも律と顔見知り。
ハイ、ご都合きました。
…とつい意地悪言っちゃうけどさ。
まあ世界は終わっちゃうわけだし?その辺まあいいか、それどころかコレはスピンオフの仕込みか?と思いつつ読むよ。
そしてもう一つ。
この少年・遊馬。何か超能力あるの?みたいな。もしや願ったことが実現する能力あるの⁉︎みたいな。
そして、滅亡を信じない人々や。
悪く言えばQ◯ノン系的に政府の情報を信じず凝り固まる方向、の人々。
確かに「終末」が現実ともなればこっちが多数派になりそうな気もする。みんな終末とか逃げたいもんね。
そして、「唯一の愛」を知らない律の過去。愛とは利己的なものである、と刻み込まれた日々が明かされて。
で、唯一自分から好きだったのが真澄なんだって。
ここがね…
世界の終わりだからって「やっぱりお前だけだーっ」ってのは嘘くさいんだよな。
一人だけの愛を続けられない自分…そのままでよかったんじゃないか?
そんな自分だからこそ最後の数日間は真澄と…で真澄との時間に特別感が出るんじゃないのかな。
そしてラストシーン。
これはね、逃げですかね。
どっちとも取れる。読者が決めてね、私は決めませんよ、という。
なら私はね。
やはり隕石は落ちると思った。あれは最後の朝焼け…
だから何もかも許せた最後の涙になる。
悲観的、すぎますかね?
(でも多分遊馬の不思議能力が勝つの?)

3

胸いっぱいになる終わりへ向けて

後10日後巨大隕石が地球に落ちてきて世界は終わる
その時あなたはなにをしますか?

クズ攻めが好きなら絶対に読んでほしいですが
クズが苦手な方でもできれば大きな目でクズを受け止めていただき読んでほしい
本当ならネタバレ無しで読むべきだと思うのですが
読み終わって風船の様に胸がいっぱいになったこの思いを伝えたくてレヴューします




このお話は終末ものであり、再会ものであり、何よりロードムービーだ
人生に疲れ最後の日々を一人で静かに過ごしたいと思っていた真澄は地球最後の日々を自転車に乗って旅をしていた
旅の目的はある事情で出会った少年遊馬を家族に届けること
道連れは少年と自分の人生をぶっ壊した二度と出会いたくないと思っていたクズ男律
上巻でたっぷり味わった律のクズっぷりを心に留め彼らの旅を見守る下巻
途中で道連れが増え
最後の日々をどう生きるのか様々な人々の姿を横目に見ながら旅を続ける
そして律の行動理由が分かっていく
彼はなぜ遊馬と出会う薬に手をだしたのか

はっきり言って律はクズである
生まれと育ちは辛いものがあったせいではあるが
愛を信じず愛を捧げることなんか思っていないクズである
不思議な縁に導かれた四人のお陰でその律の行動理由が分かっていくのだが
はっきり言って超絶自業自得で本当なら一笑にふしたいところ
なんだが
これまでの旅の間律の見せていた表情の意味が分かってしまうのである
なぜ二人が再会した場所にいたのか分かってしまうのである
自分のクズっぷりで真澄と別れた事を後悔していても動けなかった律が動けたのは地球が終わるから
最後だから
自分に一番会いたくないと思ってるだろう真澄に会いにきた律
真澄のことなど本当に考えていない自分の後悔を抱え切れなかったクズである

でもそのクズの律が愛しくなり最後の時を二人で迎えられたことに祝福せずにはいられなかった

迎えたラストも素敵だった
フィクションだからこそこんなラストもありだと思う
この一瞬を重ねて行ってほしいけど
律のことだから難しいかな
と思いつつ本当に改心して生まれ変わってくれていてくれることを信じたい
クズだって自分の空虚さを抱えきれなくなって立ち止まり振り返りたい
真澄が最後の日々に律の抱える何かを気遣い彼を受け入れた事に真澄の強さを感じ
出来れば二人が幸せでいてほしいと願う
お願い遊馬君!って祈る相手彼でいいのか?

読み終わって胸いっぱいになり
読めたことへ
描いてくださって先生へ感謝でいっぱいになりました

二度読むと律の気持ちをより鮮明に感じられ胸がぎゅっと痛くなる場所も痛みも変わりますので何度でも読み返したくなる本になると思います


トラの小冊子は最終回の間の図書館に行く前あるものを買い物をするお話
律の何気ない一言にちゃんと愛を感じる真澄と無自覚な律
可愛かったです!!

