年の差ハートフル・ラブ!!

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表題作厄介と可愛げ

瀬ヶ崎准,26歳,加辺の同級生の兄で所轄の刑事
加辺温史,19歳,天涯孤独で生活費をバイトで賄う大学生

その他の収録作品

  • 恋と追跡

あらすじ

知人の紹介で家事代行のバイトに出向き、勘違いで男に襲われかけた加辺(かべ)。
なんとか逃げ出すものの、後日その男・瀬ヶ崎(せがさき)が大学までやってくる。
瀬ヶ崎は実は刑事で、元恋人の部屋で相手を待っていたところに現れた加辺を
売春の現行犯で逮捕しようとしたらしい。
大きな体で平謝りする様子が可愛くて瀬ヶ崎を怒れなくなった加辺は、
なりゆきで彼の家で家事代行のバイトを始めることになり!?

作品情報

作品名
厄介と可愛げ
著者
渡海奈穂 
イラスト
橋本あおい 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
ISBN
9784403523182
3.4

(67)

(13)

萌々

(20)

(24)

中立

(6)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
13
得点
223
評価数
67
平均
3.4 / 5
神率
19.4%

レビュー投稿数13

可愛いと思うあなたが可愛い(*^^*)

Dear+さんのSS特集みたいなとこで、こちらのSSを読み、本編も読みたいな、と購入した一冊。

受け様は天涯孤独の大学生、加辺。
同じ学部の知人に家事代行のバイトを紹介され、出向いてみれば、そこにいた男性に襲われそうになる。
後日、その男性が謝罪に現れ、話を聞くことに。
この男性、バイトを紹介した知人、譲の兄であり、現役の刑事さんである瀬ヶ崎そこ、今回の攻め様。

自分と恋人の間を引っ掻き回す譲に手を焼いていても、お兄ちゃんな瀬ヶ崎。
出会い頭は最低だったけど、平身低頭謝罪する瀬ヶ崎はかわいくもあり。
頼み込まれ、瀬ヶ崎の家の家事代行のバイトをすることになった加辺。

ホント、最初の噛み合ってないのに成り立っていた会話に、トホホな笑いが漏れました。
でもって重度のブラコンである譲がヤバい、怖い。
ブラコンの思考回路に震えましたけど、こんな独占欲を持った攻め様はどこかで見た事あるし、好きかも、なんて( ̄▽ ̄)

お互いにギャップ萌えしちゃった2人。
そんなとこも可愛く見えちゃう。
可愛い、と言い合ってる2人に、そんな君たちがかわいいよ、でした。

書き下ろしでは、ブラコン弟の譲が、ストーカー気質を発揮して(ドヤるとこではないけどな)加辺の危機に助けに入る。
脅された時の、加辺の返事が誠実で真っ当でとても好きでした(*ˊᵕˋ*)
兄弟関係も修復できてよかったよかった。

1

「これでも一応は有能なんだ」をどうとるか。

結論から言うと、残念ながら私には合いませんでした。

刑事の彼と、大学生の主人公。
すぐに付き合うことになるんだけど、、、

受けには頼れる親族がなく苦労してきたっていうのと、攻めが受けのことを好きすぎてヘタレでかわいいっていうのと、弟が邪魔してきて困るっていう3点からどこにも広がらずぐるぐるしてるなって印象でした。

なにか面白いことにならんかなあと思いながら読んでたら、刑事である攻めが出張に出ることになり、受けがそれを寂しがるというシーンに。そのとき放った攻めのセリフがタイトルの通りで、自分は一応有能だから早く済ませて帰ってくる…という意味なのですが…このセリフにトドメをさされた。
エッチシーンでも、状況整理みたいなセリフに若干萎えていたんですが、このセリフにはもうしおしおです。そういうのって自分で言うもんじゃないし、「一応」って何。それをかっこいい大人として描いたなら、作者さんと好みが合わないってことかなあ。

受けのさっぱりした性格は好きでした。バイト、講義、なんでも頑張ってるところは見習おうとか思っちゃいました。
全体的にかわいい感じでひたすら平和的BLを読みたい方にはおすすめです。

2

何度も読み返してます。

あらすじと、橋本さんの表紙のイラストを見たときは、
受け様、押し押しの話かと思い、
ちょっと趣味と違うかもと思ったのですが。
(私は、攻め様が押しまくりの話がすきなので)

いい意味で、予想を裏切ってくれました。
攻め様、受け様ともにバランスの良いカップルで、人間的に大好きになりました。

読んでいて、心が晴れ晴れとしてきます。
何度も読み返したくなるお話です。

日頃の、ストレス社会に荒んだ時など、おすすめのお話です。

5

主人公がイイ!

