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  • gift (下) 薄紅めく空の、潤びる螺旋の、光る岸辺の、

gift (下) 薄紅めく空の、潤びる螺旋の、光る岸辺の、

gift

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表題作gift (下) 薄紅めく空の、潤びる螺旋の、光る岸辺の、

白石 勁(20歳・ボクサー)
御子柴 宥(ボクシングジムコーチ)

あらすじ

新興宗教を隠れ蓑にした非合法組織に取り込まれ、粛然と仕事をこなしていく勁。そんな彼に「御子柴ジムが潰れる」と、突然の危機が告げられた。この事態を回避して宥に喜んでもらいたい一心で、勁は組織トップからの無理難題を二つ返事で引き受ける。 得体の知れない恐ろしいものに搦め捕られた勁を、なんとしても連れて帰る。そう心に強く誓って〈約束の場所〉に立つ宥の前に現れたのは、まるで真っ赤な花束を抱えたような勁で――。 ふたつの魂の、邂逅と宿命の物語、ついに完結。

作品情報

作品名
gift (下) 薄紅めく空の、潤びる螺旋の、光る岸辺の、
著者
一ノ瀬ゆま 
媒体
漫画(コミック)
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
バーズコミックス ルチルコレクション
シリーズ
gift
発売日
ISBN
9784344843585
4.7

(235)

(191)

萌々

(28)

(10)

中立

(3)

趣味じゃない

(3)

レビュー数
23
得点
1100
評価数
235
平均
4.7 / 5
神率
81.3%

レビュー投稿数23

泣きました…。

宥の父の大きな愛に泣きました

何かBLとか関係なく(も無いんですけども…)とにかくその全てを包み込み、解放させる、ただただ大きなそこにある愛を目の前にして泣きました

メインの2人以外にこんなに泣いた事は一度もなかったので自分でも引く程でした

ずっと読みたいケド買っていなくて、でも読んだ方がいい!という力強い後押しの声を既読の方々から聞けたので少し前に購入して読みました
余りにも感動し過ぎてずっとレビューが書けずにいましたがやっと落ち着いてレビューを書けるようになったので3巻まとめて残そうと思います

冒頭にも書きましたが下巻の宥と父との、この親子ならではのリングの上での2人の姿に完全KO喰らいました
宥のあの底なしの人の良さや愛の深さの理由がお父さんの存在によって圧倒的な説得力となっていました

宥は父を始め彼を囲んで来た環境からしっかりと愛を注がれて、宥は勁にその愛を注ぐ、そして勁はその愛を受けて”かゆく”なるw(←照れるとかゆくなる///カワイイ‼)
そんな愛に溢れた御子柴ジム、最高だった…

勁がアマ転向を宣言した後の、周りからの素直な反応に照れて宥のお洋服に隠れる(隠れ切れてないw)勁……かわい過ぎやろヾ(〃∀〃)ノ

中巻のあの徹底的なこれでもか‼というどん底があってこそ、ではあったと思いますが、この3巻は超ヘビー級の作品でした
最後のあんな「ただいま!」と「おかえり!」に辿り着けるとは…

そして記憶の頭の中の勁もちゃんと成長した姿になっていて…
救済であり成長であり、過去であり未来である
【大きな大きな愛の物語】でした

とてもシンプルな言葉ですが『感動しました』

一気読み出来る今読めた事にも感謝です
これ、私当時読んでたら苦しくて仕方なかったかも知れない
一気読み出来る未読の皆さん、是非読んで欲しい…!
とてもおススメです(*˘︶˘*).。.:*♡ 

0

凄い良かったです。

全体を通して凄く面白い作品でした。
が、作中で攻めが幼少期の頃から長い間不特定多数の人に性的行為を強いられているので、そのような描写が苦手な人は注意です。
それと(中)で一旦グダります。
それ以外は文句なしで面白いので読んでおいて損はないと思います。お勧めです。

0

超大作

Kindle unlimitedで読みました。
上中下とあるので三巻一気に読みました。中はしんどいですが、最終巻を読むと「すごい良い話だった!」となります。ここ最近では一番のおすすめですね。作品の構造が「白石ってどんな人物?」というのを白石本人と宥と探っていく作りになっているので、宥の気持ちになって読めるのがすごく良かったなと思います。ちなみに私はボクシングは全くもって何もわからないのですが(特になんとか級とか大会の名前とかはさっぱりです)、それでも話を追う分には何の問題も無かったので、ボクシングさっぱりの方でも大丈夫だと思ってます。そしていろいろ知った後に改めて二人の年齢を見ると、二人ともそう大人っぽいのに若かったんだな~という謎の感慨が沸きます(笑)。初々しいけど大人っぽいカップル。最高ですね。

