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表題作憂鬱な朝 5

久世暁人(久世家当主・学生・子爵)
桂木智之(久世家元家令・石崎家大番頭)

その他の収録作品

  • あとがき(描き下ろし)

あらすじ

桂木に「好きです」と告白され、混乱したまま森山侯の夜会に出席した暁人。
そこで暁人が対面したのは、亡き父の義弟・直継――桂木が次期当主にと画策する叔父だった!!
けれど、直継と話すうち、「この方は当主に相応しくない」と桂木の思惑を疑い始めていく。
一方、桂木は暁人の廃嫡を撤回させようと森山侯に迫り…!?

作品情報

作品名
憂鬱な朝 5
著者
日高ショーコ 
媒体
漫画(コミック)
出版社
徳間書店
レーベル
Charaコミックス
シリーズ
憂鬱な朝
発売日
ISBN
9784199605772
4.7

(442)

(366)

萌々

(43)

(22)

中立

(7)

趣味じゃない

(4)

レビュー数
31
得点
2075
評価数
442
平均
4.7 / 5
神率
82.8%

レビュー投稿数31

まだ折り返し

◾️久世暁人×桂木智之
いよいよ大詰めかという雰囲気ですが、まだ折り返し地点でしかないという。恐ろしい作品です。

たった一晩であっちとそっちの謀略がぐるぐるし過ぎなんです。それを何話にも渡ってこれまたぐるぐる。特に5巻近辺はもう少しコンパクトでも良かったのではないかと思ってしまいますが、そこは名作。日高先生の描きたいものについていくしかない。あとがきを読む限り一層そう思う。暁人と桂木の濡場ですらないキスシーンで一気に浮上しちゃうぐらいなので現金なものです。

0

さすがに疲弊した

 物語の骨組みは本当に緻密で素晴らしいと思います。例えばこういう裏取引が実話だったとして、華族令時代のドキュメンタリーとして放送されたら、間違いなく見入るでしょう。でも、私はあくまでBL作品には1巻1巻に萌えや、同性愛だからこそ感じられる何かを求めているので、その点では、5巻は娯楽として得られるものがあまりにも少ない巻でした。今は2人の幸せのための壮大な準備期間なのであり、辛ければ辛いほど2人が結ばれた時の喜びも大きいであろうことは重々承知の上ですが、この巻単独で正直に評価したいと思い中立に留めました。

 中弛みだと感じたわけではありません。森山家でのたった一夜の話なのに、ページを捲る度に目線や場面、それぞれの思惑が変わり、むしろ大忙しといった印象の巻です。誰が誰を久世家当主に相応しいと考えているのか、なぜその人を推すのか、1人ひとり整理するのは大変ですが、そこさえ押さえれば5巻を理解することはそう難しくはありません。ただ、前巻のレビューではすれ違いの多さも様式美と書きましたが、この巻ではさすがに疲れてしまって…。しかも、それを2人とも自覚しているので尚更、もっと他にやりようはないのかと思ってしまいました。似た者同士の2人ですが、どちらかというと桂木の未熟さに原因があるような気もします。暁人は結構大人な考え方をしているように感じました。

 話し合えば済むだろうと一言で片付けるのでは元も子もないですし、このシリーズ自体を否定してしまいかねませんから、できればそういうことを言いたくはありません。すべてが完璧な人間などいない、誰しも未熟な部分がある、だから話し合いができずにここまで拗れている。そこが人間味溢れるポイントでもあると思います。でも、あまりにそれを繰り返し過ぎている。久世の暁人に対する想いが昔と変わり、暁人も昔よりずっと物事の本質が見えるようになったんだから、もう少し互いの手の内を明かしても良いんじゃないかな、と。

 また、今までも時々ありましたが、激昂する桂木に唐突に暁人がキスし、桂木も受け入れてしまう場面がどうも完全には理解しがたいんです。桂木の激昂は暁人のためを想ってのことなので、それに感極まっているのかもしれませんが、普段ほぼ甘さのない2人が口論中に突如そういう行為に走ると、どうしても萌えより先に違和感を覚えてしまいます。長々と書き連ねましたが、期待はしている作品なので、6巻で何かしら進歩があればと思います。この2人に萌えたいという思いはとても強いんです。

5

たった数時間をスリリングに描ききる、ストーリーテリングに麻痺れる‼︎

見事‼︎ としか言いようの無い、第五巻。たった2、3時間の出来事なのだ。それだけを人々の思惑を乗せて、丸っと1巻に仕上げ、スリリングに描き切ったそのストーリーテラーとしての手腕にまず拍手を贈りたい。素晴らしいと思う。

『自分の我儘をぶつけ合って、互いの声を聞こうとしない。』暁人さまと桂木。
前巻の終わりに初めて、桂木からの愛の告白を受けて、夢のように浮かれてしまう暁人さま。しかし、桂木の奸計は進行していた。それはかつての情人、森山侯爵夫人や西園寺重之さま、果ては智之を憎む桂木高之をも巻き込んで。
物語の冒頭は桂木の回想シーンから始まる。久世家の為にと自分に色目を使う男や女にその美貌と身体を使い利用してきたこと。自分は久世家の庶子だと言われても、同じように情を通じて生きてきた芸妓の母を思えば、自分の父など明らかでは無いと。桂木にとって、セックスはそれ以上のものでは無かった。だから今、こうして暁人さまに抱かれていることが。それまでと違うことが、解っていなかったのだ。桂木の『私は恋も情も……。何一つ知らなかった。』という哀しいモノローグには泣けます。暁人さまの変わらぬ想いを初めて覚った時。たぶん、それは桂木にとっての初恋なのです。言うまでも無く、それは暁人さまの初恋でもあります。
『何もかも全て暁人さまのためだ。…必ずお守りする。』そこからの桂木の計画は完璧と言えるものでした。ただ一つ、それまでと同様に、暁人さまの想いを除いて。
桂木の計画とは。森山侯爵に陞爵を認めさせた上で、先代の弟、直継さまを久世家の当主として認めさせ、直継さまは病弱なので、数年後亡くなられた後、また暁人さまを当主として据えること。これまでの暁人さまの計画、隠居からの復帰の為に数年の猶予を作る為。
その工作の為に森山侯爵夫人には、夫人の兼ねてから希望の通り、森山侯との離婚のお膳立てをし。西園寺重之さまには森山侯に夜会を開く様に仕向けさせ、桂木高之には大臣を紹介し。直継さまを森山邸にお呼びした。桂木の計画は完璧だったのだ。その為に、暁人さまに告白までして、浮かれさせ、自分だけを見ている様に、と言い聞かせる。何しろ、暁人さまは自分に夢中なのだと。
一方で、直継さまに初めてお目にかかった暁人さまは、途端に冷静さを取り戻す。そして考える。桂木が築いて来た久世家を譲り渡すのに、直継さまは相応しいのか?逡巡した挙句、暁人さまは直継さまをこっそり帰らせてしまいます。直継さまも元より、自分でも久世家当主の器では無いと自覚しておりました。
自分の計画が水泡に帰した時、桂木は慌てます。暁人さまは言うのです。「僕はお前を信じてるけど…、目的のためなら平気で嘘をつくこともよく知ってる。」

