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これで終わりにできると思っているのか?
元々はタチだったけど抱かれたい願望を持ち、そんな自分を受け入れられない槙が出会ったのはめちゃくちゃ色気があってまさに抱かれたい男の代表格みたいな三隅。彼に抱かれて新しい世界を開くけど今までとはまったく違ってしまった自分の葛藤と、合理的で恋愛関係を求めない三隅に惹かれていき段々辛くなってくる…。体格も大きく仕事も出来て、エスコートもうまい槙が三隅に翻弄されていく様が読み応えあったなぁ。ラスト付近での2人のラブシーンも、槙のオスっぽさを感じられて好きだわ…
や〜…面白かった!
スーパー受け様のスーパーっぷり、格好良さに悶えました。
以下、ネタバレありのレビューとなります。
容姿端麗、高身長、高ステータス高収入…と、「高・高・高」が全て揃った完璧な紳士、槙。
「初めてを任せるなら槙くん」と言われるほどの”完璧なタチ”の彼。
そんな槙ですが、実は評判となっている自分のセックスが「窮屈だ」と感じており、河岸を変えてみよう…と、決死の覚悟で抱いてくれる相手を探しにバーへ行く。
そこで出会った攻めと一晩だけのつもりで関係を持つのですが、なんと数日後職場に自分を抱いた男「タカシ」が現れてー
と続くお話です。
一夜の関係のつもりが思わぬところで再会し、関係を続けるようになるー
という、よくある話の流れなんですが…でも、これがすっごくいい…!!
高い矜持を持つ槙が唯一、体を許し快感を拾っていくようになるその変化と、体を重ねるにつれ心も崇に惹かれるようになり、どうしようと困惑する様子。
そして、そんな槙のことを誰よりも深く理解し尊重しつつ、大切に、でも雄み溢れる欲望を見せつつ抱く崇。
…そんな二人のストーリーに、萌えの矢がぐさぐさと突き刺さりました✨
攻めのピンチ(ピンチでも槙に求められ釣り合う自分でいようと格好良さを貫く攻め様にも萌え)を知的に救うハイスペック受け槙が最高に最強だし、その後のセッッは本当に槙が(お尻で)攻めを抱いてるなと感じましたね。。
喰う受け、喰われる攻め、グッとくるわ(๑•̀ㅂ•́)و✧
また攻め様の、気遣いとしたたかさのバランスが極上なんですよね…
初めて肌を重ねた夜、最後まではしないんですよ。
ただし、「次があるなら(次は最後までするなら)」今日は最後までしない、という言質はとる。
策士な部分と、相手への配慮を見せる二面性(?)にくらっとしちゃいました。
そして。最奥、Sの部分まで突いてくれるセッッも最高。。
槙と一緒になぜか私も目の前が真っ白になりそうだった…笑
攻め受け両者の最高級の格好良さにうっとり、そして身悶えするお話でした✨
久しぶりに読み返してます。
この人じゃなきゃ嫌だ、となっていく過程がとても好きでにまにましちゃう。
受け様は、誇りとプライドをもって仕事をしている槙。
一方で、その界隈では"初めてはマキ"と言われているような紳士的なタチ専でもある。
でも、三十路を前に、なんだかタチとしての自分に違和感を抱き、"抱かれてみたい"という気持ちを抱える事に。
そんな時出会ったのが極上の男、攻め様の三隅。
三隅との行為が良すぎてもう会わない、と決めた矢先、職場の先輩として再会。
最初は、ぐるぐる悩んでいる槙がめんどくさいっちゃメンドクサイ(´ε`;)
でも、自身のアイデンティティの問題なんだもの、悩まない訳がない。
自分自身にも、仕事や相手にも真面目なんだねぇ。
で、そんな槙をそりゃもう大きな理解と包容力で受け止める三隅。
いやぁ、ハイスペックな彼らのやり取りがいいです(≧▽≦)
メモ
「ハイスペックな彼の矜持と恋」のSSが、著者ブログにおいてある。
春宵 ――『ハイスペックな彼の矜持と恋』SS
http://yueinfo.blog.fc2.com/blog-entry-98.html
独占欲が強くて嫉妬深い恋人
エリートvsエリート、スーツ、お仕事と個人的な好物が揃ってました。受が性のアイデンティティ問題でちょっと拗れてて面倒くさいことになってたのですが、この面倒くささが面白かったです。受も相当かっこいい男なんですけど、攻がそれを凌駕するさらにかっこいい男ってゆーので、年上攻特有のスケベにおける余裕や言葉攻めにグッときました。(”玉の輿”の印南を彷彿としてしまった。)
タチとしてゲイライフを謳歌してた槇が30目前にして、”このままタチでいいんだろうか…”と悩んでいたところ、最上位の攻(?)三隅に出会い、受の才能を開花させるわけですが、その槇の思考、セックスの概念に、ちょっとジェンダー的なひっかかりをおぼえる方は少なくないのかな、と思いました。そこは槇の単なる人物設定として捉えて読んだので、”自分はタチとして、ネコたちを喜ばせてきた”って古い武勇伝みたいなことに囚われているところとか、抱かれることで自分が考えている”男”じゃなくなったみたいだと思い悩む部分には、もはや滑稽さをおぼえました。そんなしょーもないプライドにこだわっていた槇が、三隅という仕事もできてスケベも上手い男に抱かれ、徐々に気持ちまで持っていかれて(やはり、そこはそもそも三隅にも勝算があったんだろうな~)、自分がこだわってた価値観のしょーもなさに気づき、最終的に解放されていくわけです。セックスにしても、喜ばせてやってる、じゃなくて、お互いに気持ちよくなりたいという視点に変わっていくところは尊いです。今まで”愛する”ことを知らなかったうえに、自分のスペックの高さもあって、どうしても人を見下しだちだった男が自信の拘りの矮小さに気づき、さらに、相手を慈しむという行為を知って、よりいい男になっていくわけです。三隅がピンチに陥ったときの逢瀬の場面で、射精しなかったけどいつも以上に満たされたという槇の気持ちの変化が印象的でした。
そもそもの槇の悩みが、”タチかネコか”ということではなくて、今までのセックスライフの虚しさと年齢的なところからくる、”そろそろ自分にふさわしい一人の人とじっくりお付き合いしたい”という欲求だったんじゃないのかなーと思いました。最後「わたしはあなたのものですが、あなたはわたしのものです」とあるのですが、これが今後の彼の矜持なんでしょうかね。三隅視点の話も読みたいです!