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表題作君の夜に触れる

榊千夏,人を殺せない殺し屋
御縁佳澄,盲目の青年

その他の収録作品

  • 後日譚

あらすじ

殺せない殺し屋×盲目の青年
【孤独を溶かす救済】

圧倒的画力で紡がれる、孤独な二人の恋物語――。
期待の新鋭デビュー作!

「本当の俺を知ったら…
きっとあんたは失望する」

殺し屋の千夏は、運命に再会した。

運命の名は、佳澄。
目の前で兄を亡くしたとき、手を差し伸べてくれた少年である。

数年後、千夏は偶然
ひったくりに遭った佳澄を助ける。
目が見えないと話す佳澄を放っておけない千夏は
近付くべきではないと思いながらも、
彼と距離を縮めることになるが…。

暗闇にとらわれた二人が
お互いの孤独を溶かしてゆく、救済の物語。

作品情報

作品名
君の夜に触れる
著者
もりもより 
媒体
漫画(コミック)
出版社
シュークリーム
レーベル
from RED
発売日
電子発売日
ISBN
9784910526263
4.3

(363)

(226)

萌々

(64)

(44)

中立

(21)

趣味じゃない

(8)

レビュー数
45
得点
1539
評価数
363
平均
4.3 / 5
神率
62.3%

レビュー投稿数45

設定が曖昧

発売直後に購入、読ませていただきました!
当時から話題でしたがあまり自分の中ではピンとこず、
「読み時」があるのかもと思い、時間がたった今再読しましたが
当時感じた思いとあまり変わらず…
今の印象でレビューさせて頂きます。

とにかく画力が素晴らしいですね!!
デビュー作とのことですが、こちらの出版社は本当にダイヤの原石の様な作家さんを発掘するのが上手ですよね〜!
どのコマも繊細で、見ていてうっとり…♡
キャラクターをより儚い存在に印象付けできていると思います。
しかし、絵や見せ方は申し分ないのですが、あまりにも設定が雰囲気すぎる!!!涙
勿体無い〜〜〜!!!

殺し屋の家庭の攻めと、目の見えない受けが出会い、お互いのトラウマや足りないところを補完しあいながら慈しんでいく…というのが大まかなあらすじです。
こうやって書いただけでもめちゃくちゃ滾る関係性…!と思うのですが…
実際に読んでみると「?」というのが多すぎたかな。。。
まず、千夏(攻め)の家業について。
どうやら殺し屋一家?のようなのですが「俺のせいで兄貴が死んだ」というトラウマ設定のわりにその描写がふんわりしていてよくわからない。
更にその兄が亡くなった場面に偶然居合わせた佳澄(受け)が銃撃戦が行われたような物騒なところになぜ1人でいたのか
(兄が亡くなってるのに、冷静に受けを手当しているのも不自然なような…?)
父の執着も、自分を助けてほしい気持ちからきているとは思いますが、一度千夏が“のした“だけで引き下がるのが意外とあっさり…。
父が秘密を知った母を殺したというのは、そもそも妻に知られずに息子を殺し屋家業に巻き込もうとしていたということ?え??

全体的に攻めの設定があやふやで、雰囲気でもっていってる感が…救済を描くからにはトラウマ部分を納得できる形で読みたかったです。
私自身が繊細な心理描写や、ストーリーに奥行きがある作品(ヨネダコウ先生至高です…)に沼る傾向にあるので、辛口評価ですみません。。
デビュー作ということなので、もう少し編集さんがアドバイスをしていたらベストBLなど、その年1番の作品にもなり得たのではないかな…

1

ピュア

表紙が気になり購入しました。みなさんのレビューで知ったのですが、デビュー作なんですね。
すごく繊細なストーリーととても綺麗な絵でした。
辛い境遇で惹かれ合うピュアな2人に心が浄化されました。
千夏さん、ヤクザなのにめっちゃ優しいのがキュンとします。
着物を着ていたり旅館だったりで、昭和初期くらいのお話かと思っていて、スマホが出てくるまで現代と気付きませんでした。
優しくて切なくて、寝る前とかよく読み返してしまいます。私はすごく好きです。

1

想像力でひろがる物語です!