そしてここからは下巻のネタバレになってしまうのですが、宥が会長(親父)にカミングアウトするところがすごく好きです。もともと宥が白石に脅されるところからこの話がスタートするのですが、白石の「負けたらどうなる?」がどうもならなかったように、宥の「親父にばれたらどうなる?」も全然悲惨なことにはならないんですよ。giftはキャラクターの描写がすごく丁寧で、それぞれの人物の温度感がとてもわかりやすいですが、ある意味一番わかりにくかった会長がここでしっかり見られるのが良かったです。知れば知るほど会長良い人。
また、ラストシーンも最高でしたね。最終話でずっと「白石の笑顔が~」って笑顔の話ばかり出てくるのですが、後ろ姿ばかりで一度もそのものの絵がないんです。それがラストでしっかり見られるのでもう号泣ですよ。この描写はすごい!一ノ瀬先生の力も勿論ですが、漫画ならではの展開だったと思いました。この作品は結構映像化向きなんじゃないかと思いますね(気が早い)。そして電信限定のおまけもすごく可愛かったです。・・・というか、PTSD乗り越えた後の白石ずっと可愛い。照れたり、戸惑ったり、いろんな表情が見えるので、相手が宥だとわかっていてもドキドキします。
BLでありながら超大作の人間ドラマを見ているような素晴らしい作品なので、がっつり物語にはまりたいときに読んでみてください。

3

今年読んだ中で一番の衝撃


読み終わった時の「私はなんてすごいものを読んでしまったんだ…」脱力感がすごいです。
まるで長い映画を一本み終わったかのような余韻に満たされます。

これは上中下、セットで買った方が断然オススメです!!

「中」がとにかく痛くて辛くて逃げたくなるのですが最終章を読んだ後、すべてが報われました。
中盤が痛ければ痛いほど、辛ければ辛いほど最後のハッピーエンドが身に染みる…。
あと他の方もおっしゃっているようにラストがオシャレ。

もうこれはぜひ、色んな人にススメたい。
萌え~と気楽に叫べないくらい重ためのお話でしたが、今年読んだ中で一番の衝撃でした。

4

ラストが映画のエンドロールみたい

どうなるの?!もう詰んだな、絶体絶命!って思った中巻。そこから今までの色んなことがキレイにまとまっていく下巻でした。
あんな悪の組織の仲間入りしちゃったらもうオモテの社会には戻れないでしょって、思ったのにすんなりと戻れたしボクシングしちゃってる。
そして、あの組織の大東宮って医者は「先生」って呼ばれてるアイツの事だと思ってたらまさかの人物でびっくりしました。過去回想でボスとの腐れ縁だったと発覚するけど、はっきりと何があったのかはわからないので、本当はスピンオフが見てみたかった〜。この2人もだし、ケイくんのお兄ちゃんとボスの出会いも。ボスは人を懐柔するのが上手すぎるな。ボスに惚れ込んでたり離れられないと思ってる奴ら何人いるよ?

このお話は数人の絆が描かれててもっと読みたいー、知りたいって思ってしまった。ユタカが父にカミングアウトした時の父の対応も良かった〜。
なんといってもラスト、やっと人間らしくなってきたケイくんの満面の笑みがたまりませんでした。

とてもいい作品を読めて良かった。
愛情深い母性の塊のような受けと無意識に心を閉ざして傷つかないように生きてきたけど、徐々に成長していったバブちゃん攻めの攻め救済ストーリーでした。

5

勁の成長

皆様のレビューを読んで、自分なんかが、なんて思ったのですが、作品のために少しでも貢献できるならと拙い思いですが、書いてみようと。

pixivでこの作品を見つけて、本になっているのがわかって歓喜。
速攻Kindleで購入しました。
3冊シリーズ全ての感想です。

作画も綺麗で、ハンサムで強い攻めの勁は好みのどストライクです。
御子柴も、しっかり自分を持った健気受け。
こちらも超好み。

心の中を子供の勁で表しているのですが、虐待を受けていた心はそこで成長を止めていたと言う事ですよね。
過去の話が壮絶だったのは、しんどかったですが、御子柴に救われた勁を見ることができて、本当に良かった。
2人には永遠にラブラブしてもらわないと。

一番好きなシーンは御子柴が料理を作ってあげて、勁に菜箸で食べさせてあげる所。
こういうなんでもない幸せが幸せなんだと。

小話的な同人誌も購入しますよ〜

4

途中の展開からどんどん集中が逸れて…

うーん…作者さんの本当に描きたかった事ってなんなんだろう。
勁が人間らしい感情や感覚を取り戻して、愛情を与えられて、自分も与えながら生きていく…ってお話だと思うんですが、それなら中盤の宗教団体の話とか余分だったんじゃないのかと思えてしまいました。
勁と兄の問題なら宗教団体とか複雑にせず、もう少しシンプルな方が良かったと思いました。
それぞれの登場人物の背景もモリモリ過ぎて、いっぱいいっぱいになってしまいました。

腹部に大怪我をしたときはボクシングに戻ることはもう無いんだな…と思ったのに割と順調に復帰するし、ええぇ⁉︎って思ったのは私だけなんだろうか。
大東宮先生もええっ⁉︎だったし、もう何が何だか…。

