ボタンを押すと即立ち読みできます!
クズ男に惚れた罰でしょうか――
クズ、ヤンデレ、鬼畜、変態等、ヤバイやつらのショートストーリー集。いやーなんか地雷原みたいな一冊でした 笑 そしてどれもエロかった。。。
間違いなく万人には受け入れられないと思う。前半結構痛いダークって感じだし、幅広くなんでも読める人向けですね!
終盤にコミカルだったり、仲良しカップルの話があってなんかちょっとほっとしちゃいました。ヤンデレ好き、メリバもたまにはいいな、とか何だかんだ言いつつやっぱりハピエンが良いなあ。。。と思ってしまった。
この作品ははらだ先生の短編が7本+「変愛」の描き下ろしが1本入っています。短編なのでひとつひとつの話は短いですが、さすがはらだ先生。どれも後味が尾を引くような作品です。
普段私はまるまる表題作の作品のほうが満足感があって好きなのですが、「やじるし」は先生の作品が好きな方、ダークで鬱感強めなのが好きな方にはいろんな角度の話が一冊に詰まった最強の本だと思います!
ほかのレビューにも多いですが、私のイチ推しは「ひきずる音」です。サイコパス味があるキャラクターってめちゃめちゃ目が惹かれるんですよ!関わるのは絶対いやだけど。いやぁ、最高です。
出会いは新入生歓迎会、
受けのグラスが空で攻めが注文しようとするシーン。
攻め「な、さっき何飲んだ?」
受け「…か、カルーアミルク…」
攻め「(だっせ)」
私カルーアミルク大好きなんだよね!地雷です!↑
下衆ヤロー、レイプに痴漢、バッドエンドよりも!
「好きなお酒を登場人物にバカにされる」と言う
BL部分とは関係の無い地雷でグサっと来ました(^-^;
それでも好きです、今でも好きです。
久々に読むと下衆BLのお題に偽りない容赦無さ…
でも耐えて耐えて傷ついて、相手を想って身を引こうとして、
受けの一途な想いが最後の最後で攻めを振り向かせる。
時が経つにつれて無自覚な独占欲を剥き出しにして振りかざし、
本当に相手に強く執着しているのは攻めの方!
そこに辿り着くまでの見ていてしんどい仕打ちの数々も、
ラストで全て浄化されてしまい感動すら覚えます。
読後は幸せな気持ちで満たされ、
二人のその後が気になるポジティブな感情しか残らない。
今となっては属性チャート診断結果「闇の腐女子」の
「おすすめ作品一覧」の一番上に出て来ますが、
表題作は概ねハッピーエンドだと思います。
やじるしが気持ちの向きを表すように、
私が「攻め←←←受け」が好きだなーと自覚する
きっかけの一つがこの作品だったなぁと感じます。
本当に闇のBL感がするのはこの次からの3作品では無いでしょうか?
BLらしいカップリング萌えとは少し違うような気もするけれど、
お話の展開の上手さや人物の狂気とエロティックな描写に
引き込まれてしまい、不快にならず面白いと思って読めてしまうのだ。
その後の「れいの男」と「変愛 間男変」が、
重暗本になり過ぎないようバランスを取ってくれて、
読後感を良いものにしてくれる、お口直しのデザートのようです。
「れいの男」は私の好きな自慰バレシチュ、
ふとしたきっかけから潜在的な欲望が覗かれ、暴かれ、
満たされて開発されていくのに萌えと達成感があります。
「変愛 間男変」は前作を読んだ私は
この後起こる事が大体予想出来てニヤニヤしちゃった。
何も知らない人は陵辱チックなハードプレイにゾクゾクするはず、
私も前作の時そうでした、騙された!
ネタばらしで笑顔になれて、一話で2つの真逆なエロを楽しめるシリーズ。
こういう変態プレイを合意の上で楽しくやっているカップル好きです。
ダークじゃなく光の方向に他者には踏み込めない二人の世界があるからだ。
やはり「やじるし」が一番お気に入りですが、
それ以外だと「れいの男」や「変愛 間男変」が好き。
全部楽しく読めるけれど、どちらかと言えば私はハピエン好きのようです。
色んな愛の形を楽しめる1冊なので、
何が好きかで自分の嗜好性の再認識も出来ますね。
カバー下は各カップルの解説がやじるしの向きと共に、
変愛の二人がお互い同じ向きと数、相思相愛感が微笑ましいですね。
この作品はまとめて、こんな感じの作品!!と言えるような作品ではなく、収録作品の温度差が激しいので、一つ一つレビューしていきます。
「やじるし」
受けが可哀想だし、報われなさすぎる…。あくまでも自分の意見なのですが、攻めのクズさが凄くいいと思います。はらださんの描く攻めって、めちゃくちゃ良い奴か、ゲスかったりクズだったり(言い方悪くてすみません)だと思うんです。その中でも人の心を持ったクズでした。(褒め言葉)読み応えもあって、この作品の代表作の名に恥じないお話でした!!
「ひきずる音」
凄く好きです。攻めのビジュアルが良すぎる。なんやかんやで攻め受けともに依存してて、これぞ共依存って感じでした。受けが過去をひきずりまくってることも込みでのこの題名だとしたら…と考えると、ひきずる音は攻め受けのどちらからも発せられてた音なんだなぁ…と思いました。
「歪みはじめ」
先生と生徒のお話です。簡単に言いますと生徒の精神的な弱み(?)に漬け込んで肉体関係を持とうとする教師のお話です。全体的にやっぱり暗めの雰囲気で、明るくて幸せ〜、って感じじゃないです。というかこの作品自体あまり明るい作品ではないので、一作目、二作目を読めた方なら全然行けるタイプの話だと思います。
「痴漢されている彼を偶然発見して、的な展開」
これはネタバレしたくないです!!!最後まで読み進めた頃には全身鳥肌もんでした。私の性癖に突き刺さってくるタイプの痴漢系漫画です。ネトラレ?というべきなんでしょうか。取り敢えず読んでいただきたいです!!
「れいの男」
ここに来てコミカルな感じの作品です。シリアス無理矢理系が続いたあとにこの作品を読んだ私の感想は「これは救いか…?」の一言に尽きます。残業をした社員におこったエロい事件の話です。笑えるところもあるので軽い気持ちで読めます。
「変愛 間男変」
受けの性癖に付き合ってあげる攻めくんの相思相愛ラブストーリーです。普通におもしろいしエロいし可愛いです。この作品の中に収録されている話の中では一番優しい話なんじゃ…?
カバー裏が一番の素晴らしいポイントなので、是非読んだあとに見てみてください!
「はらださんの作品はこんな感じだよ」って感じでおすすめする分にはとても良い作品だと思いました。買ってよかったです!
紹介文が強烈。
「下衆、屑、変態、ドM、鬼畜、社畜、ラブコメ、切ない系など、あらゆる“はらだ”節の良いトコロをつめこんだ・・」って、凄すぎるでしょう。
はらだ先生は、変態を書かせたら、横に並ぶ人が居ないんじゃないかと思う鬼才。
反面教師的な教材漫画かもしれない、読後、ちょっぴり悲しくなった。
とっても歪んだ組み合わせ、どの短編にも登場するのは、歪んだ攻めと受け。
自分がモテる、好かれていると思いたがる病んだ寂しがり屋と、歪んだ受け。
破れ鍋ととじ蓋カップルは共依存。
こういうのメリーバッドというのでしょう?