azami

薊
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神32
  • 萌×24
  • 萌3
  • 中立1
  • しゅみじゃない0

--

レビュー数
5
得点
186
評価数
40
平均
4.7 / 5
神率
80%
著者
おげれつたなか 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

媒体
BL漫画(コミック)
サークル
おげれつ<サークル>
ジャンル
オリジナル
シリーズ
恋愛ルビの正しいふりかた
発売日
価格
ISBN

あらすじ

商業誌【錆びた夜でも恋は囁く】番外編。

表題作

林田かんのすけ(かんちゃん)
弓冬次

評価・レビューするAIの精度がアップいたします

レビュー投稿数5

この手をとれば....

かんちゃん良い子でした、やはり...
本編読んでる時から「自己中やし、むかつくのに何故か痛々しいな...」と思っていたら、やはりかんちゃんの背景に抱えていたものがありました。
ただ、抱えるには幼過ぎたんです、重すぎました、全てが。
溢れて一杯になってしまった...
そこまで、耐えてしまうほどかんちゃんは優しく、そして家族を弓を愛してました。
弓もかんちゃんを愛していたが、心の何処かに過去に思った男が残っている、
そんな、弓の心に何となく気づいていくかんちゃん。
それと、平行して、ブラック企業で行われる不当理不尽極まりない扱い。
家族の為に我慢していたかんちゃん。日に日に煮詰まっていくかんちゃん。

そんな矢先、仕事でのミスを責められ、罰としてまっ裸になることを強要されるかんちゃん。
「もういやだ、もう無理かも」心の糸が切れかけた時、弓に辛い心情を吐露します。しかし、弓は「頑張れ!」と背中を押すのです。
もう、限界だったかんちゃんの、頑張れなくなっていたかんちゃんの...
弓も若いのでそこまで気づく事は出来るはずもなく、悪気は無いんです、が、
そこからかんちゃんは耐えて会社へ通い続けた結果、笑顔が可愛く、優しく、思い遣りあるかんちゃんが無くなっていく...
笑わない、怒りっぽいかんちゃんばかり増えていく
我慢し続けた結果「弓はバイトをのらりくらりとし気楽に暮らして、家族も俺の辛さを解らずに..」とかんちゃんの許容範囲を超えてました。

ある日、弓との諍いで思わず手が出てしまったかんちゃん、家を飛び出します。
超えてはいけない線と超えてしまったと茫然自失のかんちゃん
「かんちゃん寒いでしょ、お家かえろ」と手を差し伸べる弓
弓も一生懸命考えたんです、そして、かんちゃんの側にいようと思ったんです
この手と取れば、この手に縋れば、きっと俺は堕ちてしまう...でも取るしかなかったかんちゃん。一人で背負うには幼すぎて未熟すぎたのです。
互いに側にいることしか出来なかった、それが傷の舐め合い、惰性に変わっても
本編に繋がる序章として描かれた二人の話に涙しながら、一気に読めず、二度程閉じながら読みました。
おげれつさんの画力と効果的なコマ割りがB5サイズで凄く活きていると思いました。
どうすることも出来ない若さと優しさと弱さが瑞々しいくらいに、ヒリヒリした感情が流れこんできました。
これを読んで初めて「錆びた恋..」のタイトルの意味、「恋愛ルビ..」のかんちゃんの冷めた目が解りました。
再生した二人の愛おしさが倍増しました。
買って良かったと心から思いました。
おげれつさん凄いです。

