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前半は淡々とストーリーが進んでいくのですが、
後半ある展開から一気に盛り上がっていきます。
私はこの盛り上がり方に感動して、思わず読んでて
うおおぉと声が出てしまいました笑
受けの雪谷は前半、クールで淡々とした人物なんですが後半ホテルに行ってからはかなり人間味溢れる感じになり、かつ慎に対しても気持ちを正直に話し始めて可愛げが出てきました。
個人的な趣向では湯原との組み合わせが好きなので、ホテルのシーンはかなりドキドキさせられました。湯原と松來サイドの話も気になるな〜
とにかく後半の展開が私好み過ぎたので、文句なく神評価です!
なんなんでしょうか…これは。
不思議すぎてずっと変な感じでした。
こう進んでくれたら気持ちいいっていう道がある
でもあえて毎回逆方向に曲がりますよ!
っていうことの連続で話が展開していくんです…
こんなこと感じたのは私だけ???
予想が付かなくて面白いっていうのとは違って、なんで!?ってなってしまって
誰にも共感できませんでした。
雪谷は、それなりの企業に勤め、そこそこモテる会社員であるが、自分は主人公にはなれないと思っている。
その原因は、幼いころから一緒だった、親友の湯原が主人公タイプで、全てにおいて雪谷より一枚上手だったから。クラスメイトも雪谷の家族でさえも、口を開けば「湯原」「湯原」。 何をやっても勝てない雪谷は、すっかり諦めてしまった。
そして、その湯原が海外転勤してしまってからは、誰かと出かけることもなくなり、つまらない毎日を送っていた。
日課は仕事が終わった後に、毎日行くカフェでの夕食。
ある日、そのカフェの店員が雪谷に話しかけてきた。
どうやら雪谷が持っていた本が、彼の叔父の著作であったようである。
普段、あまり人と楽しく話すタイプではない雪谷であったが、彼との話は不快ではなく、好感を抱く。
そんなある日、その店員・慎が、街で酔い潰れているところに遭遇する。
その出来事を、今までなかった自分の身に起きたドラマだと感じた雪谷は、行方不明の叔父を探していて家なしだという彼を、しばらく部屋に置くことにした。
という話でした。
淡々とした毎日を送っていた日常に舞い込んだハプニングを楽しもうとしたところ、思った以上の引力で振り回されて、大変になってしまって、感情が上へ下へとアップダウン。
びっくりするようなことが起こった後に、ぐちゃぐちゃになった雪谷を慎が迎えにきてハッピーエンド。
書くと結構、バタバタな話のように感じますが、慎が街で倒れるところまで、半分程度、そこから実際に雪谷が慎に振り回されるようになるまで少しかかるので、全体的には落ち着いたトーンの話でした。
コメディトーンではなく、日常を大事にする話を読みたい方にはオススメします。
一流企業に勤め、順風満帆な人生を送ってきた雪谷は、いつもどこか満たされない気持ちを抱えている。それは、完璧を絵に描いたような幼馴染の湯原と、なにかにつけて比べられてきたせい。自分はいつも、「誰からも選ばれない」という感覚を持ったまま生きてきた。
そんな雪谷に声を掛けてきたのが、行きつけのカフェの店員の慎。雪谷の愛読する小説の作者の甥だという彼は、行方不明になっている叔父を探していると言う。
ある晩、泥酔し行き倒れていた慎を自宅に連れ帰ったことから、ふたりは急激に距離を縮めていく。
読んでいて、なかなか萌えどころを見つけられないお話でした。
とにかく、受けの雪谷はコンプレックスが強く、しょっちゅう幼馴染の湯原のことを回想する。しつこいくらい、もう、なんどもなんども回想する。
そして攻めの慎もそう。慎にとって叔父は、長年想っていた初恋の人。執着というか、熱意がすごい。前半は、お互いがお互いのいちばんになる日が、果たして来るのかと不安になるくらいです。
雪谷と慎は、酔った勢いである晩関係を持ってしまい、雪谷ははじめて誰かに求められた、名前を呼んでもらえたという喜びから、ようやく自己肯定感を得られる。このへんのふたりの甘い雰囲気にほっとしつつ、やっと萌えを感じてきた……と思っていたら、キツイ展開が来るんです。
湯原の帰国、そして慎の叔父の庸介の登場で、衝撃の事実が発覚。