想像力を刺激してくれる作品です。絵のチカラも手伝って、想いをめぐらしながら小説のように読める一冊でした。
何名かの先輩レビュアーさんが書かれていらっしゃるように、千夏くんの過去は?千夏くんの家族は?佳澄さんと聡さんの関係は?など作中で明言されていない部分があります。「全部を細部までちゃんと描いて欲しい!」という方には確かに物足りないのかもしれません。

しかし、わたしは反対に描かれていない部分をいろいろに考えたり解釈してみたりしながら読み進められるのがとても面白かったです。
またこの考えや解釈も、読む時々によって(読み手の心もち?その時の健康度合い?読み返した回数?みたいなものによって)変化するのです!まさに小説のように、「遊び」をつくることによって、もしかすると読者に味わい方を委ねてくれているのかな、と思っています。良い意味で「描かれていない部分」が残されていますから、続編や読みきりスピンオフなども!全力で、わりと本気で期待しているところです…笑

暗くて苦しくて重くてじめじめして。
ひとりで過ごすただひたすらに長い長い夜。
そこに朝日が射し込む場面でお話が閉じます。

この後、ふたりがどう生きていくのか、それぞれの家族とどう向き合い続けるのか。それは本編には描かれていません。読者の想像に委ねてくれているのかもしれません。

生きていると言葉や理屈では説明がつかないことが山ほどあって、それをどうにか着地させながらなんとか生き続けているのかなと思います。あえて残された「あいまいな部分」を考えながら読めると何度でも読み返したくなります!

もより先生の作品を、もっともっと味わえる自分になりたい!

2

空気感や雰囲気が美麗過ぎる

もりもより先生の初単行本を拝読させて頂くのがとても楽しみでした。

個人的、各項目5段階で
仄暗い 3
救済 3
血表現 2
エロ 1
な感じだと思います。

殺しが出来無い殺し屋の千夏さん×盲目の佳澄さんのカプです。

ある過去の出来事に囚われてしまった千夏さん。その出来事に居合わせた盲目の佳澄さん。それから5年後、千夏さんは佳澄さんと再会してしまう。

過去の出来事に居合わせた佳澄さんに、覚えられているのでは、と警戒する千夏さんですが、佳澄さんの純粋さと時折見せる哀しそうな姿に絆されそうになり、結局側に居てあげて、設定やテーマが仄暗いのに、徐々に距離を縮めていく2人の描写が丁寧で美麗で素敵です。

しかし個人的には、自分の所為で兄が死んでしまい、そのトラウマからか殺し屋なのに人が殺せない千夏さんですが、それから5年も経って未だ殺しが出来無いのはちょっとだけ都合が良過ぎるかなと思ってしまいました。物語りの展開として佳澄さんとずっと居ることを選ぶので、人を殺してたら、色々と面倒なことになってしまうから殺しが出来無いままだったのかな?
だとしてもあんな執着心を抱いていた父親がよく5年間も千夏さんの仕事ぶりを見逃していたなというのもちょっと腑に落ちなくて…。千夏さんが殺しをしていたりと、もう少し仄暗さが強めなら救済描写がもっともっと際立ったかな。

物語り終盤で絡みはありますが、下半身の描写はほぼ無いので、もしかしたら最後まで繋がっていないのでは?とちょっとだけ思ってしまった、ほんのりとした絡み描写です。でも絡みの雰囲気が色っぽくてめちゃくちゃドキドキしました。

哀しそうな表情や涙の描写など、仄暗い雰囲気が多い2人ですが、海での笑顔や涙の描写はとても明るいもので、胸が温かくなりますので、是非とも読んでほしいです。

2

ストーリー重視と言うよりは雰囲気重視?

ストーリー系と各所で謳われていたのですが、読んでみると惹き込まれるような衝撃的な展開は期待出来ないかな、というのが辛口な感想です。
良く言えば、救済ストーリーとして本当に暖かくて優しい話だったかなと。主人公が殺し屋という事もあり血生臭い描写はあるにはあるのですが、そこも含めて作者様の画力で綺麗に描かれていました。

言うまでもないですがとにかく絵が綺麗です。キャラクターのビジュアルも非常にいい。
身体を重ねるシーンはありますが、エロ描写はありません。

2人の支え合い温め合う関係性に癒されました。

1

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