プロからアマへの転向も、詳細な描写があればある程必要か…?となってしまいました。
気にすれば気にするほど、意識が逸れてしまって感動が薄れてしまったのが悲しい。

上巻でかなり期待な作品だっただけに、乗り切れなかったのがホントに残念でした。

2

すごい作品を読んだ感

表紙絵が綺麗でずっと気になっていた作品だったのですが、ボクシング設定というのが、苦手でずっと放置でしたが、神評価が高いので、本日上中下と思いきって3冊1度に購入
素晴らしい作品に出会うこととなりました!というか続き物はいっぺんに読まないと、モヤモヤするタイプなので、3冊同時購入してほんとに良かったです。
ボクシングたまにある設定なのですが、読んだことありませんでした
食わず嫌いはよくないです!純愛でした
過去の出来事によって感情なくしてしまった獣のような勁が宥に出会うことによって、変わっていく
ボクシングのルールとか全然わからなかったのですが、とても分かりやすく勉強になりました
作画が青年漫画を読んでいる感覚になるのですが、ちゃんとBLしてました
そして宥の勁に対する無償の愛に幼子のような大型犬のようになってしまう勁にドキドキもえもえしました

中盤では表向き宗教団体裏ではマフィアのような組織に囚われてしまう勁ボクシングとは全く関係ないはずの組織が出てきて?となったのですが、これは兄との本当の決別と新しく生まれ変わるためには必要だったんだと感じました
終盤では本格的にボクサーを目指す勁と暖かく見守る宥とジムの仲間たち
濃密な人間関係と細やかな設定美しい作画こんな素晴らしい作品もあるんだなと感じました
二人の番外編もぜひ書籍で読みたいです

5

や〜〜よかったよかった!!

どう結末を迎えるんだろうと思ったけど、盛りだくさんだったし、お見事でしたね(偉そうにすみません)

崔はやっぱり勁の兄の心の中から勁(幻想)を消すことが目的だった。
としてもやったことは許しがたいけど。
勁が死ななくてよかった。

勁が意識を取り戻した時
「…俺 帰れるよ」と言うの、宥が帰ろうと言ったことをずっと覚えていて、帰りたいと思っていたからすぐ出た言葉ですよね。

勁がジムに戻り、宥が「おかえり」と笑顔で迎えた時、ちび勁2人が肩を寄せ合っている後ろ姿がめちゃくちゃかわいい。
勁の心の中が、今まで分かれていた2人が仲良くなってる!そう、もともと1人だもんね、君たちは。

過去、ちび勁が分かれたのは
「誰も悪くないから 俺は俺を埋めたんだよ」
なんですね。
勁が、誰も悪くない、と責めないのが、とても強くてやさしい人だなと思う。

勁がPTSDを乗り越える描写がすごいなと。
三日三晩で峠を超えてよかった。下手したら一生引きずってもおかしくないはず。
宥の存在が大きかったてことですよね。

勁が感情を取り戻して、宥に好きと言われた時、照れて、全身かゆくなっちゃうのもかわいかった。かゆいのは嫌だけどw

ゆたか…ダイスキ
と勁が言えたのも感動。

宥が父親に勁とのことを打ち明けられたのもよかった。
頑なに隠そうとしていた宥の生き方を変えてくれたのが勁なんよな。
お父さんもいい人だ。
理解する気はない、だが困ったら頼れ!
親心ですよね。

夕飯の時、勁を呼ぶものの、誰も喋らず無言なの笑ったww 家族って感じがする。

勁が元チャンピオンとスパーリングした後「おもしろかった!」と、ちび勁と本体の勁が同じことを言っていたのもうれしかった。
やっと心のちび頸とリアル勁の気持ちが一致したね(宥を好きと言った時も合致していただろうけど)

ジムのみんなに褒められ、照れて宥のシャツの中に隠れようとする勁、めちゃかわww

勁が日本一になって、宥に抱きついて「しあわせ」と言ったんですよね。
ちび勁たちが成長していてよかった。
ようやく心の中の勁も大人になっていく。

そして、ラスト!!
勁の笑顔と「おかえり!」
最高の結末ですね。

巻末のクレジットとキャラ紹介が、映画のエンドロールのようで斬新でかっこよかった。
映画を観た後のように余韻に浸れました。

個人的には、思っていたより、ボクシングのシーンが長かった。
タイトルの gift …勁の才能を開花させることによって、2人の新たな人生を描くことになるからかなと思いました。

giftとは、直接的にはボクシングの才能を指すのだろうけど、その才能により、勁はいろんなものを受け取ることかできたとも言える。そして、与えることも。宥や周囲への夢や希望を。

ボクシングの比重か大きかった分、らぶらぶが少なく感じたので、そこは番外編で描かれているのかな。表紙のイメージでいくと。と期待して番外編も読んできますー!

