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表題作たおやかな真情

秀島慈英
受様の恋人で画壇で絶賛の新進気鋭の画家
小山臣
昇進の為駐在勤務をしている長野県警警察官

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

記憶を取り戻した慈英は、いまだ臣へぎくしゃくした態度となっている。そんなある日、美少女教祖を預かることになった臣は…!?
(出版社より)

作品情報

作品名
たおやかな真情
著者
崎谷はるひ 
イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
しなやかな熱情
発売日
ISBN
9784344822795
3.7

(47)

(16)

萌々

(13)

(10)

中立

(5)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
15
得点
167
評価数
47
平均
3.7 / 5
神率
34%

レビュー投稿数15

はなやか→たおやか→あでやか

三島はよっぽど友達がいないんだな…

ストレートに書くと、宗教絡みの作品はヤクザ絡みに近しい理由で苦手なので、読んでて少々苦痛でした。男夫婦の間に配置される小さい女の子(といっても壱都は成人男性らしい…BL的に三島とくっつけるためとしか思えないので、女の子であって欲しかった気持ち)というのもテンプレではありながら苦手要素の一つ。超人的な壱都にも全く心を寄せられなかった。でも、作品としてはレビュー後段に書いた辺りが好きです。

壱都のことが苦手な理由のもう一つに、照映と臣以外に対して慈英が心を見せるのが嫌だったというのもある。それもこの超人めいた力のせいで。慈英の情操教育(いい年ですが)には良いのかもしれないけれど、彼の作品に影響を与えるのは臣だけであって欲しかった。

「ゲイのくせに〜」発言は心底ギョッとしました。あの慈英にこの台詞を言わせる崎谷先生がすごい。あそこまで作り上がった慈英の根っこにはこのセリフが出せるモノがあるという、造り込みの深さ。

「はなやかな〜」のレビューで、「じっくり2人の関係性を書いてきた後での記憶喪失ネタ、この後さらにこの2人のお話が読めることが確定している」と書いたのですが、記憶喪失が解消された後の2人がここまで生々しく書かれることに度肝を抜かれました。記憶喪失についてはBL作品において"よくあるネタ"と思っていた私ですが、これはこの作品にしか出せない色ですね。「いまの自分をぶっ殺したくなる」と久遠に予言された通りだよ慈英…
写真を撮るのはお別れフラグ…と思ってしまった。

ねじれたウイットの面白さは分かる。私も皮肉は大好きだ。

細かいですけど、壱都が受診したとき健康保険証はどうしたのかな?無しで手続きしたのかな?5万じゃ足りなくないかな?
銃のくだりもかなり違和感があってちょっとモヤッと。

0

一難去ってまた一難‥

短編を除く本編ではシリーズ5作目。
慈英の記憶が戻って、さぁラブラブかぁ、と思いきや、
そう簡単にはいかないのね。
記憶がなかったのは、つきあって7年のうちのたった2か月半。
でも、その間の記憶は二人に確かにあって、
傷ついたことも、傷つけたことも。
それが、二人の微妙な距離感を作っている。
「はなやか~」でサイコホラーを繰り広げた三島が再度登場です。
三島の再登場で評価を下げている
レビュアーさんもいらっしゃるようですが、
二人にちょっかいかけるわけではないので、私はOKでした。
まぁ、「どの面下げて」とは思いましたが。

思えば、崎谷作品のシリーズものって、
「ブルーサウンド」や「信号機」シリーズみたいな
主人公変わるスピンオフものばかりで、
一つのカプのシリーズものって読むの私的にはお初かもしれない。
そういう意味でも、続きが楽しみです。

2

うーん。

さて。シリーズ六作目、本編としては五作目となりました。
前作、慈英の記憶は無事戻り、ようやくハッピーライブを送れるかと思いきや…ある意味前よりギクシャクしてます。

前作で、慈英は絶対臣に対して感情を引きずるな、とはふんでいましたが、やっぱり…と言ったところでしょうか。

好きな人のためなら、自分の気持ちを抑えてでも離れることを選ぶ臣。
俺のためなんて考えなくていい、臣の我が儘が聞きたい、行くなと言って欲しい慈英。

どっちも一緒なんです。
臣も慈英も、自分じゃなくて相手のことを考えているんです。
二人とも自分に自信がなくてどこか臆病で。
矛盾した言葉かもしれないけど、似てないのに、似てる。

