SS付き電子限定版
本当にこの作品は胸に沁みる。
この作品も何度読み返したか分からないけど、毎回ウルっときちゃいます。
最初はチャラい惣菜屋さんと、引っ越ししたてのお客さんという出会いの3人。勇一は亡き姉の子・歩を引き取り新生活を始めたとき、惣菜屋を営む稜と知り合いになり徐々に親しくなっていきます。
惣菜屋さんと懇意にしていくという設定がめちゃ良くて。やっぱり胃袋を掴むのって大事なのかなと(笑)稜の美味しそうな料理を目当てに店に足を運びながら、距離が近くなっていくのが良いなぁと思いました^ ^
だけど、そんなあっさりとBLが成立して終わりじゃない。家族の死を抱えた3人のそれぞれの思いが絡まって、ヒューマンドラマ的な側面が強く何度胸を打たれたことか。
叔父である勇一に素直に気持ちを出せない歩の思いだったり、環境の変化に戸惑う勇一の焦りや、愛に飢えた稜の激しい感情……胸が抉られました。
特に稜の過去はしんどい。。。
出会ったときのチャラさからは想像できません。誰かに愛されたかっただけなのに、どれだけの人に罵られ蔑まれて生きてきたんだろう。
身体に付いた(付けられた)傷の多さは衝撃でした。
クライマックスはボロ泣き。
2人でとことん幸せになって欲しい〜〜!
最後はすんごくほのぼの。
3人の家族感がすごく素敵でした^ ^
一本の邦画を見終わったような感覚が非常に心地よかったです。
私の中では間違いなく神作品です。不思議と自分も彼らと同じ土地に住む友達のような気分にいつの間にかなっています。それほどのめり込むことができる素敵な作品です。お総菜屋さんがあることや誰かにとっては思い出深い海があること、雨が降っている様子などから今まで感じたことのない繊細な雰囲気に包み込まれました。
また個々が内に秘めている思いが忠実に描かれており共感でき、とても感動しました。
誰かと一緒にいたい、1人になりたくない気持ちは人の温かさを知ってしまった上で孤独を味わうことで生まれるもので孤独になるのは楽だけど寒くて寂しくて泣いてしまいそうになると思いました。(1人で生きているのは寂しいから皆誰かと生きるべきという意味ではありません。)
もしこの世にその誰かが居なくなってしまってもその人の存在が無自覚にも過去も今も未来も生きる意味を与えてくれているのではないかと思いました。彼らの日常の中に失礼ながら私も入らせていただいたような超最高な気分になれました。
個人的見解ですが、読後は作品名「雛鳥は汐風にまどろむ」の意味が読後少し分かったような気がしました。私は陵、勇一、歩の3人が海辺でゆったりと汐風に吹かれている様子が想像できました。とても可愛いタイトルだなと思います。
表紙から目を引かれる作品でした。萌もありますが神です。(神すぎて評価させていただくのが難しいですね。)他のCharaコミックや南月ゆう先生の他作品が気になります。_:(´ཀ`」 ∠):
先生の作品を拝読できとても光栄でした。
浄化される!SUKI!!
南月先生の本はだいたいどっか泣く。大人の弱くて柔らかいところを描くのがめちゃくちゃに上手い。今作はアユムくんの友だちのおかあさん・島村さんもすごく活躍していたな〜。女性キャラが嫌味なく活躍できるのもさすがです
両親と姉を事故で亡くし、姉の子どもを引き取ることになったユウイチ。自分のやり方に自信が持てない、どころか、辛くて逃げてしまいたい気持ちを必死に押し殺している。そりゃあ、20代で突然父親になって一人で小学生育てるなんて、怖いよなあ
一方のリョウは、幼い頃から家族に蔑ろにされて育ち、「人のものが欲しい」という困った性癖を抱えていて、どこにいっても人間関係を壊してしまう
そんな二人が出逢って、恋をして
アユムとリョウがユウイチについて海で話すシーンが、切ない。しあわせになってね
何度レビューを書こうとしたことか。
でも毎回言葉にならなくて、他にたくさん良いレビューもあるし、わたしのお目汚しを並べるなんておこがましいと思っていましたが、今日は書く!