親友であり、暁人さまと桂木を見てきた石崎の言葉も良い。「桂木は、ごく普通の…不器用な男です。久世が思うような強い男ではない。久世家の当主に相応しいのは久世暁人です。俺はそう確信しています。」石崎のこの台詞は二人を簡潔に言い当てていると思います。
この巻のラストで、桂木自身も思うのです。「自分が……、こんなにも脆く弱いことを知らなかった。」そして、恋を知ることで、「こんなにも愚かで無様になってしまう自分の姿を。何一つ……知らなかった。」

怒り、興奮している桂木をなだめる為に、暁人さまが森山邸の小部屋に桂木を引っ張って、(この時、暁人さまは桂木の細い腰を抱き抱える様にしている。ここでも暁人さまの体格の方が桂木よりも立派なのだと見て取れます。)間髪いれずに口づけするシーンもとても好きです。暁人さまはとても背が高くなっていて、桂木の頭を支えて、上から口づけるのです。とても美しいシーンです。

暁人さまは自身で立っていられるようにと、もっと成長せねば。と、決意を新たにし、当主としての風格さえ漂わせ、とても大人の男として凛々しくなられたこと。桂木の、冷たく自身を律してきたその中に人間らしい弱さや脆さが暴かれていき。まさに下克上といった趣さえ感じられます。緊迫した数時間を経て。次巻へと続きます。

0

まだ波乱。憂鬱な朝5

5巻です。
4巻末でこの時代物メロドラマもハッピーエンドに帰結するのかという流れ?と思いきや。
森山侯爵邸での夜会にて、またしても思惑が入れ違いになる…!
韓流ドラマか…⁉︎
こういう波乱、波乱、また波乱というの、好きな人にはたまらないのでしょう。ですが私はイマイチです。
そりゃあ、時代が違うし、身分制が厳しくて家制度と恋愛が乖離している世界での、当主と家令、しかも男同士で。障害はいくらでも湧き出てくるものですが。
桂木は才に走って自分のやり方だけが暁人にとって正しいと思ってるし、暁人は桂木が怒り出すとキスやそれ以上で結果的に黙らせるし。
先代に疎まれていた弟君を引っ張り出したのは吉凶どう出るのか。土壇場で桂木の案を蹴った暁人は何を発表するのか。策が尽きた桂木はまた去るのか…
何より、やはり桂木が暁人を愛してるというのがハラの底に落ちてこない。いつもいつも言う事を聞かせようとして、暁人の言葉は世間知らずの戯言と聞き捨て、それで何もかも暁人さまのためだからって。どうもピンとこないな…
まあ、時代、主従という事にしておきましょう。
後ですね。
絵柄が美しすぎて、過去の桂木と今の桂木の違いがわからない。美しすぎるよ、桂木。

0

分厚いです

この巻はかなり分厚いです~。読者としてはとても嬉しいですね!でも、ラブシーンは少なめです。あとがきで、本編での絡みが少なかった分、扉絵でいちゃつかせていると書いてあって、確かに二人の距離感近いなーと思っていたので、納得しました!本編でぎくしゃくしてる分、すごくきゅんとしました。     今回は、嘉代子様や重之様などのなつかしい登場人物に加えて、森山侯爵や石崎総右衛門、父暁直の義弟など様々なキャラクターが登場して、波乱の展開となっています。暁人の思惑が何なのかは、ぼんやりとしかまだわかりませんが、暁人の桂木への強い思い、そして桂木から暁人への献身ぶりは、しっかりと感じることができました。暁人の父、暁直も出てきますが、すごくかっこいいです!雰囲気は二人とも似てますが、暁直のほうが厳格でまた美しく、桂木が心酔したのもわかります!でも、今回の暁人は、ものすごくかっこよくて惚れ惚れしますよ!!

3

暁人さまの成長ぶりにほれぼれ

5巻は、ほんの数時間の出来事なのですが暁人さまと桂木の腹の探りあいが延々と続いています。4巻で桂木から告白をされ、桂木を信じると言う暁人さまが自分の父親の義理の弟に会い、急に考えを改めて、久世家のためにどうすることが最良の策なのか思いを巡らせるのです。

久世家のお家騒動としては緊迫したものがあり、これまで付き合いのあったオールキャストを巻き込んで流れが二転三転するので、映画でも見ているかのようにドラマそのものを楽しめます。その分、暁人さまと桂木の関係はお互いを思いやるがゆえに焦れったいです。前回の盛り上がりに比べるとBL的要素としての萌えは少し下がります。

1

一筋縄ではいかないというか、
どこまでいっても似た者どおしというか( ̄~ ̄;)

前回気持ちを確かめ合った二人
お互い、初めての感情であり、唯一無二の存在であることを
自覚、求めあったその後。
期待していた甘い展開はお預け(当たり前か;
家を、地位を、そしてお互いを守ること。
すべてなげうってでも相手の為に。
お互いが同じように考え動いているが為に
結局すれ違う。
思った展開に転ばない。
捨てたいと思っていても結局は捨てられないもの。

自分の弱さを知り、苦悩する桂木に萌える。
でも弱くていいと言ってあげる人に私はなりたい。

3

二人のために強くなる

 背中合わせの二人が意味深な表紙に「暁人様を救うためなら、恋心だって利用する」と帯の文字。桂木の策が上手くいくようにと願った4巻のレビューでしたが、そんな単純な話ではありませんでした。

 久世家を守るために森山侯爵家の夜会へ向かう二人。好きだと言われて夢見心地な暁人は桂木を信じると決めて「もう疑わない」と思いを強くしますが、桂木の策に触れているうちに考えが変わっていきます。