両方の葛藤が分かるからこそ、辛い。
でも、そこから一歩踏み出さないと、二人の関係は終わってしまうんでしょう。
二人とも、踏ん張って。

と、ここまでの評価ならわたしは間違いなく『神』でした。
だけど読み終わったあとモヤモヤがあって、気分は『しゅみじゃない』でした。

なぜかと言うと新しく登場したキャラ、壱都と、以前悪役で登場した三島の二人が原因です。
二人のキャラ、決して嫌いではありません。以前悪役だったのが改心して一途、とか好きですし、カップルとしてはいいです。
なのでスピンオフ、という形でならすごーーーーく楽しめた。
だけど、主役カップルを食う勢いで出張ってくるのは苦手なんです。
さわり程度なら全然おっけー。むしろ次はこっちのカップルの読みたいなぁと食いつきます。
主役以上に目立つのがわたしは嫌なんです。あくまでカップルが、です。個人のキャラが際立つのは面白いと感じます。(照英とか久遠とか。難しくてスイマセン)
壱都と三島の場合カップルとは言い切れないけど…でも明らかくっつくでしょ、という雰囲気バシバシだし。

話の流れ上、二人のエピソードは必要かもしれませんが、でも別にこの話に練り込まなくても良かったんじゃ?と思ってしまったんです。

慈英は壱都に必要な言葉をもらい目が覚めたわけですが…自分で見つけても良かったんじゃ?まぁ他人から言われて気付く事の方が多いかもしれませんが。

読み終わったあと、わたしの中で臣と慈英よりも壱都と三島のほうが印象にのこっていて…肝心な臣と慈英の気持ちに寄り添えなかったというかなんというか。
この巻でお話は完結しなかったので、次巻でぐっと寄り添えることを期待しています。

あ、あと臣は甘ったれでいいと思います。
個人的意見ですが、人間表面上は大人になれても、根底では大人になりきれない部分があると思うんですよねー。
もちろん時と場所を考えて行動、落ち着くとこ落ち着いて時には自分を抑えて相手を諭し、精神的余裕を持つ、というのは大事ですが。
好きな人には甘ったれでいいんです。
三十路になろうがラブラブでいいんです。
ラブに年齢は関係なし!笑
二人の甘い雰囲気が大好きなので。

おぉっと長々と気持ちを吐露してしまいました。あぁスッキリしたー。←

0

話が面白くなってきた

第1部よりこちらの第2部の方が私は好きです。第1部はティーンズラブみたいな、若年層向けという感じだったのですが、第2部に入ってラブだけじゃなくお話も動いてきて面白いと思います。
いつまでもスキスキいわれてもねぇ、というか、年齢設定としていい年にもかかわらず完全恋愛脳っていうのもどうなのよ?と冷めてしまう部分もあったから。
相変わらず臣は甘えたヤツなので、ずばっとものをいう壱都やアインというキャラはいいんじゃないかと思いました。ただ、アインは人としてどうなの?という感じが否めなくて、あんまり好きじゃなかったです。壱都にしても、肝心なところ(慈英や臣の悩み)をそれ(直感とか霊感的なもの)で済ませてしまうのはいかがなものかと思いましたが、慈英にストレートに「いたしてやがったな」と突っ込むところなど笑えました。

メインキャラを好きな人には物足りないかもしれませんが、私は三島×壱都は好きでしたね。どちらも惹かれた経緯が似てて、慈英×臣の別バージョンという感じでした。

1

微妙…

このシリーズ大好きなんですけど…今回の作品は駄目でした。
ストーリーはしっかりしてて読みごたえもあるんですけどね。
私の好みに合わなかったとしか言いようがないです。
もともと主人公に強く感情移入するたちなので、気に入った主人公がいると近すぎる人物のスピンオフは読みたくなくなるんです。
それで、今回の作中では2巻で悪役だった三島救済と三島の恋愛が主役達のストーリーの事件部分で語られる二重構造です。
悪役は悪役らしくして欲しいし、スピンオフならまだしも本編でやられると不快ですね。
臣が職業意識とお人好しと慈英の作品に対する思い入れ(設定上しょうがない
しじゃなきゃ臣じゃない)に三島がつけこみ、自分の大切な人(事件の鍵になる人物)を預けていきます。
図々しいにも程があります。しかも、臣を強姦しかけたり慈英に粘着質に付きまとったりしてたのにすっかり精神面を救済されて新たな執着対称までつれて出てくるんです。
しかも、絶対にこの二人はくっつくなとよめてしまいます。
凄いもやもや!
しかも、三島の大切な人は慈英の家に預けられ、二人の居住空間を侵しています。
うん。なんか色々モヤッとムカツクしイライラするんです。
そこを抜かして、慈英×臣の心情の変化とかは流石崎谷はるひなんですけどね。
もぉ、ホントに合わなくて。
三島の救済も恋愛も別な場所でやってほしかった…

1

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