表題作と続編、中編2作品が収録されています。どちらも加辺(受け)の目線で進んでいきます。

「厄介と可愛げ」で二人は譲をかわして恋人同士になり、「恋と追跡」では譲と脇田(瀬ヶ崎の元彼氏)の攻撃をかわして将来的には結婚することになります。

序盤部分で、「友人」の名前が出てこないのに、あれ?と思っていたのですが、その理由が途中で分かり、思わずうなりました。加辺と瀬ヶ崎、それぞれが譲に留守電メッセージを残すセリフなど、コミカルなテンポにあっという間に引き付けられます。

加辺の、綺麗な顔とのギャップである冷静さと前向きなキャラが魅力的で、年上の瀬ヶ崎が頼り、二人を引き裂こうとする譲と脇田と戦うだけのたくましさもあります。加辺の天涯孤独な境遇が、瀬ヶ崎との恋愛においては吉に働くのも良かったです。そのくせ、瀬ヶ崎の意外と踏んでいる場数を気にするところが恋する男らしくて可愛かったです。

瀬ヶ崎は思い立ったら猪突猛進ぶりが面白かったです。(加辺の「展開早いなー」には同感でした。)単に加辺が可愛い可愛い言うだけでなく、本人の意図しない可愛らしさが随所に書かれていてニヤけそうになりました。

譲と脇田という二人は、瀬ヶ崎狙いで、加辺にとっては敵になるんですが、癖のある割りに悪人だと憎めないキャラで読んでいて重くなりません。

とにかく会話や主人公の思考が楽しく、バカップルぶりが微笑ましい作品です。頑張ってるんだけど可愛い年上攻め、可愛いくもあるけどそれだけじゃない受けに飽きた人にぜひ読んで欲しい作品です。お勧めです。

1

これが家族愛?!

温史は同級生の瀬ヶ崎にアルバイトを紹介されてそこへ向かうがなぜか男に襲われる。誤解が解けて難は逃れたが後日大学までその男がやってきた。その男は瀬ヶ崎の兄で刑事だった。
アルバイトを失って困った温史はなりゆきで瀬ヶ崎兄の家で家事代行をすることになるが…

家に通ううちにふたりの距離が縮まっていくって感じなんですが、けっこう真面目に瀬ヶ崎兄が温史のことを口説いているのがいいです。
展開は割に早くて同居しちゃってます。

温史は天涯孤独でぬくもりを求め、瀬ヶ崎兄も両親がいなくて肉親は弟だけ。
家族を求める物語です。
ただ瀬ヶ崎は弟ともめていて…
その弟の兄への執着ぶりがちょっと怖いかもくらいだったですが(そもそもその執着があって弟の思惑とは反対に温史は瀬ヶ崎兄と付き合うまでになるのですが…)大事にはならず最後はふたりを一応認めてくれた感じもあったのでほっとしました。

ストーカー的存在が弟の他に兄の元恋人もいますが、全体的にはほのぼのストーリーな感じでライトに読めます。

2

弟が主役?