 桂木が実行のために利用した人物たちが、みな一癖も二癖もある人たちで、本当に桂木にしたがってプランを実行しているのかが、私には曖昧です。特に気になったのは森山侯爵夫人です。彼女が暁人に留学を進めたのは桂木の望みなのか?それとも彼女の桂木に対する恩返しの意味があるのか。桂木と暁人が思い合っていることを知っている森山侯爵夫人なので、彼女が桂木の希望を優先するのか、それとも桂木の幸せを後押しするつもりなのか、出来れば後者であってほしいと思います。

 桂木は暁人を騙してでも最終的には暁人を久世家の当主にすることしか頭になく、それが暁人のためになると思いこんでいる。読者はそれを暁人が全く望んでいないことを知っている。逆に暁人が望んだように桂木が当主になっても、やはり幸せは訪れない。どちらにしろ後継ぎが重要なこの世界では、当主が同性を伴侶にするなんて無理な話です。そこで桂木が描いた青写真は、もう一人の血族である先代の義弟の直継を仮の当主に据えて、亡くなったあと再び暁人が当主に収まると言うものでした。そのために森山侯爵を脅して規則を変えよと迫り、暁人と久世家の地位を全力で守ろうとします。この計画、きっと桂木は暁人の前から消えるつもりですよね。絶対に見つからないような所に、暁人が完全に諦められるような形で・・・。無理だよ!無理だから!自分さえいなければ暁人が女に目を向けると思ったら大間違いだよ。それは久世家を救うだけで、暁人は全然救われないよ。自分への評価が低すぎだよって叫びたくなったけど、私が叫んだって届かない。だから暁人が桂木を疑ってくれてよかった。桂木の嘘を見抜いてくれてよかった。強い男に成長してくれてよかった。さすが桂木が育てた子だよ。もう強がらなくていい、暁人に頼っていいんだよ!今度こそ、暁人の策が上手くいきますように。二人が幸せになりますようにと願って、6巻を待ちます。

6

上等な読み物。

物語完了後まとめて読もうと、楽しみに、楽しみにしていた作品。
時代物は苦手なので普段はまったく読みません。
けど『日高ショーコ作品』となれば話は別です。
結局最後まで我慢できずに読んでしまいました。

難しいとの噂を聞いていたので、読み始めるのに少し躊躇しましたが、
読んでしまえば止まらない。
登場人物それぞれが巡らせる策略、桂木の20年の月日をかけ巡らせてきた
陰謀。練りに練られた物語の構成に、感嘆の声すらあがるほどでした。

たった9歳だった子供が、あのきらびやかな世界で1人きり。
だれからの愛情も与えられず、頼れるのは自分の知性と、美貌のみ。
戦ってきた20年間を思うと胸が締め付けられます。

全てを与えてから、全てを奪ってやるつもりだったー
そんな復讐を巡らせても仕方がないと思えるほどに。

それでもそんな頑なだった桂木の心を溶かしたのは他でもない
復讐すべき相手ー久世暁人子爵だった。ただひた向きに自分を見つめ、
認められようと必死に追いかけてくる存在。知らなかった熱を、情を、
与えてくれた存在。

いつから、いつから、そんな思いを抱くようになったのかー。

桂木のポーカーフェイスの下に隠された、暁人への思いの変化が
少しずつ、少しずつ、明らかになっていく度ニヤニヤが止まりません。

桂木から欲しかった言葉をもらえ、気持ちを確かめあっても、
交わらない2人の思惑。それはお互いがお互いの事しか考えていないから。
『目的の為なら平気で嘘をつくって知ってる』から。
自分の幸せを、2人で幸せになれる方法を考えない2人だから。

愛する人の思いを利用してでも自分が相手を守る、そう思っている桂木の思惑を止めた暁人。完全に剥がれ落ちた桂木のポーカーフェイスが痛々しい。

追いつきたい、隣に並びたいと必死な暁人。
追いつかれ、追い抜かれたと悲壮感に苛まれる桂木。

前を向いて顔を上げた暁人とは対照的に、顔を伏せ、好きだと告げたことで
自分が弱くなってしまったことを悔いる桂木に、そんなこと無いんだよと
教えてあげたい。

『今の久世家を終わらせる』暁人の言葉に込められた真意は。
きっと2人の幸せに向かっていると信じてる。

さて、6巻の発売はまだですか?

4

私は 恋も情も何一つ知らなかった...

1巻から5巻まで一気に読みました
想像以上の深く濃い作品でした
明治維新後の藩政が撤廃され華族令の元に士族が旧家族と同列に並んだ混迷期のお話です

家名、家格にしばられ存続の為に政略結婚を繰り返す時代
経済力を蓄えて家柄を買い取ろうとする者、お家存続の為に家柄で釣ろうとする者 それは詳細な時代考証とストーリー作りには感服しました
そんな時代に愛、恋だけを貫く事の困難さ、互いが
背負っている因縁の深さ、血筋と複雑な程糸は絡まっています
しかし、それを丁寧で緻密に描写し、互いの矛盾を圧倒的な筆力で描いてます
暁人の桂木に対する恋着に涙が止まりませんでした

久世家の当主として家柄、財産を守り受け継いで行く為に桂木は懸命に暁人を育てた。
暁人も桂木と一緒にいる為に桂木と契約をし、その見返りとして桂木の願い陞爵を叶えようと政略結婚をも試みます
しかし、婚約寸前で破断します
『お前しか好きになれないんだ、家の為だけに生きることは出来ない、お前なら俺の存在を消し当主として跡継ぎを残すことができるだろ』
と桂木に当主を叙爵を決意する
全ては桂木の為に。居場所のなかった彼に在るべき場所を返そうとする暁人

桂木は桂木家から久世先代当主が貰い受けた子供でした
先代当主は正室との間子がなかった為養子を考えていたようでした
桂木を桂木家の血筋かと思っていた先代ですが、実は久世家先先代当主の庶子でした。久世家先代は庶子を忌み嫌い桂木を養子にしようとしていたのに、手のひらを返すように使用人扱いします
桂木は久世家当主の座を嫡男の暁人に奪われました
桂木は暁人に復讐しようと考えていました
自分の持っている全ての力、知恵を暁人に与えてから全てを奪うという。
しかし、暁人に惹かれていく自分に気づかないふりをし続けて冷静を装っていました

