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小説
婚約者同士で異世界転生した上でバース性転換、しかも囲う気満々って面白い予感しかなかったので購入。
実際すごく面白かったです!笑えるくらいの執着溺愛、だけど切なさや苦しさもあって感情ジェットコースターでした。
アルファの光弥は同級生で良きライバルだったオメガの伊久馬からの求婚を受け入れらない。やっとで素直になれて想いを伝えようとした矢先に事故で亡くなるのは何とも言えなかった。
そして異世界転生そしてバース転換。前世の記憶があるのは武器だな。オメガである事に苦しむけど、前向きな光弥=カミルはかっこよくて。オメガになった事で伊久馬を想うのが切ない。この時から光弥=カミルはずっと伊久馬が好きだと感じた。
ただ伊久馬の気持ちは理解してないし、おそらく想像以上だったと思う。亡くなっても追い求めて、遂に同じ世界に転生して見つけるなんて!これは想定外。
王子になっていた伊久馬=レイノルド。立場も違うし認識も違うしで、想い合ってるのにすれ違う2人は悲しかった。
周りも悪どくて嫌だったな。カミルは物扱いで利用してるだけだし、2人の邪魔をするしで健気に尽くそうとするカミルが気の毒で。
でも、ピンチに命をかけて助けあう2人は素敵でした。あれは想い合ってる2人ならでは。
悶々としたけど、悪が成敗され2人が真に結ばれた時は心底嬉しかった。愛は全てを超越するんですね。
すごく面白かったです。
天然物のナルシストな受けの言動がとても好きでした!
自称「国一番の美青年」で、侍女たちからの意地悪にも「顔がいいから」などと言うのは気分がよくスッキリしました!笑
めでたしめでたし、の先が知りたい私としては、ほんの少しでいいから後日談がほしかったです。コミコミさんでは特典があるようですね……購入を検討します。
元オメガな攻めの執念が怖いほどで、両思いだからよかったものの、片思いだったら行きすぎたストーカーです。こわいこわい。執着攻めが大好きな私としては大歓迎ですが笑
オメガがアルファになって、アルファがオメガになるという 逆転ものは初めて読んだので、受け入れられるかな?と心配でしたが、さすがは滝沢先生。
見事なストーリーで、全然気にならないどころか、どちらの性も経験してるというのはすごくアドバンテージなのだと思いました。
受け攻めと、受けにかかわった善良な人たちも含め、みんなが幸せにしている姿がまたどこかで読めますように。
内容は他の方も記載の通りなので省略して、
まずは今流行りの転生ものとオメガバースを掛け合わせた内容で、いつもの在り来りなものかと思う方いると思うのですが、この作品はちょっと違います。
普通転生するならアルファはアルファに、オメガはオメガに転生する。または受け攻めどちらか片方が転生の時に性が変わるのはよくあるパターンだと思うのですが、こちらはアルファとオメガが入れ替わります。
更には身分差も綺麗に逆転してしまい、主人公は「名のある家元のアルファを前世を持つ今は貧乏宿屋のオメガ」という難しい立場の人物になっています。
他の方も仰られてる何でこんなに主人公の子は一人で悩み続けてるのって疑問も、まず前提にこの子は中身が前世が良いとこ出のアルファなのもあって基本何でも自分で思い込んで突き進んでしまう一人で勝手に自立タイプの人間。外見はオメガだけど中身はアルファの気性が幾分残っているので素直になれないんですよね。そして前世で相手と分かり合えてない経緯もあって気持ちを口に出来ない。それが何ともいじらしくて可愛い。王宮に上がって周りに虐められてもそれに屈せず昼間も頑張る姿が健気で立派で、そりゃあ攻めの王子は仕事ほっぽり出して見守ってしまいますよね。ちゃんと仕事してるのかたまに不安になりましたが…。
同じく攻めの彼は今はアルファだけど元オメガ。そのせいか発情や薬に対しての理解力や包容力が普通のアルファを凌駕していて優しすぎる。一度頭に血が上って受けくんに無茶をした時もありますが…ちゃんと実家まで迎えに行って謝れたから偉い。受けの子が好きすぎて前世から拗らせてる一途な童貞です。
しかもこの二人の素晴らしいのが前世ではキスすらしていない初心な関係で、ただお互いのことが好きだったのに素直になれなかった二人のまま現世に繋がっているので長い青春の続きを見ているような感覚で終始切なくて涙が止まらず一気読みしてしまいました…。
ただ頁数に縛りでもあったのか途中駆け足の部分が少し気になりました。折角いい話なだけに交渉のところや攫われたり逃げ出したりの部分がうまく伝わりづらく何度か読み返す部分がありましたが、それでもとても面白かったです。
前世から繋がる話ってどうしてこんなに切ないんでしょうか…素敵ないい話でした。
続き、待ってます。二人の今度こそ幸せな結婚編をどうか書いてくださいね。
設定も激重執着攻めも巣ごもり描写も自称国一番の美形受けが嫌味に対してサラリと返していく強さも良かったなと思います。
呪いを解く鍵であった重要なシーンを最後に持っていきたかったのは分かるし、とても良い形だったと思います。
が、そこに至るまで受けが攻めに思いも疑問もきちんと伝えず、攻めのため…のような間違った方向へ自己判断しグダグダと同じ思考を繰り返しているようで、個人的に共感できないままでした。
前世を後悔してるからこそ、今会えた奇跡にいつまでも自分の素直な気持ち隠して何してんの…!?と。
攻めも執着すごい割に回りくどい気がして刺さらず。。
実は…のキャラクターも多く良い意味の意外性もありながら、周り嫌な人が多かったなぁーという印象でした。
使用人すらも嫌な奴が多い環境で、そんな価値観の世界で、ふたりが結ばれてこれから心置きなく幸せに過ごせるのか?オカン心で心配です。
気になるところを書いてしまいましたが、全体的には萌評価とさせていただきます。
滝沢晴先生の作品は間違いなく面白いので、まだ手に取ったことのない方はこの機会にこちらの作品を読んで欲しいと思います。
キャラクターもお話の構成も抜群に上手いです。
今回は異世界転生のお話ですが片方は自然な転生でもう片方は後追いなのですが、5年早く転生してのけるという荒技を達成していました。
そして随所に挟まれる伊久馬(レイノルド)の日記によって、彼の光弥(カミル)に対する並々ならぬ想いと執着を読者は知るのです。
この伊久馬の遺された者としての想いが切なくて、また光弥の果たされなかった想いが悲しくて、今世で幸せになって欲しいと思うのですが、そこには絶望的な身分差があるんです。
この身分差をレイノルドはどうやって解決するつもりなのか、今世になってもなかなか素直になれないカミルにかなりハラハラさせていただきました。
転生する前もなかなか漢気溢れる伊久馬(レイノルド)でしたので、今世でアルファに生まれ変わってても全然不自然ではないんです。とても魅力的な人物でした。
最後をレイノルドの日記で締めてましたが、それも良かったんですが宰相や息子の処分までハッキリ書いて欲しかったです。(ザマァ好きなので)www