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表題作百と卍 7

元火消しの笛吹き
百樹
元陰間

その他の収録作品

  • 描き下ろし

あらすじ

お江戸男子の恋と人生、ついに【完結】!
百樹と卍の馴れ初めから、今へと繋がる最終巻。


せまい長屋をはなれ、
ふたりだけの二階家で暮らしはじめた
雪花咲く頃。

生まれてはじめて風邪を引いた卍は、
熱に浮かされながら
”あの夏の日”を思い出していた。

それは雨の日で、虹が出た日でもある、
あの駒形堂での出逢い。

まだ初々しくて、
触れ合えもしない百樹と卍の
今日に繋がる恋物語――。


ふたりの”未来”が垣間見える、
必読の描き下ろし8pも収録!

作品情報

作品名
百と卍 7
著者
紗久楽さわ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
祥伝社
レーベル
on BLUE COMICS
シリーズ
百と卍
発売日
電子発売日
ISBN
9784396786120

ちるちる評価ランキング

32

5

(33)

(33)

萌々

(0)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
11
得点
165
評価数
33
平均
5 / 5
神率
100%

レビュー投稿数11

今へと続く物語

 大団円!オールスター!での華やかな最後、もうホントに最高です。
 二階家での新生活も見ることが出来て、特に卍さん、よくぞ?風邪ひいてくれました。馴れ初め編での二人の気持ちが重なっていく様子にはキュンがいっぱい。読後、いろんな思いがぐるぐる。
 
 そして最後の描き下ろし。このお話があることで、江戸文化爛熟期から幕末へと続いていったのであろう二人の物語が、現代、今へと繋がっているんだっていう想いを強く持ちました。あああああ!なんだか嬉しい、ほんわか温かい、懐かしいような気持ちになりました。
 でも、同時に寂しく切ない気持ちも覚えました。繋がっているんだけれど、やっぱり昔の物語なんだよなと。現代の出発点みたいな明治から振り返っても、今は昔の物語、なんだよなと。 
 この作品に出会えた副産物的な感じで、浮世絵が大好きになりました。叙情的な浮世絵の中で紡がれる、卍と百の、千と兆の、それぞれの物語はもちろんのこと、季節ごとの市井の人々の暮らし…。背景を見ているだけでもじぃんと染み入るような。名所江戸百景に描かれた場所と現代の場所がバチッとリンクした時の気持ちと似ているような。
 だから、こんな気持ちになったのかなあと思います。一巻からストーリーでぼろぼろに泣いてきましたが、それとはまた違って、じんわりと泣けてきます。こんな漫画は初めてで、唯一無二!

 完結したんだけど、二人の暮らしはこれからもずっとここにあるような気もしています。思えば第一話目も、長屋の二人の江戸らしい日常でしたよね。五感を読んだ時も、これは現代の物語なんだ、と感じました。二人の暮らしをこれからも見られたらいいのになあ。商売始めたから酉の市にも行くだろうし、今度は年末年始のあれこれや、お弟子さんからの節句の挨拶を受けるとか、妄想が…。
 紗久楽さわ先生、一生に一度、出会えるかどうかの物語を本当にありがとうございます!

2

まさに読んで感じる【芸術作品】でもあり知識欲を満たしてくれる高品質な作品でもある!

文化庁メディア芸術祭のマンガ部門で優秀賞を受賞された作品
完結、との事で1巻から一気に拝読致しました
1巻を読みだしたら止められなくって夜通し一気に読んでいました‼

文化的な側面としても非常ーーーに緻密で忠実な映し出しに漫画として得られる以上の高揚感をたくさん与えて貰いました

BLとしての主軸を疎かにせず、それ以上の歓びを教えてくれる作品に凄い作品を読んでしまった!という得体の知れない興奮で体の中の血流が激しく沸き立っています

そして同時にBLを読んでいるからこその求める渇きを隅々まで満たしてくれる潤いも素晴らしかった!