それもとうとう暁人の熱によって瓦解してしまい
『私は 恋も情も何一つ知らなかった』
桂木の発したセリフに涙が...
人の温もりも知らず自分を磨き利害だけで構築した人間関係に幼い事から浸かっていた桂木
出自も曖昧で血統も良くない自分が華族と社交界に身を起き蓄財する事だけに労を費やして身を削ってきた桂木

誰よりも互いを思いやり求めあっているのにすれ違う濃い情が泣けて泣けてたまりませんでした

矛盾した二人の関係が少しづつ絆され向かい合う描写は秀逸です
複雑は人間関係に沢山の伏線、精緻な時代考証とストーリーを上手く描き収束させていく日高さんの作品には心が震えました
儘ならぬ時代ならではの胸が締め付けられる思いに涙無しでは見れません
気軽には読めませんが、だからこそ、心にずっしりと残る作品です
より多くの方の目に触れるといいなぁと思います
ラストが待ち遠しくてならないです

日高さんに出会えて本当に良かったです

7

我に返る

何冊読んだか覚えていない程BLを読んで、日々萌え上がっています。
最近BLアワードで上位を選んでいると、久々に憂鬱な朝の表紙を発見。
その瞬間内容が頭の中でフラッシュバック、

「あ、これは別次元の作品だった」

隙の無い作品でBLの枠を超えていますが、日高さんの感性はBLだからこそ生かされるものだと思います。
他の方も書かれてましたが、アマゾン限定ペーパーは大事ですね。
二冊買うはめになったことを思い出しました(笑)
もうすぐ花は咲くかの新刊も出ますし、とても楽しみです。

3

静かながら

4巻でやっと気持ちが通じ、このままハッピーエンドへ向かうと思いきやまた波乱が..!! やはり一筋縄ではいきませんね。静かな中にも物語がまた動きだし、どうゆう結末になるのか本当に予想できません。どうか2人が幸せになりますようにと願いつつ次巻も楽しみに待とうと思います。

1

どうしても訪れない幸せ

ちょっと5巻はややこしかったです。

まあ、いろいろと家族制度や身分や
今までの経緯や今から起きるイベントに備えての
説明の巻だったと思ってます。

ラブ度も低かったですが、
そのためにページ数もいつもより増してました。

でも、話の間間に見える
お互いがお互いを思いやる気持ちが
嬉しかったです。

暁人(攻め)は、桂木(受け)に全てを、

桂木は、暁人に全てを捧げようとしています。

お互いがお互いを大事で
守ろうとして、
それがすれ違いを生み、
信じたり
信じられなくなったり、
欺いたり、
平気で嘘をついたりしています。

悲しい巻です。

でも、二人の心が最初よりずっと
寄り添い、並ぶようになったのだと
思っています。

どうかふたりとも、
お互いのために、傷つかないで欲しい。

もっと自分の心に素直であって欲しい。

境遇が許さないのは分かる。

でも、お互いが欲しいのは
お互いの心そのものでしか無いのだから。

0

好きです

個人的に主従萌貴族萌なのでそれだけで萌えます。だらだら心理描写されるの好きなんでえんえんと二人の心理戦のターンやってて貰っても私は楽しめるのですが、周りは長いよ!!とお怒りでした。長くてじれったいのがいいのでひたすらマウントの取り合いターンに耐えられる方には大変お勧めいたします。
絵は上手いです。背景も綺麗です。エロ具合もちょうどいいんじゃないでしょうか?そろそろ6巻出てくれないと5巻のターン忘れそうなんで続き!!!

2

や・や・こ・し・い!

久世家当主:久世暁人×家老:桂木智之です。
いや~早いものでもう5巻です。そしてやっぱり今回も1回読んだだけでは
理解できないくらい、ややこしい話でした(´・_・`)

ていうかお互いの気持ちが通じたのにも関わらず、なんかもう一波乱ありそうですね。
大好きな作品ですが、ホントややこしいです。

今回は暁直(暁人のパパ)の義弟の直継が登場します。
暁人は桂木を当主にしたい。桂木は暁人を当主のままにしたいと思っていて
気持ちは通じているのにすれ違っているなんて本当辛いですね。
話し合いは大事だと思いますよ(`・_・´)

あと今回登場した直継ですが、もしかしたら桂木の実の父親みたいな言い方を
していました!

ややこしい話ですが、次も気になりますね!!
でも畜生届けでは暁直の父親の子供(だったかな・・・)となっていたような気がするのですが、どういうことなんでしょう・・・。本当に気になります。

3

お互いがお互いを。

むむむむむ。
前巻までを読み返さずに読んだら「えーと、今どういう状況だっけ?」と少しハテナを飛ばしてしまいましたが。
現在と過去が交錯しているせいですね。
いや、ちゃんと読めばわかるんですけども。
いよいよお家騒動も複雑さを増してきまして。
それぞれの思惑で今後の久世家をどうしていくかを考えていて。
誰に与するか、誰を仰ぐか、誰についていくか。
誰のために尽くすか。
暁人と桂木だけの問題ではなく、それぞれの長年に渡る家系の問題とかもあるからややこしい。
石崎家も何やら因縁があるようですし…。
せめて暁人と桂木が対話することでお互いの思い描くビジョンを共有できればもっと違うんだろうけれど、それぞれのビジョンが一致しないから言えば反対されるかもしれないと思うから「今は言えない」というような方向にしか動かなくて。
まだまだどうなるのかわからない感じですね。
お互いの個人的な恋情についても、暁人は当初からはっきり明確にしているのに対し、葛城はまだまだそれをどこまで表に出していいのかとかわからないような状態で。
今まで自分のしてきた行動と照らし合わせても「恋」という衝動が自分に及ぼす影響に怯えているというか。
暁人の隣に立つことを怖がっているところが印象的でした。

あとがきで日高さんも書かれていましたが、扉絵がいつも甘い雰囲気が漂っていて非常にステキでした。
いつかこんなふうに穏やかに過ごす2人にも出会えるのでしょうか。

1

桂木を凌駕していく暁人

◆あらすじ◆

久世家庶子の直継(暁人の父親の腹ちがいの弟)を久世家当主にすることを公表するため、森山侯爵家の夜会に訪れた暁人と桂木。
桂木は、直継の余命が短いことを知り、暁人を再び当主に据える算段が整うまでのつなぎとして利用することを目論んでいます。
しかし、桂木に初めて「好きです」と想いを告げられ、嬉しさのあまり桂木の計画に従ったものの、暁人は、やはり久世家当主にふさわしいのは直継ではなく桂木だと感じ、自分の考えで久世家の今後を決定しようと決意を翻します。
暁人の翻意に苛立ちを隠せない桂木はどう動くのか?そして、暁人の「今の久世家を終わらせる」という言葉の意味するところは――

