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黒竜の王弟殿下は孤独なオメガの王子を寵愛する

kokuryuu no outeidenka ha kodoku na ouji wo tyouaisuru

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表題作黒竜の王弟殿下は孤独なオメガの王子を寵愛する

ラルフ=ミディネティス
20代,カルドシア王弟で騎士団長,α,黒竜の竜人
シオン=コウディッシュ
16歳,ハウザイクス王国第一王子,Ω

その他の収録作品

  • 書き下ろし:幸福なオメガの王子は黒竜の王弟殿下と愛を深める
  • あとがき

あらすじ

長く幽閉されていた第一王子でオメガのシオンは、人質兼側室として他国へと出される。だが王とつがわされる前に発情不全が発覚し、王弟で竜族のアルファ・ラルフと共に生活することに……?

作品情報

作品名
黒竜の王弟殿下は孤独なオメガの王子を寵愛する
著者
幸崎ぱれす 
イラスト
笠井あゆみ 
媒体
小説
出版社
新書館
レーベル
ディアプラス文庫
発売日
電子発売日
ISBN
9784403526244

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19

4.5

(31)

(21)

萌々

(7)

(2)

中立

(1)

趣味じゃない

(0)

レビュー数
7
得点
140
評価数
31
平均
4.5 / 5
神率
67.7%

レビュー投稿数7

幸せの意味を貴方と知る

幸崎ぱれす先生の作品は初めてなので、拝読させて頂くのが楽しみでした。

個人的、各項目5段階で
健気 4
溺愛 4
甘々 3
ファンタジー 2
エロ 2
な感じだと思います。

ラルフさん×シオンくんのカプです。

今作はオメガバース物で、受けでオメガのシオンくんは人間ですが、攻めでアルファのラルフさんは、竜人族なので、完全な竜の姿になることが出来ます。

受けのシオンくんは、第一王子でありながら、王族において男はアルファ以外価値が無い、という認識の所為で、幼い頃から幽閉されてしまいます。その所為で、人との関わりも愛情も自身への労りすらも希薄なものでした。

そして人質兼側室として、ラルフさん達の大国カルドシアへ渡りますが、そこでもオメガであるフェロモンがまともに出ていないことが判明します。発情不全を治す為、王であるヴァレリーさんの命令で、王弟のラルフさんと一緒に過ごし徐々に自身の感情の変化やラルフさんに対しての想いなどが芽生えてきます。

ラルフさんもシオンくんもお互いに想いを寄せていくが、元々はヴァレリーさんの側室として連れてこられたシオンくん…ということは、どうなってしまうのか。となりますが、勿論そこはハッピーエンドになるのでご安心を。

兄であるヴァレリーさんに、朴念仁と言われてしまうラルフさんですが、少しずつ心を開いていくシオンくんに、心を揺さぶられどんどん溺愛と過保護になっていく姿が微笑ましいし、シオンくんも健気な言動と、今まで分からなかった喜びや楽しさ、幸せという感情を知っていく姿に、読んでいてこっちまで、じんわり心が温かくなるので、是非とも読んでほしいです。

1

願うのは貴方の幸せ

今回はカルドシア王弟と
ハウザイクスの第一王子のお話です。

孤独に生きてきた受様が人質側室として向かった国で
攻様のつがいになるまでと後日談続編を収録。

この世界には男女の性の他に
バース性と呼ばれる第二の性が存在します。

王侯貴族などの高い位のものに多いアルファ
標準的で最も人口の多いベータ
男女ともに妊娠可能で定期的に発情期が訪れるオメガ。

王族男児はアルファでないと価値がないとされ
ハウザイスクの第一王子の受様はオメガ判定された
6才で王宮の敷地の外れの書物を保管する塔に
幽閉生活を余儀なくされます。