8

人生を豊かにするもの

あかん。再読なのに涙腺決壊。悲しいシーンなんてこれっぽっちもないほのぼのした後半部分にやたら泣けてしまう。
「死ぬ理由がないから生きてきた」そんな勁が生まれ変わってゆく完結編に感無量です。

他人との関わりの手段として、暴力やお金やセックスという道具を介してきた勁にとって、好意という目に見えない不確かなもので人と継続した関係を結べると実感したことは、それこそ天地がひっくり返るにも等しい出来事だったろうなと思う。

理解者がいてくれること。孤独でないこと。居場所があること。
その経験を経て初めて勁は、外的な要因から意志決定するのではなく、自己の内側の声に気付きそれを他人に伝え始めることができるようになった。
ボクシングは宥を繋ぎ止めておく取引材料だったけれど、そうしたしがらみを取っ払った時、ただシンプルにボクシングが好きだと勁が自覚した瞬間は、まさに感動的としか言いようがない。

父親が悪い、兄が悪い、救いだせなかった制度が悪い…そういった犯人探しをせず、勁という子どもの成長に焦点を合わせているからこそ、私たち読者は勁の人生を共有することができるのだ。
崔側の人間に作者による明確な裁きがないのも、あちら側のモノクロ世界で生きる勁の「if」の姿を指し示しているからなんじゃないかと思う。

ボクシングの才能という天からのギフトは、これからの勁の人生を輝かしいものにしてくれるに違いない。でも、仮にその才能が枯れたとしても、当の勁にとっては小さな喜びや悲しみや驚きに彩られた何てことのない日常こそがギフトなんだろうなと。
そうした小さな生きている実感の積み重ねこそが、人生を豊かにするんだなぁ。人は変わる。勁も宥も未来でそれを証明してくれている。

小市民の見本のような本多も好きだけど、宥の父親も格好良かった。目を合わせられず頭を下げる息子に、あんな言葉をかけられる親はどのくらいいるんだろうか。宥の優しさの根源を見た気がする。
主要登場人物の名前がキャラクターを表してるみたいなんだけど、兄の梏の漢字の意味が手かせって…うぅ…悲しいやん。皓(輝くの意)←こっちの字に改名しなよ。

つらつらと長くなりましたが、ずっと心に残り続けるだろう素晴らしい作品でした。
新作にも早く会いたい!待ってます!正座して待ってます!!!
番外編同人誌、電子版2冊とも幸せな勁と宥が詰まってて私も幸せ。

9

大団円

完結巻です。
面白かった!!超展開を急速に畳んできました。
「gift」がチェとコウの話のスピンオフなのかってぐらい、彼らのロマンスについていけない気持ちになりつつも、ねじ伏せられる。大変良いです。この有無を言わさず世界観をぶつけられてる感じ。ただひたすら享受していれば最後まで連れて行ってくれるだろうという安心感。面白かった!!(2回目)

宮さんが一番狂気の人だった気がする。怖い。

下巻中盤からまた軌道がもとの道に戻り、ボクシングジムを舞台とする現代ものというか、恋愛ものというかに帰ってきました。これだけでもお話は作れたのかもしれませんが、"古(いにしえ)のBL展開"(再復興を願ってる身とすれば、あまり古を強調しない方がいいのかもしれない)のおかげで一層ドラマチックさが増しましたね。

勁が産声をあげ、ここから人生がはじまるだという盛り上がり!最高潮です!!成長を止めていた勁の心も大きくなって…しあわせですね。
後日談の同人誌が電子書籍で再録されています。これはシリーズ3冊読んだ方は必ず読んだ方がいいと言い切れる作品になってますので、ぜひ。

2

このラストのために読む価値あり

頸が人間らしく生きていく様がまざまざと描かれた下巻

ゆっくり宥のために、その一心で行動する頸は、その自分の行動の意味がわからないままただコマンドを選んで実行するだけ
ただ、その選び方がどんどん変わってきてるところが展開を加速させてるように思いました

宥に会いたい、それ以外を持たない頸が恐くもあり悲しくもあり愛しくもありました

ジムに戻ってからの頸が、本当に可愛くて好き
宥のためにボクシングをする気持ちから自分がしたいからするになった時、宥の側にいるための手段としてやってたボクシングが別の意味を持った時、宥自身が救われたように見えたのが震えました

宥父にバレた後の食卓とか、ちょっとクスッと笑えるシーンありながら、最初の色気満載のシーンより、ちょっともどかしい距離感にウズウズしたり、下巻の甘い雰囲気が本当に読んでいて幸せでした

