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本当は数日に分けて読もうと思ったのに一気に読み切ってしまった。
この作品を読んで、六青先生の作品全て読もうと決意しました。
後から気づいたんですが、こちらスピンオフ?作品なんですね。元というか前作を読んでなかったのですが、話を読む上では特に問題はなかったです。
六青先生の作品の受けは大抵、可哀想で健気なんですが、私が読んできた六青先生作品の中でもカレスは別格で可哀想。
何度も鈍感なライオネルにキレそうになりました。
というかキレてて、だからこそガルドランがビシッと言ってくれて溜飲が下がりました。
ガルドラン、本当にいいやつ。
最初にカレスに無体なことしたのは反省してほしいですが。
兎にも角にも、カレスはもう少し早く自分の心に気がついて素直にライオネルに伝えていれば…って感じで。
そりゃカレスがやったことは酷いことだし因果応報的な部分があるかもしれないけど…
それにしたってライオネル、今作だけ読むとかなり鈍感お坊ちゃんって感じで全然好みの攻めじゃないんですが元作品読んだら印象変わるのだろうか。
尻上がり的にカレスがボロボロになっていき
え、これもしやバッドエンド??
となったのですが最後の最後で希望が見える
展開に。
続編があるんですね!!やったー!!!
六青先生は本当に容赦がない!
だけどそこがいい!
続編を早速読みたいと思います
大人の立場から言って、ライオネルとカレス2人の愛は互いに依存している。幼い頃から愛に飢えていたカレス。初めて愛してくれたライオネル。彼には他の人が全く見えていない。
また、ライオネルがエリアを好きだと知って、自分が彼を愛していると初めて気づいたと言う記述がありましたが、それって裏返すと大事な宝物を、他人に取られそうになって慌てて執着するような愛ですよね。恋情か情愛かの区別が曖昧。それは暴行された後しばらくライオネスと暮らすけど、もうすでに性愛を知っているのにライオネスから求められないことに、何も感じていないところから推測。
ライオネルもエリアがいるのに、ガルドラン に執拗に張り合いカレスを側に置きたがりますよね。ライオネルもカレスに対する執着が見えます。
ガルドランの大人の愛が1番切ない。カレスとライオネルの行動は幼稚。カレスは愛の種類を勘違いしている。カレスはまるで発達障害。に見えます。
これは読んでてつらかった。カレスがあまりにも不憫すぎて・・・。
ライオネルがほんっとうに最低で、最後まで苛つきました!なに、この馬鹿男!薄雲様の評の通り、どうしようもなく鈍感でデリカシーがない。う・え・に!親友だとか言って、しゃしゃり出てくる厚かましさが、限りなくウザい!!そんでまた、タイミングよく倒れてくれるエリヤも超ウザい!
と、激しく憤っているけれど、神評価。
それはひとえに、病んでいくカレスの描写が素晴らしかったからです。罪の意識と自責の念から存在意義のよりどころを持たないカレスがゆっくりと自壊していく様が哀切に満ちていて。ウザいやつですがライオネルもエリヤも、そしてガルドランやウィドも、みんなそれぞれにカレスのことを思っているのだけれど、誰の手もカレスを救うことはできずに、そうして自己肯定感の欠落したカレスは、助けを求めることのできないまま壊れてしまいます。現実に病んでいく人の心理ってこうなんじゃないでしょうか。勇気を出して伸ばした手を振り払われる恐怖は誰にでもあるものだと思うのです。だからこそカレスに嫌悪感を抱くのは無理もないこと。それと同時にだからこそカレスには救われてほしいと願わずにいられませんでした。
BLにそんなものは求めない方のほうが多いだろうとは思うんですが、それでもこの描写には価値があると思いました。
本編終了まで辛さに耐えて読んでいましたが、最後の書き下ろしでは涙をこらえることができませんでしたよ、もう。
