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表題作こじらせ作家の初恋と最愛

灰汁島セイ人見知りで、コミュ障のライトノベル作家
瓜生衣沙、灰汁島の大ファンのリア充な人気俳優

その他の収録作品

  • 夜の灰島くん
  • あとがき

あらすじ

中堅ライトノベル作家・灰汁島セイは、声優や2.5次元俳優としても大人気の瓜生衣沙と恋人同士。交際も順調な中、灰汁島のミステリ作品の実写化が決まり、出演できないことを残念がりつつもファンとして応援するとはしゃぐ瓜生。撮影現場を見学に行った灰汁島だが、主演の人気俳優・八郷創成の口からは、原作の台詞をけなすような発言が。スタッフが慌てるなか、お手上げ状態になった灰汁島の言葉で、さらに現場が凍り付き……!?

作品情報

作品名
こじらせ作家の初恋と最愛
著者
崎谷はるひ 
イラスト
蓮川愛 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
シリーズ
しなやかな熱情
発売日
電子発売日
ISBN
9784344853812
4.5

(9)

(5)

萌々

(4)

(0)

中立

(0)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
3
得点
41
評価数
9
平均
4.5 / 5
神率
55.6%

レビュー投稿数3

無自覚の言葉によって起こるスキャンダル

本シリーズはコミュ障小説家とリア充若手俳優のお話です。 

攻様の作品の映像化によって巻き起こるスキャンダルの顛末と
同人誌収録作の短編を再録。

攻様は大学時代に趣味で投稿していた作品で
出版社にスカウトされてデビューしますが
編集担当から受けたパワハラのトラウマによって
失踪騒ぎを起こします。

その騒動と攻様の初期作品のアニメ化案件により
攻様のガチファンであり、主役キャラの声優を務めた
若手俳優の受様と恋仲になります。

このたび、
現代設定のライトミステリのドラマ化が決まりますが
メディアミックス作は攻様の手を離れ時点で別物認識で
準主役な高校生が男子大学生になっても
演者が男性俳優オンリーでも否やはありません。

攻様からドラマ化の話をきいた受様は
監督は受様曰くの原作を大切に映像化すると定評があり
主演もドンピシャと大絶賛しつつも

ただ自分の入る予知の無い作品なのと
準主役キャラの設定変更には不満を爆発していて
受様の本気な嘆きがとても面白かったです♡

そんなこんなで撮影が始まり
攻様は担当編集とともに現場見学に出向くのですが
なぜか件の主演俳優にディスられる事になります。

やがてこの騒動は攻様の知らないところで
想像外の騒動を巻き起こす事になり・・・

本作は「慈英×臣シリーズ」のスピンオフ作になりますが
「こじらせ作家シリーズ」として今後も刊行予定だそうです。
ヤッター ヾ(≧▽≦)ノ

3作目となる本作は
ドラマ化される攻様の小説の撮影現場見学に訪れた際に
主演の若手俳優に難癖をつけられるシーンから始まります。

攻様にとって映像された作品は
それに関わる監督や脚本家、政策サイドの作品であり
現場での揉め事に対する回答や指示を求められても
対処できるものではありません。

その上攻様は卑下されることに耐性があり過ぎるために
攻様的には"無問題"だという発言をしますが、
一般社会的には釈明の余地の無い"許さない"と解釈され
一騒動となり、スキャンダルへと発展します。

小説家を主役にした作品は
掛かれた作家さんの執筆姿勢が背景に見る事ができて
楽しいのですが

本作は攻様の拗らせ具合が半端ないのと
受様も攻様もオタク属性の言動が多く
受様の推しメンが攻様というのも大変ツボなこともあり
本作がシリーズ確定となって大変嬉しいです (^-^)/

