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作者さんのお名前も知らないまま完全にジャケ買いしましたが…
なんなんだこの作品は!
あらすじに関しては皆様が書いてらっしゃるので省略しますが、この作品の面白い所って、会話と間合いの妙だと思うんです。
ストーリー的には比較的山場の少ない淡々としたものなんですが、ページの中でキャラ達の心の動きが表情・セリフ・モノローグでしっかり説明されている。
なのでどこを切り取っても二人がこうなったことに不自然さがないんです。
ときどき「ノンケがゲイに転ぶの早すぎじゃね?」っていうご都合展開を感じてしまう作品もありますが、この作品にはそれがない感じがします。
あと寺島目線で読んでいくうちに心憎いな~と思ったのが、楢崎のワンテンポ遅れたリアクション。
寺島が下の名前を教えたとき、楢崎は最初リアクションが薄い。寺島が「いい名前だなくらい言えや」みたいにモヤっとしたところで、楢崎が「寺島夏生か、主人公みたいな名前だな」と返す。
寺島と楢崎が海に出かけたとき、ばったりバーのマスターと出くわしてしまうが、楢崎はそのことについて触れない。ので寺島が「さっきの誰?くらい聞いてくれないのか、(中略)もうなんか不毛な気がしてきた」と落ちてしまったタイミングで「さっきの人…何?」でたまらず寺島からディープキス。
なんというか、落として上げる!!みたいな(笑)これ実際されたらたまらんですよ。
最後、エッチしたい寺島を余裕の表情でじらす所といい、楢崎って無自覚魔性系の素質あるのでは!?
結果キス止まりでお話は終わりですが、映画一本観終わったくらいの満足感でした。続編でないかなぁ…。
つねづね、本当に、市川さんは「間」を使う魔術師だなーと思っている。
小説なら三行〜五行使って説明するようなところ、
市川さんは1〜2コマで表現してしまう。しかも、セリフナシ、本当に微妙な表情の変化(例えば口元、目元)だけで。
なんかもうそれって才能です。お手上げです。という気持ちになりながら、
その微妙な変化に胸を鷲掴みにされる。
個人的な趣味だけど、BLだから男を好きになるのは当然、という傾向は最近食傷気味で、
全然嫌いではない、むしろそういうのを読みたい!!と思うことは多々あれど、
やっぱり「男同士なのに、という点で悩んだり、悩まずともちょっとどうしよっかな、と思ったり」でゆっくりゆっくり進んでいく話というのは、たまらなくなる。
あーもう早くくっついちゃえよ〜〜!!!と散々思っていたい。何度でもすれ違って何度でも「え?なにそれ?なんでそんなこと思ったの」とキョトンとしたりされたりしてほしい。
特にこの作品の寺島と楢崎はそれがほんっとうに多い。
なんでお前の部屋でエロいことしちゃいけないんだ的な。やっぱり俺のこと的な。
いやいや全然そういうんじゃないから。マジで。的な。
好きです。あと百回続けて欲しい。永遠に微妙にズレた二人であってほしい。
しかし散々焦らされてからの二巻で……というのはカタルシス爆発で、最高でした。
市川さんのなかで一番好きな作品。
これからもずっとずっと、水戸黄門みたいに続いて欲しい。
二人もきっと大人になる。過去のことを笑ってみたりもして、でもそこからまた新たにすれ違ったりして、本当に永遠に、このまま生きて欲しい。
キャラクターごとまるっと愛してます。大好き!
市川先生の作品はもともと大好きですが、今回もすっごく面白かったです!