初読みの作家さまですが、橋本さんの可愛らしい表紙に釣られ購入してみました。

受けの加辺くんは親を相次いで亡くしていることもあってしっかりした青年です。経済観念もしっかりしているし、自立もしている。けれど両親や他に保護者となる人がいないこともあって経済的にはかなり困窮しています。そこを付け入る形で騙されてしまうのですが、でも基本しっかり者のさわやかな好青年です。

対して攻めの瀬ヶ崎さん。彼も早くに親を亡くし、年の離れた弟の面倒を見ています。刑事という仕事に加え、性格的にきちんとしてるため見た目は強面(でもイケメン)。性格もすごくしっかりしてるのに、「人に頼られたい」という願望があるため今までの恋人はロクデナシばかり。そんな彼が初めてどうしても失いたくないと思ったのが加辺くん。なりふり構わず、時にはみっともない姿をさらしながらもそれでも加辺くんに愛を告げる姿にキュンときました。

この二人はなんだかんだありますが基本加辺くんがしっかり者でいろいろなことに動じることが無いためにすんなりラブラブになります。ここまでがお話の半分くらい。
というか、すんなりバカップルになってしまったところが消化不良でした。加辺くんは基本ゲイじゃないし、お互いどこにそんなに惚れる要素があったの?と思ってしまいました。もう少しいろいろあって、それからくっついても良かったんじゃないかなあ、と。

で、後半は瀬ヶ崎さんの弟であり、加辺くんの大学の友達の譲くん(重度のブラコン)がかなり出てきます。二人を引っ掻き回したり、なんだかんだとやってくれます。譲くんの凄さにメインCPの二人の存在感が薄れてしまったほど。譲くんがいなかったらこのお話は成り立たなかったんじゃないかなと思うくらいの働きぶりでした。

個人的には譲の抱える孤独感や、そこから発生する異常なほどのブラコン気質がとてもツボでした。彼にはお兄ちゃんを超える素敵な恋人ができると良いなと思います。

あと橋本さんの挿絵が非常に良かった!特に事を致してる時のイラストにはめっちゃ萌えました☆

2

良かった

渡海先生の作品はこれが初めて。
あらすじも読まず表紙買いでしたが、萌えました!

受けがしっかり者で攻めがヘタレというのがかなりツボなんですが、受けが年下なのがさらに良いです。
攻めの元彼に脅された受けが迷うことなく拒否する場面は読んでいて気持ち良かった。
そこでブレない受けがかっこいいんですよ、攻めと一緒なら駅で段ボール巻いて寝起きしても構わないんだもの

メイン二人は意外とほのぼのカップルなのでストーカーの弟が印象強いですね
最初は存在にハラハラしましたが、最後には弟メインの続編が欲しくなりました(ぜひ受けで)

3

脇キャラが濃い

渡海先生の作品はよく手にとる方です。

受けは両親を亡くしバイトで生計を立てる、苦学生の加辺。
元気で気の強いシッカリ系キャラ。
大学の知人にバイトを紹介され、そこでトラブルにあってしまいます。

刑事の瀬ケ崎が攻め。
元恋人・脇田の部屋で加辺に会い、売春に来たと間違えて逮捕しようとしてしまいます。
肉親は弟のみ。

加辺にバイトを紹介したのが瀬ケ崎の弟・譲で、彼は極度のブラコンストーカー。
加辺をバイトと称して部屋へ行かせたのも、兄と脇田の縁を完全に切らせるため。
兄と恋人を別れさせるためには、相手を寝とることも厭いません。
もう、かなり病んでます。
その割りに兄貴である瀬ケ崎は極普通の人。
弟が自分に執着して行動が行き過ぎていることを理解していて引っ越し先を教えないようにしたり、一定の距離を保とうとしています。
譲も脇田も執着系ですし、瀬ケ崎にはそういう人を引きつけるフェロモンでも出ているのでしょうか?

メインふたりは普通の感覚の持ち主で常識人のため、脇キャラのふたりが濃すぎてストーリーが脇の行動しかほぼ記憶に残っていません(汗
ただ、渡海さんの作品なので暗くなり過ぎないのでサラッと読むには良いと思います。

2

予想外の。

久しぶり作家さん。
実はあらすじを読んで、そんな萌えないかなと思って敬遠していましたが、
ばかばかそんなワケなかったじゃん!っていう。

のっけから勘違い会話の応酬で、いったいどう転んでいくのか(笑)引き込まれて。

加辺が、「ああ、この人が好き」なんだな、って自分でわかっていく過程がものすごく好き。
瀬ヶ崎がけっこう下心満載で(笑)、家政夫契約結ぶところとか、
渡海先生の描写って、くどくないのに心の動きが移ろっていく様子というか、
例えばもやもやしてる、はっきりしない気持ちも「そう」とわかり、
それが「ああこういうことだったんだ」ってわかる時の感じがとても好きだな、と思います。