◆レビュー◆

これまでの1巻につき5章の構成に対し今回は7章収録、しかも全編森山家の夜会シーン(&回想)という、甘さ控えめで増量中!な5巻。
でも、増量のお買い得感よりは、甘みの少なさ、場面が切り替わらない単調さ、登場人物が多くそれぞれの思惑が描かれているにも拘わらず、各自の意図がベールに包まれているもどかしさが、ちょっと辛い。
ただ、桂木からの確かな言葉が欲しいという暁人の想いが4巻で成就したことを考えると、今回は物語が新たな段階に入るための仕込みの回にあたりそう。
そういう意味で、ここは我慢。そんな位置づけの巻かなと思います。

当主問題に関しては、どうやら意外なダークホース登場の気配ですね。
ただ、4巻のほうにも書きましたが、どうも二人の間にある問題は、単純に当主問題だけでもないようで。
桂木の中にある蟠りは、暁人への気持ちが憎悪から愛情に変わった今でも、決して解けていないし、彼の心の闇が晴れない限り、二人の夜は明けない気がします。
今回は、桂木の心の闇や脆さが浮き彫りにされる一方で、桂木を頼ることを止め、むしろ彼をリードしていこうとする暁人の姿が描かれていて、拮抗し合っていた2人のバランスが崩れ、暁人が桂木を凌駕していくターニングポイントの回のようにも見えます。
今後は(紆余曲折はあるにしろ)暁人が桂木のナイトとなって、桂木を明けない夜から救い出すことになるのか?
ポーカーフェイスの桂木よりも、脆く弱い本質を晒し始めた桂木にとても魅力を感じている私としては、今後とも、暁人の成長&暁人による桂木救済の物語として進行してほしい…とひそかに願うところです。

本当に甘さの少ない内容ですが、それでも、一面では反目し合いながら一面では求めあっている矛盾だらけの2人の姿は 萌 え る (*>ω<)www
切迫した状況の中での短いキスシーンは、濡れ場10回分にも相当する萌え濃度!
愛情故の矛盾って、定番だけど萌え効果バツグンですよね。

◆違和感を感じる要素はストーリー展開の起爆剤なのか??◆

今後の展開が予想できない「憂鬱な朝」。
ただ、5巻までの時点で下のような違和感を感じる要素はいくつかあって、それが伏線だからこその違和感なのかどうか、気になっています。

①何故2人は陞爵(しょうしゃく 爵位を上げること)にこだわるのか?

先代からの悲願とは言え、2人が陞爵にこだわっていることには(現代人として)違和感を感じますね。
というのは、たしかに華族令で旧華族はワリを喰ったかもしれませんが、特権階級であることに変わりない。しかも、2人は森山侯爵のような先見性のない華族よりも石崎のような平民の豪商の力を認めているわけですし。
2人の価値観の崩壊は今後起こりえるのか?ちょっと気になります。

②桂木が久世家のためにしてきたことは、人の恨みを買わなかった?

この作品には、桂木が株の売買で莫大な利益を得る場面が何度も描かれています。これは桂木の有能ぶりを表現するシーンでもあるわけですが、久世家先代が相場を荒らす嫌われ者だったことなど、株取引が敵を作る行為になりかねないことも作品内で示唆されています。
その他、5巻では余命わずかな久世直継を利用しようとしたり、森山侯爵の面目を失わせようとしたり。
彼は久世家のためならどこまでも冷酷。ある意味ピカレスクなんですよね。
いつかその報いを受けてもおかしくない…そんな気がするのですが、勘ぐりすぎでしょうか?

他にも4巻で書いた桂木の父親が曖昧なままという点も…これらの違和感の延長線上に何とな~く思い描ける展開はあるのですが、果たしてそういう方向性なのか?
ちなみに私の予想は、あまり当たりません(汗)

12

yoshiaki

むぼちさま

コメントありがとうございます。
あのシーンは萌えますよね~(≧∇≦)
あそこに空き部屋があってほんとーに良かったです(笑)

むぼち

yoshiakiさんも萌えましたか!
私も、空き部屋の場面には胸をかきむしる程悶えております。

視線すら交わらないその先は

一度目。
先を知りたくて矢継ぎ早に読んでしまったようで、
あとがきを読んだところで、何か大事なところを飛ばしてしまったのではないかと思った。
そして二度目。
じっくり読もうと、一字一句、しっかり目に焼き付けた。
そもそも、(4巻のレビュー時にも同じようなことを書いた記憶があるが)この時代のお家の仕組みやら政府の決め事やらを全く分かっていないので、どういう事か理解するのに少し苦戦する。
自分の無知加減を呪いつつ読んで、二度三度でようやく、
「…あれ…?」
なんて事が出てきたり。

表紙を見て、気持ちがざわっとした。
今までは、目は決して合わないのだけれど、必ずどこかが触れていて。
そして、どこか桂木の方が優位にいるような、そんな雰囲気があった気がするから。

真っ直ぐ先を見据える暁人。
その後ろで、まるでその背中を見つめるような桂木。。
5巻にして、初めて立場が逆転した……?


