先輩、なんか駄目な感じがするんですよ

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表題作隠し事ができません

秋吉圭介, 経営工学科四年生 22歳
夏目愁, 経営工学科大学院生 24歳

その他の収録作品

  • あとがき

あらすじ

大学院生の夏目はゲイだ。高校生の時、同好の士を求めて発展場を訪れた夏目は、いきなり即物的な交わりのみを要求され、以来それがトラウマに。誰かと恋愛したい。でも男同士では同じ嗜好の相手を見つけることすら困難。ましてや好きな人と付き合うのは無理だと悟り、今では学部四年生の秋吉を夜のオカズに妄想するのが関の山だった。しかし、自身の誕生会でしたたかに酔った夏目は、夢と間違えて秋吉にキスを迫ってしまい…。

作品情報

作品名
隠し事ができません
著者
海野幸 
イラスト
イシノアヤ 
媒体
小説
出版社
二見書房
レーベル
シャレード文庫
発売日
ISBN
9784576151052
3.6

(46)

(11)

萌々

(14)

(15)

中立

(4)

趣味じゃない

(2)

レビュー数
11
得点
160
評価数
46
平均
3.6 / 5
神率
23.9%

レビュー投稿数11

先生の大学生もの大好き!

今作も本当によかっです!
海野先生はハズレがないな〜
なんていうか、物語に無駄がなくて読んでて気持ちがいいんですよね。描写も丁寧で、読んでて大学の雰囲気を思い出して懐かしくなりました。

本作はメインの2人がすれ違いにすれ違うのですが、それがもう切なくて切なくて。お腹の辺りがぎゅーっと苦しくなりました。秋吉が結構ひどい事を言ったりしちゃうのも、夏目先輩が泣いちゃうのも可哀想で、でもすごく萌えました笑。

あと職業柄、途中で出てくる後輩の小糸川君のやらかしには本当に肝が冷えました。でも本当にああいう事やらかす人いるんだよな…でも小糸川君は憎めない!笑 

挿絵もおしゃれなタッチで、今作にぴったりです。
大満足な一冊でした!

1

少女漫画のような恋に憧れる意地っ張り受け、愛おしすぎるよー!

先生買いです。やー、この話も良かった。。

大学院の後輩×先輩の恋。お互いの勘違いによるすれ違いがもどかしい…。
受け・攻め交互の視点で語られていくお話です。

壁ドン、「俺のこと好きだって言えよ」的なセリフ、頭なでなで……
研究室の女性メンバーから少女漫画を借りてハマり、「ゲイの自分にはまともな恋愛なんてできない」と諦めたふりをしながらも、心の奥底では恋愛に憧れている受け・夏目がもう、愛しいよーーーー!!

そしていざ告白しようという場面になって、自分には理解のできない少女漫画をもっと読み込んでおくべきだった、と後悔する秋吉ににやり。

唯一思い出したセリフを敬語に変えて必死に夏目に伝える様子には、少女漫画さながら胸キュンしたし萌えました。。いや秋吉、頑張った!!よくやった!

で、その後の帰り道の恋人繋ぎ→アパートに着いてから階段を上る時のお姫様抱っこ…と、夏目の好きそうなシチュエーションを嬉しそうに実現させる秋吉、可愛いよー。。このへん、もう読みながらきゅんきゅんでした。

二人がくっ付くまでのすれ違いがもどかしかっただけに、想いを確かめ合った後の甘さがたまらなかったー…(*´˘`*)

セッの後の「好きだって10000回言う少女漫画のシーンをやりましょうか」の提案もね。1秒に1回のペースで言えば3時間で終わる、と生真面目に言ってくる秋吉、面白すぎ。

そしてその後の「60回でいい」からの、”好きです”→”キス”→”好きです”→”キス”の繰り返しに、最っっ高に萌えました。公園のハッテン場で衝撃を受けた高校生の頃の自分に教えてやりたい、と思った夏目の気持ちが痛いほど伝わってきて、涙が出そうになった。。

嘘をつく時の夏目の癖、を上手に利用したいろんな描写もすっごく良くて、特に最後の、癖を見抜かれたことを利用して秋吉を動揺させようとする夏目の可愛さがもう…!たまらなかったです。