ハウザリスクは近年の財政難の挽回のため
近隣のイウマリクに侵攻しますが

イウマリクは竜人族が治めるカルドシアに援軍を求め
カルドシア先王が竜体で戦いを抑圧したことで負け
カルドシアの属国となります。

ハウザリスクは受様を人質兼側室と差し出す事となり
アルドシア王の代理としてやってきた王弟で
騎士団長の攻様とともにハウザリスクを発つのです。

受様がカルドシアで対した王は優美な美丈夫でしたが
握手の際に「美味しそうな人間だ」と言いながら
龍の鱗が浮かぶ半竜人となって見せる曲者でした。

外見の変化ではなく言葉に対して反応し
肉が付いていないので食べても美味しくないかも
と返した受様は王に気に入られたようですが

発情期を迎えてもいない発育不全では
側室候補にもならないと受様を連れてきた攻様は
受様を1人間のオメガにしろと命じられます。
果たして受様は王の側室となれるのか!?

雑誌掲載作のタイトル作に
書き下ろし短編をつけての文庫化で
黒竜ともなる攻様と薄幸な受様のオメガバースとなります♪

6才から独り暮らしを強要されて情緒未発達の受様と
兄王から受様を側室教育を命じられた攻様が
それぞれの視点で展開するためそれぞれの内面が見えるという
読者にはたいへん嬉しいお仕立てです。

戦いのための戦略ならお手の物の攻様ですが
美しく知識に見えるのに感情を見せない受様には
何をどうしたら良いかすらわかりません。

兄王は攻様に最初は部屋の中でいつも
受様とくっついて過ごしてアルファの匂いに慣れさせ
オメガの本能を取り戻させと指示をしますが
兄王がてへぺろ!! ってしてる姿が見えますよね♪

攻様が四苦八苦しつつも
少しづつ人慣れして感情が現れてくる素直な受様に
攻様が徐々に落ちていく様も大変美味しく
受様が徐々に攻様に懐いていく様も楽しく

兄王の種明かしで一件落着かと思いきや
兄王の元側室絡みで受様に危機に迫るというまさかな展開で
攻様が受様をつがいとするハピエンまで
大変楽しく読ませて頂きました。

受様の塔での知識が活きる展開の書き下ろしも
とても面白かったです (^-^)/

2

笠井先生ファンの方も必読♡

長期に渡って幽閉生活をしていて感情が分からなくなってしまった受けと、本当は王の側室として献上予定だったのに人としての感情が乏しいせいで発情不全になってしまっていたために押し付けられた王弟とのお話しです。

挿絵が多いし、笠井先生の描く結婚式や黒竜が素晴らしい!!
というわけで、超神評価つけたいくらいでした。

内容も、最初はドナドナされる家畜よりも情緒が無い受け様が喜怒哀楽を徐々に取り戻すのですが、それを見守って1つ1つ戻る度に攻め様も喜んでいて、キュンキュンです!!
最初の入浴シーンも、笠井先生の絵付きで読むとなんてエロいんでしょう....
泡風呂がこんなえろいとは‍www

こちらの作品、紙で購入したのですが、紙で本当に良かった♡

皆さまもぜひ‪(っ ॑꒳ ॑c)

4

王道の良さに今一度浸ってみませんか?

本篇は少々駆け足気味で終わってしまって、もうちょいそこ詳しく話を突っ込んでよーと思うところもあったけど、書き下ろしの方はパーフェクトにおもしろい。
シオンの成長や、元々の資質が本領発揮といった感じで、シオンがラルフの伴侶として、また国益をもたらす有能な人物としての存在感が際立っていてトータル的には満足です。読後感も良かったです^ ^


不憫受け王子が大国のハイスペスパダリ王弟から寵愛を受けるシンデレラストーリーは、最高に甘い仕上がりです。ちょっと不器用な攻め感もいいスパイスになっていて、そのぎこちなさがストーリーをより盛り立てていました。
どちらかというと王道の部類に入るかと思います。最初はお互いに好きじゃなかったけど、共に過ごすうちに惹かれ合っていくのも王道中の王道。そんな王道の良さがギュッと詰まったストーリーは、読みやすくて理解しやすい上に、あまあまの溺愛の満足度も高くて、溺愛好きな私のハートに大ヒットでした!

