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表題作そらの絆は旦那さま

三雲 高虎、日向崎領主
空良、高虎の妻

その他の収録作品

  • 胡桃と酒と梅ふぶき

あらすじ

空良が高虎と祝言をあげ、力を合わせて日向埼の統治にあたって数年が経った。親から捨てられ名前すらなかった空良が今は高虎の伴侶として愛を注がれ、戦場では鬼神と言われる高虎も空良の前では己を鎧うことなく心を許していた。そんなとき、空良の双子の姉が日向埼を訪れる。本来なら高虎に輿入れするはずだった姉の今更の来訪に空良は?

作品情報

作品名
そらの絆は旦那さま
著者
野原滋 
イラスト
サマミヤアカザ 
媒体
小説
出版社
幻冬舎コミックス
レーベル
幻冬舎ルチル文庫
シリーズ
そらのだいじな旦那さま
発売日
電子発売日
ISBN
9784344853669
4

(15)

(4)

萌々

(9)

(1)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
4
得点
60
評価数
15
平均
4 / 5
神率
26.7%

レビュー投稿数4

ラブラブでほっこり♡

今作では空良の双子の姉、梅乃が登場。もう存在を知った時点で嫌な予感が…高虎も同じ気持ちだったんじゃないかな〜空良が傷つかないか心配で仕方ない。
最初こそ会う事を恐れていた空良だけど、初めての肉親との触れ合いに喜ぶ様子は微笑ましいけど不安は拭えなくて。高虎の心情を思うと、何とも言えない気持ちでした。極めつけは空良の言葉、あれは辛かったです。
ただあそこから少し空良の気持ちが梅乃から逸れたし菊七も良い仕事しましたね。いつもの聡明な空良に戻ってくれて安心しました。
梅乃との対峙もかっこよかった。この本音のぶつかり合いがあったから、姉弟の絆が生まれたと感じました。
高虎は冷や冷やし通しで大変だったと思います。前の空良なら梅乃に立場を譲っていたように思えて、それをせず戦う意志を見せたのは温かく見守り寄り添う高虎の存在や、これまでの経験だと思います。そういう意味では空良の新たな一面、成長も感じられて嬉しかっただろうなぁと。初めての諍いも2人には良い刺激ですね。
益々絆を強くする2人に感動、周りの温かさにほっこりしました。

2

そらの弱みはお姉さま

このシリーズ、初めて空良に対して危なっかしさを感じました。あらすじを読んだだけで胸がザワつきましたがね、こりゃなんか一波乱起きそうだと。

あー…やっぱりね。
空良の双子の姉……そっくりな女性が登場ってことだけで、ピンときちゃう。姉の思惑がありありと。空良に対する扱いは1巻でご存じの通り……それに元は高虎の元に嫁ぐべき立場であったこともあってか嫌でも勘ぐりますよね。
でもこれに関しては、姉は完全ヒール役になりきれておらず、そこまで嫌悪感を抱かずに読むことができます。(もっとエグい感じでくると思ってたので)
というのも、高虎が早々にその気配に気付き牽制していたのもあったからです。

やっぱスゲーよ、高虎!見惚れちゃった。
戦いの中で多くの駆け引きをくぐり抜けてきている男なだけありますね。悪しきモノへの勘が働くというか、察知能力、先読み、先回りの手腕がすごい。
まぁ、空良への愛がそうさせてるってのもありますが^ ^

今巻は、いつものようなしっかり者の空良の感じがしない胸がザワつくストーリーでした。
肉親である姉との出会いに浮つき、周りへの配慮を怠り厚遇をする空良の態度や高虎への暴言、高虎への苛立ち……いつも冷静な空良にあるまじき姿に目を疑いました。
いつもラブラブな2人に少し変化を与えたかったからなのか、更なる夫婦の絆を高めたかったんでしょうか。悪手にしか見えませんでした。

姉の登場によって感情が乱されたことと、夫婦の危機をドッキングするにはちょっと無理があるような…。空良のイメージが悪くなっちゃったのはとても残念でした。空良に発して欲しくなかったですね、夫婦も他人…とかいう高虎へのあのセリフは。
一気に私もトーンダウンしちゃいましたよ…


空良自身の心の変化、大人への成長も兼ねたストーリーだったのもあって、姉のことも高虎のことも全部が悪い方に向いていたのは胸が痛かったです。
空良の悪手とは別に高虎がしっかり空良を見守っていたことが救いでした。私も高虎と同じ気持ちで姉のことを注視していましたから、高虎の言動によって私の感情も救われました〜
大好きなシリーズ作品なだけに、モヤモヤで終わりたくない!高虎の気持ちや言動のおかげで、ホッとひと息つける読後感を得られたのは良かったです♪( ´▽`)

