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誤解と思い込みとすれ違いの教科書のような、両片想いのもだもだを余すことなく楽しめる1冊でした。
両視点で綴られていくこちらの作品。
なんと言っても攻め視点が最高。これに尽きます。
かと思えばですよ。受け視点であっても、さりげなく…どころかダイレクトに攻めからの好意がダダ漏れなんですねえ。
リシェルが好きすぎて「かわいい」が止まらない、うきうきとしたクライヴ視点が愛おしいったらないです。
溺愛っぷりがかわいらしい攻めでした。
キャラクター的には面白く読めたのですが、ストーリーに関しては王道+若干中弛みする部分もあったかなと。
誤解と思い込みとすれ違いのBL3大栄養素は大好物なのだけれど、やはり何にせよバランスが大事だなと感じました。
うーん、ちょっと長尺だったんですよね。
お互いに想い合いながら、相手のことが好きでたまらないからこそすれ違うのはおいしい設定です。
しかしながら、この流れはさっきも見たなと飽きてしまったというのが正直なところです。
切なさMAXになりそうな設定を甘めの雰囲気に持っていきながら、恋の焦ったさを見守る楽しさを感じさせてくれる全体的な流れは好みなものだったのですが…
ところどころ惜しい部分もありつつ、キャラクターも愛着がわく素敵な人ばかりでしたので、お兄ちゃんのスピンオフ作も追いかけてみたくなりました。
あとがきによるとディアプラス文庫で書くのは初めてということですが、いつものゆりのさんって感じだったと思います。
でも攻めがかなり紳士というか忍耐強く、腹黒成分は皆無でした。
まぁオイルマネーをじゃぶじゃぶ産湯にして育ったアラビアンなあいつらと(注:あいつら呼ばわりですが嫌いではない)公爵家に養子として入ったクライヴ(攻め)とでは育ちも立場も全然違いますしね。
そのせいで長〜い両片思いが続くんだけど……。
せっかく結婚したってのに「彼の好きな相手は自分じゃない」「立場上、仕方なく自分と結婚してくれたんだ」とお互いに思い込んでるせいで、すれ違ってて切ないのなんのって!!
もぉぉぉぉぉ!!こいつら、なにやっとんじゃーー!!!と読みながら思いました。
読んでてニヤリとした箇所。
受けのリシェルは金の王子様と呼ばれ裏で親衛隊ができるほどだけど、自分に向けられる感情はあくまで「敬愛」でしかないのに対し、クライヴに寄せられる感情は「恋愛」が大半だと思う……と言った際のクライヴの返事。
「そんなことはない!リシェルの貞操を守るのが大変だ」
あ〜、ゆりのさんの攻めだ〜!!って思いました。
きらっきらなくせに自分の魅力に無自覚で罪作りな受けと、悪い虫がつかないように影でせっせと排除する攻め。
どうやって排除していたか具体的には書かれておらず、その一文しか無かったのが残念ですが。
そして学友たちから「卒業したら可愛い子を紹介しろよ〜」と言われた際に
リシェルは冗談のつもりでこう返すんですね。
「君に紹介する余裕なんてないな。誰かいたら先に僕が付き合いたいよ」
それを聞いて固まるご学友の皆様。
クレイヴがここにいるってのに……!!!みたいな感じで。
なのにリシェルときたら、あれ?みんなどーしたの??みたいな。
クレイヴのリシェルLOVEは学友どころかクレイヴの養父にまでバレバレなのに、気づいていないのはリシェルただ一人。
クレイヴの苦労があれこれ偲ばれます。ぷぷ。
このままひたすらすれ違いだけを描いて終わるのか?と思ってたら、半分過ぎてからリシェル達を脅かす黒幕が登場したけど、ちょい取って付けたような感じが否めません。
リシェル愛が過ぎる二人のお兄様たちもなかなかユニークで(特にセシル)、2月9日にはセシルお兄様が主役のお話がでるんですね。
もちろん、読みますよ!
ゆりの先生による、身分差 × 両片想いの、ヨーロッパ風オメガバースストーリー。
魔法騎士団所属のα、クライヴ × Ωの王子、リシェルのカップリングです。
まずですね、表紙も豪華絢爛で美しいのですが、表紙の数ページ後の、カワイチハル先生のイラストの可愛いこと可愛いこと…!!