4

そして二人は末永く幸せ

堂々の完結編、大ハッピーエンディングです。
この結末については良かったねって思います。

勁がちゃんと人として幸せになるためには、一度死んで生まれ直すことが必要であったことは理解できます。
マンガとして、こんな風に血みどろのアレがあった方が華々しくって面白いだろうっていうことも理解できます。
設定や構造が理解できるって事と、個人的な好悪は全く別物なわけで、まあ、ようするに、残念なことに、崔も崔の組織の奴らもみんなまとめて好きになれない。
絵はきれいだし、作品としてすごいのは認めるけど、崔と崔の組織絡みのあれこれが、もっと違うものだったら神にしたかったな。

0

こんなにも切なくてあたたかい作品に感激

もぉ、神作品も神作品。
上中下巻全てにドキドキしてハラハラしてキュンキュンして・・・
涙なしでは読めませんでした。


中巻を読んだときは、なぜ勁がこんなにもつらい思いをしなきゃいけないのかと泣き崩れる勢いでしたが、あの恐ろしいほど可哀想な中巻があったから・・・下巻の感動は半端なかったですね。

宥に愛されても、それを心の奥底でかみしめることが出来ていなかった勁の歪な心が解き放たれていくのは、嬉しくて何より安心しました。
なんの迷いも躊躇もなく宥の為に自分の腹を刺す勁の心を想うともぉ涙しか出てきませんでした。
そんな勁が、初めて照れる姿は・・・・・・たまらなかった!!!!!

最後の笑顔には「よかったね」と何度も声を掛けたくなりました。

3

「ギフト」

新興宗教が出てきた辺りでどうなっちゃうの…?と思ったのですが、なるほど兄の梏が縋ったのが、新興宗教の名前を借りた犯罪組織の首領である崔だったということで。
お兄さんの名前、「梏」という字には、てかせ、しばる、つなぐ、みだすという意味があるようですが、勁だけでなく自分自身にも手枷を付けて、お互いを繋ごうとしていたわけですね…。作中一番可哀想な人なんじゃないかなと個人的には思いました。
もっとも、そんな梏に一番執着していたのが崔というサイコパスだったというオチで、しかも先に死んじゃうし、梏ほんと、どこまでも可哀想だなと…。
文字通り生まれ変わった勁を通して、彼も救われればいいなぁなどと思いました。

そして勁と宥。

表紙通りの大団円で号泣しながらスタンディングオベーションでしたが、ここまでくるのにどれだけ時間を要したか…。
でも宥がたくさんの時間をかけて、たくさん愛を注いであげなかったら、ここまで来れなかっただろうなあと。命をもって抱えた薔薇の花束を最期の贈り物にして、きっと彼は死んでしまっただろうなあと思います。
作中での「ギフト」は勁のボクサーとしての資質を指しておりましたが、勁にとってはこの一連の物語(宥に出会い、御子柴ジムで仲間を得、兄と邂逅し別れ、人としての感情を取り戻す)そのものが「ギフト」だったんじゃないかなと思いました。
宥に出会わなかったら、御子柴ジムにもボクシングにも出会えなかったわけですし。
まあその基盤は、他でもないお兄さんが実は引き寄せていたものだったわけですが。
一方の宥も、ボクサーとしての「ギフト」は無かったけど、代わりにトレーナーとしての資質と、愛情深い父親という「ギフト」が既に与えられていて、勁のお陰でそこのとに気付けたという意味では、やっぱり物語そのものが宥にとっても「ギフト」だったんだろうなあと。
お父さん、いい人でした。お前のやってることは親を殴らせるほど悪いことなのか、なんてリングの上できちんと息子に示すことができる、こんな度量の広いお父さんBL漫画にそうそう存在しないですよ。

「勁」は、つよい、かたい、するどいという意味。
対して「宥」は、ゆるす、なだめる、やわらげるという意味。

二人の本質は、最初に名前が判明していた時点でそもそも決まっていたのだなあと思うと、一ノ瀬ゆまさん、この物語の構想にどれくらい時間を掛けていたのかなあと…。
いつもいつも素晴らしい作品を描き上げてくださる作家さん。
改めて、本当に心から好きだなあと感じましたし、「gift」という最高のギフトをありがとうございます!!!!!という感謝の気持ちでいっぱいです。

8

涙腺ぶっこわれたかと思った…

何年か前に1巻を試し読みして、これは終わるまで待たないとーと思い、
我慢していたものを、下巻で完結したこともあって3冊一気読みしました。
上巻、中、下巻まで読み終わるまで、何かずっと涙が止まらなくて、
私、涙腺壊れちゃったのかしら…と。
目ぼよぼよ&鼻かみ過ぎて鼻下かっさかさです。

下巻のレビュー欄なので下巻の崩壊ポイントを。いきなり冒頭からですが笑。
宥が、自らを刺した勁を見つけた時の下腹から流れ散る大量の血が
大きな薔薇の花束に見えた所
意識を取り戻し、痛みを取り戻し、感情を取り戻し…と
勁が一つ一つ”巻き戻されて”いき、そして、痛みと感情を封じ込めた表の勁と
闇を全て引き受けてきた裏の勁、ふたつの自我が統合する瞬間
(とはいえ三日三晩!の苦闘)、そして再び目覚めた勁と宥が愛を交わす…
ページ数だと100ページぐらいあるんですが、呼吸を忘れたかと思うほど
ノンストップで読み、その間ずっと涙が止まらなかったです…。
哀しい、切ない、そして愛おしい