オメガってだけで不憫な境遇に追いやったシオンの家族には怒りでしたが、家族の愛に飢えていたシオンを自身の愛情で癒していくラルフの誠実さがとても心地よく感じられました。ラルフの兄の分かりやすーいナイスアシストのお陰もあって、2人が精神的にも性的にも距離を縮めていく一歩一歩のあゆみにはドキドキもニヤニヤもいっぱいです。
ラルフ兄のミッションが、いちいち細かくてあからさまで笑っちゃったけど、ちゃんとそれを真面目にこなすラルフの愚直さがめっちゃ好き(//∇//)
シゴデキな王弟の仕事遂行能力には、いやはや参りました。

最初はシオンとの関わりも、兄から言われたからやってるだけの仕事の意味合いが強かったものの、徐々に自分の意思や本能で動いていく自主性へとシフトしていくラルフの気持ちの変化は大きな見どころでしょう。もちろん、シオンの方も同じで、ラルフの兄の側室になるのが嫌だなと思うほどにラルフに思いを寄せていくところは注目です。

シオンが拉致誘拐される事件も起こりますが、結局あの犯人は一体どうなったのか謎でした。もっと詳しく話を知りたいところだったのに、あっさり幕引き…そして2人が結ばれるのもスピーディーで、もう少し余韻を残しても良いのになと思いました。
そして一番納得し兼ねたのは、シオンの家族です。
あれだけのことをしておいて、あんな軽い謝罪で終了させるとは、シオンは良い子なので許したけど、私は許してないからね(笑)王弟の伴侶になったからといって手のひら返しやがって……物語的にはああするのが限界なんでしょうけど、もうちょいギャフン展開が欲しかったのが本音です。

まぁ、そのモヤモヤも、書き下ろしの面白さで解消されたので、全体的には楽しめました。シオンの活躍がもっと見たいし、もっと国政に関わってその知識力を使って欲しいなと思っていたら、なんと続編が予定されているとの作者さまあとがきでの言及にめちゃくちゃ嬉しくなりました♪♪( ´▽`)
来年かぁ〜…子どもも生まれてるんだろうかと、まだ見ぬストーリーに妄想を膨らませながら、続刊の発売を楽しみに待とうと思います。

6

竜になる

笠井先生追っかけで購入。分かりやすく、べろべろなめそうな溺愛で楽しかったですが、いつまでも覚えている自信はないので萌にしました。本編140頁弱+その続き110頁弱+あとがき。一番最後の挿絵がめっっちゃ好き♡(攻めのひざに抱っこ&照れながらお口あーんしている受けなんですよーっ表情が最高!)

アルファじゃなきゃ!と考えられているハウザイクス王国の第一王子として生まれたシオン。6歳でオメガと分かって以来、施錠された塔の中で一人暮らしています。ある日珍しく父王から呼び出されたと思ったら、カルドシア国へ行ってもらうことになったと言われ…と続きます。

攻め受け以外の登場人物は、
攻め兄(国王)、レフィ(アリアーダ国元王女)ぐらい…?攻め兄がやんわり見せつつ全部計算済って感じの人で好き♡

++攻め受けについて

攻めは竜ちゃんになれる、つよーい無骨な騎士様。剣ぶん回すというシーンは無く、戦う時は竜姿一択。強いから当然か。言葉足らず説明不足さんですが、ちゃんと説明しようと頑張っているように感じます。少しずつ感情を芽生えさせていく受けに惹かれて惹かれて溺愛 って様子が嬉しいです♡

受けはオメガであるが故に幼い頃から蔑ろにされてきて、寂しいとか楽しいという感情が育たなかった方。その方が、攻めと出会い、栄養ある食事をし、人と会話し気持ちを交わし合うことを覚え、感情がだんだん豊かになっていくところが可愛かったです。町に出かけて行って沢山の人やものに囲まれた時の、言葉がうまく出てこない様子なんかめっちゃ可愛かったです。

お話は王道だと思うのですが、受けが可愛く、攻めの溺愛様子も面白かったので、楽しく読めた一冊でした。

4

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