ちびサイズになったクライヴとリシェルがお忍びで夜のお祭りに出かけてるんですが、クライブが片手に薔薇を持ち、背中に隠してるんですよ。
リシェルもリボンのついたプレゼントの包みを後ろ手に隠し持ち、二人は空いてる方の片手で串に刺さった露天の食べ物を一緒に持っている、という。
まだお話をまったく読んでいなかったのに、二人のあまりの可愛らしさに「かわっ…!!」と思わず声が出ました。
そして、内容の方はというと。
先生の「アラビアン」シリーズとか、アラブ風のオメガバース、「パブリックスクールの恋」シリーズが大好きで、刺さりまくり、なんですが。
うーん、それらの作品に比べると、思ったより刺さらず、でした…中盤からダレてしまったかなあ、と。。
というのも、主役の二人が後半までずーっと両片想いのすれ違い状態を拗らせており、焦ったすぎて逆に?盛り上がるものも盛り上がらなかった…という感じです。
二人の想いが通じ合った時には、感動よりも「ああ…やっとか…」という思いに。
意外な人物の陰謀によりリシェルがピンチに陥ったり、物語が大きく動く展開はあるのですが、もう少し早めに二人がくっついて、ラブラブっぷりをこちらに見せつけて欲しかったなあ、なんて、欲張りですが思っちゃいました。
ただ、恥ずかしいセリフを躊躇いもなくのたまう攻めの溺愛っぷりにはニヤニヤ( ̄∀ ̄)が止まりませんでした〜
「真面目な顔して何考えてるんだっ」
「いつもリシェルの乱れる姿しか考えてない。詳しく話そうか?」
もう、読みながらぐへへってなりました(笑)
それから、リシェルに想いを寄せクライヴと争っていたオリヴィア嬢のキャラがとても好きでした。好感の持てる女性キャラって、BLでは貴重な気がします。
オリヴィア嬢を一途に愛する殿方が現れて、幸せになって欲しいなあ。
★電子版は表紙と口絵のみ、挿絵無し・・BLファンタジーは、大人の絵本。絵が無いとちょっとつまらない。
第三王子リシェルは、王立アカデミー卒業前に、クライブと養父の会話を立ち聞きしてしまう
6年間親友と思っていたが、政治的な背景があると知り、信頼が揺らぐ。
リシェルとクライブ、・・二人は相愛なのに、背景絡みで真っすぐ気持ちを伝えられない。
王族の「金のオメガ」に纏わる波乱含みの伏線がとても面白かった。
--- ざっと拾いあげただけでも、ちょっと面白い登場人物。シリーズ化してほしい。
●サンジャス・グラン・ローデライト:「金のオメガ」の伝承を持つ国の王
第一王子はやや腹黒な策士。
第二王子は、天才魔法士で研究家。
●リシェル:21歳、カミール王国 第三王子
母似の金髪翠瞳 「金の王子」 父王・兄二人に溺愛されて育つ
クライブへの想いを隠している
●クライヴ・カディス:21歳、公爵家養子 魔法騎士
ラグール子爵家二男が、魔法力を見込まれデートリッヒ公爵の養子に入る
●四大公爵家:
右大臣/デートリッヒ公爵:武官 クライブの養父 「恩に報いろ」とクライヴに常に圧力
フォンターナ公爵:武官 武官 右大臣輩出の家
左大臣/サスベール公爵:文官
ダンデ公爵家:文官 左大臣輩出の家
●オリヴィア・アーエン・オルレア:伯爵令嬢 β 元リシェルの妃候補 親友
大好きなカワイチハル先生の麗しい表紙♡
買うっきゃない。
口絵も素敵だし、扉絵は可愛いし(≧∇≦)
受け様は第三王子のリシェル。
覚醒まで時間がかかる能力の強いオメガで、『黄金のオメガ』と呼ばれる国の宝的な扱いの存在となる。
攻め様はリシェルの学友で、魔法力の強い魔法騎士のクライブ。
素晴らしくすれ違ってしまった両片思いの2人。
特に、クライブ視点がめっちゃきゅん( *´艸`)
リシェルの事を、美人なのに可愛い、きれいで可愛い、と何度も繰り返し心の中で可愛いをいろんなパターンで再確認。
リシェルと結婚しての初夜とか、最後かも、なんて覚悟はしてるけど、切なさより幸福感が増し増し⸜(˶ˆ꒳ˆ˵)⸝
先生が後書きで、リシェル視点だと切なくなりそうだからクライブ視点にしたって書かれてましたけど、大正解ですね(*^^*)
めっちゃ溺愛で、私もにまにましっぱし♡
リシェルの危機には魔法を使って駆けつける。
現れるなり「呼ぶのが遅い」と言っちゃうクライブにきゅんきゅんしちゃう(*'∀'人)
いいなぁ、分かりやすい溺愛d(*´∀`*)b
スレ違いながらも、お互いに相手を幸せにしよう、少しづつ好きになってもらおう、と想いあってる姿も良きかな、でした(≧∇≦)