宥のカムアウト、勁が自らボクシングに取り組むようになり、
そして、かつて御子柴親子が育てた広田選手が勁と対峙することで
忘れていたものを取り戻す…
辛い寒い冬を越え美しい花が一斉に咲きだすように物語が進んでいきます。
なんて美しい。そしてなんて萌える…!
アマ転向を願い出た勁がジムの仲間から夢を託されるところ…萌え禿げるかと。
電子限定おまけも、完全にノックアウトされました。

おまけ。
勁の兄のその後、そして先生と宗教団体とどんな過去があったのかなど
気になる所も少し残っており…。泣きっぱなしで読んだので読み飛ばしたか
もう一度ゆっくり読み返せば分かることが増えるでしょうか…
読み返すたびに涙腺ぶっこわれそうで心配なのですが笑

もうひとつおまけ。
宥(ゆたか)という漢字は「ゆるす」という読み方もあるんですね。
勁(けい)は、勁い(つよい)とも使う。

10

好き

「嫌いな先輩」を読んで一ノ瀬先生を知りました。
登場人物の心の葛藤とか迷いとか感情の機微が本当に細かく描かれていて、はっとさせられるシーンばかりです。

2

映像にしてほしい

なんて書いたいらいいのかわかりませんが、映画にならないかなと思いました。
それか、wowwowあたりで連続ドラマにしてほしいです。
生きてて動いてる感じがすごかった。
BLとしての萌えもしっかり踏まえつつ、BLファンタジーに頼らない非BLと混ぜても通用する内容なので、普通にドラマにできると思います!
展開のスピードがまんま海外ドラマなのでそう思うのか・・・
漫画としては出来上がってるので二毛作を期待してしまいます。
テレビ局の人!見てたらよろしくお願いします!笑
Jガーデンで続き?が出るそうなので全裸待機です。

7

完結!

中巻が気になるところで終わったのですが、ずいぶん前に読んでいたので、上中巻を読み直してから、いざ下巻へ。

勁は、宥を助けるために、裏組織にいわれるままに自分を刺す。瀕死の状態で外に出た勁を、宥が見つける。そして二人で組織の病院へ。

ジムの医者、宮先生がボスと懇意であったのが驚き。どういう行き方してるのか?
一方、ボスは1年持たない命ですが、部下は殺人を楽しむような鬼畜ばかりで、読んでて気分が悪い。しかし、裏組織についてはかなり参考文献を読み込まれたようです。

実はそのボスも、勁の兄を大事に思っていたものなのか、よく分かりません。

メインカプの方は、なんとか勁は一命をとりとめ、再びボクシングを。宥の方も、意を決して親、そしてジムのオーナーにゲイであることを打ち明ける。

最終的に、勁は試合をしたいとアマチュアに転向して活躍、家でも父親と宥、勁の共同生活が温かく描かれるなどハッピーエンドです。
しかし、最初はメリバも考えられたそうです。その場合どういうストーリーになっていたのか、少し興味が湧きました。

勁のバイト先の店長達や、ジムの仲間達、荒川ジムに移った広田などいい味を出している脇キャラがいるのですが、なかなか深く描かれなかったので、少しもったいなかったです。もう少しじっくり描かれていたら、さらに楽しませて頂けたかも?

誠実な宥、そして恋愛を一から始めた勁がかわいい。

1

深い水底から桜の下にまで出てこれた勁

 最底辺まで堕としてからの大団円、素晴らしかったです。宥のためなら一瞬の躊躇もなしに、自分の命すら差し出せる勁。一見これ以上ないほどの愛に見えるけれど、宥からしてみればそれは、彼の愛を理解しきっていないからこそできる寂しい行動でもある。ナイフを刺したまま向かった約束の場所で再会した際、宥がなぜ喜んでくれないのかが分からない勁が悲しかったです。

 崔の思惑は勁を取り込むこととは別にあったことが判明し、勁は治療を受けてちゃんと助かります。でも、彼の本当の苦しみはここから始まるのです。宥からの愛情を受け入れようと決断するということは、喜怒哀楽を一切感じないようにしてきた心の殻を打ち破ることになる。それを壊して人としての感情を取り戻した瞬間から、今まで押さえ込んできた痛みや思い出したくないほどの辛さが束になって勁に襲いかかります。勁自身が苦しいのはもちろん、それを傍で見ているしかなかった宥も相当に苦しかったでしょう。

 壮絶な苦しみを経て、ようやく勁は生まれ変わり新しい人生を始めることができます。宥に好きだと言われて赤面する彼は、今までの彼とはまったくの別人のようですごく可愛かったです。宥からの愛を真に理解した勁は、ボクシングを続けるかどうかということにも自分で答えを出します。消去法や誰かのためにではなく、初めて自分の感情を優先して選択した勁に胸が熱くなりました。
 