14

終末の行方

うーん?結末がわけわからなかった…?
どういう風に終わらせるのかな?とは思ってましたが、あのフラグ通りなんだ?と啞然としました。

律も後悔しても過去にあんな事した事実は変わらないんだよなあって思ってしまいました。
まどかさんの事があって、真澄にした事を客観的に見れて反省したのかなって思いましたが、どうしても自分本位に感じてしまってあまり共感出来ず、真澄はあれでいいのかと心配になりました。

ストーリーのちょっと強引な所と、真澄と律の繊細でドロドロした所のギャップが自分には合わなかったです。

遊馬とめぐる、どうなるのかな?とちょっと気になりました。あの2人は癒し枠でした。

7

SF(少し不思議な)BL

上下巻共に丸々表題作です。
絵柄はお上手だと思います。


勝ち組で陽キャを装った人間性に難有攻×地味系で平凡男子だったのに攻とのいざこざで負け組人生な受というカプです。


お話は大学で留年し就活に失敗しブラック企業になんとか就職するも心身共に壊して非正規雇用で働く真澄(受)。
そんな限界人生を送る真澄はテレビであと10日で巨大隕石が地球に落下する事を知る。
せめて最後の時間を穏やかに過ごそうと母校の大学の図書館を訪れる。
そこで10年ぶりに偶然再開した男、律(攻)はかつて真澄を裏切り傷付け人生を滅茶苦茶にした元凶となったこの世界で一番会いたくない昔の男で……という感じではじまります。



【感想】

お話はとても良く作られていてかなり読みごたえがあります。
ただ地球滅亡の危機という結構シリアスで壮大なテーマなのでどうなるんだろうと思っていましたが……SFでありSF(少し不思議な話)でした。
個人的にはどうしても律に好感が持てなかった……
いや…育成環境に問題があるのは分かるんですが…自分がしている事が相手を傷付けるということを理解した上で罪悪感を持ってないのはもうそれサ●コだよと……
しかも聞かれなかったから答えなかったは成人したら通用しないし自分の方に問題があることは棚上げなのかぁと。
なので下巻で律が本音をさらけ出す所や弱い部分や人を想う気持ちが描かれていましたがこの男は絶対また繰り返すし結局自分の事しか考え無いだろうなと。
まぁ律本人も「明日がないから言えるんだよ。俺みたいなクズは」って言ってましたしね。
本当にその通りだと思うよと納得してしまいました。
だから結局何時も通りに明日がくるなら変わらないってことでしょうねと……
真澄もそんな男を自分なら変えられると思ってるところはちょっと痛々しくて見てられなかった…
個人的にはこうモヤモヤした感じで終わってしまった読後感でしたね。
お話自体は凄く丁寧に作られていて面白いとは思いますが個人的には刺さらなかったです。

7

ミクロな終末が良かった

単細胞の私には理解できているかどうかだいぶ不安だけど総じて面白かったです。BLというよりSFヒューマンドラマというかロードムービーというか、ちょっとしたサバイバルというか、でもやっぱり最後はBLで終わっていたからBL的にもよかった、とにかく読み応えのある面白い漫画だった、絵もいい、独特のクラシカル感が好き。私の知性や読解力では、受け攻めの心情がじわじわ、静かに寄り添っていく感を追うのが難しかったけど(何度か読み直しました)、攻めの律くんが弱っていくのにグッときました、律くんグズ悪魔だと上巻では思ったけど、下巻ではすごくリアルな人間って感じがしました、地球滅亡の危機という特殊状況が起きて良かったんだろうなあと思えました。受けの真澄くんもだんだんスッキリした表情になっていくのがよかった。BL漫画だから男の人どうしでイチャコラするってわかっているんだけど、丸木戸先生の漫画だと途中でそれをすっかり忘れてしまうので、律くんと真澄くんがキスしたりすると、あらためて、きゃあ!って気になりました。脇キャラ(すでにこっちが主役な気もしますが)も個性強目な若者が二人(プラスα)出てくるし、隕石問題に乗じて色々なことが起きるし、超常現象も起きるし、普通なら収集がつかなさそうなのに収集させていくのがすごい、最後は綺麗な終わり方でした(たぶん・・ちょっと未だにポカン気味ですが)、とりあえずミクロ感がよかった。丸木戸先生すごいなあって思いました。(アホみたいなレビューですみません)

