電子書籍限定描き下ろし前日譚収録
何年も前の作品ですが、最近になってようやく読み始めましたが、まったく古さとかを感じません。絵柄はそこまで好みではありませんが、ストーリーがとても良くて、読む手が止まりません!
面白く、展開のテンポもダラダラしてなくて。最初は「攻めが脅迫的で受けに肉体関係をさせる」ような設定は好きではなかったのですが…。おそらくキャンパス/学園ものやオフィスものでそんな展開があるのが嫌だっただけかもしれません(笑)。
この作品では何故か違和感がなかった!裏稼業の要素もあるからでしょうか…。
それに、ゆたかは本当にエロカワ!勁は最初少し病み系に見えますが、そこまでいたいわけではないので、むしろそんな加減がちょうど良くてハマっています!!
読み始める前は、この物語がこんなにも切ないとは全く思っていませんでした。勁のモノローグが本当に素晴らしいです!
ゲームをやっている子供の勁たち、小悪魔というか天使というか…あるいは勁の純粋な姿なのでしょうか。とにかく、彼らを見ると胸が痛みます!!胸が締め付けられるようで、感情が完全に揺さぶられました。
第一巻を読み終えた後、続きが早く知りたくてたまりません!!
ゆま先生は神エデから入りました。
腐仲間おすすめでこちらも。
甘々ラブラブ気分の時にはちょっと重め、
シリアス寄りです。
トレーナーの宥(ゆたか)とボクサーの勁(けい)、出会ってからすぐそういう関係になるんだけど、愛に育つまでには時間がかかりそうな。
ゲイであることにうしろめたさを感じている宥と
過去が壮絶すぎて自分を壊してしまっている勁。
一巻ではお互いが惹かれあってきた…?くらいのところで終わります。
ふたりの周りを取り巻く人たちが不穏で
ソワソワします。
ボクシングジムでトレーナーを務める隠れゲイの宥が路地裏で助けたのは、銀髪に青灰の瞳の獰猛な美しい獣の勁。ボクサーになりたいと現れた勁に恐喝され関係が始まるけれど勁の才能と魅力に惹かれていく宥。
子供の頃から性的にも精神的にも虐待を受けて育った勁は、痛みや感情を普通に感じる事が出来ない。全てが遠くゲームの中の出来事のようなのに初めて近くで温かみを感じられた存在が宥で、彼の傍にいたいと願うほど捨てられる恐怖にも縛られて…。
虐待を受けた子供が自分を守るために多重人格になる話を読んだ事があるけれど、勁の中にいる幾つかの人物もそういう存在だ。
宥もまた自身の弱さと向き合い、周囲の悪意に翻弄されながらも2人でいるために命がけで抗っていく姿が実に胸に来る。余りに純粋でいじらしい勁の想い。もう刺さりまくって切なくて、その愛の美しさにひたすら震えてしまった。
上中下3巻もの。
読んでみると、上中下でそれぞれが違う作品⁉︎みたいに色というか味というかが違います。
この上巻は全ての始まり。そして非常に痛い。
舞台は、ボクシングジム。
会長の息子でトレーナーの宥(ゆたか)はゲイを必死に隠しているが、ある時…
…と始まります。
ゲイをバラされたくなかったら素行を見て見ぬふりをしてくれ、とジムの寮に入り込んできた勁(けい)。
始まりは、口止めの無理強い的な。
勁の過去は壮絶で、だから勁の心と身体は分裂してる。痛みも悦びも感じない美しい顔の下に、泣き叫ぶ子供の勁がいる。
この上巻は、表面は淡々として心ではどんどん宥を求めていく勁の姿、卑屈なまま勁との関係をやめられない宥、そこにボクサーとしての素質を持った勁が注目選手になっていくさまが描かれます。そして。
勁には表の会話に本当の意味がある事がわからないのです。
だから大手ジムからの引き抜きの話に賛成する宥に、心の中の小さな勁は絶望的に怒り、泣く。
宥が勁に寄せる本心も知らず、言葉で言われた「勝て」という事だけにすがっていく勁の身は…
…とここで上巻終わり。
ここでは単に想いが行き違いすれ違う切ない系BLの王道として読んでましたが、続く中巻では思いがけない展開に驚きつつ引き込まれる!
始めは受けメインかと思いきや、中盤から攻めを中心としたお話で進み、グングン面白くなっていきます。
ストーリーに重きを置いていて、特に攻めに焦点を当てています。
というのも、攻めの過去や境遇がかなり痛々しいです。
親のネグレクト、ウリ、兄の逮捕など目を背けたくなるくらい…。
でも、だからこそ生きることに無頓着な攻めが受けと一緒に過ごすうちに少しずつ変化を見せるシーンにグッときます。
とはいえ、上下巻の上巻。
まだまだハピエンには程遠いです。
また、私自身はボクシングにあまり関わってこなかったのですが、このお話は他のスポーツではなくボクシングでなければいけなった。
そう思わせるくらいピッタリでした。
特に、他の作品と違う点で攻めの心情心理を幼い頃の攻めで描かれているのはアニメを見ているようで本当に新鮮でした。
甘い恋愛BLを読んだ後の気分転換を探している方にオススメです。