譲は最後まで救済ネタないのかなと思ってたら、う~ん、一応、お兄ちゃん子からは一歩、進めたのかな?
予想としては、もっとがっつり加辺にくっつくようになって、お兄ちゃんと本気で取り合いっこする展開かなとかあったんですが、やっぱりそこはそれ、渡海先生は予想外展開してくれててそれが良かったです。

素で人心を惑わし、というか騙して嵌めて悪びれない心理はよくわからないままですが、
そうなった原因は別として、わかっちゃったら人としてどうなのよ、と思わなくもないので、そこはブラックボックスでいいのかな。
脇田は残念というか、これはけっこうありがちな人でしたね・・・スパイスとしてもパンチが足りない気はしましたが、譲というトンデモキャラがいるし、そこはそのぐらいでよかった。うん。

6

素敵なカップル!

脇田のアパートで初めて出会った時の噛み合わない会話が
ア○ジャッシュのコントみたいですごく面白かった!!
どっちも「???」なのに、
ちぐはぐのまま、なんとなく進んでしまうという…。
いくら言質を取るつもりだったからといって
最初から押し倒すなんて、読者は嬉しくなっちゃいますよ!w

加辺は堅実で真面目でかなりしっかりしていて
おまけに世話焼き…。
酷い目にあわされたというのに
譲を憎めないからとその後もそんな邪険にしない面とか
いいヤツだなぁと思いました。

瀬ヶ崎さんも、誠実ですごく好感が持てました!
何もそこまで正直に話さなくても…と言うくらい
「好きになるかもしれない」みたいな加辺に対する気持ちを口にしたり。
自分が今まで付き合って来た人達とは全然違うのに
加辺にハマってしまって
「こんな気持ちになった事はない」とか
「こんなに可愛いと思った事はない」とか
もう、嬉しすぎるじゃありませんか!
作ってもらった弁当が入った鞄を嬉しそうに抱えたり
なんというラブリー加減!
胃袋も心も掴まれちゃって、瀬ヶ崎さんは本当に幸せだ…。
そして愛される加辺も良かったネ!!

なんですが。
瀬ヶ崎さんの弟・譲と、瀬ヶ崎さんの元カレ・脇田の言動が
どうにも理解しがたくて;;
こういう人物がいないと
二人がくっつく過程にならないのはわかるんですが
ちょっと引いたというか……。
勝手に合鍵作るとか犯罪だよね!?って事も平気でしちゃうし。
うーんと、ただ単に私の視野が狭い為です;すみません。

ここにひっかかっただけで、
瀬ヶ崎さんと加辺はかなり好感度高いカップルでした!!

とにかく橋本あおいさんのイラスト、
Hシーンではめちゃくちゃエロいのに
そうじゃない時はカッコいいし可愛い♪
渡海さんのあとがきで
「エロシーンでの加辺の肌に落ちてる瀬ヶ崎のネクタイの裏地がね!
エロくてですね!」に激しく同意しましたよw
加辺のフ○ラシーンも頬がすぼんでいて
え・ろ・いーーーーーー!!!
涙目で舌が覗いているのがたまらんです!
やはり挿絵は大事ですねw

4

東雲月虹

まりみやさん

いいえ!こちらこそ、その節は大変お世話になりました!!
もう今年のBEST3に入るくらいの作品に出会えたのですね!?
…にも関わらず私は萌評価でなんだか申し訳ございません;
渡海さんは読みたくなってしまうのですよ~☆
『正しい恋の悩み方』が「うわぁ!!!♪」になってしまって…。
うんうん、文庫でしっかり楽しめるとプラスα的な☆
そうでしたね!瀬ヶ崎さんのイラスト少な目だったかも;
脇田を取り押さえるところは、加辺が瀬ヶ崎さんに惚れ惚れするお顔が可愛くてねw
主人公はあくまでも加辺、かな??w

