そらの誉れは旦那さま

sora no homare wa dannasama

そらの誉れは旦那さま
  • 電子専門
  • 非BL
  • 同人
  • R18
  • 神47
  • 萌×27
  • 萌3
  • 中立1
  • しゅみじゃない5

13

レビュー数
9
得点
273
評価数
63
平均
4.4 / 5
神率
74.6%
著者
野原滋 

作家さんの新作発表
お誕生日を教えてくれます

イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
発売日
電子発売日
価格
¥660(税抜)  
ISBN
9784344847354

あらすじ

男の身ながら隼瀬浦領主の長男・三雲高虎に嫁いだ空良。名前もなかった自分に「空良」と名づけ溺愛してくれる夫と正式に祝言も挙げ、持ち前の知恵と能力を生かして国政にも貢献し穏日々を送っていた。ある日、戦地にいる領主・時貞から高虎へ援軍要請が届く。空良の力も貸してほしいとの報に、空良は反対する高虎を説き伏せ戦場に同行するが……?

表題作そらの誉れは旦那さま

三雲高虎,25歳,隼瀬浦領主の長男
空良,19歳,小国領主の子で高虎の妻

その他の収録作品

  • 雪にて候
  • あとがき

レビュー投稿数9

シリーズ3巻目にして萌えが下がらず

作家買い。

『そらのだいじな旦那さま』→『そらのいとしい旦那さま』に続くシリーズ3冊目です。序盤にさっくりと前2巻の説明があるので未読でも理解できないことはないかと思いますが、1冊目にあたる『そらのだいじな旦那さま』だけでも読んでから今作品を読まれるとより一層この作品の持つ世界観に入り込めるかなと思います。

ということでレビューを。

3巻目にしてこの萌え。素晴らしい。
個人的に『そらのだいじな~』がドツボに入ったこともあって、続巻の期待度がどうしても上がってしまいますが、今シリーズは高虎と空良の2人の関係を軸に進むストーリーなので、信頼度とか愛情、絆が強まっていく描写に激萌えし、期待を裏切らない神作品でした。

今巻は大きく分けて2つの軸があります。

一つは、空良が高虎と共に戦地に赴くこと。
もう一つは高虎が自分の城を与えられること。

全く異なる要素を上手に組み合わせて進むストーリーで、その手腕に圧倒されました。

膠着状態が進みなかなか攻め落とせない城がある。
その戦に高虎の父が赴いているが、城をおとすために空良の力を貸してほしいと頼まれる。

大事な空良を戦に駆り出すなんて認められない、と言う高虎を説得したのはほかでもない、空良。自分の力が高虎の力になるのなら―。

そう願う空良に説得され、ともに戦に赴きます。

はじめは侮蔑の目を向けられる空良。
それは、「鬼神」と呼ばれる高虎の妻が男だから。
そして空良の稀有な才能を知らないから。

けれど、そのどちらもを、高虎、そして空良は受け入れ、そして打ち破っていく。お互いの信頼と愛情を糧に困難に真っ向から立ち向かう二人のなんとカッコいいことよ。

高虎は今までスパダリ感半端なかったですが、今巻はちょっとダサい。
いや、いい意味で。

彼は空良のことになると穏やかではいられない。
それは空良を大切にしているから。そして、空良もその気持ちを汲んで、上手に捌いちゃってる。一見、高虎に守られるだけの空良、に見えて、実は空良が高虎を上手に操縦してるんです。

二人の関係が良い風に育っていて気持ちがほっこりしました。

そして空良も。
彼は過酷な子ども時代を過ごしたがゆえに自分の気持ちに疎いところがある。悲しいという感情を持っていなかった。悲しくても、誰も助けてはくれなかったから。涙を流しても、誰も抱きしめてくれなかったから。

けれど今は高虎をはじめとする隼瀬浦の城の皆さんがいて。
自分の気持ちを素直に表現し、涙を流すことができるようになった空良の姿が自分のことのように嬉しかった。

空良の助言により城をおとすことができた高虎は、褒美として自分の城を持つことができるようになります。これが後半のお話。

新しい城主に、その国の住人はどこかよそよそしくて…。

そんな彼らを、高虎、空良、そして魁傑たちは心を砕いて接していく。

高虎の素の素顔にうっかり萌えた…。
彼は正妻の生んだ子である次郎丸を城主にすることだけを目標に生きてきた。そのために命を賭すことも厭わない思いで。

けれど、彼もまた空良という存在を得て「自分の人生」を見つめるようになったんですね。スパダリに見える高虎の孤独と苦悩を、空良が昇華していく。

うんうん、なんて素敵な夫婦なんだー!


