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ラバウルに行きたい。
検索かけて、見た事もない風景の写真なのに、涙が出るんです。
彼らがここに居たんだって思ったら、胸が熱くなる。
登場人物が『キャラ』じゃなくて、一人の人間として描かれている。
作者様の、さすがの表現力で、気持ちをどんどん攫われます。
出だしから、どんな展開になるのか引き込まれ、回想では、ローレライの謎や、そこで過ごした彼らの日常生活がとても気になりました。
整備員と搭乗者。日本人らしい生真面目さで、信念を持って役割に徹する彼らの姿勢に胸を打たれます。
何度となく空に飛び立つ姿に「生きて帰って来い」と祈る気持ちを読んで、ショックを受けました。私が字面でしか認識していなかった戦争に、個人として目の前に立たれたようなショックでした。
どう思ってたんだろう?日本人の手仕事で、大事に丁寧に整備した零戦。
飛んでいく飛行機を見送り、それを乗る人に、彼らは何を思っただろう。
きっと、「帰って来い!」と願っていた筈です。
ずっと辛かったんじゃなくて、ちょっとした事で笑えたり、ふざけあったり、作中のように、彼らの中にも普通の日々があって・・・癒される仲間がいて・・・絶対そうであって欲しい。
いつか読みたいと思ってた作品。
もちろん、読んで良かった。
巻末の二人のイラストが心にグッとくる、いい絵です。
小説読書元年、こちらの作品を手にとるのには少し覚悟を要し時間がかかってしまいました。
期せずしてこの時期になり、結果よかったと思います。
先生の圧倒的な文章でまるで当時ありのままの情景が再現されているような感覚に陥ります。
是が非でもない状況で戦争の時代を生きぬく若者たち。
もし青春時代が戦時中だったら、と考えずにはいられない作品です。
「生きたいという気持ち」の大切さ
気付かされてうんと泣きました。
尾上先生のあとがきに、たくさんのメッセージが込められており
「実際の平和の願いに繋げていただけたら」
先生の意思をしっかり胸にうけとめる次第です。
今月の番外編集も楽しみに待ちます。
太平洋戦争中期の日本が舞台の作品です。
空路ラバウルの基地に向かっていた備科飛行班の整備員の三上徹雄が、敵襲の危機を一機の零戦に助けられるところから、ストーリーがはじまります。この零戦搭乗員は、一飛曹の浅群塁でした。
命知らずな戦いを続ける塁と、塁の機専属の整備員に命じられた三上とのお話なのですが、生命をうしなうかもしれないという極限の状況ではぐくまれる恋のようなものが、丁寧に描かれている作品だとおもいます。
冒頭を読むと、おおよその結末が予想されるお話ではあるのですが、泣けるストーリーで、心にのこっています。
1945年シリーズを最近知り、2作目にこちらを選びました
戦地での、お互いなくてはならない唯一無二の、刹那的な関係性は、男女では成り立たない、BLならではの貴重で尊いテーマだと思う
話題作からの拝借だけど、魂の片割れ ってこんな感じなんだろうなあ
戦記物としても興味深い描写がたくさんあった
とくに零戦の細かい調整具合なんかは机上の空論ではなく、当時、現地で携わった人じゃないと分かり得ないことで、純文学として評価されても良いのではと思う
塁の、気まぐれで気が強く懐かない感じがまさに猫ちゃんで、読むたびに愛おしくなる
そこに三上の世話焼きお兄ちゃんムーブが苦しいほどに刺さる
読んでいてこちらまで、思わず塁の頭をよしよししたくなる衝動に駆られる
あと名前は呼び捨てなのに敬語という所がなんともエモくて絶妙
「三上の支えを力に換える」
このシンプルで美しい一文に塁の最期が詰まっていて涙腺崩壊しました
読み終えて暫く経つのに、毎日塁くんの人生について考えてしまいます
8月15日、終戦の日。
意図したわけではないのですが、奇しくもこの日にこの一冊を読み切る形となり、悲しみと切なさで胸がいっぱいです。
このレビューもうまく言葉にできないかもしれないのですが、、それでも、素晴らしい作品を読むことができた感謝の気持ちを記しておきたいと思いました。
復刊した「1945シリーズ」、「天球儀の海」そして「碧のかたみ」は既読ですが、一番最初に購入したこの一冊だけはどうしても読む勇気が出ず、約半年も積読本にしてしまっていました。
今月末に「プルメリアのころ。」が発売されると知り、意を決して読んでみたこちら。
読み終わってからもう一度、序盤の三上が城戸の息子から塁の言葉を受け取るシーンを読み返しました。全てを理解した後から読むと、もう涙が溢れて止まらなくなってしまい、、
本当に言葉も出ないくらい素晴らしい作品だけれど、心を全て持って行かれるほどの衝撃と辛さ切なさがあります。
「さあ、今日はあの作品を読み返そう」とはなかなかなれず、読み返すには心を決めて覚悟を決めないといけない、そんな作品。
「魂を分け合う」であるとか、「契りを交わす」という言葉の真の意味を、深く深く感じさせられ考えさせられ、きっとここ数日はこの作品のことを頭の片隅で考え続けて忘れられないだろうな、そんな予感がしました。
濡れ衣を着せられた者の汚名が、映画のように華麗に晴らされ復讐に成功するー
そんなことは起こらず、証拠と共に永遠に真実が葬り去られてしまう現実。
実家の両親の惨殺と濡れ衣、そして自身の塩酸による被害、証拠隠滅され裏切られたと判明した事実…
そんな”生きること”の絶望を味わった中で、それでも最後に塁があの言葉を残せたこと。
それは三上の存在なくしては決してあり得なかったし、生きることの壮絶な辛さの中で、塁が手に入れた唯一無二の光るものだったのだろうな、と思うと、悲しみの中にも少し救われたような思いがします。
読み終わったばかりで正直思考がぐちゃぐちゃ、感情が追いついていかない感じですが、本当に最高に素晴らしい一冊でした。このような作品を届けてくださった尾上先生に、感謝の気持ちしかありません。