動かぬ事実。
暁人が久世家の現当主であること。
桂木が次期当主になる予定で久世家にきたこと。
暁人の父が、義弟・直継を忌み嫌っていたこと。
お互いを想っていること。
平気で嘘をつけること。
桂木の、本当の父は……。

好きだからこそ相手を幸せにしたいと、生まれて初めて気付いた感情。
暁人はその感情をきっと大切に思ったのだろう。
だからこそ、自分を犠牲にしてでも、桂木を、と。
しかし桂木、は。
今までにない感情に翻弄され、平常心を保てなくなり。
欲することの怖さの渦に飲み込まれかけている。
愛することで強くなるもの。
愛することで弱くなるもの。
まるで表紙の二人は、その陽と陰のように感じる。

重たくて苦しくて。
何だか辛い雰囲気に飲まれてしまって、甘い萌えを感じなかった今作。
ただひたすら、二人の重たい愛に引きずられていた気がする。

まだまだ隣に並べるほど追いついていないと思う暁人。
追いつかれ追い抜かれ、醜い感情と無力さと非力さに苛まれる桂木。
相手を思う気持ちは同じだけれど、一旦お互いの肌が離れると、
決して絡むことはない心。

ただ相手を一番に思っているだけなのに。
息も胸も詰まりそうになりながら、ただひたすら、二人の明るい
幸せな先をと願うばかりです。

6

BL的な評価ではなく

単純に面白く読み応えある作品、という意味での神評価です。

とにかく集中して読みきらないと内容が理解できなくなるので
読むのがけっこう大変。
今回は桂木が思い描く未来がだんだんと明かされ、
ちょっと不穏な伏線なんかもあったりして(違うのかな?)
どういった結末になるのか。
最後の桂木の涙はなんかもう・・・本当に幸せになってほしいよ・・・

ぜひ次の巻では甘い甘すぎるふたりが見たいです。
暁人が桂木の劣等感なんかをすべて包みこんであげるような。
そして桂木が照れ隠しのツンからの特大のデレなんかがあれば・・・!!
コミックス派なので長い日々をそんな妄想しながら凌ぎたいと思います。

7

糖度は今ひとつ…でも

今回は日高さんも触れてらっしゃいましたが、糖度はほとんどありません。
てか同じ敷地内にいてほとんど会いません。

桂木と暁人の思惑がうまく噛み合わず、見事な擦れ違い。
お互いを思えば思うほど歯車は狂ってきます。
しかし、暁人も桂木の真意を読み取れるまでよう育ったもんです。
今回はオールキャラでなかなか進んでませんが。

代わりにサービスというか、扉絵がラブラブでお気に入りです。

なんといっても。尼さん得点のペーパーが暁人褌が素敵!!
ちょっとコメディタッチで本編のシリアス疲れを緩和してくれたのでぜひ手にとっていただきたいです。

1

完結してからまとめて読みたい!

 長丁場になってきたので、復習なしに最新刊だけ読むと感情移入が難しいです。脳みそ漏れちゃってる人は特に(←私)。
 ああ、それにしてもこの切なく妖しい雰囲気。桂木はもちろんですが暁人様もどんどん色っぽくなってきて。精神的には従×主だったのに肉体は主×従になっているところが非常に萌えますが、受け攻め固定では勿体ない! 
 これからも色々ありそうなので、心と体の上下関係を行ったり来たりさせながら2人でのし上がって行ってほしいです。完結したらゆっくり読みなおして、この美しい世界に浸りきりたいです。

4

すったもんだのお家騒動

幾度も体を重ねたふたりであるのに心を通わせたのはついさっきですから、手をつないだり抱きしめたり、そんな他愛ないことで嬉しくなる暁人の表情ひとつひとつがとても可愛らしくて癒されます。彼が桂木にどれほど焦がれていたかはもう充分わかっているつもりでしたが、頬を綻ばせたり目を細めたりして喜ぶ姿から伝わる愛の大きさを今一度よくよく知りました。

物語も佳境に入っているため、本の分厚さに比例するかのように内容も厚く濃くなっております。
日高先生の仰るとおり、延々夜会&森山候のターンです。この一冊のうち8割はおじさま方が奮闘しております。森山侯爵閣下だけでなく、桂木高之氏や石崎父もガンガン登場しています。
ですから必然的に会話の内容は密になり、キャラクターが多くなるほど対話も増えます。よって、とにかく文字を追う、追う。
あっちで策謀、こっちで謀略。四方八方、謀の嵐。ある種の群像劇やもしれません。暁人を除いたとしても、西園寺重之氏と嘉世子夫人からは桂木に好意の矢印が出ていますし、石崎総右衛門からは必要とされていますでしょう? ひとりを取ってもそうなのだから、全てのキャラとなると本当に入り組んできました。

・嘉世子様は、桂木を暁人の手から解き放つべきだと考えている
・石崎総右衛門は桂木を大番頭としてそのまま据えたいつもりでいる
・森山候と桂木はついに手を切る
・桂木的には、久世家の次代当主として久世直継を祭り上げたい(仮)
・久世暁人・現久世家当主が隠居することはこのまま決定とせざるをえない

事の行く末を考えてみようとナイ頭ひねってはみたのですが、圧倒的に知識不足ゆえそもそもこの時代では何が許され何が憚られるのかさえ分かりません。
ですから暁人の言葉「今の、久世家を終わらせる」から真意を探ろうと、いくつかのパーツをつなぎ合わせます。

・久世直継には息子がいる
・息子に対する庇護を求められている
・おそらくそれを受諾したものと思われる
・現久世家を縛るのは、なにより先代である久世暁直の考えと暁直の生き写しのような桂木が知謀めぐらせた結果である

……からすると、今の久世家=暁直が創り上げた久世家と考えました。私は。
今の久世家を終わらせる=暁直の影を消す?=暁人は隠居+桂木が久世を継ぐのもナシ?
もしやついに暁人が[桂木に久世家当主としての居場所をつくる]という考えを無くすのでしょうか。お互いのためにとばかり動いていたからうまくいかないとわかったからこそ、そういう方向へ動くつもりでしょうか。暁人は、桂木のためならなんだってできてしまいますしね…。
これでいいんだよな、と。もっと成長する、からはやはり留学をすることかなと考えます。幾年か日本を離れる間、名代を立てるつもりかな。それを直継の息子とするのか…いや早計すぎますね。
……桂木が折れることになるのはどこなのでしょうか。彼が幸せの様々なパターンを理解するのはいつでしょうか…。
で、桂木が言う「直継にとっての好機」というのは、やはり息子のことでしょう。
直継の住処を掌握している桂木が息子の存在を知らないわけがありませんもの。
でも桂木高之の言う通り、うまく動かせるような駒ではないと思うんです、直継様は。

などと、色々考えてみれども思うようにまとまりません。じっと見守るしかありません。
そして今回感じたのは、[みな桂木の手の上にいるようでその実、結局肝心なところは『暁直』あっての現・久世家だ]と言うことです。
暁直の英才教育を受けた桂木智之ももちろんそう。石崎家しかり、森山候しかり。そして久世直継しかり…。暁直の影響力は絶大であり、それだけ彼に備わっていた当主の資質が研ぎ澄まされたものだったのですよね。
(若かりし頃の暁直は、暁人の顔に桂木の中身で、んもーーすごい厭な人ぷんぷん感が逆にたまらない!! たまらなく格好いい! もうここまでならいっそ格好いい!)

