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『黄昏アウトフォーカス』のスピンオフです。
同じ世界観でも主人公が代わるだけで、こんなにも雰囲気が変わるのかと驚いています。今回は少しコミカル。
前作未読でも問題なく読めます。
いい映画を作るためには妥協を許さない2年の監督・義一と、部員を気遣って自分を出せない3年の部長兼監督・仁。
この二人がある日、寮で同室になります。
不慮のキスから始まり、腐男子・義一の影響でBLを通して交流を深めていく……という、なんとも意外な展開。
正直、最初に読んだときはアレ?って思いました。
黄昏〜のような、ノスタルジックな印象とは違ったから。
でも、大人なようで子どもっぽくて、恋に未来に悩んでいる等身大の高校生像がいいんですよ。
映画への熱量がすごい!めっちゃ青春してます!!
そして、二人のやり取りや心模様を、ときにコミカルに、ときに切なく、感情を揺さぶるほど美しく描いています。
タイトルにあるスローモーションが作中にちりばめられていて、それがとっても効果的で美しさを増幅してる。
これは、漫画じゃないとできない表現!すごい印象的!!
それから、モノローグで語られる繊細な心理描写が素晴らしい。
視点によって書き分けられるキャラの個性も魅力的なんです!
眼鏡を外した義一のハッとするほどの美しさ、照れたときのキュートな表情には心を掴まれます。
意識しているからこそ反発し合う二人。
同じ監督という立場を通して共感し、惹かれ合っていく姿が瑞々しくて甘酸っぱいのです。
ラストの階段でのやり取りは可愛すぎて、思い出すだけで胸がキューンとなります♡はい、最高。
あと、描き下ろしHの時に「情事って格好とか情けない」と仁が言うと、「だからお前にしか見せらんないんでしょ」って義一が言うの。
ここも、さり気ないけどグッときた!
〝映画が好き〟この思いで繋がっている二人が尊くて、これからもシナリオのない人生を共に歩いていって欲しい。
思い出という名の記憶(映画)を沢山作っていって欲しい。
そんな風に思う、とても素敵な作品でした。
黄昏〜の続編も一冊にまとまるかな?今から楽しみです!
またあの映画部のお話が読めるなんて幸せすぎる!
「黄昏アウトフォーカス」のスピンオフ。
メガネの監督市川くんのお話。
映画部3年菊地原と2年市川は、犬猿の仲。
部でもしょっちゅう衝突している。
ところがある事情から学生寮で同室になることに…!?
市川の部での顔と寮での顔、そのギャップに惹かれていく菊地原の心情や、縮まっていく距離に、たまらなくドキドキし、胸キュンが止まりませんでした。
映画論や監督論で熱くやりあったと思ったら、BL漫画を2人で読んで意識し合ったり、エッチな雰囲気になったり、お互いのことをゆっくり静かに語り合ったり。
めまぐるしく変わる2人の表情や感情の揺れがものすごくドラマティックな表現で描かれていて、本当に素敵だった!
少し背伸びしたような大人びた思考も、ある意味高校生らしくてとても眩しいんです。
恋に部活に夢に、何かに一生懸命になることって人生において本当に素晴らしい財産だと思う。
前作でも市川はとても個性的で、存在感と雰囲気があるキャラだったけど、決して美形キャラとしては描かれていなかったように思うんです。
でも今回は本当に美しくて、惹きつけられるような魅力と色気に溢れていた。
菊地原視点で描かれているからだと思います。
菊地原から見た市川ってまるで魔性の男のようで、本当に綺麗なんです。
これが恋フィルターってやつなのかー。
「黄昏アウトフォーカス」でもじゃのめ先生の表現の素晴らしさを延々と語っちゃったけど、やっぱり今回もすごかった〜(感涙)
何故にこんなうまいのか。
ストーリーや人物や絵自体もさることながら、構成、コマ割り、光の使い方。
なんかいろいろうますぎて、何回ドキッとさせられたことか。
エッチも、修正がいらない描き方をしているので画面がとても綺麗。
綺麗だけど、しっかりエロスなんですよね。
それにしても、スピンオフにはいつも、知り合いのセクシャルな部分を見てしまったような照れを感じてしまいます。
市川くん、あのとき裏でこんなことしてたのー!?と、またもや前作を読み返してしまった私でした。
面白かった~
ダチョウ倶楽部のキス芸を彷彿とさせるシーンで、まさにつかみはok!でした。
ホントにテンポがいい。気持ちいい。
『前回までの俺は…!?』で始まるパターンが声優さんのナレーションが聞こえてくるようだったり、シネマのようなコマ運びだったり、映像を見ているようなすてきなシーンが散りばめられた作品でした。
キャラもみんな姿勢や振る舞いが違って個性的で、私は礼の動きや猫背がツボでした。
そして、カッコいいやら色っぽいやらのポーズ(?)が目白押しでちょいちょい足とか腰回りにみとれていました。
コメディな流れの中に、繊細な気持ちの揺れや学生ならではのキラキラも詰まっていて、一生懸命な学生諸君が愛おしかったです。
気がついたらニヤニヤしてました…
めちゃめちゃ良かったです!
じゃのめ先生ほんとに美しい世界です
読みたいけど、進むのがもったいないと思ってしまう
ほんとに良かった
先輩×後半でライバルで、寮で同室で、BL 漫画いっしょに読んでて
定番がたくさん詰め込まれてるのにごちゃごちゃしてなくて
きっと仁の撮る作品のようで、携わった人みんなが幸せになれる作品
義一はどんなモノローグをつけるのかなと思うと、それもまた読みたい
これから二人はどんな風に進んでいくのかなと、思いを馳せながら余韻に浸ります
前作も表紙からめちゃくちゃ綺麗な作品でしたが、さらにブラッシュアップされてる気がします…!
今回の主役は、映画部部長・菊地原と、菊地原をライバル視する後輩・市川。
それこそ映画のフィルムを眺めているようなコマ割りが雰囲気抜群で、作画の美しさに終始うっとりさせられました。
特に、光と影が素敵。
まず、窓からの淡い陽の中で市川が着替えているシーン。
逆光なのがいい〜!本当に綺麗で説得力がある。
菊地原がドキっとなるのも納得でした。
それから、プロジェクターで映画を見るシーン。
壁にうつしだされた二人の影はこっくりしてるけど、菊地原の頬に落ちた睫毛の影はやわらかく繊細で。
思わず手を伸ばして触れたくなる、質感まで伝わってくるような描写でした。
タイトル回収ともなっている冒頭のモノローグが、最終話でもう一度出てきたのもよかったぁ…
「黄昏〜」も始まりと終わりにハンディカムのシーンが組まれていたのが印象的だったので、スピンオフ感あふれる演出にわくわくしちゃいました。
正直、ストーリーのテーマ的には「黄昏〜」の方が好みだったのですが、それを差し引いても迷わず神評価を押したいと思える美しい一冊でした。