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そんな顔が見られるなら 振り回されるのも悪くないかも―――。
イタリアから来た御曹司のカルロと
カルロのボディーガードをすることになった大学生の弦のお話。
最初、カルロがわがまま放題で何がしたいのか
私にはさっぱりわかりませんでした。
でもなんとなくその行動に意味がある気がして
一体どうしたんだろう?と思っていました。
読み進めていくうちに理由がわかり切なくなりました。
カルロの母親のこと、そして弦の気持ち。
でも全部が上手くいってよかったです。
そして個人的にすごく気になっていた
カルロの兄と執事のお話も読めてよかったです。
この作品を読むと毎回、「肉体美」という言葉が浮かびます。
そして自分も体を絞りたくなってくる不思議。
でも結局イメトレで満足して終わるのですが。
突然日本の大学に留学してきたイタリアの御曹子・カルロのボディガードを任された弦。
監視の目を盗んで逃げ回るカルロの様子に、何かの目的を感じた弦は…。
主従です。
硬派なイケメンが麗しい美青年を守る。
それだけでもう素敵。
そこにお互いがちょっとずつ相手のことを気になったり、アクシデントでぶつかった唇が気になってしまったりなんていうスパイスがあったら、なお素敵。
成人したイタリア男性が、こんな思春期の美少年のような容姿でいるわけがないというツッコミは、ゴミ袋に入れて捨ててきましょう。
少女漫画風の作画が苦手な方は、弦の体にご注目ください。
美しい。
筋肉に覆われた無駄のない体って、こんなに美しいものかと。
これが現実の写真だったりすると、ちょっとした肌のがさつき感とか、おへその上の皺?線?(分かる方いらっしゃいますか?)が気になって、ちょっとげんなりしてしまうのですが、絵だとただ「美しい」というところだけに集中できます。
一族のプレッシャーに潰されて姿を消した母を探すというカルロの目的の方は、案外サクッと終わります。
それに関しては、そこにたどり着くまでの2人の関係の変化を楽しむ作品なので、特に物足りなさは感じませんでした。
絆を築いていく過程で弦が言う台詞が大変良くて。
「信用しなくても良い。けど、俺を疑うな」
痺れました。
一言で威力抜群でした。
同時収録に、本編でアホの子をさらしていた兄・ジュスティーノと、ジュスティーノの執事・カァディルの出会いからの話が読めます。
こちらの主従関係も良いです。
主人が潔いと主従関係は安心して読めますね。
描き下ろしの独占欲メラメラのカルロと、自分に向けられた好意に疎い弦も、お酒に酔ったカァディルを面白がるジュスティーノも良かったです。
欲を言えば、あれだけキャラが立っていた弦の4兄弟。
こちらのスピンオフがあったらいいなあと、結構強めに思いました。
束原さき先生の『Powder Snow Melancholy』がとっても好きだったので、購入したんだけど、期待が大き過ぎてガッカリしたことを思い出す。あの作品を超える事はもぅ無いのかなぁ、と思うと寂しく思う。大学生の日常を描いていた作品に比べると、遠いイタリアの富豪のご子息がボディガードや執事をぞろぞろ連れて留学に来たなどという非現実感が、腹落ち感無いのか。非現実に惹きこまれて行くような、ワクワクが足りないのか。何だかスカスカする様な心持ちのする作品でした。他の方も触れてはいますが、圧倒的な説明不足によるものと思われます。カルロと弦の心惹かれ合うさまですら、描きこまれて無い様な気がしてしまうのです。
そんな中で、スピンオフとして描かれた、カルロの異母兄・ジュスティーノと、幼ない頃に救われてからずっと側で世話係を務める、褐色肌の美形、カァディルとの恋は、BLあるある王道でありながら、その美しい絵柄と共に魅かれるものがあります。カルロを溺愛しており、ちょっとお調子者を装ってはいるが、とても心優しいジュスティーノ。貧しい生まれで苦労しながらも学ぶことが好きなカァディル。カルロとジュスティーノの兄弟は、冷淡な叔父に管理されているようなので、この後ジュスティーノは、政略結婚をさせられそうになったり。色々面倒くさそうな事案が勃発するんだろうけれど。(モノローグにて、それを心配しているカァディル。)今、このつかの間だけは。この恋に溺れていたいという、いたいけな寂しさを誘う物語でもあって。私はこの二人の物語の方が好きでした。
この作者さんの作品はデビュー作以来です。絵が本当にきれいですね。
イタリアからきたお坊っちゃまのカルロと大学生の弦。武道をたしなむ弦がカルロのボディーガードをすることに。
カルロは嫌われてる伯父のつけた監視役を嫌がって逃げてばかりですね。
そして画廊や図書館ばかりに行くのは母の手がかりを探していたのでしょうか。
中学から無理やり二人で慎ましく暮らしていた母と引き離され姿を消されそりゃ寂しいし、人に打ち解けられないよね。
二人がだんだん惹かれあっていくのも良かったです。
ちょっとローマの休日っぽいかな。
ホームステイやら武道を教わったり、カルロの兄の助けでやっと母に会いに行けたし。良かったね。
ていうか兄は消息知ってたんならもっと早く教えてあげなよ!
3年後弦はイタリアでカルロのボディーガードをしてます。会いに行くよってどころかしっかり恋人兼ボディーガードになってますね!
カルロの兄のジュスティーノと執事のカァディルのお話。
子供の頃に父の仕事先で助けてもらった縁で執事としてイタリアに連れていくことに。
カルロの回から一緒に寝てるっぽかったしどんな関係?だったけど恋人だったのね。
腹違いとはいえ弟と違って屈託なく可愛く育ってますね。
見た目が若いからか仕事をバリバリやって商談してる感じがちょっとしませんね。
でもきれいで眼福でした。
御曹司な受けと、そのボディガードをすることになった攻めの話。
受け攻めどちらも大学生です。
とにかく絵は綺麗なんですが、いろいろ説明が足りない。まず、武道をやっているとはいえ、一介の大学生がなぜ御曹司のボディガードを頼まれるのか、どういったツテで任命されるにあたったのかがわからない。
そして、受けはある目的のために追っ手を撒こうとしているのですが、なぜ撒かなければならないのかわからない。画廊や図書館に行くくらい、ボディガードつけたままでも問題ないと思う。
…と、最初の大前提が説明不足でハッキリしないので、なんとも腑に落ちない話でした。攻めが護衛中の受けをさらって問題にならず、そればかりかホームステイさせることになったのも疑問。
あと受けの兄が出てくるのですが、受けと兄の外見の区別がつかない。
絵自体はとても綺麗な絵なんですが。
本編のあと、その受けの兄が主役のスピンオフが入っていました。こちらもお付きの執事×兄というカップリングです。
出会いが、幼い受けの腕時計を盗もうとした攻め、というもので、さすがにそれには萌えなかったです。その攻めを自分の執事に取り立てる受けも理解できませんでした。食べるに困って盗んだ設定ならまだしも、換金した金で本を買おうとしているし。
贈り物だということがわかって売るのをやめた、というんですが、あんな小さな子が身に付けているんだから普通贈り物でしょ、とも思いました。