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チビでデブだから略してチデブ、今だったら変えるよう編集さんとかに言われそう。
受け君のもだもだしてる感じは結構好み別れると思います、それに反して攻めの魅力はわかりやすい。男らしくて格好良くてでも何か近寄りがたい。
所謂おもしれー女のBL版なのですが先生、定番物好きだなあと思いました。
◆スイートビターキャンディ(表題作)
学生時代太っていて冴えない見た目だった子が大人になって痩せ、垢抜ける。時々見かける導入ですが、昔馬鹿にされていた仕返しに走る展開などではなく、攻めも受けも一途に相手のことを気にかけていたところにきゅんとしました。攻めの金谷がとてもSっぽくて、口調も荒々しいのに、川口に逃げられないように少しずつ距離を縮めようとする繊細さもあって、そのギャップも素敵でした。
◆もう少し待って
先輩後輩もの。先輩である刀根にぐいぐい迫る二宮が飄々としたキャラに見えるのだけど、彼も好き勝手行動するように見えて、実は結構刀根の意思を尊重するタイプ。刀根の好きなもの、したいことを否定しないスタンスによくできた子だなぁと感じました。最後は刀根の方がそれでは物足りなくなっていく展開に、計算ではなかったにしろ二宮の一途さ、健気さが勝ったのだなと嬉しくなりました。
卒業のとききちんと告白してたらどうなってたんでしょうか?言い方って難しい…。よっぽどじゃなきゃ、そんな堂々と告白できないでしょう?まあ、後半は受けが天然なのか攻めを翻弄させてて、面白かった。二人とも考え方が独特で、え?と思ったりした。そこが良かったんだけど。これが一冊目のコミックスってすごすぎ。長い複雑な作品ばかり読んでいたけれど、こんなかわいいストーリーもいいので、もっと描いて欲しいです。思っていたより神評価率が低いけれど、いい作品です。表題作が短くて残念。
2008年発表の作者様デビュー作。短編集です。
私の「麻生ミツ晃先生」のイメージは、イタくて繊細なストーリー展開。
その通りのちょっとヒリヒリするお話たちでした。
「スイート ビター キャンディ」
「クイック スロー リズム」
「スイート スイート キャンディ」
自由奔放な不良・金谷と、あだ名がチデブ(チビでデブ)の川口の物語。
川口が金谷に惹かれるのはわかるとして金谷側の事情/感情が分かりづらい!
BLとして2人の恋愛ありきで読む必要がある、のが残念…
川口には良かったね〜と一応思うんだけど、金谷はかなりのオレ様だししばらくはカップル格差が激しいでしょうね。でもその後金谷はデロ甘のカレシになりそうな気もする。
「もう少し待って」
「目も合わさずに」
若い、自意識過剰の、痛い青春の。
視点は、告白される側の優等生。
年下にただ翻弄されるだけのように思えて、自分の軸が揺らぐ。その揺れが何とも痛々しくて、読んでてこちらも気が焦ったり身の置き所のない感覚を味わう。その意味ですごい作品。息を詰めて読んだよ。
「神様のいうとおり」
この世界で生きるために、自分を、自分の恋をねじ曲げなければならない。
その残酷さ。
でも2人は運命だもの。涙の後、何とかなる事を私も祈る!
「左側」
漫画家と編集者は秘密の恋人…編集者はイケメンで、漫画家は心配でたまらない。
編集者は漫画家の感じてる心配を軽んじてるみたいだけど、真面目に受け取ってあげてほしいなぁ。
2008年発表ですが、すでに絵は完成してますね。
作風も、ちょっと暗いような、シリアスで健気で不器用で、の雰囲気あり。
先生のデビュー作なんですね。
私も麻生先生作品、初読みです、
短編4本。
あとがきに、
「絵も話作りも 私は、漫画が本当に下手で〜コミックスを出して頂いたりお仕事を頂けるレベルでは到底ないので…申し訳ない気持ちで一杯です」
とあり、謙虚な方だなぁと。
確かに、線が繊細で絵はきれいだけど、少し不安定さを感じ(偉そうにすみません)でもデビュー作ならこれくらいはあることなのでは?と思ったりしました。
ど素人の意見ですけれど。
話も4話とも似た感じというか、4CPとも攻受のタイプが似ていて、こういうのがお好きなのかなぁと。
攻めが長身でかっこよくて、受けのことが好き。
受けは身長低くて、恋愛に縁がなくて自信がない。
攻めがかっこよすぎて…見た目も言動もかっこよすぎて…私はかっこよすぎるだけのキャラはこっぱずかしくなってしまうのでw そこは好みの違いかなと思いました。
あとがきの続きに
「チャンスが頂けるうちは 次、次こその気持ちで勉強したいと思います」
とあり、後に人気作を生み出されたようなので、言葉通り実行されたんだなぁ、すばらしいなと。
その人気作は未読なので、読むのがより楽しみになりました。
本作はどのお話も、エロいシーンがエロくて、その辺はとてもいいと思いました。