まりみやさんの、こちらの作品に対する熱い想いがビシバシ伝わりました!
コメント下さって、誠にありがとうございました♪

まりみや

ご無沙汰してます!!「地方出身~」の際にお世話になっておりました「まりみや」でございます。
この作品、本当に良かった!!!!私の今年BEST3に入ると思います(力説)。
ホント、アンジャッ○ュのコントみたいでしたね(笑)
実は初読み作家さんでございましたが、こんなにツボるとは思わずに。キャラからストーリーからすべてにハマッタの久しぶりでした!!
大丈夫!譲と脇田の言動が理解できる方が少ないと思うので、狭量ではありません(笑)しかし、心の中でツッこむ加辺が良かった。個人的には「つい最近まで童貞だったくせに」「それは今もそうだけど」の譲と加辺の会話が可愛かったです(照)
雑誌掲載時に橋本さんのイラスト見たさに読んだだけだったのですが、その時はあんまりだったのに、二話目が入ることによって全体がツボすぎるツボになってしまいました~。
でも、実は瀬ヶ崎さんのお顔表紙と扉絵以外2枚しかなくて(始め押し倒してるとこと、フェ○のところのみ(汗))想像で補うにはもう少し瀬ヶ崎さんのお顔イラスト欲しかったな・・・挿絵は大事です!!!!!1

この攻、なんて可愛いんだ!

最初に言わせてください。渡海さん、私も瀬ヶ崎(攻)は紛うことなく『ヘタレ』だと思います(あとがきで『瀬ヶ崎はみんなにヘタレと言われるけどそうじゃない』と書かれていたので)。念のため、これ以上ないくらいの誉め言葉ですから!

渡海さんは好き作家さんではあるんですが、作品によって好みがハッキリ分かれます。合わないのは徹底的にダメですし、ダメな作品の方が圧倒的に多いです(もちろん個人的に)。
ただ、数は少なくても当たりが大きいんですよ。

正直なところ、あまりにも合わない作品続きで一時はもう新作買うの止めようかと思ったくらいでしたが『先生はダメな人』で久し振りの当たりを引いて、もう2年に1回当たりがあればそれでいいと開き直れる境地に達しました。
そして今作が来た!すごいです、先生。あれから2年経ってません。

ああ、私は心の底から渡海さんのヘタレ攻が大好きだ!というより、渡海さんの『俺様』『(ヘタレじゃない)ダメ男』攻がとにかく読むのもツライレベルで苦手なんです。設定やストーリーがどんなに好みでも素晴らしくても。←渡海さんで私がダメ・無理だと感じる作品は、まず例外なく攻キャラクターがどうにもならない。

好みという点では、ネックは瀬ヶ崎の弟・譲(と、別にどうでもいいけど瀬ヶ崎の元カレ・脇田)ですね。私はこういう歪んだキャラクターは読んでいてひたすらに気分悪いだけです。コイツがもっと出しゃばってきたらどうしようとビクビクしてたんですが(やっと面白いと思える作品が来たから脇で台無しはやめて~!と)、表題では意外とあっさり片付いたのでホッとしました。

続編では、譲はまあキャラクターとしては決して好きではないですが、とにかく加辺(受)がまったく動じないので、単にストーリー展開上の賑やかしというか道化でしかなくなってて、まあ邪魔だけどいたかったらいてもいいよ、と適当に流せる範囲でした。

脇田はただ不快でしかなかったんですが、メインのラブには特に実害なかったので読後感が悪くなることはなかったです。なんというか、メインの2人は周りなんて(いい意味で)気にせず突っ走ってるから、勝手に必死になってる脇が一瞬哀れになったくらいでした。

メインキャラクターは2人ともすごくよかった。特に瀬ヶ崎は最高です。メインのラブに絞れば、自分好みという点においては『神』でもいいくらいです。

6

kirara

まりみやさま。

コメントに気付くのが遅れてしまってすみません。
渡海さんの作品は特にみなさまと私の評価が反対を行くことが多いですので(この作品はそうでもないんですが)、同意と言っていただけてありがたいです。

また、まりみやさまのコメントがあまりにも嬉しくて・・・BLに関しては自他共に認める辺境好みの私ですので、趣味・好みが『合う』なんて言っていただいたのは初めてかもしれません。
本当にありがとうございました。