16

かんちゃんは、怪物ではありません。

「錆びた夜でも恋は囁く」の前日譚。
かんちゃんと弓のお話ですが、
この作品を読んでから、続刊を読むことを是非に薦めたいです。

そこには、弓を心から愛し、家族思いのかんちゃんがいて、
スナップ写真の中の様な、表情豊かながカレがいた。

高校を卒業し、弓との同棲を始めた かんちゃん。
一生懸命に働き、妹の夢のため、弓との生活のためと、
文字通り、自分をすり減らし、乗り切る毎日だった。

不条理な会社先輩から止めどなく続く、罵声、軋轢、パワハラ。
妹の学費捻出は必死であり、夢を叶えてあげたいのも本意。

それでもかんちゃんは逃げず留まり続けたけれど、
板挟みの日々は、いつしか、かんちゃんから笑顔が消え、
心の闇が表情も感情も奪って行く。

かんちゃんの闇とは裏腹に、マイペースでゆるく生きる弓。
逃げればいいんだ。とのアドバイスも、
現実と背中合わせのかんちゃんが選択できる訳もない。

黒く煮えたぎった感情は、やがて暴力と言う形で弓に向けられた。

殴られても、迎えにくる弓が差し出す手を、
後悔しながら、震えながら、ダメだとおもいながらも
かんちゃんは、また、握り返してしまうのだった。

使えない携帯を、いつまでも持ち続けていた弓。
捨てられない過去がそこにあるのは、かんちゃんも気付いていた。

弓は本当にかんちゃんのことが好きだったのか?
かんちゃんの優しさに甘え、寄生していたようにも見え、狡い。

真っすぐで、真面目すぎたから、心が破滅した。
かんちゃんが頑張り過ぎた過去は辛すぎる。

続刊で彼氏 秀那に時折見せる
優しさ、柔らかい表情が、本来のかんちゃんであるのだと知るとともに、
続話のタイトルがなぜ「ほどける…」なのか、判りました。

秀那の癒しで、かんちゃんの凍った心を解きほぐし、やさしさで包み、
秀那自身も知りたがってる、本来のかんちゃんに戻れたら。と思います。

かんちゃんは、怪物なんかではありませんでした。

心が痛くなる作品ですが、
「錆びた夜でも恋は囁く」「ほどける怪物」「はだける怪物」を読む中で、
無くてはならない、お話です。

4

薊(アザミ)の花言葉は「触れないで…」

【錆びた夜でも恋は囁く】で弓に暴力をふるっていたかんちゃんがどうしてそうなってしまったのか、というザラついた経緯の話。

父親不在の実家を金銭的に助けなければならないかんちゃんは高卒で就職。
美大を目指す妹の夢を叶えたい、自分が頑張ればなんとかなると思っていたかんちゃんは混乱の新生活を迎えます。

当たり前のように横行する理不尽な上司の仕打ちは殴る蹴るなどの直接的な暴力以上に胸くそが悪くなるものでした。
ほんっとクソ上司にも知らんふりの周囲にも腹立つ!!

正しいと思ったことは報われず間違っていることに虐げられる日々に言葉を飲み込み身動きがとれなくなっても家族のために引くことも許されないかんちゃん。
傍らにいる弓の可愛らしさは『癒し』から『苛立ち』へゆっくりと姿を変えていきます。

笑顔が剥がれおちてしばらく経ったある日、それまで気持ちの中で何度も何度も拳を振り上げては行き場のなかった拳を弓におろしてしまいます。

ほんの少しのタイミングのズレ。
かんちゃんが弱音をはいた時、弓は彼の事情を知っていたからこそ励ました。
でも、そこで方向を変えれば…と胸が苦しくなります。

公園で独り泣くかんちゃんを迎えにきた弓から優しく差しのべられた手を前に戸惑うかんちゃん。
彼には少し先に待つ、暴力に翻弄される自分の姿がぼんやりと頭の中に広がっていたんだと思います。

それでも、かんちゃんには弓のやわらかさをふりきれるほどの気力はなくて。
「いっしょに帰ろう」
かんちゃんは笑って頑張れた、弓と笑いあえた頃に帰りたかったんでしょう。
触れないで…と思いながら諦めきれず、ふたりに疲弊する日々が訪れるまでの間、かんちゃんと弓は手を繋ぎます。

ふたりは大きな勘違いをしています。
殴られることに慣れなんてない。
慣れちゃいけない。
頼られてしまうことにも頑張りすぎてしまうことにも慣れちゃいけない。

心が麻痺した状態からの反動で溢れだす感情の噴出は【錆びた夜でも恋は囁く】への静かなプレリュードのようです。
【錆びた夜でも恋は囁く】へ繋がるといえば『携帯』の存在も一役かっていました。
さりげなく、かつ切ない印象的な演出!

この作品を読むとふたりの印象が少し変わります。
そしてまた本編が読みたくなります。
リピ熱を煽るスピンオフってたまらん!

何があっても暴力は許されないこととわかっていつつも、今なら【ほどける怪物】のレビューも評価も少し変わるかもしれないとも思ってしまう。

かんちゃんに頼りすぎるお母さんとすこしゆるめの妹の能天気さが悔しい…。

26

かんちゃんの心の悲鳴

12月発売『はだける怪物 (上) 小冊子付特装版』の小冊子には、
こちらの同人誌【薊】が収録されるそうです。

正直に言って読んで嬉しくなる内容ではありません。
むしろ、かんちゃんの過去を知り、息苦しさに胸が詰まります。

でも、避けては通れない過去。
これを読むと更にかんちゃんの人物像が深まり、
秀那が嫌がっても貼り続けている高校時代の写真への思い入れの一端も感じ…。

リバ要素、DV、ブラック企業内での出来事。
読者を選ぶ内容ではあるのですが、是非とも本編と合わせて読んでほしい作品です。
はだける怪物を購入の際は小冊子付きをオススメします。