なんと湯原と庸介は恋人同士で、庸介の外見は雪谷に激似。当然雪谷は、自分は庸介の身代わりで愛されたのかとショックを受ける。
そして湯原がなぜ彼を選んだかっていうと、きっかけは「雪谷に似ていたから」。
長年のコンプレックスの原因だった男の初恋の相手は、まさかの自分だった、というオチ。湯原は優秀な雪谷に嫉妬したり、振り向いて欲しくて張り合ったりしてたんだって。
めちゃくちゃ切ないじゃん、なにそれ、と、ここまで読んできて、どうにもつらくなってしまった…。
私が個人的にBLを読んでいて、いちばんカタルシスを感じるのって、
「男同士であることに悩んで気持ちを抑えてしまう」「抑えた気持ちがある日爆発する」「爆発した結果、いろいろあって想いが成就する」という超王道パターン。
特に相手が男だから、という点で躊躇したり葛藤したりするのが大好物なので、このお話の湯原が主人公だったら、めちゃくちゃ萌えたはず…。
なので雪谷と慎の話じゃなく、湯原目線で、初恋を拗らせてすったもんだの挙げ句に雪谷と結ばれる話のほうが好きだったかも…と思っちゃった。
その結果、別の似た人(庸介)を好きになったとしてもいい。その葛藤は味わえたと思うし、それはそれで萌えはあったはず。
そう思ったら、受けにも攻めにも魅力を感じなくなっちゃって、ラストの気持ちを確認し合ってハッピーエンド、の流れもいまひとつ乗れなかったかな。
タイトルから、このお話のテーマが、長年の呪縛から解放されて新たな一歩を踏み出すというところにあるのはわかるし、すごく素敵なテーマだとは思う。だけど、それが自分の萌えには結びつかなかったのが、なんか残念だった。
カフェの店員と常連客という関係が、一冊の本をきっかけに仲良くなり……というスタートでしたが、受けの幼馴染が受けの回想の中でやたら登場するので食傷気味になりました。
「あいつはあぁだった‥‥ それと比べて俺は‥‥」「あいつだったら‥‥」みたいな感じで、何かと比較の対象として登場してくるんです。
受けだって誰もが知る大卒で、その分野では知られた会社に在籍し、見目も決して悪くないのに、幼い頃からずば抜けていた幼馴染と何かと比べられてきたせいで自分は凡庸だという呪縛にかかってる。
小学生の頃から片思いしつづけていた叔父が音信不通になってしまい、家出同然で上京してきた攻めを家に住まわせてやることになるんですが、攻めと酒に酔った勢いで寝てしまう時も、男と寝たなんて幼馴染に自慢できるかな?なんて思ってる受け。
幼馴染に張り合うために、男に抱かれて優越感を感じるノンケという思考回路がまったく理解できなかった。
そのくせ、幼馴染には劣等感や嫉妬を感じたことがないと言ってるんだけど、なんとも説得力のないことよ……!
そして途中で攻め、受け、攻めの叔父さん、幼馴染の四人が顔を合わせてしまう修羅場になるのですが、そこで受けの顔が叔父さんとそっくりという事実が判明します。
「誰でも無い自分を選んでほしい」願望がやたら強い受けなのに、叔父さんにそっくりだから攻めが自分に近寄ってきたという事実を知って傷ついている受けが可哀想だった……。
その後、最初はそっくりだと思ったけど途中から全然違うと思うようになったと攻めも幼馴染も弁解してるけど、やっぱりモヤモヤします。
攻めにも受けにも、そして幼馴染にもあまり共感できなかった……。
叔父さんは陰が薄すぎて共感するまでに至らず。
(気弱そうに見える叔父さんが、「泣きながら、鈍器握り込んで殴りかかってくるような奴」だとか、ちょっ!そこ詳しく!!って思いました。)
とにかく幼馴染の存在感が半端無いせいで、私の中で幼馴染と受けの物語みたいな感じになってしまい、幼馴染の辛く長い片思いが成就してたら良かったのに……と考えてしまいました。
好きな子に良いところ見せたくて頑張っていた幼馴染の努力が全て裏目に出ていたとは、何とも皮肉で切ない。
受けには幼馴染に対する恋愛感情はないけれど、お前は俺のオンリーワンで俺にはお前しかいない!!としつこくしつこく言い寄せていたら、絶対に絶対に受けは幼馴染に絆されていたと思うんですよね。
だから、好きな子にいいところ見せたいという方向で努力するのではなく、ひたすら言い寄るべきだったのに……って思うと、あぁぁぁ……ってやるせなくなりました。