まだ発売から1ヶ月くらいなのに、もう何度読み返したことか。
読後は本当に幸せな気分に浸れます。
先生の描く漫画のキャラ達はすっごくもだもだ悩むんですよね。
そこが大好き。
今回のお話も、ローテンションで我が道を行くタイプの読書家メガネ楢崎くん(ノンケ)と、一見冷めてるヤンキーだけど実は一途でずっと楢崎くんが気になってる寺島くん(女子は好きになれない)の、ぐるぐる考えて悩みながらお互いの距離を縮めていくお話。
悩むってのは、心が相手で占められてるから。
好きって気持ちをこんなに悩まなきゃいけないのは、男同士ならではだと思うんです。BLならではのぐるぐる思考。結ばれるなんて無理だと思いつつ、やっぱり好きだから期待しちゃう。そんな男子たちが可愛くて可愛くて仕方ないです。
キャラ達の恋心をびしびし感じて、胸が痛いくらいキュンとします。
最後お互いの気持ちを確かめ合ったあと、すぐエッチしたい寺島に対して、家族いるから無理と超クールな楢崎。
なだめるように頭なでなでしておデコにちゅっ。
「そーゆーのはまた今度じっくりな」
このシーンで、楢崎はきっとドSでエロいと確信した。
超かっこいいです。きっと寺島は今後も振り回されるんだろうなぁ。
市川先生の作品はどれも同じくこう思うんだけど、「続きが見たい」です!!
市川先生は作家買いしています。
いつも思いますが、なんて「キュンッ」を描かせたら天才的なんでしょうか!!
いや~、今回もやられました。
先生、ありがとうございます~♪
ストーリーの感想を書くと、どうにもネタバレしすぎる気がするので。
たまには違った事を書いてみようかと。
高校生の対照的なタイプ二人を、私なりに簡単に分析してみます。
寺島くんは高校生デビューの不良少年。
目付きが悪いせいか、喧嘩ばかりしていて。
遊び仲間が何人かいて、高一の頃は皆と夜遊びして店で酒や煙草を飲んだりしていた。
夏服の時の制服はネクタイをせず、前ボタン全開で、中はカラーTシャツ。
右耳に一個、左耳に二個ピアスを開けています。
それがすごくセクシーで好き♪
一人っ子?母親との会話のやり取りは、かなり面白い。
性格は、見た目もそぶりもクールだけど、実はピュアで熱い人だと思います!
楢崎くんはマイペースな優等生。
背が高くヒョロッとした眼鏡くん。
右目の下の泣きボクロが色っぽい。
服装もたたずまいもきちっとした、清潔感のある人です。
家族が多く、家ではゆっくりできなくて。
静かに本が読める場所を求めています。
性格は、一見気難しそうですが、裏表の無いサッパリした感じ。
飄々とした中にもユーモアがあって、愛すべきキャラです♪
二人のキャラの違いがとても楽しくて。
違いとか、変化をじっくり楽しんで読んでいただきたい。
そして、このお話の中に漂う空気がとにかく素敵です!
先生も前書きに「季節を感じる」お話にしたいと書かれていて。
二度目は特に、意識して読みました。
二人の切欠となる図書室、廊下、教室、帰り道。
家の外、散歩道、海辺…。
窓の外等の形で、綺麗な空がたくさん出てきます。
陽射しの強い空には入道雲が浮かび、春や秋には鱗雲が浮かんでいたりする。
星のきらめく夜空も綺麗。
二人の制服も季節で少しずつ変わったり。
気持ちの変化とともに、着方も変わっていきます。
先生の言葉のお蔭で、素敵なものをいっぱい見つける事が出来た気がする。
感謝、感謝♪
やっぱり市川先生は、これからも目が離せませんね!
このカップルとてもいいですねー。
一見タイプの違う二人が周りも知らぬ間に仲良くなって、二人だけの世界でどうなんだろ?どうなんだろ?って相手の気持ちを期待していく。恋愛の初期段階の会えるかな?これってどういう意味?期待していいのかな?って言う、フワフワした気持ちがそこら中から溢れていて、読みながらずーっとにやけっぱなしでした。不良と言ってもそこまでの悪じゃなく、優等生の方もそこら辺にいそうな程度の優等生でとても妄想しやすい二人と言うのもいいです。
楢崎くんのおうちに遊びにいったときに弟たちがモジモジしてるのを見て「照れてやんの」と言うシーンや、最初のご褒美のキスシーンがなんとも綺麗で、うっとりしてしまいました。
二巻に続くと言うことなので、楽しみです❤