1巻で先ず卍と百樹という人物の特徴を知り、彼らの事に興味を持つ以上に1冊の中で埋め尽くされた漫画の凄味に圧倒されました

2巻、卍の過去編
卍がただ出来上がった色男なのではなく、過去がある男だからこそ惹き付けられたのだと言う事に魅了されました

3巻はグッとこの「百と卍」の世界が押し広げられ、2人の愛が深まる1冊
後に続くお話しでその回の主役を張るお顔にもここで対面致します

4巻では3巻を踏襲した上での新章スタート
絡まる男達の想いと過去と今に胸の高鳴りが早まります

5巻・・・今最終巻迄読んでみるとこの巻はフィナーレに向けた大事なケジメの巻ですね
色んな思いが込み上げて感動と共に感傷的になる事も多かったように思います

6巻はある意味この作品を俯瞰的に見る為に必要だった整理の1冊
千と兆に焦点を当てる事で「百と卍」の世界が2人だけの世界ではないという壮大さを再認識
百と卍の恋が特別であるだけでなく、この時代に紡がれたそれぞれの特別な恋が幾つもあった事に全ての恋と愛の尊さを噛みしめました

そして7巻
集大成の大団円!
ここまで読んで来た者の数だけ去来する想いを余す所なく拾い上げ、昇華して下さったこれ以上無いほどのフィナーレに胸がいっぱいです


どの巻にも手抜きも妥協も一切感じなかった【百と卍という芸術作品】を手に入れました
これからもきっと何度も読み返して、語り継がれるべき作品と信じて止みません
先生、本当にお疲れ様でした
そして心の底からこの作品を生み出して下さった事に感謝しています

2

卍さんの色気ったら!

素晴らしい最終巻でした!
よく練られた構成だと思いました。
卍さんと百ちゃんの出会いからお互いを意識して恋に発展するまでが最終巻にして描かれます。
そういや、そこんとこ知ってる気でいたけど細かいところは知らなかったんだと読んで気づきました。

卍さん、百ちゃんに惚れるまではチャラチャラしてたんだなーとか、お互い好きだけどモジモジしててウブな感じだったんだ、こんな可愛い2人だったんだとか知れて良かった。

卍さん女の同居人が居てたなんて驚きだったし、彼女が思い切りの良いかっこいいタイプの女性で好感が持てました。ただ、彼女のマブはあまり好きなタイプではないんだけどね。

最後、歳を重ねても仲睦まじい卍さんと百ちゃんがいて良かったなーとしみじみと思えました。

巻数を重ねるごとに卍さんの色男振りに惚れ惚れしながら読んでいました。9巻の卍さんのビジュ最高!目が合ったら正気でいる自信ないわ。

長期連載ご苦労様でした。
とても良い作品を生み出してくださりありがとうございました。

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ライトセーバーとトーン修正のミックス

1

日本という国が人が江戸文化を生んだ事を誇りに思いました

大らかで繊細で不器用で。。。‼
愛嬌と情があれば多少の困難は乗り越えられる‼
江戸が生んだ多くの文化や精神は今もきっと多くの人々の心に響くものがあるんだと、この作品を読むと、そう信じられます

江戸時代は日本人が元気だった時代のひとつなんだな、とつくづく思います
脈々と続く人々の営みと想い
そんなひとつの物語がこの「百と卍」という世界に織り込まれていたのだと受け取りました

この物語を読み「美しい」と思える事もきっと先人達からの贈り物なのだな、と百の言葉を読み深い郷愁に包まれたように感じます
そして、そう思える事に深い感慨を覚えます
こんな感情を呼び起こして下さった紗久楽さわ先生に心からの敬服と深謝の想いが届けば嬉しい限りです

作品に心を揺さぶられたいと願う全ての読者の方に読んで欲しい
素晴らしいシリーズ作品がここに完結
どうか1人でも多くの方の手元に迎えられ、この幸せな気持ちを共有出来たら幸いです

2

永久保存の素晴らしい作品に感謝。

素晴らしい最終巻でした。
百と卍の出会いと二人のその心情を丁寧に描いてくださり、ラストは江戸の祭りのイキイキとした様子を、キャストの方皆様の現状を描き、教えてくれる細やかさ。
そして描き下ろしでは、その後、百と卍が夢を叶え、2人で晩年も今まで関わってきた人を巻き込みながら店を切り盛りして幸せに暮らしていた様子を見せてくれた。
泣きました。
そして、また一巻から読み返しました。
改めてじっくり読み返し絵をみかえすと、この前NHKで見た浮世絵で見る江戸のとうり、最初の風呂屋や、長屋や諸々全てにおいて作者様がしっかりと調べ研究し、江戸の生活をまるで浮世絵の世界に入り込んだように描ききって下さったのだと今更ながら、驚き感激しました。
どうか、できるだけ沢山の人に読んで欲しいです。

5

この作品が収納されている本棚

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