切なさを感じさせながらも、恋愛描写にとてつもなくきゅんとさせられる、素敵なお話でした✨

3

嘘はわかっても誤解ばっかりしてる

主人公は理系の院生・夏目、ゲイ。
しかしながら、物語の進行は夏目視点だけでなく、お相手となる4年生の秋吉の視点でも語られる。
正直それがちょっと読みづらかったりして。

序盤、とにかく夏目と秋吉の噛み合わなさ!
夏目はともかく…
秋吉。
なんなのよこれはッー‼︎
と言いたくなる。夏目が後輩の女子学生と話す事にいちいち口出したり、なーんかめんどくさい事ばっかり言ってる。
一方その秋吉の態度を悪い方に悪い方に考えてグチグチ/メソメソする夏目。
ゲイはまともな恋愛なんてできないから誰も好きにならない!という考えの夏目と。
これまで同性との恋愛など考えたこともないから、自分の気持ちが恋だとわからない秋吉と。
正に誤解とすれ違いの2人。

夏目が取り組んでいるプログラミングがPCのウイルス感染でトぶ、という事件が起きて、秋吉と夏目の距離がゼロになる!
となると急にさ……
秋吉がデロデロに甘々の甘やかしカレシみたいに変身。
この変わり身がよくわかんない。
初めて恋愛ができた夏目は良かったね、なんだけど。
それまで散々夏目にアレコレふっかけてきた秋吉の変わり身が唐突です。
Hも全然ためらいなし。
ラストは甘々カップルになってハッピーエンドなのでまぁ…読後感は悪くないです。

1

攻めにまったく魅力を感じられなかった……

やたら読みにくく感じてしまって途中で挫折しそうになり、何度か他の本を読んではこの本に戻って……というのを繰り返してやっと読み終わりました。
両片思いで両視点というこのうえないほど分かりやすい親切設計なのに…….。

とりわけ攻め視点が読みづらかったです。
一言で言えばめんどい。
恋を自覚していない理系男子(攻め)で、おまけに情緒が欠けてて淡々としているキャラなのでうだうだ理屈っぽくてめんどい。
攻めに魅力をまったく感じられませんでした。

受けはゲイゆえに恋愛を諦めてるんだけど本当は少女漫画のような恋を心のどこかで夢見ている。
そして攻めへの気持ちや心の痛みを隠したくてときどき罪のない嘘をついちゃうんだけど、それをいつも攻めは「嘘ですね」とピシリと言い放って受けを追い詰める。
受けが嘘をつくときのクセを先輩から教えてもらっているからこそ、攻めはいつも嘘を見抜けるんだけど。

ここがタイトルの「隠し事ができません」というやつに繋がってるんだけど、もっとコミカルなノリかと思ってたら違う。
攻めから「嘘ですね」と言われるたびに、心がピシリと凍りついたり挙げ句の果てに泣いてしまったりする受けが何とも気の毒で可哀想で……。
「嘘ですね」と言い切って無遠慮な言葉を吐く攻めの姿に、おいおいここは取調室か!?と。

そして、自分への気持ちを確かめたくてカマをかけては嘘かどうか見抜こうというする姿に、ヘタレ!というよりもこすい男……と思ってしまいました。

受けの不器用な感じは好きなんだけど、どうにも攻めが苦手でこの評価です。

1

ねじれさせ方がすごい!

まるで少女マンガになぞらえたようなすれ違い、まだるっこしさ、じれったさ、切なさでした。

途中まではなかなか読むのが進まずいい加減どうなるんじゃ!はっきりせい!と我慢出来なくなりそうでしたが、最後まで諦めずに読んで良かった。

秋吉の駄目な感じの正体は小学校の時のいじめっ子の思い出が解けないとわからなかったんですね。

ややこしいすれ違いでした。秋吉を好きで泣く夏目が可哀想で可哀想で。

でも!秋吉の答えがでたらもうあとは一気ですね。
秋吉がちゃんと夏目が初体験なのを隠してるのをわかってくれてて良かった!そこがすごく気がかりでした。

こんな大事にされて幸せになれる日がくるなんて。良かったね、夏目。

お互い誤解やすれ違いが多くて読んでる方も辛かったですが無事に結ばれて良かったです。
夏目が少女マンガのようにされたがってると思い込んだ秋吉がする行動も良いです。

実はお互いかなり前から両思いだったんですね。
それをここまでねじらせる作者さんの力量にさすがです。

3

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