それと暁人と桂木のこと。
以前の暁人なら、並んで歩かないことに対して命令してくれなんて言う桂木に、「並んで歩くったら歩くんだよだって歩きたいんだから!」という風でしたが、もう今は違いますね。ちゃんと説明できるし、冷静でいられる。それもこれも桂木が暁人のことを好きだと言ってくれたからなわけです。心に余裕があるからこそ、暁人は今桂木を翻弄しているのでしょう。
実は私、過去の巻で桂木が「暁人様は尊く優秀な方」と言っていることが今まであまり納得しきれず、ドコガ…?くらいに考えておりましたが、ようやく分かりました。確かにまだ幼さの残るところはありますが、いつの間にか桂木をも超えて知謀めぐらせていますもの。頭の回転も良い。

恋も情もなにひとつ知らなかった桂木にとって、誰かを愛して焦がれて賭したいと願う感情はひどく脆くて情けないものに思えるのでしょうか。
逞しくあらねば、なににも負けぬ心の強さが折れ曲がることがあってはならない、そんな彼の美学を汚しているからでしょうか。
ちっとも情けなくなんてないのに。冷えていた桂木の心を溶かす暁人の優しい温もりを、大切にしてほしい。愛を受け入れて、昇華してほしい。

次巻発売を大人しく待っております。

11

想えば思う程

クライマックスが近いのかと勝手に思っていたらまだまだな5巻です。

不測の事態に際する思考回路、行動パターンがお互いに推測出来てしまうからこそ、想いが通じ合った2人なのに純粋に信じきる事のできない苦々しさ。

暁人のつくる新しい道筋。
それに従う桂木。
それでも桂木の思惑だけは曲げられず、ギリギリの所で軌道修正を図りながら暁人の手綱を握ろうとする。
暁人が叔父である直継と出会って感じる違和感に、桂木ならばと考えれば考えるほど譲れない思いに、どうしても重なることのできない境界線を知ることになります。

過去桂木と関係の合った人たちが、今回桂木の手駒として再登場してきます。
話だけならひどい仕打ちと暁人同様嫌な気持ちになる関係だったのですが、利用されることを楽しんでいるような、恩返しのような、思っていたようなひどい仕打ちではないみたいで。
そこここに大人の事情が絡んでいたみたいです。

なかなかデレてはくれない桂木のワンショットにこれだけ?と思いつつも事態を考えれば仕方ない。
森山公爵と総右衛門の大人の言い合いが微笑ましくなる夜会のターンとなりました。

4

桂木の揺れる想いにきゅん♡

4巻から引き続き神評価です。

ラブ要素が少ないと事前に把握済みでしたから想定内。でもラストに向けてなくてはならないシーンだったんだろうと思うので寂しいけど全然オッケーでした!笑

間に2人で誰もいない部屋に入ってキスしたり抱き合ったりしてましたし♡寧ろ萌えました!気持ちが通じ合ってのラブはいいですね♡暁人も優しい桂木にメロメロでしたし♡

お互いの思惑が複雑過ぎて一体どう転ぶんだろうと続きが気になります!結局久世家はどうなるんでしょう?2人に幸せに寄り添える未来が来ますように♡

アマゾンのペーパーは可愛いですね!
桂木の背中にただならぬ色気が……!!
暁人も本編では見れない可愛さで!!

全サにも手を出してしまいそうです…

8

kays

コメントありがとうございますっ!!気付かず申し訳ありません……そうですよね!2人の公の場での秘密の逢瀬って萌えますよね!本気度が伺えて!次巻もとても楽しみです!

むぼち

私も、kaysさんと同じく、二人のあわただしくて必死なラブシーンに、ものごっつう、これ以上ないというほど萌えました。

私にとっては4巻のエッチより上かもしれません。

ラブ度は低くとも萌えは炸裂

憂鬱な朝の五巻です。
ネタバレなしで書きたいと思います。

わたし、この巻で終わりなんだと思っていました(汗
それは『花は咲くか』の方でしたかね…
ひじょうにぶ厚く、読み応えアリでした。

四巻では良いところで終わっておりました。
今巻は夜会の最中に暗躍する桂木と、そんな桂木に暁人が葛藤するお話でしたね。

攻めの暁人と受けの桂木は、自分はさて置きお互いのためだけに動いているので、着地点がそもそも違うんですよね。
桂木はともかく、暁人は、それを子供の頃からの経験上悟っています。
目隠ししてしまっているのはむしろ年長の桂木で、暁人の方が大局が見えている感じが今巻はかなり表されていました。
もう、ひじょうに切ない…

桂木の出生の根っこ部分の秘密も明らかになりましたし、ああ、絶対このふたりには目に見える形で幸せになって欲しいです。
あとがきで日高さんもおっしゃっていますが、ラブ度は少なくとも悶えました!
これまた一年待たなきゃダメなんて、放置プレイでしょうか(涙

Amazonで購入しましたが、ペーパーはふたりの行為の後の天然暁人炸裂編という感じでした。
本編がシリアスなため、一服の清涼剤的でした。

16

どんなに迷っても、最後には二人に幸あらん事を。

遅くに転んでよかった事は、一気にまとめて読める事と皆よりも早く最新刊が楽しめる事です。(でも次からは同じ期間待たねばなりませぬ)
4巻読んでもだもだしていたのですが、こんなにも早く5巻が読めるなんて!

4巻最後でやっと結ばれたと思ったのに!
それでも二人は心穏やかにはなれないのですね。
お互いを想う故に、歯車がズレていく二人が矢張り切ないです。
作中で暁人さんが思った様に、二人で手に手を取って逃げてしまえればいいのに。
「家」って何なんでしょうね。
どんなに迷っても、最後には二人に幸あらん事を。

コミックス派なので、続刊が待ち遠しいです。

ペーパー欲しさにアマゾンで買いましたが、これは!
暁人さん、褌姿満載でした(笑)
えらい可愛いのですけれど!!!!!!!