戦がある時代を描いた作品なので若干血生臭い描写はあるものの、それでも登場人物たちが素敵で、非常に優しいストーリーなのです。

今巻で初めて登場するキャラが何人かいますが、中でも魁傑のかつての仲間である菊七が素敵でした。

彼の過去も含めて、今後も登場して欲しいナイスなキャラでした。

今シリーズは今後も続くようでうれしい限り。
次巻を楽しみにしています。

※親切な腐姐さまのご指摘を受け、一部レビューを訂正しております。

11

ぴれーね

いえいえ!

私もポッチさまとは比べものにはならないくらいやらかしてて、見かねた優しい姐さんに教えていただくと言う事を繰り返してます(^^ゞ

余計なお世話じゃないんかなぁと迷ったんですけど、お役に立てたならとても嬉しいです。

失礼しました。

ポッチ

ぴれーねさま
こんにちは。コメントありがとうございます。
おお、本当だ…!
お恥ずかしー!
早速レビューを直しておきます。
ご指摘ありがとうございました!

ぴれーね

こんにちは。
今巻も最高でしたね!
私も菊七がお気に入りになりました(*^^*)

ところで、年齢が十三歳の件ですが、坂木じゃなくて次郎丸の事を言ってるんじゃないかなぁと思います。
全然違う箇所の事だったり、余計なお世話だったら申し訳ありません。

本当、次巻もすごく楽しみです\(^^)/

ワガママを言えるようになって、良かったね。空良。

高虎と空良の物語、第三弾になります。
一応、ここからでも読めるようには書かれてるんですけど、最初から読まれる事を強くオススメしたいです。
二人のこれまでがあっての「神」なのです。

で、前作ですが「既に出来上がってる二人だからさぞかし甘かろう!」とイソイソと読み始めて、切なさにのたうち回る羽目になりましたが。
今回こそですね、とにかくめちゃくちゃ甘いです。
もう序盤から高虎が溺愛ぶりを暴走させてて、笑いがひたすら止まらないです。
また、ただただ甘いだけでは無くて、とにかくあたたかい巻になるんですよね。
戦に、空良の「武将の伴侶」としての成長に、別れ。
そして、新たな出逢い・・。
相当盛り沢山の巻になるんですけど、特に駆け足だと感じる事も無くじっくり読ませと、流石の実力派作家さんだと思います。

なんと言うか今回は、ひたすらスパダリでパーフェクトとだと思ってた高虎の、弱さやちょいダメな部分なんかも語られます。
でもそこにもすごく感動するんですよ。
前作は切なくてボロボロ泣けましたが、今回はホロリと来ちゃう感じの、優しい涙がこぼれて。
空良、ワガママを言って泣けるようにまでなって、良かったねと。
高虎、一人で抱え込まず、弱音を吐けるようになって良かったね、と。
読んでて、感無量になりましたよ。


内容です。
姉の身代わりとして早瀬浦領主の長男・高虎に嫁いだ空良。
溺愛してくれる夫と正式に祝言を挙げ、自身の能力を生かして国にも貢献しと、幸せな日々を送ります。

・・と言うのが前作。
今回ですが、戦地にいる領主・時貞からの援軍要請により、空良も戦場に同行する事になるんですね。
更に、その戦場での功績により、新たな領地を与えられて城持ちとなった高虎。
そこで空良ですが、彼を受け入れて愛してくれた早瀬浦の人々と別れる事になりー・・と言うものです。

まずこちら、序盤からめちゃくちゃ甘いです。
や、空良の力を借りたいと言う戦場からの要請に、高虎が大反対するんですよね。
「お前を戦場に連れて行くなど、出来るはずがないではないか!」みたいな。
いや、結局は空良に説き伏せられて、二人で戦場に向かう事になるんですけど。
で、「そなたは優しすぎる。その優しさ故に、傷付く事が心配なのだ」とかって高虎が眉を下げれば、共に戦場に行ける事が喜びだと語る空良。
「大切な方だから、ずっとおそばにいたい・・」みたいな!
いやもう、「(心配で心が休まらない)俺はかわいそうだろう? 慰めてくれ」とかって、意外とちゃっかりなスケベ高虎に笑えるなら、真面目に慌ててる空良には可愛くてニヤニヤしちゃう。
甘いなー!
もう、めちゃくちゃ甘いな!!と。

