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宮緒葵先生の「華は褥に咲き狂う ~火華と刃~」を読みました。
この話は、すごく立派な将軍の光彬と、そのお嫁さんの純皓が主役のお話です。純皓は男なのに、息をのむほど美しくて、まさに「華」という感じ。
一番すごいのは、純皓さんのギャップです。
昼間はすごくしっかりしたお嫁さんなのに、夜になると光彬を誘うのがめちゃくちゃ良い、読んでいてドキドキが止まりませんでした。
この「昼と夜の顔」の設定が本当に良かったです。
今回は、光彬と生い立ちが似ている人が出てきて、町で変な事件が起きる展開になり、物語に緊張感がありました。
ただラブラブなだけじゃなくて、二人で困難を乗り越えようとする姿が感動的でした。
純皓の過去の秘密みたいなのも少しずつわかってきて、これからどうなるのか気になります。
和の世界観と、小山田あみ先生の絵がとにかく綺麗で、感情移入しながら楽しく読めました。
シリーズ4巻目。
光彬のヒトタラシがまた事件を呼び起こす。
光彬の魅力を玉藻御前に喩えて、不安になる純皓。
光彬は傾国の人タラシ。みんな光彬を知ると愛してしまう。
光彬の心をつなぎ留めて嫌われたくない純皓には
言い切れない「秘密」がある。咲も同様。
将軍後継の候補に挙がった尾張の彬春が、恵渡にやってきた。
二人は再会を喜ぶけど、二人が考える「武士の心得」が、微妙に食い違う。
彬春は血統主義。光彬に苦言を呈したのは、光彬の人事。
それが隙となり、彬春は陰謀に取り込まれて、悲劇を生んでいく。
相変わらず恋心に鈍感な光彬。 そして、彬春の想いを察知して心配する純皓。
彬春の発言に現れる変態嗜好。武芸の戦い=まぐ合う・・??
光彬を守護する九十九神の鬼讐丸が、凄く可愛らしい。
祖父の遺訓に従う光彬は、民優先の裁決を常に選ぶ。
事件が起きて、光彬の改革を阻む悪因がまた一つ粛正される。
ドラマチックなBL時代劇で面白かった。
完結後のスピンオフなど関連作発刊もあるようなので、楽しみ。
お決まりの説明文にお決まりの描写で、既にシリーズの様式美が完成されている作品だと思います。
そして場面の切り替えが見事で読者を飽きさせません。
閨のシーンもダラダラ続かないで、ギュッと濃ゆいのが最高でした。
それから何と言っても今回は光彬の活躍がとても光りました。誰にでも平等で寛容な人柄がたまに歯痒く思う時もあります。
ですが火付けの咎人を追い込んだ時に襲って来た武士とやり合う様子や、彬春との真剣勝負では文章からも鬼気迫る剣豪であることが感じられとても読み応えありました。
そして「八虹」の長であることを光彬に秘密にする純皓の苦悩と、純皓の変化に戸惑って光彬が気にかける様子でお互いが唯一無二であることは読者には分かるんです。
今回の事件も光彬の見事な裁きで一件落着となりました。そして純皓の懸念も晴れて2人はなお一層絆が強くなりました。
今月に出る本が次巻の続きなので今から読むのがとても楽しみです。
そして巻末ページの小山田あみ先生のあとがきイラストが毎回面白くて楽しみです。
本当に面白いですね、こちらのシリーズは。
それにしても改めて光彬がすごい。
「光彬」という名前に含まれる「光」のパワーを改めて感じさせられました。
もう私の中では「受けの殿堂入り」です。
(他に殿堂入りしてるメンバーはDEADLOCKのユウトです)
人の痛みを知り、そして刀を持たせれば敵なしという男。
その度量の広さ、男前度、心根の清らかさ、人徳 etc etc…….
至宝の男前受け。
純皓からは無自覚に男をたらしこむ傾国呼ばわりされてるけど、そう言われてもおかしくはないほど、その輝く魅力で人々を惹きつけてしまう……。
伝説の名君であり、伝説の受けでもある。
最高。
闇の組織の長であることを隠し続けている純皓の狂おしいほどの葛藤がいじらしくて、好き。
ちょこちょこ笑える箇所(門脇とか、門脇とか)もあり、勧善懲悪でスカッとする箇所もあり、時代小説らしい人情・心の機微にホロリとさせられるシーン(最後の墓前での語らいにウルっとした)もあり。
最高の娯楽小説だと思います。
そして忘れていけないのが、華麗な小山田あみさんによる挿絵。
ほんとうに惚れ惚れします。
「華は褥に咲き狂う」シリーズ、4作目です。
すでに熱いレビューが上がってますので、感想だけ。
余白無い!漢字多い!これは読み応えありまくり!
…という第一印象そのままに、かなり文章が詰まっていて読み始めてすぐに本シリーズの世界観にドップリとダイブできます。
本作での事件は、前作の伝奇系魑魅魍魎とは逆に現実的な「将軍暗殺」の謀略ものとなっていて、実際にアクション系時代劇を見ているような気分で読めました。
恵渡城下「い組」の縄張りでの付け火、武家の関与、光彬のおびき出し、手練れ剣客や兇状持ちを使うやり方、これらを推理していく光彬の慧眼…
字数が多くボリューム感が凄いですが、面白くて面白くてグイグイと読み進めてしまいました。
そして刃に魅入られて正気を失っていく男の狂気と、ここぞの場面に出てくる純皓の強烈な殺気との対決!
しかし、「光の将軍」光彬は、聖刀・鬼讐丸と共に全ての闇を浄化するのですね…
陰謀と、その影の狂的な執着心、あれほど美しく強い純皓の抱える愛の不安、それらが絡み合う面白さ、正に時代劇BLエンターテインメント。
本作でも純皓と光彬の濡れ場は迫力満点。貞淑な妻としての床入りからの〜豹変して夫を喰らい尽くす妻へ。そのダイナミックさは不変です。
小山田あみ先生のイラストも素晴らしすぎる。
最終局、主殿頭と虎太郎の会話で締められるのですが、私は虎太郎って若いのかと思って読んでたのですが、もしやそうでもない?虎太郎は年を取らない男なのでしょうか?俄然虎太郎の正体が気になり始めました。