 そして、宥も勁の変化に応えるべく、ついに父親にカミングアウトします。親の気持ちを理解させるために宥を殴った父親に、ボクシングジムを経営するに相応しい情の深さを感じました。最後に父親もいる部屋で、仲睦まじく台所に向かう2人のコマがあったんですが、こんな風景をBL漫画で見られる日が来るとは思わず、このたった1ページが私の心に強烈に焼き付きました。古い自分に別れを告げて、新しい人生を歩み始めた2人をずっと応援したいです。

14

深い愛情に、涙が止まらない

3冊目にして完結編。

「gift」は副題が秀逸だと思うんですよね。それぞれの巻の内容を端的に表しているように思えてなりません。そして、今作品のこの綺麗な表紙。優しくて、温かくて。

完結編という事と、この綺麗な副題と表紙。大団円を迎えるのだろう、という希望を持ちつつ手に取りましたが、でも、2巻目が終わった時点では問題はまだたくさんありました。

宗教団体ヴェイクラからの迫害。
そして御子柴ジム消滅の危機。

そのいずれもから、宥を守りたい頸。

今まで、過酷な子ども時代を過ごしてきて、人を信じることも愛することもできなかった頸が、宥を愛し、そして愛されたことで無償の愛を宥に注ごうとする。

頸の中にいる「子どもたち」の描写が、とにかく素晴らしい。

親から虐待され、身体をいたぶられ、そして自分を守るために作られた「子どもたち」。
頸の中の、良心と、そして悪の気持ちが、彼らを通して描かれている。
成長することが出来なかった頸が、葛藤し、そして宥をもまるために模索し、もがき、そして成長していく。

傷つけられた頸の姿に落涙するけれど、それ以上に、宥を信じて成長していく彼らの姿に涙腺が崩壊しました。

はじめは「住む場所」が欲しくて始めたボクシング。
でも、ボクシングと宥の存在が、頸の全てを肯定し、受け入れてくれたことで彼は生きることが出来た。

そして、頸のお兄ちゃんの梏。
彼もまた、頸に深い愛情を持ってたんだよね。
複雑に絡んでしまった彼らが、ああいう形で決着がついてよかった。

頸が、記憶の奥に封印してしまった梏との優しい思い出。
どうかどうか、梏にも彼の全てを受け入れてくれる人が現れてほしいと願ってやみません。

そして宥も。
彼は、ゲイである自分自身を肯定することが出来ずにいたわけですが、頸と出会い、自分を偽ることが出来なくなった。頸を深く愛し、誠実でいたいと思うようになったから。

 ただいま
 お帰り

そう言いあう事が出来る、「帰る場所」を見つけた頸と宥。
序盤から終盤まで怒涛の展開を見せた今作品ですが、涙が止まりませんでした。

『gify』の上巻である「白い獣の、聞こえぬ声の、見えない温度の、」を読んだ時は、あまりの痛さに挫折しかけましたが、「赤い桎梏の、約束の場所の、望んだ十字架の、」そして今作品の「薄紅めく空の、潤びる螺旋の、光る岸辺の、」と続く素晴らしい展開に圧倒され、そして飲み込まれました。

子どもへの虐待。
レイプ。
人を傷つける描写。

痛い描写は盛りだくさんで、もしかしたら読み手を選ぶ作品かもしれません。
けれど、どん底にあってなお、自分の身を犠牲にしても守りたいと願う深い愛情にあふれた素晴らしい作品でした。

文句なく、神評価です。

14

凄まじいまでの愛に震えます

物凄いものを読んだ感動に震えています。

上中巻の雰囲気とは打って変わり、薄紫色の柔らかい色彩が美しく印象的な下巻の表紙。
ああ、この物語が終焉を迎えるんだな…と感じ、寂しいような身が引き締まるような、複雑な心境で1ページ目をめくりました。
電子版なので他とは違うかも知れませんが、全266ページのボリュームです。

これは宥の愛によって勁が再生する物語。
今回、まさに生死をさまよった勁が、内に棲む自分の人格と闘います。
過酷な生育環境の中、身体と心の痛みからずっと勁を守ってきたもの。
そこから脱却することで生まれ変わらんとする勁。
そして、母のような愛情でそれを見守る宥。

宥の愛はときに母のようだけど、産まれたての赤子のように脆い勁には、この愛が絶対的に必要だったのだと思います。
恋愛や性愛だけではないこの関係に、私は本当に、深く深く感動しました。

宥がジムの会長でもある父親にカミングアウトしたシーンもとてもよかった。
ああ、宥はとてもいい父親に育てられたんだな。
人にあれだけの愛を注げるほどに、愛をたくさん注がれて生きてきたんだな、と胸が熱くなりました。

BLでこのテーマを描き切った一ノ瀬先生は本当にすごい。
この作品を届けてくださったことに心より感謝いたします。

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この先何度でも読み返す大切な物語。

『gift』完結です。
約3年前に上巻を読んだ時、「この先何度でも読み返す大切な物語になる」と思いました。

道徳心も感情の起伏も無く、痛みにさえ鈍感でどこかロボットのような頸と、表情豊かで人間味あふれる宥。
脅しによるレイプから始まった殺伐とした間柄に、大事だ、好きだって気持ちが芽生えていく…
頸は豊かに出会ったことでどう変わっていくのか?