まぁそんな感じで、暇さえあればイチャついてくれる二人の甘々っぷりも最高なんですけど、なんと言っても今回、空良の成長ぶりにも胸アツでして。

実は空良ですが、これまで、愛する人の為に自分を犠牲にしてしまう所があったんですよね。
これは彼の生い立ちに大きく起因するのですが、読んでてとてももどかしいし切なかった。
で、前作のラストで、愛する人を守る為に自分も大切にしなきゃと、ようやく気付いたワケです。

今回、戦場に同行した空良ですが、そこでの経験や新たな出逢いにより、今度は自分の立場と言うものを理解するんですよね。
いや、作者さんも書かれてるんですけど、これまでの彼は、ただ与えられたものをありがたく受けとめるだけだったんですよ。
そして大事な人の幸せの為なら、自分が蔑ろにされてもいいと思い込んでいた。
でも、それ自体が根本的に間違っていたんだと気付く。

そうなの!
空良が蔑ろにされてそれを許すって事は、夫である高虎もまた、周囲からバカにされるって事なの!
そんな事を、自分にも周囲にも許すんじゃなーーい!と。

いやね、最初から空良をずっと見守ってきたけど、こと「自分を大切にする」に関しては、彼の成長は亀の歩みなの。
三巻にして、ようやくここ!?なの。
でも、空良はそれでいいの!!

あの、自分が不幸だとすら気付いてなかった、過去の不憫すぎる空良。
溢れんばかりの幸せを与えられたからと言って、急に自分が大切な存在だなんて、大事には出来ない。
本当の所で、理解なんて出来ない。
だからこそ、よくぞここまで!って胸がいっぱいになっちゃうんですよーー!
マジで!
マジで!!

ちなみにですね、戦場での彼の活躍にも胸がすくんですけど、戦場から戻ってからのエピソードにも、なんだかホロリと来ちゃうんですよ。
そう、繰り返しになりますが、一国一城の主となる高虎。
目出度い事ですが、早瀬浦とはお別れになるんですよね。

これね「皆さんと離れたくない。行きたくない」とボロボロ泣く空良に、すんごく感慨深くて。
駄々をこねて周囲を困らせと、ワガママを言うー。
ああ、泣いてワガママを言えたんだねと。
すごく心が痛むのと同時に、良かったねと、ホロリとしちゃって。
いやもう、本当、三巻にしてやっとここ!?ではあるんですけど。
でも、良かったねえ!と、こっちも泣けちゃうんですよ。

ちなみに、まだまだ語りたい萌えが山ほどあるけど、字数制限が迫ってきたので簡潔に。
新しい領地に旅立つ二人ですが、そこでは領民との間に溝がありと、なかなかの苦労展開になります。
今回、高虎の弱さやダメな部分も語られると書いたんですけど、これ、空良が成長したからなんですよね。
ひたすら守られてるだけなら、彼の弱さは見えて来なかった。

ここまで常に空良の前に居て、あたたかく優しく包み込んでくれた高虎。
彼も人間なので当然疲れるし、悪意ばかりぶつけられれば心も弱る。
そんな高虎を、今度は空良が支えるんですよね。
守られるばかりじゃ無く、対等な存在として支えになるのです。
ここもまた、すごく素敵でした。
ここでもさあ、ホロリときちゃって。
この二人、よくぞここまで!ですよ。
や、最初の「空良を戦場になんてとんでもない!」は、いかがなものかと思うけど。

10

めちゃめちゃ良かった

レビュー書き慣れないのですがなんだかめちゃめちゃ良くて胸がいっぱいになったので…。

献身的で健気な主人公にはやっぱり自己肯定感を持ってほしいので、そらの能力が正しく評価されて本人も自信と覚悟を持っていく過程がとてもうれしかった。
物語の中盤で2人が置かれた状況が大きく変わる流れがあるんですが、読んでるこちらとしても「みんな今幸せなのに…どうしてこんな酷なことを…」(不幸な事件ではないんですが)と感傷的になってしまうのを、終盤に向けてどんどん「ああ…間違ってなかったんだ…!2人のこれからには必要な試練だったんだ…!」とほんとに海からの気持ちよい風がさぁーっと抜けてくような気持ちにさせてくれて、大満足の3巻でした。

特に高虎の219ページの3つのセリフが、2人の人間性と関係性の尊さをこちらにもじーんと感じさせてくれるものでとてもとても好きです。
そうであろうとする努力の上に成り立つ「善い人間」というものを、説得力を持って描いてくれる作家さんなのだなぁとじんわりしました。

2人の今後が楽しみです。

5

シリーズ三作目

またこの2人に会えるとは♪( ´▽`)歓喜!