いつも爽やかな気持ちにさせてくれる空良も、今巻ばかりはいつもの勢いがなくて、次巻に持ち越しですね。やっぱり空良はカッコいい姿が似合ってます!^ ^
始まりはどうなることかと思いましたが、終わってみれば安堵感ある終わり方だったと思います。
ただ。
姉からひと言"あのときはごめんね"がなかったのは何だかなぁ…と思いました。空良と姉の関係に区切りをつける意味でも、姉からの謝罪は必要だったんじゃないかな。
そこだけがモヤる気持ちが残ったので、マイナス1の萌2にしました。

5

シリーズ6作目

空良の双子の姉来る、
てことだったので怖い展開かな〜と思ったら、あれ?
夫婦の不和の話と空良の自我の芽生え‥?
と思ったらやっぱりお姉さんはしたたかでした!
という感じで
肩透かしくらったけどやっぱきれいなバラにはトゲがある梅乃姫にあっぱれでした。

夫婦の不和の話はラブラブ溺愛スキーの私にとってはハラハラもので、いつもならもっとあっさり行くのになんか、こじれそう‥とドキドキしました。
自分の話を人にすると冷静になれたり気付かされたりするのをうまく描かれていて共感しました。

今回は市井の姉夫婦の話がメインで古巣の話や弟は登場しません。危ない目にもあわないし、怪我もしません。昼ドラ展開のような話でとても面白かったです。

4

血の繋がりがうむ情とすれ違い

本シリーズは三雲の鬼神とよばれる勇猛果敢な武将と
姉の身代わりで嫁いだ男嫁のお話です。

受様の双子の姉が小間物屋の夫と共に日向崎を訪れる顛末と
姉夫婦が再び日向埼を訪れる続編短編を収録。

受様は隼瀬浦の領主の妾子腹の攻様との縁談を嫌がった
双子の姉の身代わりで攻様に嫁いぎますが
三雲の鬼神と呼ばれる攻様は今や日向崎の主となり
多忙な日々を送っています。

受様は優しくまっすぐな気性と優れた知力により
日向埼の民に慕われ、攻様にとってかけがえのない
愛しい伴侶として攻様を支えて日々を過ごしています。

日向埼は今や破竹の勢いで発展を遂げていますが
港の増設や新しく入ってきた領民の保護に関する事案、
他国との交易の問題点の解決策など
次から次へと課題は上がり尽きる事はありません。

それらを取りまとめるのは城主である攻様であり
ここ最近謁見の申し出が増えてきましたが
全員を受け入れられず選出するにのも
また時間を使う羽目になります。

今日は攻様を困惑させる申込でがあったようで
珍しく悩んでいる攻様に受様が声をかけると
内陸の五條という国の小間物屋の夫婦から
受様への謁見の申込があったと言います。

五條いう国にも商人の夫婦にも心当たりのない受様でしたが
妻の方が受様の双子の姉だと名乗っていると言いますが
受様にとって家族との縁は薄すぎて印象がないというのが
正直な気持ちです。

姉の思惑もまた全くわかりませんでしたが
商いの誼としたいのだろうという臣下の言葉もあり
受様は姉夫婦と謁見する事となります。

この邂逅は受様に何か変化をもたらすのでしょうか!?

「そらのだいじな旦那さま」から始まるシリーズは
躍進目覚ましい新興国の武将である攻様と
彼を妻として支える受様の戦国花嫁ものです♪

受様は攻様に嫁いでからは不自由のない生活をしていますが
生国では不吉な双子の片割れの忌み子とされ
領主一家と見なされずに放置され、攻様に嫁ぐまでは
なんとか生きてきたと言っても過言ではない暮らしでした。

姉との再会で初めて家族の情を覚えた受様の様子は
攻様の目には危うく映るのですが
それが2人の気持ちをすれ違わせていきます。

受様姉も最初は慎ましい言動で受様に対するのですが
徐々に攻様の隣にいる受様にとって代わろうとする展開で
どうなっていくのかハラハラ&ドキドキでした。

姫様だった受様姉の没落には同情しなくもないですが
受様の過去を知らぬが故の傲慢さは知らない罪深さを感じさせ
考えさせられました。

いろいろな意味でいつもとは違った内面を深堀する展開で
受様と攻様の未来がますます楽しみになりました。

3

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