まりみや

まりみやです~。
このレビューも一字一句同意でございます!!!!!!
もう確信しました。
私たち超が付けれるほど『合う』と思います。趣味が、好みが、そしてツボが!!!
私も好みとして神評価でもいいと思う作品だとおもいます。

脇役のストーカーがいい味だしてる

渡海さんの新作ということで購入しましたが、
ストーカーな脇役がいい味出しており、
いい意味で、最後までどうなる!?と思いながら
1冊まるまる最後まで読むことができました。

大学生の加辺は、自分で学費を稼ぐ勤労学生。
加辺は友人の紹介で、家事代行のバイトをしにいったところ、
その家にいた男に襲われかけます。
実はその男、瀬ヶ崎は、家主の脇田ではなく、
その家主の元彼であり、刑事で、加辺のことを売春の現行犯と勘違いして、
刑事として、逮捕すべく言質をとるために行動をしてきたのでした。
で、その勘違いを謝罪し、お金に困っている加地を助けるため、
瀬ヶ崎は、自分の家の家事代行を加地に依頼するのでした。
この作品の面白いのは、瀬ヶ崎の弟の譲です。
加地にバイトを紹介したのも譲です。
この譲は、ブラコンで、加地の事が気にいらず、
加地や瀬ヶ崎をストーカーしたりと、相当な執着具合です。
悪い奴なんですが、どこか憎めない性格なのです。

或る意味、瀬ヶ崎兄弟の再生のお話?とも言えると感じました。
よくよく考えると、両親を幼いころに亡くしていたり、
切ない想いがあるはずなのですが、最後まで楽しく読むことができました。
イラストも楽しめます!

6

何気に怖いブラコン弟

しっかり者の大学生と実弟に翻弄されてるちょっとヘタレな刑事とのラブ。
読みはじめはよくありがちな、家政婦で行った先でデリヘルと間違われて襲われそうになり
勘違いから始まるラブかと思っていたら、ちょっと捻りがあるんですよ。

受け様は天涯孤独、幼い時に父を亡くし、母子家庭で育ちその母も高校生の時に亡くなり
一人でバイトしながら大学に通う苦学生、そんな受け様にやはり両親が既に無い
大学の友人にバイトを紹介されるが、それが攻め様と出会うきっかけになった出来事。
友人の知り合いの家で家政婦バイトのはずが、訪ねてみれば、強面の不機嫌な攻め様がいて、
デリヘルと勘違いされ、必死で逃げて事なきを得るが、騙した友人は姿をくらまし、
文句も言えずにいたところに自分を襲おうとした相手が大学までやってくる。

しかし、攻め様は刑事で、騙した友人の兄だと言う事が分かり、流れで攻め様の家の
家事バイトを請け負う事になるのです。
そして友人と攻め様の兄弟の愚痴や今までの経緯を聞きながら受け様は攻め様の
情けない姿を可愛いと思い始めてしまう。
攻め様も、甘えられ頼られるタイプが好きだったはずが、自分より年下なのに、
しっかり者の受け様に慰められるうちに、仄かな恋心に変わっていく。
ほのぼのとした感じで新しい恋が始まるストーリーなのですが、攻め様の弟は怖いかも。
兄に執着する筋金入りのブラコンで、兄が付き合っていた相手男女区別なく誘惑し、
仲を引き裂く事を繰り返していたりする。
前編では取りあえず二人が恋人になる展開で終わるのですが、書下ろしに入ると
ブラコン弟が大きく出張ってきます。

受け様は攻め様のヘタレで可愛い部分に惹かれた感じなのですが、ブラコン弟は
兄はカッコ良くて、今の攻め様は本当の姿でないと受け様に攻め様の素晴らしさを
語って聞かせ、兄については過去現在も知ら無いことは無いと言い切る身内ストーカー。
それでも兄に対する思いと受け様に対する思いが次第に変わっていく展開で、
最後は意外にいい弟じゃないかと思わせる行動もするのです。
この弟が主役のお話も読んで見たいなと思わせる感じで、受け様と攻め様の意外な
バカップルぶりも楽しめる展開で面白かったです。

5

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