本篇「そらの誉れは旦那さま」と、ショートで魁傑視点でのお話「雪にて候」が入っております。
本篇も実質2つのお話が入っている感じ。
1つ目が、空良の初陣。…といっても空良が前線に立ち刀振るうわけでは無いです。戦略に空良の才能が必要と考えた時貞(お館様)により戦場へと招ばれるお話。
2つ目が、高虎が新たな領地を与えられ一国一城の主となるお話。
前作、前々作共に、主な物語の舞台は時貞が治める隼瀬浦。しかし今作では隼瀬浦から飛び出し、戦場と新たな領地である日向埼が舞台となります。…隼瀬浦のしんしんと降り積もる雪の描写、好きでした(/ _ ; )ちょっと寂しい。

前作、前前作の隼瀬浦にいる空良は高虎に守られ、空良自身も、こんなに幸せなのだからこれ以上望む事は無いといった感じの儚い健気さが炸裂しておりましたが、今作では、空良が高虎を支えよう、高虎が恥じぬ様にと頑張ろうとするプラスな意味の健気さが炸裂しておりました。……もうどっちにしても可愛い〜(;ω;)♡
空良の成長って事なんだろうな。

個人的な萌えポイントである、普段は冷静で強く優しい高虎が、空良の身に何かが起こると荒ぶり手がつけられなくなるさまが今作では2度も拝む事ができました。幸せ〜〜!ありがとうございます(*´◒`*)笑

このシリーズ、高虎が空良をベタベタに甘やかすところも大好きなのですが、何かと侮られる事の多い空良が、空良の才能であったり優しさであったり空良の持っているもので巻き返すところ大大好きです。スッとします( ˘ω˘ )♡

5

おめでとう!

前作『いとしい旦那さま』の読後感は「哀しい」だったんですね。
『いらない子』として育ってきたそらは類まれな能力を持ちながら、自分の価値を低いものとしか思えない。愛されていることは解っていても、それが自信につながらない。
これがひじょーに哀れだったんですよ。
「こんなんが続くのはヤバいだろう」とも思いましたよ。

今回のお話ではそらがもう一歩踏み出します。
信頼する人たちに応えるため、勇気を奮います。
そしてなんと!完璧だと思っていた高虎にも苦悩があることを察して、それを分かち合おうとします。

これは素晴らしい!
名前すらなく、自分の身を捨てることが『恩義に対する正しい行為』と思っていた『子どもそのもの』の様なそらが、愛する者の為に自分を主張することを覚えたの。
高虎をはじめとする隼瀬浦の皆さんの勝利ですよ!
愛の勝利ですよ!
いやー、良かった良かった。
前作でちょっとガックリ来た方ほどお読みいただきたいと思います。

4

続編がうれしいシリーズ

なんと3作目!
なんでかわたしの使っている電子書籍では続編通知がきておらず、たまたま見てたら新作が!というわけで迷いなくポチりました。
もうみなさんが既に思いの丈を先に書いていただいてるので、感想だけ。

自己評価がやたら低い謙遜を通り越した空良でしたが、今作は周囲の評価をしっかりと自分で認識して自信のようなものができてました。
一作目の鳥、オオルリと二作目の鳥、フクロウのふく、はいますよ程度の出演。少し寂しかったです。
元山賊の魁傑が初めて作画されてましたが、そこだけが想像と違いすぎました。文中では弁慶、だの眉毛がふとい、だの書かれているのでもっと武蔵坊弁慶さながらのガシッとした僧兵みたいなものを想像してましたが、シャランラ~な めっちゃ男前でした。
男前は高虎だけでよいのに。。。

そのマイナスをものともしない内容なので、内容は文句なく神評価です。
隼瀬浦から新領地、日向埼へ、うまくいかない領民とのやりとりはヒストリアの番組みてるような感じがしました。
とっても面白いので、ほんとオススメです。
まだまだ続きますように!!