上下巻の予定が、中巻が増えて3冊となり、その増えた分は、怪しい宗教団体(というより犯罪組織)が、頸をこれでもかってほど打ちのめす…
中巻はまるで別の話が始まってしまったようで、「この先何度でも読み返す大切な物語」が私の中でグラつきました…

でも下巻まで読むと、頸の根深い傷を解放するには、まず自覚が必要だから、打ちのめす必要があったのだとわかりました。
頸にとっての優しい記憶とトラウマを植え付けた父と兄、父はもういないから、兄と弟の対峙と決別がお互いにとってどうしても必要だったってことも理解しました。

異質に感じる中巻があるから、下巻に繋がったのだと…


頸は、宥に会いに行くために、宥が喜んでくれるから御子柴ジムを守りたくて、犯罪組織のボス・雀(チェ)に言われるがまま、自分で自分の腹を刺した。
そうして血だらけなのに、宥に会いに行こうとする…

頸は愛された記憶が無いから、宥が自分を愛していることがわからないんだ。
宥にとって自分がそばに居てくれるだけで良い存在だってわからないんだ。
そして自分自身を大切に思っていないから、ジムを守って宥が喜んでくれるなら、自分が死んだってぜんぜん構わないんだ…

頸の心の傷は、、、私には想像できないくらい深いんだと胸が締め付けられました。


宥が頸を見つけた時、流れ出た血が薔薇の花束を抱えているみたいに見えた。
これは頸の手を二度も放した宥への罰だと思う。
頸が自分から離れて行こうとしても、宥は絶対に手を放しちゃいけなかったと思う。

結果として、死なれて大事になるのも困るから教団は頸を助け、約束も守って、ジムにも手を出さないし、頸も宥も日常へと戻ることができた。

そこで頸は初めて痛みらしい痛みを感じる。
感情と感覚は隣り合わせ、頸は感情を殺さないと生きていけなかったから、何も感じないロボットになり、それに合わせて感覚も鈍っていたから痛みを感じなかったんだ。

痛みを感じはじめたってことは、それまで蓋をしていた感情も溢れだすということ。
肩車してくれた父との思い出、守ってくれた力強くて優しかった兄、そして二人に殴られ、身体を売り物にされていた辛い過去…
それを一緒に閉じ込めたから、だから頸の心象風景に登場する頸の分身達は子供の姿なんですね。

幸せな記憶と、辛い記憶、そのすべてが一気に頸の中に溢れだす。

泣いて、泣いて、獣のように泣き叫んで、まるで産声をあげているような頸。
宥はそんな頸のそばにずっといた。
きっと頸はこの時、許された場所で、宥のそばで、生まれ直したんだと思う。


それからは、頸と宥の未来へとつながるエンディング。
頸は自分からはじめてボクシングが好きだと、続けたいと思う。
宥は頸への気持ちに焼ききれそうで、引け目を感じていた同性愛者の自分と向き合う。

頸の心象風景の子供達はお花畑の中で幸せそうに転げまわる。
そして日常に戻ってこれた時、その子供達は少年に成長している。
傷もない、穏やかそうな綺麗な少年達。
頸の心は、宥のそばで生まれ直して、幸せに成長していってるんだ。
辛い傷の象徴だった彼らが、今度は頸の幸せの象徴に見えて泣けました。

二人にはただ、ただ、幸せであって欲しい。

最後の1ページに描かれている頸の表情に涙が止まりません。
3冊はこの瞬間のために描かれた物語なんだと思いました。


中巻があったから下巻に繋がったことを理解しますが、二人の物語において、教団メンバーの人物像掘り下げは不要だったと思うから、率直に言って ”蛇足感” は完全には拭いきれません。
当初の予定のまま、頸と宥の二人にしぼって、上下巻で物語を終わらせてくれたほうが良かったと思ってます。
そこだけは残念に感じますが、頸の傷の深さをエグいくらいに描きあげて、再生に繋げた物語には圧倒されたし、私の中で頸と宥が大事なことは揺らいでいません。

きっとこれからも何度でも頸と宥に会いに来ると思います。
『gift』は「この先何度でも読み返す大切な物語」です。


※電子特典は、その後の二人のひとコマ。
最初にレイプを仕掛けた男と同一人物とは思えないくらい頸は変わっています。
『gift』に惹かれている全ての人にこの頸を見て欲しいです。

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