海辺の街で、叔父と母を亡くした甥の2人暮らしが始まる。
新しい生活、新しい街、そんな中に見つけた惣菜屋を営む陵との出会いが、ぎこちなかった勇一と歩の関係を変え、陵と勇一の関係もまた…。
私事ですが、独身のときに資格試験の勉強をする姉の代わりに姪っ子の面倒を見ていたことがあります。
子育て経験なしで子供の面倒を見るのは本当に大変で、どこまで踏み込んでいいのかも分からず、育児ノイローゼになったほどでした。
この作品の勇一は、突然の姉の死によって、いきなり小学生の子持ちになります。
仕事も今までのようにバリバリやるわけにいかず、部署替えして時短で上がれば陰口を叩かれる日々。
姉の死後、笑わなくなった甥の歩を気遣い、職場でも腫れ物状態の居心地の悪さを感じて、つらさを吐き出せる相手もいなくて。
どんなに息苦しくても、自分が逃げるわけにはいかない状況に、こちらまで息が詰まりそうになります。
そんな中出会った陵の惣菜は温かくて、およそ「家庭」と呼ぶには程遠い自分たちを、少しだけ「家族」にしてくれるような存在だったのだろうなと思うのです。
皮肉なのは、そういう味を提供する陵自身がどうしようもない孤独を抱えているということで。
体の弱い母、名前も顔も知らない父親、預けられた叔父の家での酷い扱い。
読めば読むほど、こちらもつらい。
頑張っても認められるどころか嫌味が増して、居場所がないから奪えば罵られる。
自分のものになった途端に興味をなくすのに、欲しいものはいつだって他人のもの。
そんな3人が出会って、お互いを知って、それぞれに秘密を分け合っていくさまが、温かいのに悲しい。
特に歩に幼い自分を重ねて、ないものねだりをする陵が切ない…。
歩も捨てない、陵も諦めない、という勇一に深い母性を感じずにはいられません。
このひとの器の大きさは本当にすごい。
最初は自分のつらさが優っていたけれど、受け入れると決めてからの潔さに惚れます。
それに対して、陵は自己完結して、逃げて…。
陵の過去を思えば、逃げた方が楽なのも分かるし、一度「本当に欲しいもの」を知ってしまったら、逃げる場所はもう母の元しかないと思うのも分かるけど、自分勝手。
勇一が捕まえるシーンは、何度読んでも涙と鼻水でぐしゃぐしゃ不可避です。
いつ読み返しても、温かくて優しい気持ちになれるこの作品。
拙いながらやっとレビューが書けたけど、全然語り尽くせない。
ほとんどいないとは思いますが、未読という方は何を置いても読んでみてください。
心が洗われます。
いい話だった。
いい話だったと思う。
歩を引き取ったものの、心を通わせられず悩む勇一がまじめでネガティブだなと思いつつ。
歩はそれがわかっていて心を開かず、でもあることがきっかけで、初めて涙ながらに勇一に
「嫌いにならないで。勇一に捨てられたら独りになっちゃう」
と言うのはうるうるしちゃうわね。
陵の過去とか、自分を歩むに重ねたり、勇一をほしがるのはわかる。
今まで陵は、人の物を欲しがり奪ったら興味なくなっていたのに、勇一は一度寝ても足りないほんとに欲しいと思った違いは…どこだろう。
勇一がお人好しで、今までの人間にはなかったあたたかいものがあったから?(読み込み浅い)
全体的には、いい話ではあったけれど、
ストーリー展開が、あるあるが多いというか、安易で薄いというか、予定調和に感じてしまうことが結構あった。
絵も平面的な印象だし。
嫌いではないですが。
同先生は「弟じゃいられない」「主従な同級生」しかまだ読んでいないので、その流れでだいたいわかっていたし、その2作よりは読み応えありましたが。
ヒット作のサヨナラゲームシリーズを早く読まないといけませんねw
好きだったのは
陵が最初、営業スマイル全開だったのに、勇一に惹かれるにつれ、素が出て、挙句、歩とライバル的に?ケンカするとこですw