2

空良と高虎シリーズの第3弾。

今作は新キャラ「菊七」をむかえ、空良の初陣があり、そして高虎が城持ちになるという内容です。
大きな変化の中で、またひとつ成長を遂げる空良と、高虎の心のやわらかい部分を垣間見れました。


あらすじを読んで空良が出陣すると知った時、正直に言うと嫌だなぁ…と思ったんです。
どんなに責められてもなじられても、憎むことや恨むことを知らずに生きてきた無垢な空良に、争いの一端を担わせるのかと。
でも空良はきちんと自分の役目を果たし、その結果を静かに受け止めます。
高虎のいる戦国の世で生きていく、という空良の覚悟が感じられる良いエピソードでした。

それから、武功が認めれた高虎が城主になり、ふたりは隼瀬浦から「日向埼」へと移り住むことになります。
一国一城の主として奮闘する高虎ですが、日向埼の領民たちは受け入れてくれず。
彼らは下手に出ているようで、本当は従うつもりなど全然なし。
この領民たちの態度、すごくイライラする!
自身も命懸けで面と向かって刃を向けてきたこれまでの敵とは違います。
なにやら裏でこそこそと動いていて陰湿なのです。
頑なに心を閉ざす領民たちを相手にし、皆の前では鷹揚に振る舞う高虎も内心は…

そんな高虎を労わろうとする空良の優しさが沁みるのです。
カラー絵にもなっている場面ですが、月明かりの下、浜辺で交わすふたりのやり取りがたまらない!!
高虎を気遣う空良の優しい言葉にじわぁと涙が出ました。
大仰な台詞じゃないところがとても良い。
そして旦那さまは嫁様の前でだけ心の内をさらすのですが、ぽつりぽつりと語られる高虎の「詮ない話」がこれまた泣けるのです。
3冊目にしてやっと、高虎という男の本当の姿を見た気がします。
高虎は強い人だけど、魁傑をはじめはぐれ者を気にかけたり、人の痛みをよく理解できるのは、こういう過去があるからなのかな。
もっともっと彼のことが好きになりました。


切なくて甘い出会いにきゅんきゅんする1冊目も良いけど、シリーズ3冊目ならではの絆の強さに本当に感動しました。
少しずつ仲間が増えていく展開にもわくわくします。
気が早いけど、続編が楽しみでなりません。

2

支え合えるめおとへと。

続編が出るだなんて(≧▽≦)
前作で、祝言を挙げて、内外に向けて空良を妻としてお披露目をし、固い絆で結ばれた2人。
これ以上何が?と思っていたのですが、なるほどなぁ。
空良の成長ぶりに感動です。


 出陣中の空良の義父である時貞から、援軍要請の手紙が届く。
攻めあぐねている状況に、その土地の風土や天気を読み取れる空良にも来て欲しいともあって。

これに激怒で、聞く耳持たない過保護な高虎。
空良が大事で、カラダはもちろん、心にも傷をつけたくない。

結局、空良の願いを叶える形で一緒に行くことに。
叶えるならもっと甘い願いがよかった、なんてぼやいてる高虎がかわいかったです( ´∀`)

 戦場まで道案内で同行した、魁傑の昔の仲間である菊七。
初めこそ、菊七の刺々しい態度に、なんだこいつ(#`皿´)だったのですが、彼の指摘に、私も納得させられました。
それを受けて、改めて自分の立場というものを省みる空良。
高虎達を背に、三雲の人間として気丈にふるまっていた空良をハラハラしながらも見守りました。
頑張ったね〜空良(*´ω`*)
ここまでが、物語の約半分。


 今までの功績により、新しく領地をもらい、城持ちとなる高虎。
それにより、空良達は新天地へと移り住む事に。
大事な故郷となっている隼瀬浦を離れる辛さ。
そして、新天地の日向崎での苦労。
新しい領主を受け入れようとせず、いつまでもよそよそしい領民たちや世話役に、私も歯痒い思いをしました。

高虎が、内に押し込めている弱音、本音を空良に見せられるようになってよかった(ノ_<。)
空良、強くなったなぁ。
高虎が空良を守るだけではなく、空良も高虎を支えていく。
浜での2人のやりとりは、本当に素敵でした。

 大嵐の予見をした時や、被害を被った時の高虎や空良達の対応に、やっと領主として受け入れてくれた領民たち。
高虎の為なら強くなれる空良が、かっこよかっくて、胸がすく思いでした。

ほっと胸を撫で下ろしているところに、高虎の大慌ての激昂ぶりがきて、相変わらずなんだなぁ、とクスクスです。
高虎の悋気、好きだわ〜( ☆∀☆)