12

頭が動かない。

発売に向けて1巻から再読し心の準備をしていたのですが
1回目では全く頭にはいってこず

この時代について知識が深くなくとも毛嫌いすることなく読めるというところは好きなのですが、やはり難しく感じてしまう。
毎回・・・

桂木が綺麗だから読み続けていられる様な気がする。

今回はラブというよりはそれぞれの心の部分と今までの回想がフラッシュバックのように描かれています。

とても力強い動きでした。

が。萌え評価・・・という点では中立以下かなと思いました

BLじゃなくて良くなってるなと
だんだん思えてきました。

話の軸が時代物なので、そちらに色々気がいってしまいます。
2人の愛情だけを見つめて読み続けることはまだできるのだろうか。

自問自答しつつの5巻でした。

大好きな桂木ですが、今回の巻はあまり魅力的に感じなかった。

3

終わりに向かって進み始めた、圧巻の展開

4巻で溢れ出た桂木の心……
桂木に「好きです」と告げられ、暁人の余波が静まらぬまま
共に森山侯爵の夜会に出かける場面から幕が上がる。

華やかな明治の華族社会の雰囲気の中、
魅力的な登場人物、目の離せない物語が繰り広げられる本作。
前巻で物語は収束に向かうかと思われたが、
そう一筋縄ではいかない展開の5巻だった。

この巻では時々回想が挟まるものの、ほぼ全編森山邸での場面が続き、
そこには、久世子爵家と利害関係をもつ人々が一同に会している。
主役二人以外の、それぞれの思惑も興味深く
物語は人々の思惑を絡めながら回って行く。

暁人と桂木。
二人それぞれの強い気持ちを背景にしながらの
久世家の行く末を巡る策略と息詰る駆け引きは
物語として非常に面白い。

桂木の思い描く通りにはやはりならない暁人。
また一段大人になった暁人が顔を上げて前に進んで行くのに対し、
俯いて立ち止まる桂木が印象的なラストだった。

出会う前から桂木は暁人に強い嫉妬を持ち続けていたのだが、
それなのに惹かれるのを止められない想い。
というより、だからこそ彼は暁人に惹かれるのか。

暁人が日増しに大人になり、桂木の為にと頑張れば頑張る程、
暁人への想いを自覚すればする程、
桂木の中で膨らむどうしようもない苦しさ……。
そんな、側にいて強く強く思い合い、
互いに互いの為に動いているのにすれ違っていく様に、
胸ががキューッとする。

何もかも完璧に出来るのに、恋や情は知らずに生きてきた桂木が
己の内側の柔らかく弱い面をさらけ出せるのは、いつの日のことか……
6巻が待ち遠しい。


(^o^)
極めてLOVE要素少なめのシリアスな展開ですので、
Amazon限定オマケのペーパーはマスト!
暁人さまの可愛い褌姿が見られます(笑)
本編では、桂木の湯上がりシーンも見られますよ。

17

yoshiaki

こんにちは。

>Amazon限定オマケのペーパーはマスト!
> 暁人さまの可愛い褌姿が見られます(笑)

買う前にこちらを読んでいたにもかかわらず、まさか褌萌えなんて…と5冊まとめて別の書店で購入してしまったのですが・・・
褌を侮っていた私がバカでした(T_T)
みなさまのレビューはよくよく参考にしなければならないという教訓を得た作品でした。

わ、わかりづらい・・・・

やっぱり前巻のラストで終わっていてもよかったかな、というくらい、受けがかわいそうになってきた展開。

気持ちが通じ合っても幸せになれるとはいかないあたり、一筋縄ではいかないおはなしで、おもしろいといえば、おもしろいんですが、あんまりキャラのかき分けができていないせいか、複数のキャラが、しかもほぼ同じ正装というシーンでは、いったい誰が誰だが・・・・混乱しないという方は、きっとよく訓練された読者なんでしょう。
わたしは名札をつけてほしかった・・・・
ついでに、仕方がないこととはいえ、キャラの名前も似通っているので、さらに混乱する・・・・

おはなしは、もちろん、おもしろいとおもいます。
でも、わかりづらい
それから、萌えはあるんですが、わかりづらいので、萌えづらくもあり・・・・受け攻めどちらも心理戦というか、本音を見極めたくて互いの気持ちの裏の裏まで読もうとするのが、とっても萌えるんだけど、すごくわかりづらい・・・・

コミックスで一気に読むだけに、この一冊では不完全燃焼。
次巻が楽しみだけど、あとどれくらい続くのかなあ。


11

余韻に浸る

神評価

桂木、暁人2人は最後にはちゃんと幸せになる!と自分に言い聞かせながらの5巻読み。
お互いもっと話あったらいいのに。
そして2人は何をどうしたいのか。お互いのためを思っているのはわかるんだけど。
桂木が嘉代子様に、暁人とどうありたいのか聞かれていた。
この答えって結構重要ですよね。
5巻ではその答えを知ることはできなかったけど、すごく気になります。
暁人の考えも知りたい!桂木高之殿、総一郎に説明する前に私に説明してください。
もうすでに6巻が、キャラセレが待ち遠しいよ。゚(゚´Д`゚)゚。
雑誌で続き読みますが。
雑誌掲載の時とセリフや絵が違うとこがいっぱいあって、また新たに楽しめてよかったです。
ここまで違うと、雑誌買っててよかったなと。2倍楽しめる!

Amazonペーパー付きめっちゃよかったです。
本編エロ薄をかなり補ってくれてる内容♡
暁人の優しさ、それが心地よくなってしまう桂木がたまりません!桂木の負けず嫌いもかわいい♡

5巻最高でした!



15

【Amazon.co.jp限定】憂鬱な朝(5) 描きおろしペーパー付きを購入しました

とりあえず、ペーパーは外せません!
迷わず【Amazon.co.jp限定】版購入。
今回は、日高さんのサイトでも書かれているとおり、延々と森山邸です。
そして、あの方もあの方もあの方も・・・オールキャスト登場(拍手♪)
しかし・・・本当にあの石頭な暁直さまの実子ですか暁人さま?
というくらい、思考も柔軟で成長著しい暁人さまですが、そのことがさらに桂木とのすれ違いを招くというじれったさも健在です。
桂木も暁人さまのことを認め(心の中ではもう認めていると思うんだけど・・・)もっと自信を持って信頼して良いと思う。
誰がなんといっても暁人さまを育てたのは桂木自身なのだから・・・。
限定のペーパーはいつものノリで・・・お互いにとても可愛らしかったです。
そう、桂木はいつだって暁人さまには冷静でいられないのだから、そろそろ認めてしまいなさい(笑)

15

この作品が収納されている本棚

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