カレスが幸せになっていることを期待し、そしてもうウザいライオネルが登場しないことを祈りつつw、続編を読もうと思っています。
最後ですが、これ一冊だけだと読後鬱になってしまうので、必ず続編もそろえてから読み始めることをお勧めします。
光の螺旋シリーズ3作目。
こちらもシリーズ読んでなくても問題ないですが、読んでたらより一層楽しめる、くらいのお話になってます。
内容を端的に言うと、どうしようもない鈍感でデリカシーのない男を、長い間ずーっとずーっとずーっと慕い続けて、漸くその恋心に気づいたときには、すっかり別の男に取られてた、というどうしようもない切なさ満開の話。
そして健気受率の高い六青さんにしては、今回のカレスは珍しくツンデレ受なんですが、想いを寄せるダメ男・ライオネルにだけは従順で、それがたまらなく切ないです。
好きすぎて、でも気持ちの持って行きようがなくて、何か役に立ちたくて。
結局、このダメ男の尻ぬぐいをするために、とんでもない陵辱にあいます。
というか、尻ぬぐいのために、自ら陵辱されに行きます。
すいません……ライオネルをどつき倒してやりたいんですけど(憤怒)
そんな酷い目にあっても、ライオネルの役に立てるなら平気、と読み手はもうたまらない気持ちになります。
肝心の攻であるガルドランですが、こいつがもう凄いいいやつでして。
ライオネルなんてとっとと捨てて、はやくガーディの胸に飛び込んじゃいなよ!!
と思うんですが、一途なカレスはそんな簡単にはなびかないのがまた。
ダメ男に惚れる心理って、この人には私じゃないとダメなのよ、という妄信的な思い込みだと思うんですが、これってもうそれの典型です。
結局、持っていきどころのない思いが、自身を傷つけ苛むようになり、なんだかもう色々と取り返しのつかないことになってしまい、見ていられないほどつらい。
でも、明るさを感じさせる最後で、ちょっと安心しました。
基本的に、架空古代ストーリーは好きだ。
水壬楓子「コルセーア」や、松岡なつき「Flesh+Blood」は面白いんだけど、
このシリーズは読むの疲れる…。
簡単にレジュメすると…
皮膚病が原因の醜さを両親に疎まれた子供(カレス)が→療養と称して、田舎に飛ばされる→そこで1つ年上の次期領主ライオネルとその一家に優しくされて→ライオネルに密かに惚れる→が、ライオネルは卑しい隷属のエリアが好き→ムカついたんで、エリアを炭鉱送りにしたった!→ライオネル激怒、どうにかエリアを取り戻す→二人がラブラブなのを横目に荒れるカレス→ヤケ酒飲んでたら凌辱されそうになった→双眼の大男ガルドランに助けられ、ついでにSMプレイをお願いする→そんなことやってたら、ライオネルを失脚させたい伯爵様につかまり、強姦→伯爵の悪事をバラすために自ら罠に入る→ガルドランと生真面目な公爵にわざと踏み込んでもらい、悪事を暴く→ライオネルとのわだかまりも解ける
う~~~~~~ん…。
予定調和ストーリーが悪い、というわけではないけど
セリフが極端に少なくて、筋書説明が多すぎるんだよね、コレ。
背景設定ももうちょっと煮詰めてあるといいんだけどなぁ。
たぶん、ノルマン王朝あたりのヨーロッパ世界をベースにしてるんだろうなとは
思うんだけど…ここらの世界設定がもっとしっかりしてれば。
神視点に限りなく近い多視点って、この方の構成力から言うとちょっとオーバーロードじゃね?
でもそれよりなにより、申し訳ないが最大の致命傷はキャラにいまひとつ魅力がないことかなぁ。
カレスがツンデレなのはいいけど、
イジワルやってるけど仕事は真面目とか???愛すべき人間なのか
ヤなやつなのかよくわからない。
ライオネルも名君なのか、ニブちんなのか、頭いいんだか悪いんだかようわからん。
双眼のガルドランも、とりあえずいい人らしいのがわかるだけで、
はよ…はよはよ抱かれてしまえー!!!という魅力があるわけではないんだな、これが。
キャラがしっかり書けていて、会話の妙があれば
もうすこし面白くなっていたであろうストーリーだった。萌えと中立の間ぐらいかな。