同人誌の内容は漫画部分だけで46P。
高校を卒業してからの3年間。
屈託のない笑顔を見せてたかんちゃんから、現在の無表情のかんちゃんへー。
ドス黒さにジワジワ侵食されていくかのように表情が消えていく過程が綴られています。


(以下ネタバレ有りの感想)


社会人になりたて、19〜21歳、社会人の基盤となる時間。
かんちゃんの心が壊れてしまうには充分すぎる仕打ちでした。
サビ残、暴言、土下座強要、お茶頭からぶっかけられ、社内で素っ裸強要。
上司が頭悪すぎてドン引きです。あり得ない。

そして家族への仕送り。
自分が稼がなきゃいけない重圧。
最初こそ、妹の学費のために!と目を輝かせていたけれど
次第に重くのしかかりかんちゃんを追い詰めていきます。

その中で唯一の拠り所だったのが弓の存在。
けれど、弓は弓で"何か"の未練を持っているのはかんちゃんも気付いてて…。

「錆びた夜〜」の弓視点とは違う角度だと本編の印象も変わります。
↑では、かんちゃんはひたすら暴力振るってましたからね…。
こちら過去話では、むしろかんちゃんの方が弓に気を使っています。

かんちゃんに触ってほしくない携帯を大切に抱えてた弓。
顔が引きつって笑えなくなったかんちゃん。

写真の頃に戻れたらーと思いがあって飾ってたのかな…。
DVの引き金は「変わって戻れなくなる」と言った弓の言葉でした。

2人のすれ違いは皮肉で読んでて息苦しいです。

かんちゃんが精神的に一番参ってて逃げたかった時に、
弓は"頑張れ、負けるな"って励ましてしまったのが、表情が消える決定打に映りました。
頑張って、頑張って、頑張ってきたかんちゃんに、これ以上が何を頑張れと言うんだ(;ω;)

もちろん、弓は弓になり必死だったのは分かるから切ないです。
この頃から心のズレは大きかったんでしょうね。
錆びた夜〜で弓は、「(かんちゃんは)何をしても傷つかないと思ってる」と言ってましたが、
かんちゃんは弓に何しても良いと、傷ついていないと、そんなこと微塵も思ってないのに!!
それを弓だって分かってたはずなのに…。

そうこうして、気持ちがすれ違って最初の形を失ってしまった2人。
コミックスの別れのシーンでの、
「弓、今まで……」「……ありがとな」の一瞬空いた間。
この理由が【薊】を読むと分かります。
薊を読んだ後に錆びた夜を読み返して泣きました。。。

本編では秀那と出会い、また笑顔を取り戻しつつあるかんちゃん。
昔と同じでなく別の形でもなんでも良い。秀那との幸せを求む!!!
かんちゃんにはもっともっともーーーーーっと幸せなってほしい!!!
と強く願うばかりです。

作品内容としては神評価ですが、
かんちゃん好きとしては、後味が良くなくひたすらシンドイので萌え×2であげます。
小冊子の方はもしかしたら加筆あるかも?とのことなので期待!

(12/1追記:加筆はありませんでした。同人誌と小冊子は同じ内容です)

5

これは読むべし!

かんちゃんと弓の同棲時代の話ですね。
『錆びた夜でも恋は囁く』を読んだときは弓とか真山視点でのかんちゃんの暴力だったので、ただただ怖い人というイメージでしたがこれを読むとイメージがかなり変わります。

この『薊』を読んで、『ほどける怪物』『はだける怪物』を読むとかんちゃんを救ってあげて!と思えるし、かんちゃんに気づいてくれてありがとうと秀那くんに言いたくなります。

このレビューを書いている時点で雑誌の方ではかんちゃんたちの話も完結となりましたがおげれつさんがかんちゃんに関して、最初から細かいところまで設定を考えていたことがわかりますし、最終的に悪いやつがいない設定なのも好きです。

0

この作品が収納されている本棚

レビューランキング

漫画(コミック)



人気シリーズ

PAGE TOP
  • 商品購入
  • レビューを見る
  • 評価レビューする
  • 関連作品
  • 攻受データ

この作品は、18歳未満の方には不適切な表現内容が含まれています。 18歳未満の方のアクセスは固くお断りします。
あなたは18歳以上ですか?