 お互いに支えあい、労りあっていく。
日々過ごしてきた中で、理想的なめおとになっていく2人を見ることができました(*´ー`*)
別れは辛いけど、新しい出会いもあって。
これから2人で日向崎を笑顔あふれる領地に育てていく様子が目に浮かぶようです。

1

護られるものから並び立つものへ

本シリーズは妾腹ながら勇猛果敢な武将と
双子の姉の身代わりで攻様の嫁となった青年のお話です。

攻様の父の指揮する戦で受様が初陣を果たし、
攻様が戦の功績で領主となった日向埼の領民達に受け入れられるまでと
攻様の弟達が日向先を訪ねて来る後日談を収録。

男女の双子として生まれた受様は不吉な忌子として虐げられて育ちます。
その上、攻様との婚儀を嫌がった姉の身代わりとして、男ながらも攻様に
嫁ぐ事になるのです。

攻様は小国ながらも勢いのある隼瀬浦の領主の長子で、負け知らずの武将
として名を馳せた武将ですが、妾腹の息子だったのです。攻様は受様を男
と知っても嫁として迎えいれます。受様は隼瀬浦で初めて人間らしく生き、
攻様に献身的に尽くして彼の傍で生きる事を決意するのです。

受様が攻様に嫁いで丸3年が過ぎます。梅雨に入る前の今の時期は受様が
一番好きな季節です。新緑の香りが濃く漂い、山から吹く風も爽やかで、
何より受様がこの隼瀬浦に初めてやってきた時期でもあったからです。

今やこの地を含む信仰国軍は一大勢力となり、しばらくは平和な日々が
続きましたが、大敗した大国側には未だ大小の属国が列居し、小競り合い
が勃発していました。

攻様の父はそのうちの一国を攻略するために、半月前から南にある吉田の
地に陣を張っていました。しかし敵方の抵抗は激しく、四国の連合軍を
もってしても半年たった今でも攻略の糸口が見つからずに膠着状態が続い
ていました。

攻様は父の名代として城を守っていましたが、父から援軍として加わる
事と受様も同行させるようにとの書簡を受け取ります。敵の籠る城は
背後に険しい山脈、3方が湿地に囲まれた高台にあり、敵に幾度も攻め
られながらも生き延びてきた古城でした。

梅雨前に戦を終わらせる為、自然の理を読む事の出来る受様の力を借り
たいとの父の要請を攻様は拒み続けますが、受様の必死の嘆願により、
最後には受様を伴う決断を下すのです。

果たして受様の力と知恵は戦局を変える一石となれるのか!?

野原先生の既刊「そらのだいじな旦那さま」「そらのいとしい旦那さま」
に続く3巻目で、躍進目覚ましい新興国の武将である攻様と男ながらも
彼の妻となった受様の身代わり花嫁ものとなります♪

本作は章立てはありませんが、前半は前回の戦いで破った大国の属国との
戦い、後半は戦の功績で攻様が賜った国・日向崎の領民達に受け入れられ
るまでの2部構成でした。

前巻のレビューでもかきましたが、攻様と受様夫婦は本誌でも同人誌でも
激ラブなカップルなので、続編が発売されると知って今度は何が起こるの
かとワクワクして発売日を待っていました。すごく良かったです。

受様は生国では生れた時に名すらもらえず、人とすら認められずに生きる
だけで精一杯の日々でした。攻様に嫁いだことで人として生きる事を知り、
攻様や攻様の弟や家臣達、領民達と接する事で誰かの為に生きる事を知り
ますが、攻様に愛されている自身はあっても、自分自身にできる事など
些細な事としか思っていません。

しかし本作で受様は初陣を経験し、知りえなかのった戦場での攻様の思い、
戦の過酷さ、戦の駆け引き、そして敗戦国主の行く末を知ります。そして
戦の功績で得た日向埼の領主となった攻様と移り住んだ小向埼では、攻様
の妻として守られるだけではなく、攻様の隣にたつに相応しいものになる
という覚悟をもち、自ら行動を起こすほどに成長するのです。

領主一族の者としての戦いのパートでは戦の駆け引きに、反抗的な領民達
との信頼関係が築けるのかとハラハラ&ドキドキ、攻様との恋愛パートで
は2人の愛にキュンキュンさせられ、たいへん楽しく読ませて頂きました。

既刊同様、強く綱やかに成長していく受様に胸温でした (^O^)/

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