今回も攻様は良かれと思って言った言葉で
主演俳優をはじめ関係者各位に大きな動揺を与えるのに

攻様は受様に指摘されるまで全く無自覚で
指摘されたら今度はアワアワ全開になる展開が
とても面白かったです。

すこしづつ常識人になりつつあっても
まだまだコミュ障な攻様の成長を見守っていきたいです。

1

コミュ障+コミュ障

人気ラノベ作家の灰汁島先生と2.5次元舞台や声優としても活躍する瓜生衣沙くんのシリーズ3冊目。
灰汁島の小説である珈琲探偵シリーズがドラマ化されることになり、担当編集である早坂とともに撮影現場に赴いたが、主演俳優から睨まれ、「この科白、気持ち悪いから変えたいんだけど」と絡まれる。
巻末には同人誌より「夜の灰汁島くん」収録。


ドラマ制作は監督や脚本家や制作会社のもので、自分は原作者ではあるけど作品的には別物だと思っているので制作には関わらない、撮影現場にも行かなくていいなら行きたくない、という灰汁島のスタンスを読みながら、ついつい頭の中で現実に起こったことを辿ってしまいました。
メディアミックスの特徴なども整理されていてわかりやすいです。原作が小説なのは元々が可視化されていないからまた違うんだろうなとも思いました。また、読者がミスリードしないよう、ドラマの監督を多くの人が絶賛し、あの人が監督なら大丈夫と色々な人に言わせているのも心憎かったです。
前述の主演俳優は週刊誌などでよくないイメージの記事を書かれ、その情報操作の影に退所した事務所の存在がちらついたり、こちらも現実と重ねてしまいましたが、この俳優の個性が強くて面白かったです。
圧倒的に言葉が足りていなくて、憑依型で役の影響を受けやすく、情緒もあまり育っていない八郷が、真逆ともいうべき瓜生衣沙になつくのも納得です。
コミュ障の灰汁島、コミュ障の八郷、取扱に苦慮する水地、事態を面白がって仲介する瓜生衣沙の4人の食事風景が楽しすぎました。
真っ当に常識人で苦労人の水地は、前作から引き続きの登場ですが、本作の方がより深く人となりを知れます。この食事風景では、本人も「胃が痛い」と言ってましたが真面目すぎてとても気の毒でした。
それでも衣沙くんの猛獣つかいぶりに尊敬の眼差しを向けたり、いい人でしたね。今後も登場するといいなあと思います。
八郷も引っかき回し役で登場しそうだし、火消しとして一緒に出てくる可能性がありますね。

撮影現場で珈琲探偵シリーズに登場するという喫茶店のセットを見て、灰汁島が感激する場面、自分の頭の中にあるものが目の前に現れたら嬉しいだろうなと思えて、反応が素直で可愛いかったです。
それから静かに怒り狂うミッフィーも良かったです。

0

せんせい

ラノベを読むのは小学生以来かな〜と懐かしく購入。大学は国文科を卒業し小説や雑誌にまみれてかなりの長さの人生を送ってきた私が、BL漫画沼に困ったほどにはまって半年くらい経ちまして。だかいちのノベルで『うあ、活字だけってかえってエロいんだな!これはこれで、いい!』というモードで、軽い気持ちで購入してみました。
なんとまあ、素直で愛おしいこじらせ作家さま♡コミュ症ながらも文系的なのでナルで、他人には興味ないくせに自分は批判されたくない村人1でいたいメンタルをお持ちで。いやいや、こういう絶対的に肯定してくれる恋人、欲しいですよね。思わず作者さんの願望?かなと思ってまいました。

イサくんは普段は出来すぎ大人でお利口さんなのに、ベッドでは感度良すぎの猛獣受けで、灰汁島せんせいは戸惑いつつも、冷静な頭で分析しちゃうんでしょね。デートシーンとは全く違うギャップ萌えでした。
活字BL体験もとても良いものでした。描写に作者先生の語彙力と癖が現れて、グッときます。
電車で読めるのも◯。

次々重ねて読んでいきたいです!

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