5

エンドを前に今どう生きるか

将来や、仕事、お金、人間関係なんかを気にしなくてよくなると、純粋に今自分は何をしたいか、を必然的に考える、というのがとてもよく描かれていました。

しかもインフラが壊滅的になると、サバイバル状態で、生きるために何をしなければならないかを迫られる。

エンド(死)が目の前にあると、痛烈に生きることを実感する。

それがいちばん印象的だったのが、川で2人が沐浴するシーンです。
気持ちのいい自然の中で、好きな人と癒され浄化される。

上巻冒頭で、5月の設定がいいなと思っていて。
地球滅亡まであと10日の今が、気候的にいちばん過ごしやすい時期なんだなと。
それがとても活かされた場面でもあるなと思いました。

遊馬とめぐるは、律と真澄が動くきっかけだったり、めぐるは律の事情を語らせる役目だったわけですね。

実は律も死にたくなるような精神状態だった。
個人的には、まどかの着信に気づかなかったことや、その時何をしていたかとか、律がそこまで責任を感じなくてもいいのではないかとは思いましたが。
でも、人情としては悔いが残るのはわかります。

まどかの自殺の理由がわからない、というのもよかった。実際のところ当事者にしかわからないですもんね。

─最後まで奇跡を信じた死と 信じなかった死 どちらか幸せなのか?

どっちでもいいやん、と私は思っちゃいました(身もフタもないw)

それより、裏切られたと思っていた律が実は真澄のことをずっと好きで、そう言ってもらって一緒にいられるのが幸せですよね。

「お前がいるなら生きていたいよ」←コレ

真澄がどんどんいい表情になっていくのがよかった。
上巻では、目の下のクマとかホラー?と思うくらい怖い顔だったのはその変化を見せるためだったんですね。

BL的には、シンプルと言いますか、スムーズにくっついたなと。

そこに至る背景、設定がおもしろかったです。
地球滅亡…誰もが一度はぼんやり考えそうだけど、そこまで具体的にはイメージしない世界が描かれていた。

ラストは…どうなんですかね。

隕石は衝突しないだろうな、遊馬のアレが伏線なんだろうと予想できてしまいましたが。

遊馬が起こした奇跡で隕石は吹っ飛ばされたということなんでしょうね。

めぐるのTwitter復活が10月で、世界は再生していると。

希望が持てる余韻がある終わり方でよかったです。

遊馬は仮死状態になったことにより、不思議な能力を持ったかも?ということでしたが、ふんわりしていますねw

そこはあえてふんわりにしたのかも知れませんが、ちょっと気になりました。

ま、描きたいのは、死を前に人はどう生きるか、律と真澄の過去と現在(と未来?)だと思うので、細かいところはおいておいて、全体的にはおもしろかったです。

個人的な好みとしては、自転車を漕いでいる引きの絵がもっとあるとロードムービー感(好き)がより出たのかなと。

広い空と陽光をバックに大コマで、ドーンときたら、終末に向かって懸命に生きる若者たち…とドラマチックになったかもと思いまして。

例えば、表紙(とても好き)との対比になるような自転車に乗っている大コマがいいタイミングで、ババーンときたらグッときそうです。

でも、先生が描かれたいテイストとは違うかな(話は全然違うけどエスケー○ジャー○ーを思い出しました)。

上下巻はまとまっていて読み応えある作品が多いので好きでして。本作も読んでよかったです。

あ、余談ですが、下巻冒頭のホテルオーナー、陰謀論者?がおもしろかったです。

私も「世界は一握りの選ばれた人間が裏で操っている」と言っている人に会ったことありますw
本気で一般人が知らない真実を知っていると話していて、すごいなと思いました(信じるか信じないかはあなた次第みたいな)

6

ミクロな終末

上下巻読みました。

良い映画を見たあとのような読了感です。
ネタバレせずに読んだ方がいいお話かなと思うので、あまり詳しくは書かない方がいいかな。

上巻で真澄と律の別れた経緯があったんですが、けっこう辛いし「律ヒド」って思いました。
それが読み進めていると、二人の過去や思いが描かれていて、二人の関係性にも変化が出てきて
一緒に過ごす遊馬やめぐるの存在もすごく良くて
涙流しながら読んでました。
感動、悲しい、切ないとか一言で言い表せない感情になりました。
脇ャラの遊馬、めぐる、まどか みんな意味のある存在で
真澄と律が中心のお話だけど、脇キャラがいて成立する世界観でした。

決してポップなお話ではないし、可愛いとか萌えキュン展開はないんですが、心に残るお話でした。

3

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